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論文

Spontaneous topological Hall effect induced by non-coplanar antiferromagnetic order in intercalated van der Waals materials

高木 寛貴*; 高木 里奈*; 見波 将*; 野本 拓也*; 大石 一城*; 鈴木 通人*; 柳 有起*; 平山 元昭*; Khanh, N.*; 軽部 皓介*; et al.

Nature Physics, 19(7), p.961 - 968, 2023/07

 被引用回数:8 パーセンタイル:96.03(Physics, Multidisciplinary)

In ferromagnets, electric current generally induces a transverse Hall voltage in proportion to the internal magnetization. This effect is frequently used for electrical readout of the spin up and down states. While these properties are usually not expected in antiferromagnets, recent theoretical studies predicted that non-coplanar antiferromagnetic order with finite scalar spin chirality - meaning a solid angle spanned by neighboring spins - can induce a large spontaneous Hall effect even without net magnetization or external magnetic field. This phenomenon, the spontaneous topological Hall effect, can potentially be used for the efficient electrical readout of the antiferromagnetic states, but it has not been experimentally verified due to a lack of appropriate materials hosting such magnetism. Here, we report the discovery of all-in-all-out type non-coplanar antiferromagnetic order in triangular lattice compounds CoTa$$_{3}$$S$$_{6}$$ and CoNb$$_{3}$$S$$_{6}$$. These compounds are reported to host unconventionally large spontaneous Hall effect despite their vanishingly small net magnetization, and our analysis reveals that it can be explained in terms of the topological Hall effect that originates from the fictitious magnetic field associated with scalar spin chirality. These results indicate that the scalar spin chirality mechanism offers a promising route to the realisation of giant spontaneous Hall response even in compensated antiferromagnets, and highlight intercalated van der Waals magnets as a promising quasi-two-dimensional material platform to enable various nontrivial ways of electrical reading and possible writing of non-coplanar antiferromagnetic domains.

論文

Spin polarized neutron scattering study on metal-insulator crossover in uranium dichalcogenide $$beta$$-US$$_{2}$$

目時 直人; 酒井 宏典; 鈴木 通人; 山本 悦嗣; 芳賀 芳範; 松田 達磨; 池田 修悟*

JPS Conference Proceedings (Internet), 3, p.013011_1 - 013011_6, 2014/06

ウランカルコゲナイドの金属からモット絶縁体までの多様な物性は多くの興味を集めている。中でもダイカルコゲナイド化合物はカルコゲンや外場(磁場・圧力)によって金属-非金属の変化を示すために興味を持たれている。この講演では、最近の中性子散乱実験の結果と5$$f$$電子の性格がこの物質の物性に関与している点を示すとともに、電子構造との関連性について議論する。

論文

Emergent antiferromagnetism out of the "hidden-order" state in URu$$_2$$Si$$_2$$; High magnetic field nuclear magnetic resonance to 40 T

酒井 宏典; Urbano, R. R.*; 徳永 陽; 神戸 振作; 鈴木 通人; Kuhns, P. L.*; Reyes, A. P.*; Tobash, P. H.*; Ronning, F.*; Bauer, E. D.*; et al.

Physical Review Letters, 112(23), p.236401_1 - 236401_5, 2014/06

 被引用回数:7 パーセンタイル:49.06(Physics, Multidisciplinary)

$$^{29}$$Si核を完全濃縮したURu$$_2$$Si$$_2$$単結晶を用いて、$$^{29}$$Si核核磁気共鳴(NMR)を行い、「隠れた秩序」(HO)状態と隣接する磁気相について微視的に調べた。極低温0.4Kで、HO相内22T付近にNMRシフトの異常が見られ、この磁場でフェルミ面不安定性があることを確認した。さらに、磁場をかけるとNMRシフトは顕著に増大し、臨界磁場$$H_csim$$35.6TのHO相の終焉と共にNMR信号は突然消失した。しかし、$$H_c$$以上の温度4.2Kで、HO相に隣接する磁気相のNMRスペクトルを測定できた。このスペクトル形状は、この磁気相の構造がイジング異方性をもつウランの磁気モーメントが並んだものによることを示している。

論文

Microscopic theory of the insulating electronic ground states of the actinide dioxides AnO$$_2$$ (An=U, Np, Pu, Am, and Cm)

鈴木 通人; Magnani, N.*; Oppeneer, P.*

Physical Review B, 88(19), p.195146_1 - 195146_14, 2013/11

 被引用回数:48 パーセンタイル:85.77(Materials Science, Multidisciplinary)

