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論文

Large spontaneous Hall effect arising from collinear antiferromagnetism in Ce$$_{2}$$PtGe$$_{6}$$

松田 駿汰*; 日比野 瑠央*; 田端 千紘; 金子 耕士; 比嘉 野乃花*; 鬼丸 孝博*; 田中 裕斗*; 藤 秀樹*; 菅原 仁*; 林 純一*; et al.

Physical Review B, 113(19), p.195116_1 - 195116_8, 2026/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)

The spontaneous Hall effect, corresponding to a zero-field anomalous Hall effect (AHE), is induced by symmetry breaking associated with ferromagnetism. Studies in recent years, however, have revealed that antiferromagnetic (AFM) states characterized by magnetic point groups that allow ferromagnetism can also break the relevant symmetries and induce AHE without a large net magnetization. Here, we report that the AFM system Ce$$_{2}$$PtGe$$_{6}$$ exhibits a pronounced spontaneous Hall effect. Single-crystal neutron scattering experiments demonstrate that Ce$$_{2}$$PtGe$$_{6}$$ exhibits a collinear AFM structure with a propagation vector $$q$$ = 0. The small net magnetization indicates that the observed AHE arises from symmetry breaking inherent to its AFM structure. The anomalous Hall conductivity (AHC) reaches 300 $$Omega$$$$^{-1}$$ cm$$^{-1}$$, which exceeds the intrinsic AHC of related compounds such as Ce$$_{2}$$CuGe$$_{6}$$ and Ce$$_{2}$$PdGe$$_{6}$$. This large AHC, most likely attributed to the large spin-orbit coupling of the Pt atoms, provides a platform for understanding the interplay between the Berry curvatures and localized f-moments with an AFM configuration.

論文

Hydrological and climate changes in southeast Siberia over the last 33 kyr

勝田 長貴*; 池田 久士*; 柴田 健二*; 國分 陽子; 村上 拓馬*; 谷 幸則*; 高野 雅夫*; 中村 俊夫*; 田中 敦*; 内藤 さゆり*; et al.

Global and Planetary Change, 164, p.11 - 26, 2018/05

 被引用回数:12 パーセンタイル:37.65(Geography, Physical)

バイカル湖ブグルジェイカサドルの堆積物中の化学組成を高分解能に分析することにより過去3.3万年以上の内陸シベリアの古環境及び古気候変動を復元した。完新世の気候は、6500年前に温暖、乾燥に変化し、氷期から間氷期の気候システムに遷移したことを示唆する。最終氷期においては、プリモールスキー山脈に起因する砕屑性炭酸塩の堆積がハインリッヒイベント(H3とH1)に伴って生じた。また、ハマル-ダバン山脈の氷河融解水がセレンガ川を通じて供給された。アレレード・ヤンガードリアス時に発生した無酸素底層水は、セレンガ川からの流水の減少とプリモールスキー山脈から供給された有機物の微生物分解で生じたものと考えられる。完新世初期の降水の減少は、8200年前の寒冷イベントに対応する。

論文

Cesium adsorption ability and stability of metal hexacyanoferrates irradiated with $$gamma$$-rays

有阪 真; 渡邉 雅之; 石崎 学*; 栗原 正人*; Chen, R.*; 田中 寿*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 303(2), p.1543 - 1547, 2015/02

 被引用回数:19 パーセンタイル:76.67(Chemistry, Analytical)

不溶性フェロシアン化物は、溶液中のセシウム(Cs)を選択的に吸着する材料としてよく知られている。本研究では、不溶性フェロシアン化物類縁体であるヘキサシアノ鉄酸金属錯体塩(MHCF: M=Fe, Cu, Ni)から成るナノ粒子吸着材を対象に、$$gamma$$線照射に対する吸着材の安定性と$$gamma$$線照射がCs吸着能に与える影響について調べた。50$$sim$$300kGyの吸収線量の範囲において、$$gamma$$線照射後の硝酸中にFe, Cu、又はNiがわずかながら検出され、吸収線量の増加に伴いそれらの濃度が増加することから、放射線分解の進行が確認された。その際、MHCF中の炭素, 窒素, 水素の組成比は維持されていた。一方、CsのMHCFへの分配係数は充分に大きな値を示し、明確な吸収線量依存性が見られなかったことから、長期の使用に耐え得ると考えられる。

論文

Geochemical and grain-size distribution of radioactive and stable cesium in Fukushima soils; Implications for their long-term behavior

