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中山 浩成; 竹見 哲也*
Atmospheric Science Letters, 25(4), p.e1204_1 - e1204_9, 2024/04
被引用回数:2 パーセンタイル:24.02(Geochemistry & Geophysics)シームレス大気拡散計算手法の確立に向け、局所域高分解能大気拡散モデルLOHDIM-LESにWRFなどの領域気象モデルにより計算される気象場が保有する乱流エネルギーを適切に反映させるために、風速変動を動的に制御可能な乱流生成手法を開発した。この手法は、気象モデルの乱流統計量の計算値と局所域モデルのものとの比を乱流駆動係数として、ターゲットとする風速変動を動的に制御してモデルを接続するものである。試験計算として、実大気の乱流統計量に関する経験式に基づく標準データをターゲットとして再現した大気乱流場での拡散シミュレーションを実施した。その結果、乱流駆動係数を用いない通常の乱流生成手法による大気拡散幅は拡散風洞実験結果よりも大幅に小さかったが、本手法により得られた拡散幅は実験結果と良好に一致した。これにより、動的に制御可能な本乱流生成手法の有効性を実証することができた。
中山 浩成; 竹見 哲也*; 吉田 敏哉
Atmosphere (Internet), 12(7), p.889_1 - 889_15, 2021/07
被引用回数:4 パーセンタイル:16.99(Environmental Sciences)局所域高分解能大気拡散モデルに気象シミュレーションデータ及び気象観測データを入力値として与え、2003年に米国オクラホマシティー市街地で行われた野外拡散実験を対象にした大気拡散計算をそれぞれ行い、入力条件の違いが拡散予測精度に及ぼす影響を調べた。前者では気象シミュレーションの3次元データを与え、後者では鉛直一次元の気象観測データを水平方向に一様性を仮定して、大気拡散モデルの入力条件として与えた。その結果、気象シミュレーションデータを入力条件とした場合、気象観測データを入力条件とした場合よりも再現性が良かった。ただし、後者の入力条件時における計算結果も、拡散予測精度に関する推奨値(実験値と計算値の比が0.5から2.0倍の範囲内にある割合)と同等の値を示した。以上により、気象シミュレーションデータに加え、定点観測された気象観測データをモデル入力条件とした拡散計算手法も有望であることが示された。
吉田 敏哉; 竹見 哲也*
Environmental Fluid Mechanics, 21(1), p.129 - 154, 2021/02
被引用回数:7 パーセンタイル:33.61(Environmental Sciences)本研究では、建物高さのばらつきが乱流組織構造の空間特性に及ぼす影響を調べた。そのために、高さのばらつきがない場合、中程度の場合、大きい場合の3ケースの建物群上乱流を対象としたLarge-eddy simulationを実行した。乱流組織構造の統計的特徴を調べるため、強い運動量輸送を伴う低速流および高速流の空間相関分布を算出した。これらの相関分布から組織構造の長さスケールを見積もったところ、高さのばらつきのない建物群では、建物高さ以下における組織構造の主流方向長さは鉛直方向に大きく変化することが分かった。一方、高さのばらつきを伴う建物群では、その主流方向長さはほぼ一定の値を示した。また、長さスケールから算出した水平方向のアスペクト比により、高さのばらつきを伴う建物群上の乱流組織構造は、高さ一定の場合に比べて、より等方的な形状を有することが分かった。
中山 浩成; 竹見 哲也*
Journal of Advances in Modeling Earth Systems (Internet), 12(8), p.e2019MS001872_1 - e2019MS001872_18, 2020/08
