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論文

Design and beam dynamics studies of a chopper for the JAEA-ADS LEBT

Yee-Rendon, B.; 近藤 恭弘; 田村 潤; 前川 藤夫; 明午 伸一郎

Proceedings of 21st Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.205 - 209, 2024/10

高レベル放射性廃棄物の有害度低減化を目的とし、日本原子力研究開発機構(JAEA)は、加速器駆動未臨界システム(ADS)の主要コンポーネントとして、30MW CW陽子線形加速器(リニアック)を設計を進めている。大強度加速器におけるビーム損失の主な原因である空間電荷効果の最小化のため、JAEA-ADSの低エネルギービーム輸送(LEBT)は陽子ビームおよび負水素ビームによる電荷中和を積極的に用いる。機器保護などのためADSでは徐々にビーム出力を上昇させる必要があるため、LEBTに設置したビームチョッパーによりデューティを徐々に上昇させることを検討している。チョッパーは電荷中和に影響を与え、ビーム過渡現象によりビーム損失を発生させる可能性がある。チョッパーのビーム光学モデルを作成し、チョッパーの電圧や寸法などの必要な特性を解析した。さらにチョッパーが空間電荷補償に与える影響を解析し、LEBTにおけるビーム過渡現象を評価した。本研究では、JAEA-ADS LEBTにおけるチョッパーの設計とビーム性能への影響について報告する。

論文

Progress of the spoke cavity prototyping for the JAEA-ADS linac

田村 潤; 近藤 恭弘; Yee-Rendon, B.; 明午 伸一郎; 前川 藤夫; 加古 永治*; 梅森 健成*; 阪井 寛志*; 道前 武*

Proceedings of 32nd Linear Accelerator Conference (LINAC 2024) (Internet), p.496 - 498, 2024/10

The Japan Atomic Energy Agency (JAEA) has been proposing an accelerator-driven nuclear transmutation system (ADS) as a future nuclear power system. Toward the actual design of the CW proton linac for the JAEA-ADS, we are currently prototyping a low-$$beta$$ ($$approx$$ 0.2) single-spoke cavity. The cavity fabrication began in 2020. Most of the cavity parts were shaped in fiscal year 2020 by press-forming and machining. In 2021, we started welding the shaped cavity parts together. Each cavity part was joined together by preliminarily examining the optimum welding conditions using mock-up test pieces. We have fabricated the body and two lid sections, and have confirmed that there were no significant problems with the cavity fabrication according to the frequency measurement of the temporarily assembled spoke cavity.

論文

Beam transient studies for the JAEA-ADS LEBT

Yee-Rendon, B.; 近藤 恭弘; 田村 潤; 前川 藤夫; 明午 伸一郎

Proceedings of 32nd Linear Accelerator Conference (LINAC 2024) (Internet), p.488 - 491, 2024/10

日本原子力研究開発機構(JAEA)は、放射性廃棄物核変換のための30MW CW陽子線形加速器(リニアック)を設計している。高出力加速器の低損失と高ビーム品質を達成する上で、特に空間電荷力が大きくなる低エネルギー部において空間電荷の緩和が主な課題である。空間電荷の影響を打ち消すために、低エネルギービーム輸送(LEBT)は、ビーム電荷の中和により空間電荷補償を可能にする静磁場設計を用いており、主ビームと対向する電離粒子との間の電荷平衡に達する蓄積プロセスにより中和する。しかし、ADSのビーム出力上昇時に用いられるチョッパーにより平衡状態は逸脱する。このため、ビーム出力の過渡状態においてビーム光学系は最適とならず、加速器に深刻な劣化をもたらす可能性がある。従って、これらのビーム出力上昇時におけるビーム挙動の解析は、リニアックのロバストな設計と効率的な運転を開発するために不可欠でとなる。本研究では、JAEA-ADS LEBTの中性化ビルドアップとチョッパー運転時のビームダイナミクスの検討を行った。

論文

Fabrication progress of the prototype spoke cavity for the JAEA-ADS linac

田村 潤; 近藤 恭弘; Yee-Rendon, B.; 明午 伸一郎; 前川 藤夫; 加古 永治*; 梅森 健成*; 阪井 寛志*; 道前 武*

Journal of Physics; Conference Series, 2687(5), p.052008_1 - 052008_6, 2024/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)