斉藤 拓巳; 牧野 久識*; 田中 知*

Journal of Environmental Radioactivity, 138, p.11 - 18, 2014/12

 被引用回数:74 パーセンタイル:85.15(Environmental Sciences)

放射性セシウムは主に強酸溶解性画分と抽出残差に多く抽出され、また、比較的粒径の小さなシルト、粘土画分に含まれていた。X線回折より、これらのサイズ画分は雲母様鉱物やカオリンを多く含有することが分かった。また、各画分における放射性セシウム濃度と雲母様鉱物濃度には正の相関が有り、雲母様鉱物が土壌における放射性セシウムの固定化を担っていることが明らかになった。さらに、逐次抽出における放射性セシウムと安定セシウムの比は強酸溶解性画分において小さく、放射性セシウムの分布が完全には平衡になっておらず、将来的に、粘土鉱物へのゆっくりとした固定化がさらに進行することが示唆された。

論文

Column study on electrochemical separation of cesium ions from wastewater using copper hexacyanoferrate film

Chen, R.*; 浅井 幸*; 福島 千賀子*; 石崎 学*; 栗原 正人*; 有阪 真; 南川 卓也; 渡邉 雅之; 川本 徹*; 田中 寿*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 303(2), p.1491 - 1495, 2014/09

 被引用回数:23 パーセンタイル:83.04(Chemistry, Analytical)

銅ヘキサシアノ鉄酸のナノ粒子フィルムを開発し、それをシート状のロール電極カラムとすることで、廃液中のセシウムの分離を試みた。電気化学的もしくは化学的に結着する方法と異なり、銅ヘキサシアノ鉄酸のナノ粒子は、よく水溶液中に分散するインクとすることができるため、銅ヘキサシアノ鉄酸を印刷と同じ方法でコーティングができるのが特徴である。本研究では、銅ヘキサシアノ鉄酸をシート状電極にフィルム上にコートした電極カラムを用いて電気化学的にセシウムを吸脱着させ、セシウムを回収することを目的とし、98%のセシウムが回収できることを確認した。

論文

Proton-exchange mechanism of specific Cs$$^{+}$$ adsorption $$via$$ lattice defect sites of Prussian blue filled with coordination and crystallization water molecules

石崎 学*; 秋葉 沙依*; 大谷 麻子*; 星 祐二*; 小野 健太*; 松葉 茉優*; 富樫 貴成*; 金井塚 勝彦*; 坂本 政臣*; 高橋 顕*; et al.

Dalton Transactions, 42(45), p.16049 - 16055, 2013/12

 被引用回数:216 パーセンタイル:99.60(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

福島第一原子力発電所の事故を受けて、プルシアンブルー(PB)をベースにした高性能セシウム(Cs)吸着剤を開発するために、PBへのCsイオンの吸着の基本メカニズムを明らかにした。Csイオン吸着能に関して2種類のPBナノ粒子を比較したところ、4Fe$$^{3+}$$と3[Fe$$^{II}$$(CN)$$_{6}$$]$$^{4-}$$から合成された典型的なPB-1では、市販のPB-2よりも効率的に吸着することを明らかにした。この違いが、PB上に形成される欠陥の数で決まることを突き止めることができた。

論文

Selective removal of cesium ions from wastewater using copper hexacyanoferrate nanofilms in an electrochemical system

Chen, R.*; 田中 寿*; 川本 徹*; 浅井 幸*; 福島 千賀子*; Na, H.*; 栗原 正人*; 渡邉 雅之; 有阪 真; 南川 卓也

Electrochimica Acta, 87, p.119 - 125, 2013/01

 被引用回数:118 パーセンタイル:94.18(Electrochemistry)

銅(II)ヘキサシアノ鉄酸(III)を用いた今までにない電気化学的吸着システムによる廃液からのセシウムの選択的除去法が提案された。このシステムは余分な化学薬品を使用することなく、濾過処理も必要としないセシウムの分離法として利用できる。セシウムの取りこみと脱離は、電気化学的に適当な電位を陽極、陰極間にかけるスイッチングにより制御可能である。バッチ実験の速度論的研究結果は、粒子間拡散方程式によく合致し、急こう配な上昇とそれにつづくプラトーを二段階過程方程式として反映している。他の共存アルカリ金属イオンがあっても、高い分配係数($$K$$$$_{d}$$$$>$$5$$times$$10$$^{5}$$mL/g以上)を与え、効率的なセシウムの除去がpH0.3から9.2までの広い範囲で可能で、放射性廃液処理に有効な方法であると考えられる。