近年、アクチノイド化合物の低温において$$f$$電子系の多軌道性に由来する多様な基底状態が観測され大きな注目を集めている。本論文では、発表代表者の開発した最新の第一原理計算手法に基づき、二酸化アクチノイドAnO$$_2$$(AnP=U, Np, Pu, Am, and Cm)の基底状態における電子状態の系統的解析を行った結果を報告する。論文中では、第一原理計算の解析結果に基づき、バンド描像と実験的に得られている結晶場描像との対応関係などを議論し、特に、AnO$$_2$$のAn原子の持つ5$$f$$電子の結晶場的基底状態の形成と実験的に観測されている絶縁体基底状態の形成が密接に関係していることを明らかにした。さらに、これらの基底状態の形成は、アクチノイド原子の5$$f$$電子が有する強いクーロン相互作用とスピン-軌道相互作用によって実現しているが、各An原子の占有$$f$$電子数の違いにより、その絶縁体化機構は大きく異なることが示された。

論文

Observation of the partial Fermi surface quenching in the noncentrosymmetric superconductor Mo$$_3$$Al$$_2$$C

小山 岳秀*; 尾崎 穣*; 上田 光一*; 水戸 毅*; 小原 孝夫*; 和氣 剛*; 田畑 吉計*; 道岡 千城*; 吉村 一良*; 鈴木 通人; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 81(Suppl.B), p.SB008_1 - SB008_5, 2012/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:10.8(Physics, Multidisciplinary)

最近、結晶構造においてある空間軸に対して反転対称を示さない超伝導体の超伝導相が奇妙な性質を示すことから盛んにその起源やその物性を明らかにすべく盛んに研究が行われている。本論文では、反転対称性の欠如した超伝導体Mo$$_{3}$$Al$$_{2}$$Cについて、正常相において実施された$$^{27}$$Al-NMRと比熱測定の結果を報告する。本研究によって観測された核スピンエコーのピークの変化から、超伝導転移温度より高温で相転移が起こっていることが明らかとなり、また、スピン-格子緩和時間の変化から相転移後に伝導電子密度が減少していることを観測した。さらに、第一原理計算によって電子状態の詳細な解析を行うことで正常状態を不安定化するフェルミ面ネスティングの存在を明らかにし、新規秩序相発現機構との関連性を議論した。なお、本研究の成果は、物質の高精度な物性予測を実現するための計算手法の開発の一環として実施されており、原子力物性材料研究の進展にも寄与する成果である。

論文

遍歴側から見たURu$$_2$$Si$$_2$$の隠れた秩序

池田 浩章*; 鈴木 通人

固体物理, 47(11), p.693 - 706, 2012/11

本稿では、最近の密度汎関数理論(DFT)に基づく第一原理的計算手法を最大限に生かして、遍歴電子状態に関する情報を詳細に読み解く方法について、発表者らが行ったウラン化合物URu$$_2$$Si$$_2$$の隠れた秩序状態への研究例を中心に紹介している。これらの理論に基づく計算は、今後、重い電子系化合物における未解決問題を紐解くうえで、有用な研究手法となることが期待され、アクチナイド化合物だけでなく新物質開発研究一般において大きな波及効果を期待することができる。

論文

Emergent rank-5 nematic order in URu$$_2$$Si$$_2$$

池田 浩章*; 鈴木 通人; 有田 亮太郎*; 瀧本 哲也*; 芝内 孝禎*; 松田 祐司*

Nature Physics, 8(7), p.528 - 533, 2012/07

 被引用回数:132 パーセンタイル:96.1(Physics, Multidisciplinary)

ウラン化合物URu$$_2$$Si$$_2$$が低温において示す隠れた量子秩序相は、長年、多岐に渡る研究がなされてきたが、その秩序構造は未だ明らかにされておらず、固体物理学の一つのミステリーと目されてきた(それゆえ、隠れた秩序相を呼ばれている)。本論文の目的は、第一原理計算手法に基づいて、その隠れた秩序相における秩序構造を同定することにある。本論文では電子状態の詳細な解析結果の報告とともに、URu$$_2$$Si$$_2$$の多極子相関の計算結果から、$$E$$$$^{-}$$対称性を持つ多極子のネマティック秩序が有力な秩序状態であることを示した。この結果は、実際に、実験的に観測される異方的な磁気励起、反強磁性秩序状態との競合、4回対称性の破れなどを含む実験結果を包括的に説明することに成功しており、長年の謎を解明する有力な秩序候補と言える。

論文

Partial gap opening on the Fermi surface of the noncentrosymmetric superconductor Mo$$_3$$Al$$_2$$C

小山 岳秀*; 尾崎 穣*; 上田 光一*; 水戸 毅*; 小原 孝夫*; 和気 剛*; 田畑 吉計*; 道岡 千城*; 吉村 一良*; 鈴木 通人; et al.