被引用回数:3 パーセンタイル:9.86(Meteorology & Atmospheric Sciences)データ同化手法は、数値モデルに観測値を入力してより現実に近い結果を出せるように計算値を修正していく技術である。しかしながら、これまでの手法は主に広域スケールを対象とした気象モデルのために開発されたものであり、通常用いられる観測値も10分から1時間程度の間隔で時間平均されたものが多い。そのため、従来の手法は、瞬間的に変化する乱流スケールの風速変動を考慮できず、乱流の非定常計算を行うLarge-Eddy Simulation(LES)モデルには適さないという問題があった。そこで本研究では、振動方程式を使用して平均風速の観測データをLESモデルに融合するデータ同化手法を開発した。まず、試計算により振動方程式中の固有角振動数を接近流が持つ風速変動のピーク振動数よりも小さくすると乱流スケールの短周期変動性状を維持しつつターゲットとする平均風速分布に近づけることが分かった。次に、この固有角振動数をもとに京都市街地で測定された気象観測データを用いてデータ同化を行ったところ、乱流構造を維持しつつターゲットとする平均風速分布に近づけることができた。以上により、振動方程式を用いた本データ同化手法はLESモデルに適合した手法として有効に利用できる可能性が示唆された。
中山 浩成; 竹見 哲也*
Proceedings of 19th International Conference on Harmonisation within Atmospheric Dispersion Modelling for Regulatory Purposes (HARMO-19) (USB Flash Drive), 5 Pages, 2019/06
データ同化手法は、数値モデルに観測値を入力してより現実に近い結果を出せるように計算値を修正していく技術である。しかしながら、これまでの手法は主に広域スケールを対象とした気象モデルのために開発されたものであり、通常用いられる観測値も10分から1時間程度の間隔で時間平均されたものが多い。そのため、従来の手法は、瞬間的に変化する乱流スケールの風速変動を考慮できず、乱流の非定常計算を行うlarge-eddy simulation(LES)モデルには適さないという問題があった。そこで本研究では、振動方程式を使用して平均風速の観測データをLESモデルに融合するデータ同化手法を開発した。試計算として、まず上流側において1/7べき指数の風速分布を持つ接近流を作成し、本データ同化手法を用いて1/4べき指数の風速分布に近づけることを試みた。その結果、振動方程式中の固有角振動数を接近流が持つ風速変動のピーク振動数よりも小さくすると、乱流スケールの短周期変動性状を維持しつつターゲットとする平均風速分布に近づけることができた。以上により、振動方程式を用いた本データ同化手法はLESモデルに適合した手法として有効に利用できる可能性が示唆された。
中山 浩成; 竹見 哲也*
International Journal of Environment and Pollution, 64(1/3), p.125 - 144, 2018/00
原子力緊急時において、プルーム拡散挙動や汚染域の空間分布などの詳細情報を得るために、Large-Eddy Simulation(LES)に基づく計算流体力学モデルの活用が有効である。しかしながら、LESによる非定常計算の実行に膨大な時間が必要であることが緊急時の適用において課題となっている。そのため、局所域スケールでの大気拡散挙動を迅速かつ詳細に予測できる計算手法の開発を目的とする。本研究で提案する手法は、初めに、代表的な風速データを入力条件として与えた仮想気象条件下で原子力施設から点源放出されたプルームの大気拡散計算を36風向について行い、10分平均での風速と濃度のデータを各風向毎に作成する。次に、風洞実験で用いる重合法を応用して、対象期間での濃度分布を、平均風向の出現頻度に応じて10分平均濃度分布を重ね合わせて評価する。本手法の妥当性を調べるために、観測データを入力条件として与えた実気象条件下での大気拡散計算を行い、重合法により推定された濃度分布と比較した。その結果、変化する気象状況下での1時間平均濃度分布と良好に対応することが示された。これにより、重合法を用いた局所域大気拡散計算手法は即時対応が可能であることが示唆された。
中山 浩成; 竹見 哲也*
Proceedings of 18th International Conference on Harmonisation within Atmospheric Dispersion Modelling for Regulatory Purposes (HARMO-18) (USB Flash Drive), p.843 - 847, 2017/10