論文

Preparation of a film of copper hexacyanoferrate nanoparticles for electrochemical removal of cesium from radioactive wastewater

Chen, R.*; 田中 寿*; 川本 徹*; 浅井 幸*; 福島 千賀子*; 栗原 正人*; 渡邉 雅之; 有阪 真; 南川 卓也

Electrochemistry Communications, 25, p.23 - 25, 2012/11

 被引用回数:59 パーセンタイル:80.39(Electrochemistry)

初めて水分散性銅ヘキサシアノ鉄酸(CuHCF)インクを合成し、そのナノ粒子を放射性廃液からのセシウムを電気化学的に除去するために、電極上にコートした。セシウムの取りこみは陽極と陰極間の電位スイッチにより制御することができた。広いpH範囲(0.2-8.9)で効率的にセシウムの除去が可能であり、放射性廃液処理に有効な方法であることを示唆している。合成されたCuHCFナノ粒子は、簡易印刷法と同様、簡便かつ一様に電極上に湿式コートされるため、低予算でパターンやサイズを実現可能である。これは、大きなサイズの吸着電極をカラム中に作製することで、放射性廃棄物からのセシウムの除去において、連続除去、リサイクル可能な分離法を提示することができることを示している。

論文

Packing behaviour of a Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$ pebble bed under cyclic loads

谷川 尚; 田中 雄一郎*; 榎枝 幹男

Journal of Nuclear Materials, 417(1-3), p.703 - 705, 2011/10

 被引用回数:5 パーセンタイル:35.23(Materials Science, Multidisciplinary)

固体増殖方式の核融合ブランケットを研究対象とし、室温から973Kの温度領域及び0.1MPaから3MPaまでの機械荷重条件において、Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$ペブル充填体に繰り返し熱機械負荷を与え、圧縮ひずみの進展挙動を観察した。機械荷重の負荷により生じた充填体の圧縮変形は、荷重を除いた後の熱処理により部分的に回復した。初期充填率が67.3%の充填体に対して多数回の熱機械負荷を与えた結果、圧縮の進展により充填率が68.5%となった。このような圧縮の進展により、実機においては充填体の上部に空隙が生じることが予想される。初期充填率が65%の場合には約50mm、67%の場合には約20mmと予想される。したがって、初期充填率として高い値を実現することが重要である。

論文

Thermal conductivity measurement with silica-coated hot wire for Li$$_4$$SiO$$_4$$ pebble bed

谷川 尚; 田中 雄一郎*; 榎枝 幹男; 秋場 真人

Journal of Nuclear Science and Technology, 46(6), p.553 - 556, 2009/06

 被引用回数:6 パーセンタイル:38.67(Nuclear Science & Technology)

Li$$_4$$SiO$$_4$$微小球充填体の有効熱伝導率を熱線法により測定した。熱線として、ニクロム素線と、それにシリカの絶縁被膜を塗布したものとを用いた。ニクロム素線を用いた測定では975Kにおいて、正しい測定値が得られなかった。これは、室温では絶縁性であるLi$$_4$$SiO$$_4$$の電気伝導率が高温において高くなったために、熱線に取り付けた熱電対の信号が影響を受けたためだと結論された。絶縁被膜をニクロム素線と熱電対とに塗布して同様の測定を行ったところ、室温から975Kの温度範囲において、有効熱伝導率を測定することができた。得られた有効熱伝導率における絶縁被膜の影響を評価し、十分に小さいことを確認した。また、その影響は実験において観測された傾向と一致した。シリカ絶縁被膜を塗布した熱線による熱伝導率測定は他の増殖材料にも適用でき、特に高温での測定において簡便で有効な手法であることを明らかにした。

論文

Muon spin rotation study of magnetism in multilayer HgBa$$_2$$Ca$$_4$$Cu$$_5$$O$$_y$$ superconductor

常盤 和靖*; 三楠 聰*; 髭本 亘; 西山 樟生*; 伊豫 彰*; 田中 康資*; 小手川 恒*; 椋田 秀和*; 北岡 良雄*; 渡辺 恒夫*

Physica C, 460-462(2), p.892 - 895, 2007/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:16.68(Physics, Applied)

零磁場及び縦磁場下のミュオンスピン回転法(ZF-$$mu$$SR, LF-$$mu$$SR)を用いて多層膜超伝導体HgBa$$_2$$Ca$$_4$$Cu$$_5$$O$$_y$$(Hg-1245)の研究を行った。温度の低下により、60K以下でZF-$$mu$$SRシグナルはガウス関数型から指数関数型に変化した。この信号は内側のCuO$$_2$$面で反強磁性秩序が発達していることを示し、Hg-1245では60K以下で反強磁性と超伝導が共存していることの微視的な証明であるものと考えられる。

論文

Study of stellar reactions in explosive hydrogen burning with CRIB

久保野 茂*; 寺西 高*; 野谷 将広*; 山口 英斉*; 齋藤 明登*; He, J. J.*; 若林 泰生*; 藤川 尚志*; Amadio, G.*; 馬場 秀忠*; et al.