Physical Review B, 84(21), p.212501_1 - 212501_4, 2011/12

 被引用回数:12 パーセンタイル:44.66(Materials Science, Multidisciplinary)

低温で電荷密度波(CDW)転移を起こす遷移金属化合物の中には、CDW相においてさらに超伝導転移を起こす物質があることが知られているが、理論的にはこれら2つの相は競合関係にあるため、その発現機構は単純ではなく、高い関心を集めている。本論文発表では、実際、遷移金属化合物Mo$$_3$$Al$$_2$$Cは9Kという低温で超伝導転移を起こすことが知られているが、兵庫県立大学のNMR実験グループを中心に行われた$$^{27}$$Al-NMRにおける緩和時間の測定や比熱の測定の結果に基づくと、130K付近でCDW転移と考えられる相転移が発現し、さらに、その相転移によって状態密度が大きく減少することを見いだした。また、第一原理計算によって計算された正常相のフェルミ面構造から、CDW不安定性を引き起こすと考えられるネスティング機構とCDW転移に伴うフェルミ面消失を議論した。この研究成果により、遷移金属化合物におけるCDW・超伝導競合状態に関する研究が大きく進展すると考えられ、超伝導の新しい発現機構の解明に繋がる一方、こうした知見を蓄積することで、原子力分野での物質材料研究の新たな側面の開拓も可能になる。

報告書

水理地質構造の不確実性を考慮した水理地質構造のモデル化及び地下水流動解析

井尻 裕二*; 鈴木 俊一*; 杉原 豊*; 下茂 道人*; 山本 肇*; 文村 賢一*

JNC TJ7400 2002-003, 525 Pages, 2002/03

JNC-TJ7400-2002-003.pdf:15.78MB

本研究では,水理地質構造のモデル化手法および地下水流動解析手法に起因した地下水流動解析結果の不確実性を評価することを目的として,連続体モデル2手法と不連続体モデル1手法の併せて3つの手法を用いて東濃地域の正馬様用地を中心とした4km$$times$$6kmの地域を対象とした3次元地下水流動解析を実施した。解析ケースと得られた知見は,以下に示すとおりである。基本ケースでは,モデル化する解析領域,地質構造,境界条件は同じとして岩盤および月吉断層のモデル化の違いが移行経路に及ぼす影響を評価した。その結果,移行経路には,岩盤部のモデル化手法の違いだけでなく,月吉断層のモデル化の違いが及ぼす影響が大きいと考えられることから,断層や被砕帯などの大規模な地質構造の不確実性を低減することが重要であることがわかった。長期揚水試験解析ケースでは,月吉断層の上盤および下盤からの揚水試験を対象として解析を実施した結果,水頭低下量は,揚水井戸に近く,月吉断層と同じ側にある方が大きな値を 示すことから,基本ケースと同様,月吉断層の透水性を把握する事が重要であることが示された。感度解析ケースでは,境界条件,熱対流,断層構造が地下水流動解析結果に及ぼす影響について検討を行った。その結果,境界条件に関しては,盆地境界で解析領域を設定することにより大局的な地下水流動を模擬でき,境界条件の不確実性を低減できる可能性が示された。熱対流に関しては,現位置で地下水化学や地下水年代とともに深度方向の温度分布を測定することによって地表面からの涵養量の大きさを推定でき,地下水涵養量の不確実性を低減できる可能性が示された。断層構造に関しては.断層の走向と地下水類移動方向との関係から各断層の調査優先度を設定することによって,より合理的な調査手法を確立できる可能性が示された。

報告書

水理地質構造モデル化手法及び地下水流動解析手法の不確実性評価

井尻 裕二*; 鈴木 俊一*; 大石 雅也*; 杉原 豊*; 下茂 道人*; 西嶌 望*; 文村 賢一*

JNC TJ7400 2001-007, 612 Pages, 2001/03

JNC-TJ7400-2001-007.pdf:118.17MB

None

口頭

URu$$_2$$Si$$_2$$の多極子秩序状態の電子構造研究

鈴木 通人

no journal, , 

アクチノイド化合物URu$$_2$$Si$$_2$$は、17.5Kにおいて相転移が観測されているが、20年以上にわたる実験・理論による研究にもかかわらずその秩序状態が解明されず、その基底状態は「隠れた秩序相」として広く知られている。近年の理論研究は、この基底状態が、双極子以上の高次多極子によるものである可能性を挙げており、実験による多角的な研究によってその秩序状態の性質が徐々に明らかになってきているが、秩序パラメータの同定には未だ至っていない。本講演では、中期計画に関する研究の一環として開発した多極子秩序状態の電子構造計算プログラムによる、URu$$_2$$Si$$_2$$の多極子秩序状態の電子構造計算結果の詳細な解析結果と、この隠れた秩序相の秩序パラメータに関する見解を報告するものである。