The Japan Atomic Energy Agency (JAEA) has been proposing an accelerator-driven system (ADS) as a future nuclear system to efficiently reduce high-level radioactive waste generated in nuclear power plants. As a first step toward the full-scale design of the CW proton linac for the JAEA-ADS, we are now prototyping a low-$$beta$$ ($$approx 0.2$$) single-spoke cavity. The actual cavity fabrication started in 2020. Most of the cavity parts were shaped in fiscal year 2020 by press-forming and machining. In 2021, we started welding the shaped cavity parts together. By preliminarily investigating the optimum welding conditions using mock-up test pieces, each cavity part was joined with a smooth welding bead. So far, we have fabricated the body section and the beam port section of the cavity. By measuring the resonant frequency of the temporarily assembled cavity, we have confirmed that there is no significant problem with the cavity fabrication.

論文

Validation of the $$^{10}$$Be ground-state molecular structure using $$^{10}$$Be($$p,palpha$$)$$^{6}$$He triple differential reaction cross-section measurements

Li, P. J.*; Beaumel, D.*; Lee, J.*; Assi$'e$, M.*; Chen, S.*; Franchoo, S.*; Gibelin, J.*; Hammache, F.*; Harada, T.*; 延与 佳子*; et al.

Physical Review Letters, 131(21), p.212501_1 - 212501_7, 2023/11

 被引用回数:21 パーセンタイル:93.59(Physics, Multidisciplinary)

$$^{10}$$Beのクラスター構造を($$p,palpha$$)反応を用いて調査した。三重微分断面積が実験的に測定され、Tohsaki-Horiuchi-Schuck-R$"o$pke波動関数の方法や反対称化分子動力学を用いた歪曲波インパルス近似計算と比較した。実験データと理論計算の顕著な一致が確認され、$$^{10}$$Beの比較的コンパクトな分子状態を確認した。

論文

Design of the Low energy beam transport line for the JAEA-ADS linac

Yee-Rendon, B.; 近藤 恭弘; 田村 潤; 前川 藤夫; 明午 伸一郎

Proceedings of 20th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.545 - 549, 2023/11

日本原子力研究開発機構(JAEA)は、放射性廃棄物の有害度低減のため加速器駆動未臨界システム(ADS)の開発を行っている。JAEAのADS(JAEA-ADS)では、ビーム出力30MWを有する陽子線形加速器(リニアック)を提案している。JAEA-ADSリニアックの大きな課題は、イオン源から高周波四重極までの35keV陽子ビームの効率的な輸送である。この目標の達成のため、様々な空間電荷の補償シナリオを考慮しつつ、ビームロスの要因となる高電荷状態のイオンビームの透過を低減し、陽子エミッタンスの増大を最小化するために、2つのソレノイドから構成される静磁場低エネルギービーム輸送(LEBT)を最適化した。本報告では、JAEA-ADS LEBTの光学設計を紹介し、多粒子を用いたトラッキングの結果について述べる。

論文

Development of single-spoke cavities for ADS at JAEA

近藤 恭弘; 田村 潤; Yee-Rendon, B.; 明午 伸一郎; 前川 藤夫; 加古 永治*; 梅森 健成*; 阪井 寛志*; 道前 武*

Proceedings of 21st International Conference on Radio-Frequency Superconductivity (SRF 2023), p.947 - 951, 2023/07

日本原子力研究開発機構(JAEA)は、原子力発電で発生する高レベル放射性廃棄物を効率的に削減するため、将来の原子力システムとして加速器駆動システム(ADS)を提唱している。このJAEA-ADSのCW陽子リニアック実現に向けた第一歩として、低ベータ(0.2程度)のシングルスポーク空洞の試作を開始した。日本では超伝導スポーク空洞の製作実績がないため、JAEA-ADSの実現性を確保するためには、空洞の試作と性能試験が不可欠である。試作スポーク空洞のパラメータは、より高い空洞性能を得るために最適化した。実際の空洞製作は2020年に開始された。2020年度はプレス成形と機械加工により、空洞部品のほとんどを製作した。2021年には、空洞の溶接加工を開始した。テストピースを用いて最適な溶接条件を決定し、各空洞部品を滑らかな溶接ビードで接合した。現在、空洞の胴体部分とビームポート部分の組み立てが完了した。本論文では、JAEA-ADSと空洞試作の現状を紹介する。

論文

Design and optimization of a proton source extraction system for the JAEA-ADS linac

