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奥村 進; 荒川 和夫; 福田 光宏; 中村 義輝; 横田 渉; 石本 貴幸*; 倉島 俊; 石堀 郁夫; 奈良 孝幸; 上松 敬; et al.
AIP Conference Proceedings 600, p.330 - 332, 2001/00
JAERI AVFサイクロトロンにおいて、ビーム電流を長時間一定に保つにはしばしば磁場調整が必要となっている。NMRプローブによる磁場測定と白金測温抵抗体による温度測定から、磁場と電磁石の鉄心温度との間に相関関係があることがわかった。メインコイルからの熱が主な原因となって鉄心温度が上昇し、ビームの不安定現象を引き起こしている。鉄心への熱を遮断するために鉄心とメインコイル間に温度制御した銅板を挿入した。それに加えて、ポール先端温度を独立に制御するために、トリムコイルの冷却水温度制御系を独立化した。磁場安定化のために、これら温度制御系の最適運転条件を見いだした。
奥村 進; 倉島 俊; 石本 貴幸*; 横田 渉; 荒川 和夫; 福田 光宏; 中村 義輝; 石堀 郁夫; 奈良 孝幸; 上松 敬; et al.
Proceedings of 13th Symposium on Accelerator Science and Technology, p.283 - 285, 2001/00
サイクロトロンの磁場の変化によるビームの不安定性が近年大きく取り上げられている。前回の本研究発表会では、原研AVFサイクロトロンにおいては運転開始後、電磁石ヨークが主にメインコイルの放熱により数十時間にわたって上昇を続け、このためにビーム電流が減少することを突き止めたことを報告した。その後、さらに詳細なヨーク温度の分布泳ぎ磁場強度の時間変化を測定するとともに、熱解析コードによるシミュレーションも加えて検討した結果、主な熱源がメインコイルとトリムコイルであることを明らかにした。これに基づいて、メインコイルの放熱を断熱する装置と、ハーモニックコイルの温度をコイル電流に依らずに一定にする装置を設置した。試験運転では、運転開始50時間後もビーム電流を初期値の90%に保つという良好な結果を得た。一方で、これまで見えなかったサイクロトロン室の空気温度の影響が現れるなどの問題も出てきた。
上松 敬; 荒川 和夫; 奥村 進; 中村 義輝; 横田 渉; 奈良 孝幸; 福田 光宏; 石堀 郁夫; 岡村 哲也*; 立川 敏樹*
Proc. of the 9th Symp. on Accelerator Science and Technology, p.65 - 67, 1993/00
サイクロトロンの設計に用いた計算コード等により、ビーム軌道をシミュレーションするプログラムの作成を行った。これは、軌道可視化と設定可能領域表示をすることにより、ビーム調整の支援を行うシステムである。これらのプログラムは、垂直入射領域、中心領域、引出し領域の3ブロックに分かれる。垂直入射領域と引出し領域において、実運転によるビーム軌道との比較実験の結果、このシステムが、実ビームを良くシミュレーションしていることがわかった。また、シミュレーションの誤差を生じる原因についても評価を行った。
横田 渉; 奈良 孝幸; 荒川 和夫; 中村 義輝; 福田 光宏; 上松 敬; 奥村 進; 石堀 郁夫; 立川 敏樹*; 林 義弘*; et al.
Proceedings of 13th International Conference on Cyclotrons and Their Applications, p.336 - 339, 1993/00
原研AVFサイクロトロンには2つのイオン源が設置されている。1つは重イオン生成用のECRイオン源(OCTOPUS)、他は軽イオン用のマルチカスプイオン源である。イオンの生成およびサイクロトロンへのビームの入射は1991年より始められた。主にH,D
,He
,Ar
,Ar
およびKr
のイオンが生成され、サイクロトロンで加速されている。また、金属原素を含んだ物質で作ったロッドを直接ECRプラズマ中に入れる方法を用いて、金属イオンの生成を試みた。サイクロトロンへのビームの輸送効率は、ビームのエミッタンスや運動量の広がりに強く影響を受けるため、サイクロトロンのアクセプタンスとの関係が重要である。本論文では、これらのビーム特性とビームの輸送効率との関係、および金属イオン生成結果について報告する。
荒川 和夫; 中村 義輝; 横田 渉; 福田 光宏; 奈良 孝幸; 上松 敬; 奥村 進; 石堀 郁夫; 唐沢 孝*; 田中 隆一; et al.