原子力緊急時において、プルーム拡散挙動や汚染域の空間分布などの詳細情報を得るために、Large-Eddy Simulation(LES)に基づく計算流体力学モデルの活用が有効である。しかしながら、LESによる非定常計算の実行に膨大な時間が必要であることが緊急時の適用において課題となっている。そのため、重合法を用いることにより局所域スケールでの大気拡散挙動を迅速かつ詳細に予測できる計算手法の開発を目的とする。本研究で提案する重合法は、初めに、代表的な風速データを入力条件として与えた仮想気象条件下での原子力施設から点源放出されたプルームの大気拡散計算を36風向について行い、10分平均での風速と濃度のデータを各風向毎に作成する。次に、対象期間での濃度分布を、風向変動の出現頻度に応じて10分平均濃度分布を重ね合わせて評価する。本手法の妥当性を調べるために、観測データを入力条件として与えた実気象条件下での大気拡散計算を行い、重合法による濃度分布と比較した。その結果、変化する気象状況下での1時間平均濃度分布と良好に対応することが示された。これにより、重合法を用いた局所域大気拡散計算手法は即時対応が可能であることが示唆された。
中山 浩成; 竹見 哲也*; 永井 晴康
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(6), p.887 - 908, 2016/06
被引用回数:19 パーセンタイル:82.81(Nuclear Science & Technology)大気・陸域・海洋での放射性物質の移行挙動を包括的に予測できるSPEEDI-MPにおいて、Large-Eddy Simulation(LES)モデルによる都市大気拡散予測システムの開発とその導入を目指している。本研究は、気象モデルとLESモデルとの結合により、2003年米国オクラホマシティーで行われた野外都市拡散実験を対象にして、実気象条件下において局所域詳細拡散シミュレーションを行ったものである。モデルの結合の際、任意の気象シミュレーションデータが取り込めるようにLESモデルの流入境界条件の改良を行った。野外実験結果の風速・風向分布と比較すると良好に再現した計算結果が得られた。また、個々の都市建築構造物の影響の激しい所で測定された濃度変動データを計算結果と比較すると、平均値だけでなくピーク値なども良好に再現していることが分かった。これらにより、本詳細大気拡散計算手法の有効性を示すことができた。
中山 浩成; 竹見 哲也*; 永井 晴康
Procedia Earth and Planetary Science, 15, p.560 - 565, 2015/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Geosciences, Multidisciplinary)局所域高分解能大気拡散モデルは、建物・地形効果に加え、温度成層効果も考慮できるようになっており、代表的な大気安定度に対しては基本性能は実証されている。今回は、温度条件を様々に変えることで各種大気不安定境界層乱流を作り出し、風洞実験結果と比較検証を行った。さらにそれぞれのケースにおいて大気拡散計算も行い、摩擦速度に対する対流速度スケールの比を基にプルーム拡散の濃度分布パターンの類型化を行った。その結果、そのスケール比が0.34を上回る弱不安定時ではプルームの着地はかなり風下側で見られたが、それを下回るような強不安定時ではいち早く着地することなどが分かった。
中山 浩成; 竹見 哲也*; 永井 晴康
Advances in Science & Research (Internet), 12(1), p.127 - 133, 2015/00
被引用回数:8 パーセンタイル:91.36(Multidisciplinary Sciences)大気・陸域・海洋での放射性物質の移行挙動を包括的に予測できるSPEEDI-MPにおいて、Large-Eddy Simulation(LES)モデルを用いた局所域大気拡散予測システムの開発とその導入を目指している。今回は、領域気象モデルとLESモデルとの結合により、2011年3月11日に東日本大震災により引き起こされた福島第一原子力発電所(福島第一原発)の事故時における風況場を対象に局所域乱流数値シミュレーションを行った。福島第一原子力発電所は、原子力施設に加え局所的に地表面の起伏があり、複雑な地表面形状を有している。本発表では、結合計算手法により得られた建物や局所地形の影響下での風況場の乱流構造について報告する。
中山 浩成; 竹見 哲也*; 永井 晴康
Advances in Science & Research (Internet), 11, p.75 - 81, 2014/07