Yee-Rendon, B.; 近藤 恭弘; 田村 潤; 前川 藤夫; 明午 伸一郎

Proceedings of 14th International Particle Accelerator Conference (IPAC 23) (Internet), p.1591 - 1593, 2023/05

日本原子力研究開発機構(JAEA)は、加速器駆動システム(ADS)の開発のため、ビーム出力が30MWとなる連続波(cw)超伝導陽子線形加速器(リニアック)を設計している。JAEA-ADSリニアックのイオン源は、エネルギーが35keV、正規化されたrmsエミッタンスが0.1$$pi$$mm mrad未満で、20mAを超える陽子ビームを提供する必要がある。イオン源におけるビーム引出し部がビーム特性と品質を決定するため、目標の達成のためAXCEL-INP 2-Dシミュレーションプログラムを使用して、引き出し部の設計における幾何形状に関して最適化した。本報告は、イオン源引き出し部の設計について説明し、JAEA-ADSリニアックの陽子イオン源に関するビームダイナミクスを最初の結果として報告する。

論文

Investigation of niobium surface roughness and hydrogen content with different polishing conditions for performance recovery of superconducting QWRs in JAEA Tokai-Tandem Accelerator

神谷 潤一郎; 仁井 啓介*; 株本 裕史; 近藤 恭弘; 田村 潤; 原田 寛之; 松井 泰; 松田 誠; 守屋 克洋; 井田 義明*; et al.

e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 21(4), p.344 - 349, 2023/05

原子力機構東海タンデム加速器には、40台の超伝導Quarter Wave Resonator(QWR)によって重イオンを10MeV/uまで加速するブースターリニアックがあるが、2011年の震災以降、運転を停止している。近年ウラン等のより重い核種を加速するため、タンデム加速器のアップグレードが精力的に検討され、QWR再稼働の必要性が高まっている。現在、運転時に必要な加速電圧とQ値を得るため、QWR内面荒さを低減するための電解研磨条件を検証している。一方で電解研磨はNb中水素を増加させ、水素病と呼ばれるQ値の減少を引き起こす可能性がある。真空中高温焼鈍で水素を放出させることで水素病を抑えることができるが、QWRのクラッド材を構成するNbとCuの熱膨張差による空洞破損の危険性がある。そのため表面粗さの低減とNbバルク中の水素の増加を最小限に抑えるため、研磨条件を最適化する必要がある。我々はこれまで水素吸蔵量および脱離機構を昇温脱離分析(TDS)により検証できることに着目し、研究を行ってきた。発表では異なる条件で研磨したNb材料のTDS結果、表面観察結果、表面粗さの相関について得られた成果を発表する。

論文

Measurement of H$$^{0}$$ particles generated by residual gas stripping in the Japan Proton Accelerator Research Complex linac

田村 潤; 二ツ川 健太*; 近藤 恭弘; Liu, Y.*; 宮尾 智章*; 森下 卓俊; 根本 康雄*; 岡部 晃大; 吉本 政弘

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1049, p.168033_1 - 168033_7, 2023/04

 被引用回数:2 パーセンタイル:46.61(Instruments & Instrumentation)

J-PARCリニアックは、ビーム損失が重要な課題となる大強度加速器である。J-PARCリニアックでは、H$$^{-}$$ビームが機能分離型ドリフトチューブリニアック(SDTL)で191MeVまで加速され、その後、環結合構造型加速管(ACS)で400MeVまで加速される。H$$^{-}$$リニアックでは陽子リニアックよりもビーム損失の要因事象が多いため、ビーム損失低減のためにはビーム損失の原因を詳しく調べることが必須である。制御不能なH$$^{0}$$粒子を生成する電子ストリッピング現象は、H$$^{-}$$リニアックに特有なビーム損失要因である。J-PARCリニアックにおけるビーム損失の原因を明らかにするため、SDTLとACSの間のビーム輸送部に新しいビーム診断系を設置した。ここでは、H$$^{0}$$粒子をH$$^{-}$$ビームから分離し、H$$^{0}$$粒子が分布する範囲にグラファイト板を挿入してH$$^{0}$$粒子の強度プロファイルを測定することに成功した。ビームライン真空圧力の違いによるH$$^{0}$$粒子の強度変化を調べることで、SDTLセクションのH$$^{0}$$粒子の半分は、J-PARCリニアックの残留ガスストリッピングによって生成されていることを明らかにした。

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロン1MW運転状況,2

山本 風海; 山本 昌亘; 山崎 良雄; 野村 昌弘; 菅沼 和明; 藤来 洸裕; 神谷 潤一郎; 仲野谷 孝充; 畠山 衆一郎; 吉本 政弘; et al.