Nuclear Physics A, 758, p.733 - 736, 2005/07

 被引用回数:1 パーセンタイル:13.97(Physics, Nuclear)

CRIBからの短寿命核ビーム$$^{17}F$$を用いて陽子非弾性散乱を測定した。これにより爆発的水素燃焼過程を理解するうえで重要な$$^{14}O(alpha,p)^{17}F$$における共鳴状態の核物理パラメタを求めた。$$^{23}Mg$$ビームによる非弾性散乱実験の結果も合わせて報告する。

論文

FT-IR study on interaction of irradiated deuteron with defects in Li$$_{2}$$O

谷川 尚; 田中 知*; 榎枝 幹男; 秋場 真人

Journal of Nuclear Materials, 329-333(2), p.1291 - 1294, 2004/08

 被引用回数:4 パーセンタイル:27.97(Materials Science, Multidisciplinary)

水素同位体と照射欠陥との相互作用を明らかにするために、酸化リチウム単結晶に対して赤外吸収分析を行った。重水素イオン照射下において、FT-IRを用いて酸化リチウム固体内のO-D伸縮振動を観察した。照射中と照射後には、O-D伸縮振動領域に複数のピークが観察され、これらのピークは照射条件に対して異なる挙動を示した。観察されたピーク挙動の解析からは、照射によって酸化リチウム中に導入された重水素のほとんどがO-D結合をしないで固体内に存在していることが示され、これは照射欠陥との相互作用によるものだと示唆された。

論文

J-PARC LINAC用ビーム位置検出器の較正

佐藤 進; 富澤 哲男; 廣木 文雄; Lee, S.*; 五十嵐 前衛*; 池上 雅紀*; 上野 彰; 近藤 恭弘; 長谷川 和男; 外山 毅*; et al.

Proceedings of 1st Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 29th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.467 - 469, 2004/08

J-PARC LINACではビーム位置検出器(BPM)として、ビーム輸送用チェンバー上にストリップ型ピックアップ電極(50$$Omega$$)を設置した構造を用いる。較正は(1)(ビーム模擬用に加速周波数324MHzを印加した)ワイヤによる設置前スキャン,(2)ビームを用いた設置後スキャン(BBC)の2段階である。電極形状設計とともに、既に初歩的な結果を得ているBBCを含め、ビーム位置測定の系統的較正について報告する。

論文

KEKにおけるJ-PARC LINAC DTL1のビームコミッショニング

近藤 恭弘; 秋川 藤志; 穴見 昌三*; 浅野 博之*; 福井 佑治*; 五十嵐 前衛*; 池上 清*; 池上 雅紀*; 伊藤 崇; 川村 真人*; et al.

Proceedings of 1st Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 29th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.156 - 158, 2004/08

現在KEKにおいて、J-PARCリニアックのDTL1のビームコミッショニングが行われている。ピーク電流30mA,パルス幅20micro-sec,繰り返し12.5HzのビームをDTL1から透過率100%で引出し、設計値通りの19.7MeVに加速されていることを確認した。本発表では、DTL1のビームコミッショニングで現在までに得られている結果を発表する。

報告書

TRU廃棄物処分システムの長期安定性に関する研究(概要)

