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論文

Accumulation mechanisms of radiocaesium within lichen thallus tissues determined by means of ${it in situ}$ microscale localisation observation

土肥 輝美; 飯島 和毅; 町田 昌彦; 数納 広哉*; 大村 嘉人*; 藤原 健壮; 木村 茂*; 菅野 太志*

PLOS ONE (Internet), 17(7), p.e0271035_1 - e0271035_21, 2022/07

 被引用回数:1 パーセンタイル:16.29(Multidisciplinary Sciences)

Many lichens are well known to accumulate radiocaesium and, thus acting as biomonitors of contamination levels. Here, we use autoradiography and demonstrate for the first time ${it in situ}$ microscale localisation of radiocaesium within thallus tissues to investigate the radiocaesium forms and their accumulation mechanism. The radiocaesium was localised in the brown pigmented parts i.e., melanin-like substances, in the lower cortex of lichen thallus. Quantum chemical calculations showed that functional group of melanin-like substances can chelate Cs$$^{+}$$ ion, which indicates that the Cs$$^{+}$$ ions form complexes with the substances. Based on these findings, we suggest that radiocaesium ions may be retained stably in melanin-like substances for long periods (two to six years) due to steric factors, such as those seen in porphyrin-like structures and ${it via}$ multimer formation in the lower cortex.

論文

Atomistic origin of selective Cs accumulation in mushrooms; DFT analysis for alkali metal cation complexation selectivity of scissors-like pigments

数納 広哉; 町田 昌彦

ACS Food Science & Technology (Internet), 1(8), p.1381 - 1391, 2021/09

一般的に、菌類は高等植物よりもはるかに多くの放射性Csを蓄積する。特に、菌類のいくつかの種は他の種と比較して、原子力事故で放出された放射性Cs($$^{134}$$Cs, $$^{137}$$Cs)を子実体に、選択的に、大量に蓄積することはよく知られている。この事実は汚染された森林地域においては懸念事項であるが、その理由はきのこの消費が、他の汚染された森林食物の消費に加えて、住民にとって内部被曝の主な経路の一つであるからである。Csカチオンと選択的に錯体形成する、きのこの傘に分布するノルバジオンAにのみ幾らかの研究がこれまで行われてきたが、きのこ内部には非常に多様な色素分子が存在するのである。そこで、我々は、最新の計算技術を用いて、どのような種の色素分子が選択的にCsカチオンと錯体化しうるのか体系的に調査した。結果として、2つの同等なプルビン酸基を持つ、対称的なはさみ状構造がCs錯体形成選択性に決定的であることを、4つのはさみ状色素の比較分析により、我々は見出した。したがって我々はそのような対称的なはさみ状色素を持つきのこの種が高いCs放射能を保持すると予言する。

論文

Quantum chemical calculation studies toward microscopic understanding of retention mechanism of Cs radioisotopes and other alkali metals in lichens

数納 広哉; 町田 昌彦; 土肥 輝美; 大村 嘉人*

Scientific Reports (Internet), 11(1), p.8228_1 - 8228_13, 2021/04

 被引用回数:6 パーセンタイル:35.71(Multidisciplinary Sciences)