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.277 - 281, 2023/01

J-PARC 3GeVシンクロトロン(3GeV Rapid Cycling Synchrotron, RCS)は物質生命科学実験施設(Materials and Life science experimental Facility: MLF)および主リング(Main Ring: MR)に最大1MW相当のビームを供給している。RCSは改良を重ねつつ徐々にビーム出力を上げていき、2015年に1MW相当の試験運転に成功した。その後、供用運転としても段階的にビーム出力を増加しながら、1MWの連続運転試験を断続的に行ってきたが、2020年6月に二日間の連続運転試験を実施した際には、最終的に冷却水温度が上昇し、機器の温度を下げることが出来なくなりインターロックが発報する事態となった。その後冷却水設備の熱交換器の洗浄を実施し、2022年6月に再度1MWビーム連続運転試験を行った。2022年6月の試験時は猛暑日となり、熱交換器の性能は改善されていたにも関わらず、1MWでは運転を継続できなかった。一方、600kWであれば猛暑日であっても運転できることを確認した。

論文

1/4波長型超伝導空洞の内面電解研磨の実施報告,2

仁井 啓介*; 井田 義明*; 上田 英貴*; 山口 隆宣*; 株本 裕史; 神谷 潤一郎; 近藤 恭弘; 田村 潤; 原田 寛之; 松井 泰; et al.

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.601 - 604, 2023/01

マルイ鍍金工業では、日本原子力研究開発機構(JAEA)と共同で東海タンデム加速器後段の超伝導ブースター用1/4波長型超伝導空洞(QWR)について再表面処理の検討を行っている。この空洞はニオブ-銅のクラッド板で製作されており、底部に大きな開口があるため、再度の電解研磨処理等が可能な構造になっている。再表面処理では、内面ニオブに電解研磨(EP)を施工して表面粗さを小さくし、高い加速電界(5MV/m以上)を発生できるようにすることを目標としている。2020年度には、マルイ鍍金工業がニオブ9セル空洞EPの経験で得た各種パラメータとJAEA所有の電極、治具等を組み合わせて、予備の空洞に対してEPを施工した。しかし、EP後のニオブ表面は光沢が増すものの表面粗さが良好な状態とはならず、加速電界もEP前よりは改善したが、目標値には達していなかった。2021年度には空洞のニオブ表面粗さと加速電界の改善を目指して、EPのパラメータ(電極面積,電圧,流量と揺動)を変えての実験を行い、設備,条件,表面粗さ等の評価を行った。また、今回はこれまでに観察してこなかった中心導体のドリフトチューブ部内面などについても広く観察を行ったので、そちらの結果も併せて報告する。

論文

Robust and compact design of a 30-MW beam transport line for an accelerator-driven subcritical system

Yee-Rendon, B.; 近藤 恭弘; 田村 潤; 中野 敬太; 前川 藤夫; 明午 伸一郎

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.179 - 183, 2023/01

日本原子力研究開発機構(JAEA)では、マイナーアクチニドなど有害度低減のため、加速器駆動未臨界システム(ADS)の開発を進めている。JAEA提案型のADS(JAEA-ADS)では、30MWの陽子ビームを鉛ビスマス共晶(LBE)核破砕ターゲットに導入し、未臨界炉体系の炉心において中性子を生成する。未臨界体系に陽子を導入するビーム輸送系(BT)は、ビーム窓などの機器に高い熱応力がかからないよう、適切なビーム形状と安定なビームパワーを供給する必要がある。ビーム輸送系は、ビーム損失を軽減し、誤差があっても高い安定性を保ち、かつ輸送系の長さの要求を満たすために、多数のマクロ粒子を追跡して最適化した。本研究では、JAEA-ADSのビーム輸送系の設計とそのビームダイナミクス研究に関して紹介する。

論文

Design and beam dynamics studies of an ADS RFQ based on an equipartitioned beam scheme