口頭

First principle theory of multipole ordered state in NpO$$_2$$

鈴木 通人

no journal, , 

本発表は、アクチノイド化合物に関する国際ワークショップ"The 1st ASRC International Workshop"における招待講演であり、NpO$$_2$$の多極子秩序状態の第一原理計算手法による電子状態研究に関する研究成果の発表を行う。NpO$$_2$$は低温で、双極子モーメントを誘起しない磁気多極子による秩序状態が実現していることが知られており、これまでの実験・理論両面からの活発な研究によって、秩序相における秩序パラメータの性質が明らかになってきている。本講演では、この多極子秩序状態の直接的な電子構造計算による電子状態研究に関する研究報告を行う。なお、本発表内容は、既に出版されている論文"First-principles theory of multipolar order in neptunium dioxide": M.-T. Suzuki, N. Magnani, and P.M. Oppeneer, Phys. Rev. B 82, 241103(R)の内容に基づくものである。

口頭

多極子秩序下におけるURu$$_2$$Si$$_2$$の電子状態研究

鈴木 通人

no journal, , 

ウラン化合物URu$$_2$$Si$$_2$$のT$$_0$$が示す$$sim$$17.5Kで観測される相転移による秩序化は、長年に渡る多角的研究にもかかわらずその秩序パラメータが同定されず、隠れた秩序相として、多くの研究者が関心を持って解明に取り組んできた。本講演では、これら多極子秩序状態における電子状態の詳細な解析に基づき、異なる多極子の秩序が電子状態に与える影響や実験結果との対応について議論を行い、秩序相の状態を予測する。

口頭

第一原理計算による強相関電子系化合物の量子状態解析

鈴木 通人

no journal, , 

核燃料等のアクチナイド化合物は、固体物理学上は、強相関化合物に位置づけられ、通常の第一原理計算ではその基底状態の計算に失敗することが知られている。こうした強相関電子系化合物では、強相関電子の強相関性と多軌道性が複雑に絡み合った多様な秩序状態が実現するが、これらの量子状態を記述するにはスピン・軌道・格子の複合自由度を取り扱う必要があり、単純化のために自由度を落としたモデルを構築することは、しばしば困難となる。それゆえ、これらの複合自由度を取り入れることが可能な枠組みを持つ第一原理計算は、強相関電子系の複雑な秩序状態を含む多様な量子状態を記述するうえで有用な計算手法であり、強相関効果を含めた第一原理計算手法が最も効果的である。本講演は、若手理論研究会による依頼講演であり、講演者のこれまでの研究経験を踏まえ、第一原理計算による強相関電子系の量子状態研究の現状についての解説とf電子系化合物の量子状態解析に関する講演者の近年の研究成果についての発表を行う。

口頭

First principle study of multipole ordered states in URu$$_2$$Si$$_2$$

鈴木 通人

no journal, , 

近年のアクチナイド関連物質の研究において、多極子秩序相と呼ばれる新奇秩序相の存在が明らかとなり、物質の新しい量子相都市と多くの注目を集めている。特にURu$$_2$$Si$$_2$$では、長年の研究にもかかわらず、低温相における秩序状態が解明されておらず、高次多極子秩序による理論的解釈が試みられている。本発表では、上記課題に対して、第一原理計算手法に基づく多極子秩序状態の直接計算から得られた知見を報告する。上記課題解決にあたっては、著者独自の計算手法であるFLAPW-LDA+U法を応用した多極子秩序状態の計算手法を適用し、異なる多極子秩序間における電子構造の差異が非常に小さい事が明らかとなり、dHvA効果の観測実験で報告されている高温相と低温秩序相におけるフェルミ面の類似性を説明することに成功している。本研究により得られた知見により、アクチナイド化合物における新奇秩序相の研究、ひいては物性予測等が格段に進展すると考えられる。