Proceedings of 13th International Conference on Cyclotrons and Their Applications, p.119 - 122, 1993/00
1988年からJAERI AVFサイクロトロンの建設を開始した。最大加速電圧を60kVまで発生させるため、共振器を設計変更した。多種類のイオンを加速可能とするため、マルチカスプとECRの2台の外部イオン源を装備した。1991年3月より加速試験が開始され、これまでにH(10,45,90MeV)、D
(10,35,50MeV)、
He
(20,50,100MeV)、
Ar
(175MeV)、
Ar
(460MeV)および
Kr
(520MeV)のイオンの加速試験を行った。最高輸送効率10.6%、最大引出し効率65%であった。プロトン90MeVでは最大10
Aの引出しに成功した。
横田 渉; 福田 光宏; 荒川 和夫; 中村 義輝; 奈良 孝幸; 上松 敬; 奥村 進; 石堀 郁夫; 立川 敏樹*; 林 義弘*; et al.
Proceedings of 13th International Conference on Cyclotrons and Their Applications, p.581 - 584, 1993/00
原研AVFサイクロトロンのビームチョッピングシステムは、入射系に設置されたP型チョッパーとサイクロトロンの出口にあるS型チョッパーより成る。初の試運転は1991年に50MeVのHeイオンビームを用いて行なわれ、59.6ns周期のサイクロトロンのビームパルスを間引いて、最大1msにまですることに成功した。ビームチョッピングの方法とシステムの設計について前回の会議で報告したが、本論文では、チョッピングのパラメータを広く変えて運転を行い、チョッピングシステムの性能を評価し報告する。
岡村 哲也*; 村上 亨*; 立川 敏樹*; 上松 敬; 奥村 進; 荒川 和夫
Proceedings of 13th International Conference on Cyclotrons and Their Applications, p.644 - 647, 1993/00
サイクロトロンの調整を容易にし、しかも調整時間を短縮するために調整支援システムを開発した。本システムは、1)ビーム軌道の計算表示機能、2)サイクロトロンのアクセプタンスを満たすパラメータの設定可能領域を計算表示する機能、3)調整の評価量であるビーム電流値の分布を調整履歴として表示する機能の3つの視覚化インターフェースから構成されている。本システムの有効性を評価するために、調整時間の測定と操作感覚のアンケートを行った。その結果、準最適値を得るまでの調整時間は従来のシステムに比べて約35%減少することを確認した。また、アンケート調査では、すべてのオペレータから本システムの有効性について高い評価が得られた。
立川 敏樹*; 林 義弘*; 石井 宏一*; 佐藤 岳実*; 中村 義輝; 横田 渉; 福田 光宏; 神谷 富裕; 上松 敬; 奈良 孝幸; et al.
Proceedings of the International Conference on Evolution in Beam Applications, p.270 - 274, 1992/00
モデル930AVFサイクロトロンのビーム生成試験は、1991年3月より開始した。これまでH(10,45及び90MeV),D
(10,35及び50MeV),
He
(20,50及び100MeV),Ar
(175MeV),Ar
(460MeV)及びKr
(520MeV)の各イオンについて加速試験を行い、いずれも目標の引出し電流値を達成した。各加速モードにおいてバンチャー効率2.5倍、P型チョッパーとS型チョッパーの組合せにより1.4
s~1msのパルス間隔でシングルパルスを引出すことができた。ビームスキャナーにより20
20mm~100
100mmの面積が均一に照射されることが確認された。
横田 渉; 荒川 和夫; 中村 義輝; 福田 光宏; 神谷 富裕; 田中 隆一; 立川 敏樹*; 三田 武*; 佐藤 岳三*
Proceedings of 12th International Conference on Cyclotrons and Their Applications (CYCLOTRONS 89), p.388 - 391, 1991/07
高崎研究所の放射線高度利用研究においては、様々な時間間隔のパルスビームが必要とされている。サイクロトロンのビームはパルス状であるが、時間間隔は固定なのでこれを変えるにはビームチョッパーによりビームパルスを間引く必要がある。現在建設中のAVFサイクロトロンには、入射系にP型チョッパーを、ビームトランスポート系にS型チョッパーを設置し、1sec~1msecの非常に広い時間領域に於けるパルス間隔の変化を可能にする。本報告では、P型及びS型チョッパーの組み合わせによる間引きの原理、両チョッパーの構造等に関わるパラメータの決定法、及び最適化されたパラメータについて述べる。
横田 渉; 石堀 郁夫; 奥村 進; 上松 敬; 福田 光宏; 奈良 孝幸; 神谷 富裕; 中村 義輝; 荒川 和夫; 立川 敏樹*; et al.