被引用回数:10 パーセンタイル:97.60(Multidisciplinary Sciences)大気・陸域・海洋での放射性物質の移行挙動を包括的に予測できるSPEEDI-MPにおいて、Large-Eddy Simulation(LES)に基づく局所域高分解能大気拡散予測モデルの開発とその導入を目指している。今回は、まず、大気が安定・不安定成層化した境界層乱流を作り出し、それぞれのケースにおいて大気拡散計算を行う。既往の拡散風洞実験及び理論解との比較により再現性について議論をし、本LESモデルの性能評価を行う。
中山 浩成; 竹見 哲也*; 永井 晴康
Atmospheric Science Letters, 13(3), p.180 - 186, 2012/07
被引用回数:61 パーセンタイル:81.53(Geochemistry & Geophysics)本研究では、気象モデルとLarge-Eddy Simulation(LES)モデルを融合することで、現実都市での風速変動を定量的に解析する技術を構築することを目的とする。解析対象領域を東京都心部(大手町・丸の内地区)とし、2009年台風18号の通過に伴って生じた強風・突風を定量的に評価することを試みる。気象モデルとしてWeather Research and Forecasting(WRF)モデルを用い、気象庁メソ客観解析値を初期値・境界値条件として、WRFモデルに与え、台風18号の領域気象シミュレーションを行った。次に、WRFモデルで得られた風速データをLESモデルの流入境界に与え、乱流流入生成技術を用いて都市風速変動のシミュレーションを実行した。その結果、気象庁観測点での風速変動が、LESのものとよく対応することが示された。
中山 浩成; 竹見 哲也*; 永井 晴康
Journal of Applied Meteorology and Climatology, 50(8), p.1692 - 1712, 2011/08
被引用回数:42 パーセンタイル:68.91(Meteorology & Atmospheric Sciences)本研究では、都市タイプの地表面上の空力的粗度特性について議論をしている。まず最初に、東京都心を対象に地表面形態を定量的に調べ、粗度密度と建物高さ変動係数の分布性状を明らかにした。次に、これらのパラメータのさまざまな組合せに対応した建物群上のLarge-Eddy Simulation(LES)乱流解析を行い、空力的粗度(粗度長,抗力係数)をそれぞれ求めた。LES解析で得られた地表面形態のパラメータと空力的粗度との関係を用いて東京都心の空力的粗度分布を推定した。その結果、従来の粗度密度のみをパラメータとした場合、空力的粗度は既往論文と比較して過小評価された。一方で、粗度密度のみならず建物高さ変動係数をもパラメータとした場合、既往論文と同等の空力的粗度を評価することができた。これらのLESによる粗度密度と建物高さ変動係数を関数として評価された空力的粗度は、気象モデルへ都市効果を組み込む際に有効であることが示された。
中山 浩成; 竹見 哲也*; 永井 晴康
Proceedings of 14th Conference on Mesoscale Processes (Internet), 7 Pages, 2011/00
都市域での漏洩事故やテロなどによる化学物質や可燃性物質などの有害危険物質の拡散問題が検討すべき緊急課題として挙げられている。そのため、特定の気象状況下での拡散予測を行うには、まず、気象モデルを用いて実際の気象場を作り出し、そこで得られた風速データをCFD(Computational Fluid Dynamics)モデルの流入境界条件として与えて行う融合解析が、有効な予測手法として挙げられる。本研究では、まず、融合解析手法の確立に向けて、台風時を対象にした数値シミュレーションを行った。CFD解析にて得られた乱流変動を気象庁により観測された都心部での風速値と比較したところ、平均風速値のみならず瞬間風速値も良好な対応性を示しており、本手法の妥当性を検証することができた。
竹見 哲也*; 中山 浩成
ながれ, 28(1), p.13 - 20, 2009/02
本稿では、気象モデルの高解像度化による気象擾乱の微細構造に起因する風速変動の再現性,CFDモデルによる現実的な粗度形態のもとで発達する境界層乱流のLES(Large-Eddy Simulation)解析について、両モデルの融合による微細規模大気流れのシミュレーションにあたり、検討すべき課題と展望について述べる。
