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田中 康介; 佐藤 勇*; 大西 貴士; 石川 高史; 廣沢 孝志; 勝山 幸三; 清野 裕; 大野 修司; 浜田 広次; 所 大志郎*; et al.
Journal of Nuclear Materials, 536, p.152119_1 - 152119_8, 2020/08
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)照射済高速炉MOX燃料の加熱試験(2773K, 2973K及び3173K)により放出したFP等が沈着したサンプリングパーツにおける核種分析結果に基づき、高速炉MOX燃料からのFP等の放出挙動を評価した。その結果、FP核種の放出速度は、従来の軽水炉燃料で得られている知見と同等または低い値となる傾向を示した。また、燃料組成については、先行研究結果で得られた軽水炉燃料におけるデータのばらつきの範囲内にあることがわかった。
大西 貴士; 関岡 健*; 須藤 光雄*; 田中 康介; 小山 真一; 稲葉 優介*; 高橋 秀治*; 針貝 美樹*; 竹下 健二*
Energy Procedia, 131, p.151 - 156, 2017/12
被引用回数:12 パーセンタイル:98.79(Energy & Fuels)再処理におけるガラス固化プロセスの安定運転のために、白金族元素(Ru, Rh, Pd)およびMoを除去し、安定保管または利用するための分離プロセスの研究開発を実施している。白金族元素とMoを一括回収するための無機吸着剤(フェロシアン化物)が開発されている。本研究では、照射済燃料溶解液を用いた吸着試験を行い、Ru, Rh, Pd, MoおよびAmの吸着特性を評価した。その結果、Ru, Rh, Pd, Moはいずれも吸着が認めら、フェロシアン化物が照射済燃料溶解液中においても一定の吸着性能を示すことがわかった。一方、Amは吸着されないことが確認された。Amが吸着しないことにより、白金族元素とMoの相互分離プロセスにAmが混入せず、アルファ核種を含有する二次廃棄物を大量に発生しないことが確認された。
佐藤 勇; 前田 宏治; 須藤 光雄; 逢坂 正彦; 臼杵 俊之; 小山 真一
Journal of Nuclear Science and Technology, 52(4), p.580 - 587, 2015/04
被引用回数:6 パーセンタイル:43.95(Nuclear Science & Technology)乾燥したコンクリート、乾燥したモルタル及びエポキシ塗料中へのCsのような放射性核種の浸透挙動を照射済燃料から抽出した核分裂生成物を含む溶液を用いて観察し、放射性核種の浸透速さや深さに関する基礎的な知見を得た。放射性核種は、エポキシ塗料へほとんど浸透しなかった。放射性核種溶液は、数十日でコンクリートやモルタル材料に数ミリメートルの深さで浸透した。コンクリートやモルタル材料の表面近くで観察される浸透挙動は、水溶液を膨潤したコンクリート、ベントナイトやセメント材料のような媒質における核種の拡散と酷似したものであった。
前田 宏治; 佐々木 新治; 熊井 美咲; 佐藤 勇; 須藤 光雄; 逢坂 正彦; 後藤 哲夫*; 酒井 仁志*; 千金良 貴之*; 村田 裕俊*
Journal of Nuclear Science and Technology, 51(7-8), p.1006 - 1023, 2014/07
被引用回数:14 パーセンタイル:70.84(Nuclear Science & Technology)2011年3月11日の東日本大震災を受けた福島第一発電所の原子炉建屋内は、引き続いて生じたシビアアクシデントのため高放射性物質が、原子炉建屋内に高濃度で残留している。原子炉の廃止措置を進めるためには、作業員の被ばく低減のための建屋内除染が重要である。このため、原子炉建屋1から3号機で採取した18サンプルについて、汚染性状の把握コンクリートへの汚染浸透の有無を確認することを目的とした詳細な核種分析等を実施した。また2号機のサンプルについて簡便なホット除染を行うことにより、残留する汚染の性状調査および除去可能な除染技術の検討を行った。この結果、サンプルの塗膜近傍に残留していた汚染の97%(固着性汚染)が除去され、塗膜への浸透汚染ではないことが明らかとなった。