口頭

AmO$$_2$$の隠れた秩序相の第一原理計算手法による秩序状態研究

鈴木 通人

no journal, , 

新型核燃料の構成物質となる二酸化アメリシウムAmO$$_2$$は、磁気帯磁率が15Kでピークを示し相転移の発現が確認されているが、中性子散乱実験やメスバウアー測定では、期待される磁気モーメントが観測されず、低温で通常の磁気秩序とは異なる秩序状態が実現していると考えられる。これらの実験における振る舞いは、反強的な磁気多極子秩序を基底状態に持つNpO$$_2$$と類似しており、AmO$$_2$$においても低温で多極子秩序状態が実現していると考えられる。本講演では、発表者がこれまでにNpO$$_2$$の反強的な磁気多極子基底状態の解析に適用してきた、LDA+U法に基づく第一原理計算手法をAmO$$_2$$の基底状態に適用し、低温相における多極子秩序発現の可能性と、多極子秩序状態における詳細な量子状態解析の結果について議論を行う。

口頭

アクチナイド化合物の第一原理計算の基礎

鈴木 通人

no journal, , 

本講演では、2012年3月14日から16日にかけてSPring-8で開催されるアクチナイド計算科学スクールにおいて、アクチナイド化合物を中心とした第一原理計算の基礎理論に関する解説を行う。第一原理計算の基本的な枠組みである密度汎関数理論とKohn-Sham理論と、第一原理計算を実施するにあたって必要となる物性の基礎理論、また、アクチナイド化合物の計算において重要となる強相関効果や相対論効果を第一原理計算の枠組みでどのように導入するかについて、詳細な解説を行い、物性物理や原子力分野にてアクチナイド化合物の理論及び計算科学による研究に興味を持つ研究者に対し、第一線の研究手法とその成果を提示する。

口頭

ナローギャップモット絶縁体$$beta$$-US$$_2$$における5$$f$$電子遍歴及び局在クロスオーバー

目時 直人; 酒井 宏典; 鈴木 通人; 山本 悦嗣; 芳賀 芳範; 松田 達磨; 池田 修悟*

no journal, , 

US$$_2$$は結晶場励起の観察から低温では局在5$$f$$$$^2$$状態が安定であるが、100K程度の温度上昇によって電気抵抗が8桁減少するのに伴い、結晶場励起が強くダンプして磁気的な準弾性散乱が観察される。これは温度とともに5$$f$$電子が局在的な性格から遍歴的な性格にクロスオーバーするためと理解される。鈴木らによるバンド計算の結果、US$$_2$$がモット絶縁体であり、小さな$$p$$-$$f$$混成ギャップが$$Gamma$$点近傍に開いていることが判明した。不純物準位の存在は実験的にその可能性を否定できないが、明らかになったバンド構造から、中性子散乱によって観察された5$$f$$電子の局在-遍歴クロスオーバーは、5$$f$$電子が昇温によって小さな$$p$$-$$f$$混成ギャップをとおして励起され、その結果生じる混成効果によって定性的に説明できると考えられる。

口頭

ナローギャップ半導体$$beta$$-US$$_2$$の強相関効果によるエネルギーギャップ形成機構

鈴木 通人; 目時 直人; 酒井 宏典; 芳賀 芳範

no journal, , 

ウランダイカルコゲナイド$$beta$$-US$$_2$$は、斜方晶系の結晶構造を持ち、90K程度の非常に小さなエネルギーギャップを持つ非磁性半導体であることが報告されている。90K以上でも電気抵抗が$$sim$$10$$^{-1}$$$$Omega$$cmと通常の金属に比べて大きいことから、小さなキャリア数による伝導状態にあると考えられるが、エネルギーギャップの形成も含めて伝導特性の機構は明らかになっていない。本講演では、第一原理計算により得られた結果から、特異なエネルギーバンド構造の形成に伴うエネルギーギャップ形成により、上記の伝導特性が説明されることを報告する。

口頭

モット絶縁体$$beta$$-US$$_2$$における5$$f$$電子遍歴及び局在クロスオーバー

目時 直人; 酒井 宏典; 鈴木 通人; 山本 悦嗣; 芳賀 芳範; 松田 達磨; 池田 修悟*

no journal, , 

$$beta$$-US$$_2$$は、5$$f$$電子が局在的な性格から遍歴的な性格にクロスオーバーすることを中性子散乱の結果示した。バンド計算の結果US$$_2$$がモット絶縁体であり、小さな$$p$$-$$f$$混成ギャップが$$Gamma$$点近傍に開いてDirac電子のようなバンド分散を示すことが明らかになった。明らかになったバンド構造から、中性子散乱によって観察された5$$f$$電子の局在-遍歴クロスオーバーは、5$$f$$電子が昇温によって小さな$$p$$-$$f$$混成ギャップを通して励起され、その結果生じる混成効果によって定性的に説明できる。

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