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Sukhovitskii, E. S.*; 岩本 修; 千葉 敏; 深堀 智生
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(2), p.120 - 127, 2000/02
飽和結合様式を用いる軸対称の硬回転体模型に基づくチャンネル結合理論によって、150MeVまでのエネルギー領域でのUの核子入射反応に対する光学模型ポテンシャルの推定を行った。中性子及び陽子の散乱断面積と中性子の全断面積をほぼ実験誤差内で記述できる光学ポテンシャルを得ることができた。このポテンシャルを用いて計算された、10MeV以上の中性子に対する吸収断面積は従来の計算値より10%程度大きな値となった。
Sukhovitskii, E. S.*; 千葉 敏; 岩本 修; 深堀 智生
JAERI-Research 99-040, 28 Pages, 1999/06
飽和結合様式を用いる軸対称の硬回転体模型に基づくチャンネル結合理論によって、0.1から100MeVの領域でのUの核子入射反応に対する光学模型ポテンシャルの推定を行った。中性子及び陽子の散乱断面積と中性子の全断面積をほぼ実験誤差内で記述できる光学ポテンシャルを得ることができた。このポテンシャルを用いて計算された、10MeV以上の中性子に対する吸収断面積は従来の計算値より10%程度大きな値となった。また、飽和結合様式を用いることにより、基底状態バンドに対する断面積だけでなく、統計模型に必要な透過係数についても高精度での予測が可能となった。
Sukhovitskii, E. S.*; 岩本 修; 千葉 敏; 柴田 恵一
JAERI-Data/Code 99-028, 11 Pages, 1999/05
軟回転体模型に基づくチャンネル結合光学模型計算コードOPTMANに付与された新しい機能を説明する。この新しい機能により、200MeV程度までの中性子と陽子入射により引き起こされる反応を同時に解析することが可能になった。
Sukhovitskii, E. S.*; Y.Porodzinskii*; 岩本 修; 千葉 敏; 柴田 恵一
JAERI-Data/Code 98-019, 48 Pages, 1998/05
プログラムOPTMANはベラルーシの放射線物理化学研究所において光学模型計算のツールとして開発され、核データ評価に使用されてきた。このコードは20年以上にわたり改良が加えられ、多くのオプションが追加されてきている。近年ISTCプロジェクトのもと日本の財政支援によってマイナーアクチナイドの核データ評価に使用され成功を収めている。プログラムSHEMMANは集団原子核構造を計算し、原子核ハミルトニアンのパラメータを推定する。得られたパラメータはOPTMANによる光学模型計算に使用される。このレポートはこの2つのコードの使用方法について、報告を行う。
Sukhovitskii, E. S.*; 千葉 敏; 岩本 修; Y.V.Porodzinskii*
Nuclear Physics A, 640(2), p.147 - 162, 1998/00
被引用回数:19 パーセンタイル:70.06(Physics, Nuclear)Soft-rotator模型を陽子・原子核反応に適用できるように拡張し、それを用いてCの集団準位構造、電磁遷移確率と核子(中性子及び陽子)の反応断面積の研究を統一的に行った。拡張された模型は、これらの物理量に対する観測値を良い精度で再現できることをがわかった。ただし、入射エネルギー40MeV以上における、第一励起準位への陽子非弾性散乱の後方角度の異常な振る舞いを説明することはできなかった。次に、中性子と陽子に対して得られた光学ポテンシャルの実数部における差から、原子核平均場中における核力の荷電対称性の破れに関する考察を行った。結果は(-0.64.4)%であり、明確な結論を出すことはできなかったが従来の手法に比べてより信頼でき、かつ厳しい制限を与えることができた。荷電対称性の破れをさらに高い精度で検証し、かつ上述した陽子散乱の後方角における異常性の原因を調べるためには、現時点で不足している高精度の中性子散乱断面積データが必要だと思われ、今後そのような測定が行われることを期待する。
Sukhovitskii, E. S.*; Y.V.Porodzinskii*; 岩本 修; 千葉 敏
JAERI-Research 97-059, 24 Pages, 1997/09
Soft-rotator Modelを用いてCの核構造及び中性子との相互作用データの解析を行った。はじめにCの低集団励起レベル構造の解析を行い、これらのレベルを良く再現できることが分かった。この解析によって得られた内部波動関数は中性子全断面積及び散乱断面積の計算のために使用した。これらの解析から得られた4重変形パラメータはO-164であり、過去によく使用されてきたsymmetric-rotator, vibrator modelにより得られる約0.6という値と比べ、かなり小さい値となった。しかし振動の関数として平均した4重極の実効的強度は過去の研究のものと同じ程度となっている。これはCの波動関数の自由度に対する柔軟性によるものである。この質量数領域においてSoft-rotator Modelはバンド構造及び中性子散乱データをよく再現することが分かった。
千葉 敏; 岩本 修; 山内 良麿; 杉本 昌義; 水本 元治; 長谷川 和男; Sukhovitskii, E. S.*; Y.V.Porodzinskii*; 渡辺 幸信*
Nuclear Physics A, 624(3), p.305 - 327, 1997/00
被引用回数:27 パーセンタイル:79.13(Physics, Nuclear)原研タンデム加速器を用いて、28.2MeV中性子に対するCの弾性散乱及び非弾性散乱断面積の角度分布を測定した。得られた断面積データに集団励起レベル構造データ及びほかの中性子散乱データを加え、Cの20MeV~40MeVまでの断面積データ及び構造データを統一的にSoft-rotator modelを用いて解析することを試みた。はじめにSoft-rotator modelを用いて集団励起レベルをよく再現できることを確かめた。次に得られた固有波動関数を使用して、中性子断面積の計算のためのチャンネル結合法の結合ポテンシャルを計算し、断面積データをよく再現することを見いだした。この研究は28.2MeV中性子に対するCの新しい散乱断面積データを得るとともに、このデータの解析を通して、この質数領域でSoft-rotator modelを用い、構造と中性子散乱を同時にまた非常によく記述できることを最初に示したものである。