臼杵 俊之; 佐藤 勇; 須藤 光雄; 前田 宏治; 逢坂 正彦; 小山 真一; 所 大志郎*; 関岡 健*; 石ヶ森 俊夫*
JAEA-Testing 2014-001, 29 Pages, 2014/05
福島第一原子力発電所の原子炉建屋内における床材・壁材の汚染性状把握に関する基礎データを得るため、放射性核種を含む溶液を用いた浸透試験を実施した。照射済燃料から調製した放射性核種含有溶液を、エポキシ系塗料試料、乾燥しているコンクリート試料およびモルタル試料に塗布し、研磨および放射線測定を繰り返し、深さ方向の線量率プロファイルを取得した。エポキシ系塗料試料に関しては、放射性核種は浸透せず、深さ0.4mm以内にとどまっていることが確認された。コンクリート試料に関しては、放射性核種の浸透が確認され、本試験条件においては、約2mmの研磨で線量率がバックグラウンドまで低減することが確認され、乾燥状態のコンクリートまたはモルタルに対する溶液を介した放射性物質の浸透挙動は、表面近傍においては定量的に膨潤状態の同媒体に対するイオンの移行挙動と大きく変わらないことを示した。
前田 宏治; 佐々木 新治; 熊井 美咲; 佐藤 勇; 須藤 光雄; 逢坂 正彦
JAEA-Research 2013-025, 123 Pages, 2014/01
福島第一原子力発電所の廃止措置に向けた研究開発課題「2--1建屋内の遠隔除染技術の開発」のなかで、1号機から3号機の原子炉建屋において採取したサンプルについて性状把握(遊離性,固着性,浸透汚染)を目的とした現地分析が実施された後、日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターにある照射燃料集合体試験施設(FMF)へ代表的なサンプルを輸送し、汚染の広がりや汚染の浸透を把握するための詳細分析をFMF及び照射燃料試験施設(AGF)で実施した。特に、床コンクリート保護用のエポキシ塗膜とコンクリート内部について主な汚染源となっているセシウムの浸透状況を調査した。サンプルの詳細分析の結果、2号機原子炉建屋の汚染状況が1, 3号機のものと異なること、床コンクリートの上面を保護するエポキシ塗膜がコンクリートへの汚染の浸透を抑制すること、床コンクリート表面を保護する塗膜に1mm以下の局所的な汚染の侵入があることがわかった。
田中 康介; 須藤 光雄; 大西 貴士; 圷 葉子; 吉武 庸光; 山下 真一郎; 関岡 健*; 石ヶ森 俊夫*; 大林 弘; 小山 真一
JAEA-Research 2013-036, 31 Pages, 2013/12
東京電力福島第一原子力発電所(1F)の事故では、原子炉の冷却機能維持のために建屋の外部から注水が行われた。その際、緊急措置として一時的に海水が使われ、燃料と海水が有意な時間直接的に接触する状態が生じた。この状態においては燃料から核分裂生成物(FP)等が海水中に溶出することが想定されることから、その溶出・浸出挙動を把握しておくことは、圧力容器,格納容器等構造物の健全性に与える影響を評価する上での基礎的な情報として有用である。そこで、本研究においては、FP等の海水への浸出挙動に係る基礎的な知見を得ることを目的として、照射済燃料を人工海水中で浸漬させて得られた溶液の組成を分析する試験を行った。その結果、海水成分は浸漬試験の前後で大きな変動は確認されなかった。また、浸漬試験後の溶液中における被覆管成分は検出されず、これらの元素の溶出は確認されなかった。FP成分についてはCs, Cd, Mo等が、燃料由来成分についてはU, Pu及びAmがそれぞれ検出された。溶液中で検出された核種において溶出率を評価した結果、地下水を想定した溶液に照射済燃料を浸漬させた試験結果と類似する傾向にあることがわかった。
井上 賢紀; 須藤 光雄; 小山 真一; 大塚 智史; 皆藤 威二
JAEA-Research 2013-009, 78 Pages, 2013/10
