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衣旗 広志*; 山本 昌彦; 田口 茂郎; 駿河谷 直樹; 佐藤 宗一; 小玉 貴司*; 玉内 義一*; 柴田 勇木*; 安齋 喜代志*; 松岡 伸吾*
Nuclear Technology, 192(2), p.155 - 159, 2015/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)東海再処理施設より採取した高放射性廃液を30mL使用して試験を実施した結果、掃気停止状態において、気相部の水素濃度は、水素の爆発下限界である4%よりも低い濃度で平衡状態となっていることが分かった。また、平衡値について、模擬廃液実験から得られたパラメータを用いて計算される予測値と比較した。その結果、平衡値と予測値は同程度のオーダーであり、パラジウムイオンによる水素消費反応が実廃液にも起きていることを確認した。
衣旗 広志*; 玉内 義一*; 柴田 勇木*; 小玉 貴司*; 松岡 伸吾*; 山本 昌彦; 田口 茂郎; 駿河谷 直樹; 佐藤 宗一
no journal, ,
高放射性廃液を封入した閉鎖系の気相部における水素濃度を測定して、模擬廃液実験の結果から計算される値との比較を行い、模擬廃液で確認したパラジウムイオンによる水素消費反応が実廃液にも起きていることを確認した。
宝徳 忍; 深谷 洋行; 熊谷 友多; 井上 将男*; 鈴木 紗智子*; 伴 康俊; 木田 孝; 渡邉 雅之; 阿部 侑馬*; 玉内 義一*
no journal, ,
再処理プロセスで発生する高レベル廃液からの放射線分解による水素発生量の評価のため、使用済燃料溶液を使用し、溶液温度や撹拌の有無を条件とした試験及び使用済燃料溶液の成分分析を行った。本発表では試験方法の概要と試験で得られた結果について報告する。
富山 祐弘; 安田 猛; 蔦木 浩一; 吉野 保之; 白土 陽治; 中村 芳信; 衣旗 広志*; 小玉 貴司*; 中野 正直*; 玉内 義一*; et al.
no journal, ,
東海再処理工場の高放射性廃液貯槽(5基)のオフガス系配管にサンプリングラインを設け、オフガス中の水素濃度の測定を行い、高放射性廃液中から発生する水素量を求め、設計との比較を行った。水素濃度は、シリンジによりオフガスを採取し、ガスクロマトグラフィを用いて測定した。HALWの液組成についてはORIGEN値から評価した。結果、高放射性廃液貯槽から発生する水素濃度は、パルセーション(脈動)作動後、2.02.5ppmで推移するが、パルセーションを停止すると経過時間とともに低下し、約1.3ppmで平衡に達する傾向が確認された。これはパルセーションによる撹拌効果により、HALW中に溶解している水素が放出されている可能性を示唆している。評価液組成から求めた水素濃度は約800ppmであるが、実測値は数ppmオーダーであり、非常に小さい。これは、既報のコールド試験の結果として報告しているHALW中のPdによる水素消費反応による、水素濃度の低下の可能性を示している。
衣旗 広志*; 小玉 貴司*; 中野 正直*; 玉内 義一*; 松岡 伸吾*; 富山 祐弘; 安田 猛; 蔦木 浩一; 吉野 保之; 白土 陽治; et al.