Proc. of the 8th Symp. on Accelerator Science and Technology, p.70 - 72, 1991/00
JAERI AVFサイクロトロンの入射器である、ECRイオン源(OCTOPUS)とマルチカスプイオン源は、原研に設置後、数ヵ月にわたる調整運転を経て所定の性能を得るとともに、サイクロトロンへのビームの供給を本年3月に開始した。本講演では、イオン源単体としての性能(イオンビームの価数、生成量、エミッタンス、安定度等)、運転パラメータの特性、およびサイクロトロンまでのビーム輸送に関して、これまで得られたデータ、問題点について報告する。
荒川 和夫; 中村 義輝; 横田 渉; 福田 光宏; 神谷 富裕; 奈良 孝幸; 上松 敬; 奥村 進; 石堀 郁夫; 田中 隆一; et al.
Proc. of the 8th Symp. on Accelerator Science and Technology, p.34 - 36, 1991/00
JAERI AVFサイクロトロンは、プロトンを90MeVまで加速するためにRF共振器をショート板方式に設計変更するとともに、イオン源は重イオン用にECRを、軽イオン用にマルチカスプを採用し、外部入射方式とした。サイクロトロンは、昨年6月より据付を開始し、本年3月中旬にはファーストビームを得た。これまでにH,D
,
He
,
Ar
,
Ar
,及び
Kr
の各イオンの加速テストに成功した。ビームの最大透過率は8.2%、引出し効率は65%である。P型とS型チョッパーを用い、
He
50MeVイオンで1.4
s~1.0msのパルス間隔でシングルパルスの引き出しに成功した。
C.Dupont*; Y.Jongen*; 荒川 和夫; 横田 渉; 佐藤 岳実*; 立川 敏樹*
Review of Scientific Instruments, 61(1), p.265 - 266, 1990/01
被引用回数:6 パーセンタイル:61.93(Instruments & Instrumentation)JAERI-AVFサイクロトロンの外部イオン源として、ECRイオン源OCTOPUSを製作し、第一ステージに14.3GHz、第二ステージに6.4GHzのマイクロ波を用いた。このECRイオン源を用い、多価重イオンの生成試験を行なった結果、Ar14価、Kr20価、Xe23価まで生成された。この試験結果を、第二ステージに8.5GHzを用いたルーバン大学(ベルギー)のECRイオン源の結果と比較し、マイクロ波周波数やイオン源のディメンジョンの差の影響について検討した。
横田 渉; 荒川 和夫; 立川 敏樹*; 佐藤 岳実*; C.Dupont*; Y.Jongen*
Proc. of the 7th Symp. on Accelerator Science and Technology, p.68 - 70, 1989/00
原研AVFサイクロトロンの外部イオン源であるECRイオン源(OCTOPUS)がベルギーのI.B.A.社にて製作され、試験運転が行われた。重イオンビームの生成試験と、イオン源から発生するX線の測定結果について報告する。
福田 光宏; 神谷 富裕; 荒川 和夫; 唐沢 孝*; 立川 敏樹*; 金倉 純*
Proceedings of the 7th Symposium on Accelerator Science and Technology, p.152 - 154, 1989/00
原研AVFサイクロトロン(K値110)の磁場測定を行った。測定により得られた磁場分布は、メインコイル磁場、トリムコイル磁場、ハーモニックコイル磁場、垂直入射穴磁場等である。メインコイル磁場の1stハーモニック成分は引出半径以内において4G以下であることがわかったが、この大きさはハーモニックコイルによる補正磁場より十分に小さいため何ら問題はない大きさである。またメインコイル磁場分布とトリムコイル磁場分布から計算される等時性磁場は、実際に電流を設定して得られた磁場分布を良く再現していることもわかった。講演では、AVFサイクロトロンの概要、得られた磁場分布の解析結果、そしてそれから予想されるビーム・ダイナミクスを発表する。