高速増殖炉サイクル実用化段階の燃料被覆管の基準材料であるマルテンサイト系酸化物分散強化型フェライト鋼(9Cr-ODS鋼)の再処理システム適合性評価の一環として、溶解工程の硝酸濃度等に対応した溶解量を評価した。溶解液のなかの燃料被覆管成分の高濃度化による個別プロセスへの影響の観点からは最大値を示す最高温度炉心燃料集合体単体の溶解量、高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)の発生量への影響の観点からはすべての炉心燃料集合体を積算した溶解量を算出した。溶解量の評価にあたっては、過去の高速炉における燃料ピン照射試験、ナトリウムループ試験等の結果をレビューし、炉内使用に伴う外面腐食,内面腐食等が硝酸溶解特性に及ぼす影響を考慮した評価方法を検討した。炉内使用の影響による溶解量の増分を評価したところ、流動ナトリウム環境特有の質量移行現象の発生条件に大きく依存することがわかった。
小山 真一; 須藤 光雄; 大林 弘; 緒明 博*; 竹下 健二*
Proceedings of International Nuclear Fuel Cycle Conference; Nuclear Energy at a Crossroads (GLOBAL 2013) (CD-ROM), p.549 - 553, 2013/09
照射済燃料からMAの回収を実証するため、TPEN(分離錯体)誘導体を化学的に高分子ゲルに固定したゲルで作成したカラム(TPPENゲル)により、照射済燃料を用いた抽出クロマト分離試験を行った。Amの吸着係数向上と、溶離液の温度効果を確認するため、10モル%のTPPENゲルを用い、温度をスイングさせた試験を実施した。その結果、5Cの0.01M NaNOH(pH3.5)溶液により90%のEuが溶離した。その後、溶離液温度を32Cに変化させたところ、Amが溶離された。さらに溶離液のpHを2.0に変え、ゲルに残った全てのAmを回収することができた。
佐藤 勇; 須藤 光雄; 三輪 周平; 廣沢 孝志; 小山 真一
Journal of Nuclear Materials, 437(1-3), p.275 - 281, 2013/06
被引用回数:5 パーセンタイル:37.27(Materials Science, Multidisciplinary)次世代炉のシビアアクシデント時におけるソースターム評価に資するため、照射済混合酸化物燃料を加熱して放出されるアメリシウム及びプルトニウムの放出率を測定し、放出挙動及び付着挙動に関して熱力学的な考察を行った。
小山 真一; 須藤 光雄; 大林 弘; 竹下 健二*; 尾形 剛志*; 緒明 博*; 稲葉 優介*
Separation Science and Technology, 47(14-15), p.2024 - 2028, 2012/11
被引用回数:3 パーセンタイル:15.59(Chemistry, Multidisciplinary)照射済燃料からMAの回収を実証するため、東京工業大学がTPEN(分離錯体)を化学的に高分子ゲルに固定することに成功した。このTPENゲルで作成したカラムにより照射済燃料を用いた抽出クロマト分離試験を行った結果、0.01M NaNOH(pH4)溶液によりMAをカラムに吸着させた状態で希土類を溶離し、溶離液を0.01M NaNOH(pH2)に変えることでMAを回収できる可能性があることを明らかにした。
井上 賢紀; 池内 宏知; 竹内 正行; 小山 真一; 須藤 光雄
JAEA-Research 2011-057, 100 Pages, 2012/03
湿式法再処理システムにおける燃料溶解には硝酸水溶液が適用されるため、実用化段階の燃料被覆管の基準材料であるマルテンサイト系酸化物分散強化型フェライト鋼「9Cr-ODS鋼」の製造まま材の硝酸溶解特性を評価した。9Cr-ODS鋼はクロム濃度が比較的低く、不働態皮膜の安定化による溶解速度の抑制には、高硝酸濃度あるいは溶存金属イオンによる溶液からの酸化力に期待する必要があることがわかった。連続溶解槽のなかでは硝酸濃度と溶存金属イオン濃度が連続的に変化するが、剪断片に接触する溶液電位は連続的に上昇し、腐食電位が高電位域に維持されるために不働態化の促進効果が持続する傾向があることがわかった。
佐藤 勇; 廣沢 孝志; 三輪 周平; 須藤 光雄; 関根 伸一; 清野 裕; 大野 修司
no journal, ,
照射済U-Pu混合酸化物燃料に含まれるPu, Amなどの放射性物質の移行挙動を加熱後試料のEPMA,サンプリングパーツに対する線・線スペクトロメトリを用いて評価した。
臼杵 俊之; 佐藤 勇; 金山 文彦; 須藤 光雄; 前田 宏治; 小山 真一; 川妻 伸二; 福嶋 峰夫; 所 大志郎*; 関岡 健*; et al.