no journal, ,
模擬高放射性廃液で確認したパラジウムによる水素消費反応が高放射性廃液にも起きていることを確認するために、前報で報告した高放射性廃液貯槽のオフガス中の水素濃度と模擬廃液実験の結果から計算される水素濃度の比較評価を行った。水素濃度の計算に使用したモデルは、模擬高放射性廃液を用いたコールド試験結果より、攪拌状態や放射線分解によって発生する水素が放出される水面面積等を考慮したモデルで計算を行った。計算結果と実測したオフガス中の水素濃度を比較評価した結果、攪拌状態の不確定さがもたらす範囲内で同程度の値であることが確認された。この結果より、模擬高放射性廃液での試験で確認されたパラジウムによる水素消費反応は、実高放射性廃液でも起きている可能性が示唆された。これは、原子力機構と日本原燃との共同研究で実施した成果を2件のシリーズで発表するものであり、本発表は日本原燃が行う。
熊谷 友多; 小山 幹一*; 佐藤 智徳; 石島 暖大; 田口 光正*; 渡邉 雅之; 阿部 侑馬; 中野 正直*; 玉内 義一*
no journal, ,
再処理プロセスでは、放射線分解により水素が発生するため、給排気機能が失われる事故では水素が蓄積する可能性がある。また、冷却機能が失われた場合には、放射性物質を含む溶液は崩壊熱により温度が上昇する。このような想定での安全評価には、水素発生量の温度依存性について定量的な知見が必要である。そこで、硝酸Pu溶液を対象に水素の放射線化学収量(G値)の温度依存性を実測するため、試験装置を製作し、装置性能と試験手順の確認のため硝酸溶液を試料としてCo-60ガンマ線を用いた検証試験を実施した。室温から沸騰条件までの温度でガンマ線照射試験を行った結果、いずれの温度条件でも吸収線量に対して直線的に増加した。また、同様の試験をG値既知の1mM KBr水溶液で実施し、測定したG値が報告値(0.45 molec./100eV)と一致することを確認した。これらの結果から、昇温条件も含めて、硝酸Pu溶液の放射線分解による水素の実測に、製作した装置を適用可能であることを確認した。
阿部 侑馬; 熊谷 友多; 宝徳 忍; 井上 将男*; 鈴木 紗智子*; 樋川 智洋; 渡邉 雅之; 中野 正直*; 小山 幹一*; 玉内 義一*
no journal, ,
放射性物質を含む溶液からは、水の放射性分解により水素が発生する。再処理施設で取り扱う溶液の性状は多種多様であり、加えて放射性物質であるが故の実験の困難さもあることから、実際に使用されている溶液性状が考慮された研究は少ない。特に、バブリング等による撹拌の影響や温度依存性に関する研究は極めて少ない。そこで本研究では硝酸Pu溶液を対象として、撹拌の有無及び温度をパラメータとして水素発生量の測定を行い、G値を算出した。溶液に撹拌が生じる試験条件(バブリング撹拌あり又は沸騰)では、常温静置からG値が23割程度増加した。また、溶液に撹拌が生じる条件において、温度上昇に伴う明確なG値の増加/低下の傾向は確認されなかった。以上より、硝酸Pu溶液のG値は撹拌により上昇する、また、撹拌状態において顕著な温度依存性は存在しないと考えられる。検証試験で取得した硝酸溶液での水素G値とは異なる温度依存性が、本試験で観測された原因としては、Co-60
線とPuからの
線ではLETの違いにより放射線分解で生じるラジカルの組成や反応挙動が異なることが影響している可能性がある。
関根 啓二*; 藤田 邦雄*; 小玉 貴司*; 玉内 義一*; 内山 軍蔵; 吉田 一雄; 山根 祐一; 上田 吉徳*; 高梨 光博*
no journal, ,
高レベル濃縮廃液が沸騰して乾固状態に至る事象に着目した研究を進めるにあたって必要となる、実施設における崩壊熱除去のための冷却系統の構成について、また、冷却機能喪失時に想定される事象進展及び放射性物質放出現象等について調査・整理した。
山本 昌彦; 田口 茂郎; 駿河谷 直樹; 佐藤 宗一; 衣旗 広志*; 玉内 義一*; 柴田 勇木*; 小玉 貴司*; 松岡 伸吾*
no journal, ,
高放射性廃液から発生する気相部の水素濃度を閉鎖系において測定した。その結果、水素濃度は最大でも0.1%程度で平衡に達していることがわかった。
阿部 侑馬*; 熊谷 友多; 樋川 智洋; 宝徳 忍; 深谷 洋行; 渡邉 雅之; 小山 幹一*; 長谷川 聡*; 中野 正直*; 玉内 義一*
no journal, ,
高レベル廃液における水素発生G値の温度上昇等に伴う変化について評価するため、放射線透過計算により水素発生量の測定試験に用いた溶液の吸収線量を評価し、G値を算出した。