田中 益弘*; 藤澤 理*; 奥津 一夫*; 高村 尚*; 青柳 孝義*

JNC TJ8400 2001-031, 70 Pages, 2001/02

JNC-TJ8400-2001-031.pdf:6.27MB

本研究では、透水係数等のバリア材の低透水性に関わる特性と処分システムに生じる事象(処分施設各部位に起こる現象や変化)との関係を整理し、バリア材が有する性能の長期的な安定性に影響を与えうる重要な事象とその関係を抽出した。また、処分システムに将来生じると考えられる事象を想定したベントナイトの物性データ取得を行い、影響評価を実施した。本年度の研究成果を以下に示す。1)透水係数に影響を及ぼすと考えられる事象について、「現状の知見・既往の研究成果」、「事象に対する設計の考え方」を整理した。事象は、母岩、セメント系材料、ベントナイト系材料の3つに分けて整理した。また事象の対象時期についても処分場建設時、処分場操業時、処分場閉鎖時に分けて整理した。その結果、TRU廃棄物処分システムの長期的な安定性を確認するために必要な課題の抽出を行うことができた。2)昨年度の研究1)で、ベントナイトの自己シール性を評価するために、Na型ベントナイト及びCa型化ベントナイト100%の材料を対象として、体積拘束条件下で最大膨潤圧を発生したベントナイトがその後生じる空間に対し再膨潤する際の膨潤圧及び透水係数を取得した。この結果について有効ベントナイト乾燥密度の考え方を適用し、TRU廃棄物処分概念検討書において検討された緩衝材(ベントナイト70%、ケイ砂30%)の自己シール性能を評価した。今年度は昨年度の評価の妥当性を確認するため、ケイ砂混合ベントナイトについて自己シール性能確認実験を行った。その結果、TRU廃棄物処分概念検討書の仕様でバリアシステムの健全性を確認することができた。

報告書

TRU廃棄物処分システムの長期安定性に関する研究

田中 益弘*; 藤澤 理*; 奥津 一夫*; 高村 尚*; 青柳 孝義*

JNC TJ8400 2001-030, 82 Pages, 2001/02

JNC-TJ8400-2001-030.pdf:13.47MB

本研究では、透水係数等のバリア材の低透水性に関わる特性と処分システムに生じる事象(処分施設各部位に起こる現象や変化)との関係を整理し、バリア材が有する性能の長期的な安定性に影響を与えうる重要な事象とその関係を抽出した。また、処分システムに将来生じると考えられる事象を想定したベントナイトの物性データ取得を行い、影響評価を実施した。本年度の研究成果を以下に示す。1)透水係数に影響を及ぼすと考えられる事象について、「現状の知見・既往の研究成果」、「事象に対する設計の考え方」を整理した。事象は、母岩、セメント系材料、ベントナイト系材料の3つに分けて整理した。また事象の対象時期についても処分場建設時、処分場操業時、処分場閉鎖時に分けて整理した。その結果、TRU廃棄物処分システムの長期的な安定性を確認するために必要な課題の抽出を行うことができた。2)昨年度の研究1)で、ベントナイトの自己シール性を評価するために、Na型ベントナイト及びCa型化ベントナイト100%の材料を対象として、体積拘束条件下で最大膨潤圧を発生したベントナイトがその後生じる空間に対し再膨潤する際の膨潤圧及び透水係数を取得した。この結果について有効ベントナイト乾燥密度の考え方を適用し、TRU廃棄物処分概念検討書において検討された緩衝材(ベントナイト70%、ケイ砂30%)の自己シール性能を評価した。今年度は昨年度の評価の妥当性を確認するため、ケイ砂混合ベントナイトについて自己シール性能確認実験を行った。その結果、TRU廃棄物処分概念検討書の仕様でバリアシステムの健全性を確認することができた。

論文

Integrated experiment of blanket in-pile mockup with Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$ pebbles

土谷 邦彦; 中道 勝; 長尾 美春; 藤田 淳哉*; 佐川 尚司; 田中 知*; 河村 弘

Fusion Engineering and Design, 51-52, p.887 - 892, 2000/11

 被引用回数:18 パーセンタイル:72.17(Nuclear Science & Technology)

核融合炉ブランケット設計において、トリチウム増殖材としてリチウムタイタネイト(Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$)微小球が候補材の1つとして挙げられている。そのため、JMTRを用いて中性子照射下におけるLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$微小球充填層からのトリチウム放出試験を実施し、トリチウム放出特性に対するスイープガス流量、水素添加量及び照射温度の影響を調べた。この結果、トリチウムの放出は、Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$微小球充填層の中心温度が約140$$^{circ}$$Cで始まることが明らかになった。また、スイープガス流量及び水素添加量を変更しても、一時的にトリチウム放出量が変化するが、数時間後、変更以前のトリチウム放出量に戻ることから、これらのパラメータがLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$微小球表面のトリチウムインベントリーに影響することが明らかになった。

報告書

TRU廃棄物の処分概念の検討,5; 人工バリア材料の力学特性に関する研究(研究委託内容報告書)