Yee-Rendon, B.; 近藤 恭弘; 田村 潤; 中野 敬太; 前川 藤夫; 明午 伸一郎; Jameson, R. A.*

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.499 - 502, 2023/01

日本原子力研究開発機構(JAEA)は、放射性廃棄物の有害度低減のため、30MWの陽子線形加速器(linac)を用いた加速器駆動未臨界システム(ADS)を検討している。ADSの大強度陽子加速器の開発おいて、極めて高い信頼性を有する高周波四重極加速器(RFQ)の開発が重要となる。本RFQは、20mAの陽子ビームを取り込み、空間電荷効果の厳しい35keVから2.5MeVのエネルギーまで加速させる。RFQの設計では、エミッタンスの増大とコンパクト化するために、等分割(EP)ビームスキームを採用した。その結果、ビームハローの発生を最小限に抑え、超伝導リニアック下流部の最適化を可能にした。低いKilpatrickファクター(1.2)の採用により、本RFQはベーン上における表面放電の可能性を抑え、高い安定性を達成した。本発表では、RFQの設計とその結果に関して議論する。

論文

Availability analysis for the 30-MW proton linac of the JAEA-ADS project

Yee-Rendon, B.; 近藤 恭弘; 田村 潤; 中野 敬太; 前川 藤夫; 明午 伸一郎

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.286 - 290, 2023/01

日本原子力研究開発機構(JAEA)は、加速器駆動未臨界システム(ADS)を提案している。この基本コンポーネントの1つとして、30MWの陽子線形加速器(リニアック)を設計している。ADSの加速器には、未臨界原子炉構造の停止に伴う熱応力回避のために、非常に高い信頼性と可用性が要求される。加速器の信頼性および駆動率評価では、設計におけるラティスの脆弱性を見出し、要求される運転を満足できる冗長構成を持つことと、これらの評価が必須となる。本研究では、信頼性ブロック図(RBD)法を適用し、候補となる様々なリニアック構成における平均故障間隔(MTBF)を計算で評価した。対象とする構成は、全リニアック直列構成、低エネルギー部のホットスタンバイ構成、及び高エネルギー部のk-out-nの冗長性を持つ構成とした。本検討では、リニアックのラティスを構成する空洞と磁石の詳細な配置を考慮した。本報告では、高い信頼性を得るリニアックの構成モデルおよびそのMTBFの結果に関し報告するとともに、必要な稼働率に向けた運転方法に関して議論する。

論文

Beam physics design of a 30-MW beam transport to the target for an accelerator-driven subcritical system

Yee-Rendon, B.; 明午 伸一郎; 近藤 恭弘; 田村 潤; 中野 敬太; 前川 藤夫; 岩元 大樹; 菅原 隆徳; 西原 健司

Journal of Instrumentation (Internet), 17(10), p.P10005_1 - P10005_21, 2022/10

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Instruments & Instrumentation)

日本原子力研究開発機構では、放射性廃棄物の有害度低減のため、超電導線形加速器(リニアック)による陽子ビーム(出力30MW)を未臨界炉中の標的に入射する加速器駆動核変換システムを開発している。本システムでは熱出力800MWとなる未臨界炉を陽子リニアックで駆動するため、炉内の核破砕中性子ターゲットにビームを供給する。ターゲットへのビーム輸送系には、ビーム窓の健全性を確保するために、高出力ビームにおける安定性と電流密度の低減化が要求される。さらに、燃料やビーム窓の保守・交換のために、原子炉の設計と互換性のある設計が必要である。非常に多くの粒子シミュレーションにより、堅牢でコンパクトなターゲットへのビーム輸送系を開発した。ビーム光学系を最適化により、必要となる0.3$$mu$$A/mm$$^2$$以下のビーム窓における電流密度を実現し、ビーム窓の実現可能性を保証した。リニアックに入力するビームの誤差と加速器要素の誤差に起因する、炉内に入射するビームの誤差評価を行うとともに、改善策を考案した。さらに、加速器の信頼性向上のため、リニアックの故障時における高速補償を適用し、この補償による炉内入射ビームの誤差の影響も評価した。この結果、本研究によるターゲットへのビーム輸送系は、JAEA-ADSの要求を満足することが示された。

論文

End-to-end simulations and error studies of the J-PARC muon linac

竹内 佑甫*; 東城 順治*; Yamanaka, T.*; 中沢 雄河*; 飯沼 裕美*; 近藤 恭弘; 北村 遼; 森下 卓俊; Cicek, E.*; 恵郷 博文*; et al.