no journal, ,
福島第一原子力発電所原子炉建屋内の遠隔除染技術開発の一環として、放射性核種を含む溶液を用いたコンクリート及びエポキシ系塗料に対する放射性核種含有溶液の浸透挙動及び浸透深さの時間依存性の評価を行った。本試験によりFPの浸透の詳細評価をするうえでベースとなるコンクリート及びエポキシ系塗料に対する浸透挙動の基礎情報を把握することができた。
佐藤 勇; 廣沢 孝志; 田中 康介; 須藤 光雄; 小山 真一
no journal, ,
核燃料は、低温よりも高温の方が高い出力が得られるため、一般に高温条件下で使用される。それゆえ、高温挙動には燃料設計の際に考慮されるべきである。加えて、福島第一原子力発電所のようなシビアアクシデントに対する安全のためにも、燃料元素や核分裂生成物(FP)の溶融及び蒸発挙動(または放出挙動)をよく理解することが必要とされる。原子力機構の照射燃料試験施設(AGF)は、照射済高速炉燃料の高温挙動に関する研究に30年以上進めている。研究テーマとしては、燃料設計や炉心安全設計のための照射済燃料の融点やFP放出挙動などを取得してきた。ここでは、AGFでのアクティビティを以下のように紹介する。(1)融点測定、(2)高温における固体FPとFPガス放出、(3)燃焼時の燃料中のHeガス保持、(4)高温におけるアクチニド元素の放出挙動
石川 高史; 田中 康介; 佐藤 勇*; 大西 貴士; 廣沢 孝志; 清野 裕; 大野 修司; 浜田 広次; 所 大志郎*; 関岡 健*; et al.
no journal, ,
高速炉におけるソースターム評価に資する基礎データを取得するため、高速実験炉「常陽」で照射したMOX燃料を2773K、2973K及び3173Kでそれぞれ加熱し、燃料から放出したCs及びFPガスを測定した。
大西 貴士; 田中 康介; 佐藤 勇*; 石川 高史; 廣沢 孝志; 勝山 幸三; 清野 裕; 大野 修司; 浜田 広次; 所 大志郎*; et al.
no journal, ,
照射済高速炉燃料の加熱試験により放出されたFP等の放射性物質が沈着した部材(サンプリングパーツ)を対象に、核種分析を実施し、高速炉のソースターム評価に資する基礎データを取得した。
小山 真一; 田中 健哉; 三頭 聡明; 佐藤 伊佐務*; 原 光雄*; 須藤 光雄*; 波並 徹*
no journal, ,
JMTRにおいて照射したAm試料の化学分析を実施した。Amを出発物質とする照射試料からAm, Cm及びPuを相互分離した後、同位体比を測定した。
大西 貴士; 関岡 健*; 須藤 光雄*; 田中 康介; 勝山 幸三
no journal, ,
照射済燃料溶解液中に含まれるCs-134および137以外の線放出核種を線スペクトロメトリーにて定量するために、Csのみを除去する方法を検討した。その結果、リンモリブデン酸アンモニウムと酒石酸を用いることで、SbおよびEuを試料中に残存させたままCsのみを除去できることを明らかにした。
須藤 光雄; 大林 弘; 小山 真一; 関岡 健*; 竹下 健二*; 稲葉 優介*; 尾形 剛志*; 緒明 博*
no journal, ,
多座配位子を導入した高分子ゲルを用いた高効率なMA回収技術開発のため、溶離液のpHをパラメータとした抽出クロマトグラフィーにより、「常陽」で照射した燃料からMAの回収試験を行った。