地衣類が葉状体に何年にも渡って放射性セシウム(Cs)を保持する理由を議論するために、気相と水溶液中における地衣類代謝物のCs錯体および他のアルカリ金属カチオン錯体の安定性を評価した。日本の福島でCsを保持しているキウメノキゴケおよびウメノキゴケのような地衣類に含まれる共通の代謝物であるシュウ酸,(+)-ウスニン酸,アトラノリン,レカノール酸,プロトセトラル酸に注目した。量子化学計算を行うことにより、中性条件および脱プロトン化条件での代謝物の気相中錯体化エネルギーおよび水溶液中錯体化自由エネルギーを計算した。結果としてすべての分子においてカチオン錯体化は促進され、あらゆる条件下で優先度はLi$$^+>$$Na$$^+>$$K$$^+>$$Rb$$^+>$$Cs$$^+$$であることがわかり、特別なCs選択性はないがすべてのアルカリカチオンと強く結合することがわかった。代謝物同士を比較すると、髄層にあるレカノール酸とプロトセトラル酸は中性条件で高いアルカリカチオン親和性を示すことが見られる一方で、上皮層にある(+)-ウスニン酸とアトラノリンは脱プロトン化条件で、2つの酸素原子に挟まれたアルカリカチオンを含む安定的な六員環を形成することにより、かなり強い親和性を示すことがわかった。これらの結果が示唆するのは、髄層は生理学的pHを含む広いpH領域ですべてのアルカリカチオンを受け止める一方で、上皮層は金属ストレス増大下での金属イオン侵入を効果的に阻止するということである。このような知見は、細胞組織内への金属カチオン移動阻止等の代謝物の生理学的役割を強調し、地衣類における代謝物によるCsを含むアルカリカチオンの長期保持を説明するものである。

論文

菌類(キノコ)の放射性セシウム濃縮機構解明に向けた分子シミュレーション技術の研究開発; 量子化学計算によるキノコ色素分子の錯体形成におけるセシウム選択性の定量的評価

数納 広哉; 町田 昌彦

RIST News, (66), p.3 - 16, 2020/10

原子力発電所事故により環境中に放出され陸域に降着した放射性セシウムは、森林内において、地衣類や菌類等に蓄積・保持されることが知られている。特にキノコにおいては、その傘部分に放射性セシウムの濃縮が観察され、セシウムイオンは傘の色素分子と錯体を形成すると考えられている。本研究では、キノコ色素分子の代表例としてノルバジオンA分子に着目し、最新の量子化学計算手法を用いて、水溶液中でのアルカリ金属イオン錯体の分子構造と錯体形成におけるセシウムイオンに対する選択性(他のアルカリイオンとの錯体形成自由エネルギーの差)を評価した。その結果、アルカリ性の水溶液中で、ノルバジオンAはセシウムイオンと選択的に錯体を形成することが分かった。この計算結果は、キノコにおける放射性セシウム濃縮の謎を解く鍵になると考えられる。

論文

粘土鉱物や菌類のセシウム吸着機構; 原子・分子論研究の現状と課題

数納 広哉; 奥村 雅彦; 町田 昌彦

地盤工学会誌, 67(10), p.34 - 35, 2019/10

福島第一原子力発電所事故により放射性セシウムが大気中へ放出され、その一部は福島県を中心に陸地へと降着した。降着した放射性セシウムは土壌粘土鉱物との強い結合により土壌表層に留まり、降着量の多い地域は高い放射線量を示した。国・自治体等は除染を推進し放射線量低減に大きく貢献したが、大量の廃棄土壌が残された。廃棄土壌を減容するには、詳細かつ正確な土壌粘土鉱物への吸着機構そして吸着状態の科学的理解が不可欠である。また、除染未実施の山林では放射性セシウムの一部は菌類に保持され、特に野生のキノコに濃縮することが観察されたが、その濃縮機構解明は重要な研究課題となっている。本技術報告では、以上の陸地降着放射性セシウムに関する二つの研究課題に対し、最新の計算科学技術を用いて分かったこと及び今後の研究や実施すべき方策等への展望を記す。

論文

Quantum chemical calculations for the norbadione A complexes with Cs$$^+$$, K$$^+$$, and Na$$^+$$ in gas and aqueous phases

数納 広哉; 町田 昌彦

Chemical Physics Letters, 730, p.26 - 31, 2019/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:4.31(Chemistry, Physical)

Cs$$^+$$を蓄積することで知られるキノコ中の色素分子であるノルバジオンA(NBA)のCs$$^+$$およびK$$^+$$, Na$$^+$$錯体に関する量子化学計算を行った。Otaらによる2段階数値計算手法を用いて水溶液中でのアルカリ金属カチオン錯体化選択性を調べた。この手法を中性および2重, 4重脱プロトンNBAに適用することにより、Cs$$^+$$選択性は高pHで、2重脱プロトンNBAが支配的となる場合にのみ現れることを確認し、これが実験結果と一致していることがわかった。これは当計算手法を用いた生体分子への最初の応用例であり、その選択性は特異性を示している。