Proceedings of 31st International Linear Accelerator Conference (LINAC 2022) (Internet), p.562 - 564, 2022/10

J-PARCにおけるミューオンg-2/EDM実験のためのミューオンリニアックを開発中である。ミューオンリニアックは核磁気共鳴型電磁石を用いた小型ストレージリングに212MeVのミューオンビームを供給する。メッシュと円筒電極で構成される初段加速の後、ミューオンは4種類の高周波加速構造で加速される。ミューオンリニアックの設計を総合的に評価するために、General Particle Trackerコードを用いた全体シミュレーションを行った。さらに、加速器部品の様々な誤差を考慮したエラースタディーも行った。この論文ではこの全体シミュレーションの結果を述べる。

論文

Design and actual performance of J-PARC 3 GeV rapid cycling synchrotron for high-intensity operation

山本 風海; 金正 倫計; 林 直樹; Saha, P. K.; 田村 文彦; 山本 昌亘; 谷 教夫; 高柳 智弘; 神谷 潤一郎; 菖蒲田 義博; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 59(9), p.1174 - 1205, 2022/09

 被引用回数:7 パーセンタイル:74.40(Nuclear Science & Technology)

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、最大1MWの大強度ビームを25Hzという早い繰り返しで中性子実験及び下流の主リングシンクロトロンに供給することを目的に設計された。2007年の加速器調整運転開始以降、RCSではビーム試験を通じて加速器の設計性能が満たされているかの確認を進め、必要に応じてより安定に運転するための改善を行ってきた。その結果として、近年RCSは1MWのビーム出力で連続運転を行うことが可能となり、共用運転に向けた最後の課題の抽出と対策の検討が進められている。本論文ではRCSの設計方針と実際の性能、および改善点について議論する。

論文

The Muon linac project at J-PARC

近藤 恭弘; 北村 遼; 不破 康裕; 森下 卓俊; 守屋 克洋; 高柳 智弘; 大谷 将士*; Cicek, E.*; 恵郷 博文*; 深尾 祥紀*; et al.

Proceedings of 31st International Linear Accelerator Conference (LINAC 2022) (Internet), p.636 - 641, 2022/09

J-PARCにおいて、現代の素粒子物理学で最も重要な課題の一つである、ミューオン異常磁気モーメント、電気双極子モーメントを精密測定する実験のためのミューオンリニアック計画が進行中である。J-PARCミューオン施設からのミューオンはいったん室温まで冷却され、212MeVまで加速される。横エミッタンスは1.5$$pi$$mm mradであり、運動量分散は1%である。高速で規格化した粒子の速度で0.01から0.94におよぶ広い範囲で効率よく加速するため、4種類の加速構造が用いられる。計画は建設段階に移行しつつあり、初段の高周波四重極リニアックによるミューオン再加速はすでに2017年に実証済である。次段の交差櫛形Hモードドリフトチューブリニアックのプロトタイプによる大電力試験が完了し、ディスクアンドワッシャ型結合セルリニアックの第一モジュールの製作が進行中である。さらに円盤装荷型加速管の設計もほぼ終了した。本論文ではこれらミューオンリニアックの最近の進捗について述べる。

論文

Acceleration efficiency of TE-mode structures for proton linacs

田村 潤; 近藤 恭弘; 森下 卓俊; 内藤 富士雄*; 大谷 将士*

Proceedings of 31st International Linear Accelerator Conference (LINAC 2022) (Internet), p.177 - 179, 2022/09

ハドロンリニアックでは、ビーム粒子のエネルギー範囲に応じて、一般的に様々なタイプの空洞構造が使用されている。特に常伝導リニアックでは、同期粒子の速度によって空洞の加速効率が変化するため、このような構造になっている。低エネルギー陽子加速においては、アルバレ型ドリフトチューブリニアック(DTL)が最も普及しているが、最初の高周波四重極リニアック(RFQ)の直後には、Hモード構造とも呼ばれるTEモード加速構造も広く使用されている。現在、TEモードの代表的な構造として、インターデジタルHモード(IH)DTLとクロスバーHモード(CH)DTLがあり、それぞれTE11, TE21の電磁場モードを基本としている。本発表では、TE31やTE41といった高次のTEモードを含むTEモード構造の加速効率をアルバレ型DTLと比較検討した。本研究では、10MeV以下の陽子加速において、IH-DTLとCH-DTLはアルバレスDTLよりもシャントインピーダンスが大きく、さらにTEm1モードの構造では、角度指数mの増加とともに電場の回転対称性が改善することを示した。

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