田中 益弘*; 山本 博之*; 藤澤 理*; 奥津 一夫*; 三浦 一彦*; 高村 尚*

JNC TJ8400 2000-036, 196 Pages, 2000/02

JNC-TJ8400-2000-036.pdf:23.76MB

TRU廃棄物には長半減期核種が含まれるため、長期間にわたりこれを生物圏から隔離することが要求される。本研究では処分システムの長期健全性に係わる重要事象の検討として1.人工バリア材料の力学特性データの取得及び評価、2.海水系地下水環境下における人工バリア材料の力学特性データの取得及び評価、3.人工バリアの自己シール性の観点からのデータ取得並びに最適設計を実施した。本年度の研究成果を以下に示す。1)Ca型化ベントナイトにケイ砂を30wt.%混合した乾燥密度1.6Mgm-3の材料について水酸化カルシウム水溶液を通水した場合の基本特性(膨潤圧、膨潤量、透水係数)を取得し、既存の研究から推定される基本データ予測と比較した。その結果、最大膨潤圧は0.53MPa、最大膨潤率43%、透水係数3.4$$times$$10-11ms-1であること、また膨潤圧及び透水係数は有効ベントナイト乾燥密度よりほぼ推定が可能であることが確認された。2)Na型ベントナイトを人工海水で強制的に変質された塩水化ベントナイトにケイ砂30wt.%混合した乾燥密度1.6Mgm-3の材料について人工海水を通水した場合の基本特性(膨潤圧、膨潤量、透水係数)を取得し海水系地下水の影響を考慮した。その結果、最大膨潤圧は0.74MPa、最大膨潤率50%、透水係数2.7$$times$$10-11ms-1であり、基本特性がCa型化ベントナイトに類似していること、またこの要因は、塩水化によるCa2+イオンの増加(Ca化が起こっている)によることが確認された。3)人工バリアの体積変化に対するシステム健全性評価の一環として、自己シール性確認実験を実施してきたが、自己シール性をより的確にとらえるため、シール中の透水性及び膨潤圧を測定した。実験で得られた自己シール可能な膨潤圧及び性能評価上必要な透水係数から自己シール性能を担保する有効ベントナイト乾燥密度を算出し、緩衝材の設計を実施した。

報告書

TRU廃棄物の処分概念の検討,5; 人工バリア材料の力学特性に関する研究(研究概要)

田中 益弘*; 山本 博之*; 藤澤 理*; 奥津 一夫*; 三浦 一彦*; 高村 尚*

JNC TJ8400 2000-035, 59 Pages, 2000/02

JNC-TJ8400-2000-035.pdf:8.87MB

TRU廃棄物には長半減期核種が含まれるため、長期間にわたりこれを生物圏から隔離することが要求される。本研究では処分システムの長期健全性に係わる重要事象の検討として1.人工バリア材料の力学特性データの取得及び評価、2.海水系地下水環境下における人工バリア材料の力学特性データの取得及び評価、3.人工バリアの自己シール性の観点からのデータ取得並びに最適設計を実施した。本年度の研究成果を以下に示す。1)Ca型化ベントナイトにケイ砂を30wt.%混合した乾燥密度1.6Mgm-3の材料について水酸化カルシウム水溶液を通水した場合の基本特性(膨潤圧、膨潤量、透水係数)を取得し、既存の研究から推定される基本データ予測と比較した。その結果、最大膨潤は0.53MPa、最大膨潤率43%、透水係数3.4$$times$$10-11ms-1であること、また膨潤圧及び透水係数は有効ベントナイト乾燥密度よりほぼ推定が可能であることが確認された。2)Na型ベントナイトを人工海水で強制的に変質させた塩水化ベントナイトにケイ砂30wt.%混合した乾燥密度1.6Mgm-3の材料について人工海水を通水した場合の基本特性(膨潤圧、膨潤量、透水係数)を取得し海水系地下水の影響を考慮した。その結果、最大膨潤圧は0.74MPa、最大膨潤率50%、透水係数2.7$$times$$10-11ms-1であり、基本特性がCa型化ベントナイトに類似していること、またこの要因は、塩水化によるCa2+イオンの増加(Ca化が起こっている)であることが確認された。3)人工バリアの体積変化に対するシステム健全性評価の一環として、自己シール性確認実験を実施してきたが、自己シール性をより的確にとらえるため、シール中の透水性及び膨潤圧を測定した。実験で得られた自己シール可能な膨潤圧及び性能評価上必要な透水係数から自己シール性能を担保する有効ベントナイト乾燥密度を算出し、緩衝材の設計を実施した。

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