中山 浩成; 竹見 哲也*; 永井 晴康
Proceedings of 89th American Meteorological Society Annual Meeting (Internet), 6 Pages, 2009/01
大気・陸域・海洋での放射性物質の移行挙動を包括的に予測できるSPEEDI-MPにおいて、LES(Large-Eddy Simulation)モデルによる都市大気拡散予測システムの開発とその導入を目指している。今回は、都市を想定した乱流シミュレーション予測の妥当性を調べるため、まず、立方形状の建物が均一に配置された簡易な地表面形状での数値シミュレーションを行い、平均風速分布や乱流統計量に関する計算結果が風洞実験と良好に整合性がとれていることを確認した。次に、東京都心における建物高さや建物密集度などの都市空間構造を調べ、その特徴に基づいて地表面形状を表現し、地表面形態に応じた平均風速や乱流変動量が得られたことで、乱流シミュレーション予測の妥当性が実証された。
中山 浩成; 竹見 哲也*; 永井 晴康
no journal, ,
都市域での漏洩事故やテロなどによる化学物質や可燃性物質などの有害危険物質の拡散問題が検討すべき緊急課題として挙げられている。そのため、特定の気象状況下での拡散予測を行うには、まず、気象モデルを用いて実際の気象場を作り出し、そこで得られた風速データをCFD(Computational Fluid Dynamics)モデルの流入境界条件として与えて行う融合解析が、有効な予測手法として挙げられる。本研究では、まず、融合解析手法の確立に向けて、台風時を対象にした数値シミュレーションを行い、風速変動データを観測値と比較することでモデルの妥当性を調べた。その結果、都市域風速変動パターンがある程度良好に再現されたことが確認され、本手法の有効性が示された。
竹見 哲也*; 中山 浩成
no journal, ,
超高層ビルが林立する都市部における突風の発生は、気象擾乱の構造そのものに起因するのみならず、建築構造物の配置など都市の形態にも強く影響を受ける。都市域での突風による被害ポテンシャルは極めて高いため、突風災害の防止・被害軽減の観点から、突風の定量的な予測はもし可能となれば極めて有効である。本研究は、気象モデルとLES(Large-Eddy Simulation)モデルの結合により、都市の形態に起因する突風の量的予測手法を構築することを目的とする。今回は、東京都心部での強風イベント(2009年10月8日の台風通過時)を対象にして、強風変動の数値解析結果を報告する。
中山 浩成; 竹見 哲也*; 永井 晴康
no journal, ,
大気・陸域・海洋での放射性物質の移行挙動を包括的に予測できるSPEEDI-MPにおいて、Large-Eddy Simulation(LES)モデルを用いた局所域大気拡散予測システムの開発とその導入を目指している。これまで、領域気象モデルとLESモデルとの結合計算を、都市域など比較的平たんな地形を対象にし、かつ、熱的影響のない中立条件を与えて行っていた。今回は、2011年3月11日に東日本大震災により引き起こされた福島第一原子力発電所の事故時を対象にし、気象モデルで得られた温位データをLESモデルに与えることで温度成層性を考慮した複雑地表面上での局所域風況場の乱流シミュレーションを行った。その結果、LESモデルで得られた瞬間風速を気象モデルの風速データと比較すると、その周辺を変動するような鉛直分布を示した。これにより、本計算手法の妥当性を示すことができたと言える。
中山 浩成; 竹見 哲也*
no journal, ,
Numerical Weather Prediction(NWP)モデルとLarge-Eddy Simulation(LES)モデルを結合し、2003年米国オクラホマシティーにて30分間連続的および瞬間的にそれぞれ放出されたトレーサガスの拡散挙動に関する野外都市拡散実験を対象にして、局所域詳細大気拡散シミュレーションを行い、結合計算手法の妥当性を評価した。モデルの結合では、より現実に近い気象条件を再現するために、LESモデルの側面境界面にはNWPモデルで得られた風速・温位データを与え、地表面境界にはヒートフラックスを与えた。風速・風向・温位の鉛直分布に関する計算結果は、野外実験結果と良好に対応した。拡散計算結果については、特に瞬間放出の場合において、平均濃度が異なる場所が確認されたが、計算結果全体では良好に対応した。これらにより、本結合計算の妥当性を実証することができた。