口頭

森林内での菌類有機分子とセシウムの選択的錯体形成機構の理論研究

数納 広哉; 町田 昌彦; 土肥 輝美

no journal, , 

原子力発電所事故などにより環境中に放出された放射性セシウムは、森林に降着し、菌類や地衣類, 樹木などの有機物に取込・蓄積されることがわかっている。これまでキノコなどの菌類、および地衣類から高い放射能が検出されている。この放射能蓄積過程では、森林内有機物の構成分子と放射性セシウムとの錯体形成が大きな役割を果たしていると考えられている。そこで、本研究では森林内有機物を構成する典型的な分子を調査し、これらの分子とセシウムの選択的な錯体形成機構について量子化学計算を用いた分子論な解明を行った。コツブダケやニセイロガワリなどのキノコの主要な色素成分であるノルバジオンA、および地衣類の主要な二次代謝物であるウスニン酸やアトラノリンに関して、アルカリ金属カチオンとの錯体分子構造を計算した。また、錯体形成におけるセシウムカチオンの安定性を計算し、選択性を定量的に見積もったのでこれを発表にて報告する。

口頭

Computational molecular study of predominant organic molecules in forest ecosystems concerning cesium accumulation and transport

数納 広哉; 町田 昌彦; 土肥 輝美; 大村 嘉人*; 佐々木 祥人

no journal, , 

生体分子の放射性セシウムとの錯体形成は、森林内有機物における放射能の蓄積・移動に重要な役割を果たしている。本研究では、森林有機物を構成する典型的分子を特定し、量子力学計算による原子論的分析によりこれら有機分子のアルカリ金属カチオン錯体化選択性を明らかにする。これら分子のうち特に興味深いのはキノコ色素のノルバジオンA (C$$_{35}$$H$$_{18}$$O$$_{15}$$)、地衣類の二次代謝産物のシュウ酸(C$$_{2}$$H$$_{2}$$O$$_{4}$$), アトラノリン(C$$_{19}$$H$$_{18}$$O$$_{8}$$), レカノール酸($$_{16}$$H$$_{14}$$O$$_{7}$$), ウスニン酸(C$$_{18}$$H$$_{16}$$O$$_{7}$$)である。ノルバジオンAについてはセシウム選択性が確認された。

口頭

地衣類の生体組織中における放射性セシウム蓄積メカニズム

土肥 輝美; 飯島 和毅; 町田 昌彦; 数納 広哉*; 大村 嘉人*; 藤原 健壮; 木村 茂*; 菅野 太志*

no journal, , 

福島第一原子力発電所事故後、われわれは地衣類(藻類と共生する菌類の総称)が大気中から降下する粒子状物質を体内に蓄積する性質に着目し、地衣類を用いて放射性Csを含む降下物の空間的な分布や化学形態を推定する手法開発を進めてきた。しかし、地衣類が放射性Csを「どの部位」で「どのような化学形態」で保持するかは不明であったため、本研究ではそれらを明らかにすることを目的とした。

口頭

放射性セシウムが生体内で存在する場所; 地衣類で放射性セシウムが保持される仕組みを調べる

土肥 輝美; 飯島 和毅; 町田 昌彦; 数納 広哉*; 大村 嘉人*; 藤原 健壮; 木村 茂*; 菅野 太志*

no journal, , 

放射性セシウムを蓄積すると言われる地衣類を用いて、福島第一原子力発電所事故による放射性セシウムを含む降下物の性質や空間的な分布を調べるための手法を開発している。しかし地衣類がそれらの降下物をどのように長期間保持するのか、体内で性質は変わらないのか等は分かっていなかった。そのため本研究では、様々な分析装置や計算によって、地衣類は、放射性セシウムを「どの部位」で「どのような化学形態」で保持するのかを調べた。

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