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浅森 浩一; 末岡 茂; 小松 哲也; 小形 学; 内田 真緒; 西山 成哲; 田中 桐葉; 秋山 玲奈; 小林 智晴; 三ツ口 丈裕; et al.
JAEA-Review 2026-028, 29 Pages, 2026/09
本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度
令和10年度)における令和8年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。
浅森 浩一; 末岡 茂; 小松 哲也; 小形 学; 内田 真緒; 西山 成哲; 田中 桐葉; 小林 智晴; 三ツ口 丈裕; 村上 理; et al.
JAEA-Review 2025-035, 29 Pages, 2025/10
本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度
令和10年度)における令和7年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。
浅森 浩一; 末岡 茂; 小林 智晴; 西山 成哲; 田中 桐葉; 村上 理; 福田 将眞; 小形 学; 内田 真緒; 小松 哲也; et al.
JAEA-Research 2025-007, 99 Pages, 2025/10
本報告書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度
令和10年度)における令和6年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第4期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を進めている。本報告書では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果等について取りまとめた。
丹羽 正和; 島田 顕臣; 浅森 浩一; 末岡 茂; 小松 哲也; 中嶋 徹; 小形 学; 内田 真緒; 西山 成哲; 田中 桐葉; et al.
JAEA-Review 2024-035, 29 Pages, 2024/09
本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度
令和10年度)における令和6年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。
丹羽 正和; 島田 耕史; 末岡 茂; 藤田 奈津子; 横山 立憲; 小北 康弘; 福田 将眞; 中嶋 徹; 鏡味 沙耶; 小形 学; et al.
JAEA-Review 2023-017, 27 Pages, 2023/10
本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度
令和10年度)における令和5年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。
田中 桐葉*; 武藤 潤*; 長濱 裕幸*; 岡 壽崇
放射線化学(インターネット), (110), p.21 - 30, 2020/10
電子スピン共鳴(ESR)法を用いた断層年代推定法は、断層内物質に含まれる鉱物中の欠陥に捕獲された不対電子数をESR信号強度として検出し、地震前後でのESR信号強度の量的変化に基づいて断層活動年代を推定する手法である。しかし、この手法には、地震時の断層運動によりESR信号強度が0になるゼロセットと呼ばれる現象が前提としてある。これまでに、ESR信号強度のゼロセットを理解・実証するために、天然の断層破砕物の解析や断層運動を模擬した室内実験等が行われている。本稿では、断層運動によるESR信号のゼロセットに関する過去の研究をまとめ、現状と今後の課題について述べる。
岩元 洋介; 佐藤 大樹; 萩原 雅之*; 岩瀬 宏*; 桐原 陽一*; 八島 浩*; 中根 佳弘; 中島 宏; 中村 尚司*; 民井 淳*; et al.
Nuclear Technology, 168(2), p.340 - 344, 2009/11
被引用回数:6 パーセンタイル:38.67(Nuclear Science & Technology)陽子・重イオン線によるがん治療施設や加速器によるホウ素中性子捕捉療法施設の中性子遮蔽詳細設計では、粒子・重イオン輸送計算コードPHITSをはじめ各種のモンテカルロ輸送計算コードがよく用いられている。これら設計計算コードを高い信頼度で使用するためには、これらの計算コードの精度検証が必要である。そこで、実験データが少ない0度及び90度方向、並びに実験施設の制約から実験データが全くない180度方向の厚いターゲットからの中性子生成の角度・エネルギー分布のデータを、大阪大学核物理研究センターRCNPのサイクロトロンに設置された飛行時間法のコースで測定を行った。入射陽子のエネルギーは140MeVであり、ターゲットは炭素,アルミニウム,鉄及び鉛である。PHITSコード単独及び評価済核データとの併用時の計算結果は、0度及び90度の実験結果に対して鉛ターゲットを除いてよく一致した。
bombarded with 140, 250 and 350 MeV protons岩元 洋介; 谷口 真吾*; 中尾 徳晶*; 糸賀 俊朗*; 八島 浩*; 中村 尚司*; 佐藤 大樹; 中根 佳弘; 中島 宏; 桐原 陽一*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 593(3), p.298 - 306, 2008/08
被引用回数:12 パーセンタイル:58.95(Instruments & Instrumentation)陽子がフルストップする厚さのグラファイト,アルミニウム,鉄及び鉛に140, 250及び350MeVの陽子が入射したときに0度方向に放出される中性子のエネルギースペクトルを大阪大学核物理研究センターRCNPの中性子TOF室で測定を行った。中性子エネルギーは飛行時間法により導出し、10MeVから陽子入射エネルギーまでのスペクトルデータを得た。実験結果との比較のために、評価済み核データJENDL-HEとLA150,核内カスケードモデルISOBAR,LAHETを用いたモンテカルロ計算コードPHITS, MCNPXでシミュレーション計算を行った。250, 350MeV陽子入射のグラファイトターゲットの場合を除いて、すべての計算結果は実験データを全体的によく再現することがわかった。
' center by experimental fault slips田中 桐葉; 大橋 聖和*; 武藤 潤*; 岡 壽崇
no journal, ,
電子スピン共鳴(ESR)法を用いた断層活動年代測定法は、断層内物質中の石英の電荷捕獲中心が地震に伴う断層すべりにより完全消滅したこと(ESR信号のゼロイング)を前提としている。しかし、ゼロイングと断層パラメータの関係については、ほとんど理解されていない。過去に行われた高速摩擦実験では、石英中のE
'中心のESR信号強度は摩擦仕事率と相関があり、0.6
0.9MW/m
の仕事率で減少し始めることが示唆されている。しかし、より大きな仕事率でゼロイングが起こることを確認するためのデータが不足していた。そこで、すべり速度1m/s、変位量10m、垂直応力1.0
2.5MPaでの高速摩擦実験を模擬石英ガウジに対して行い、実験前後のガウジに対してESR測定を行った。E
'中心のESR信号強度は、摩擦仕事率0.96
1.4MW/m
では、仕事率の増大とともに減少した。摩擦面近傍の最高温度は0.96MW/m
で260
C、1.0MW/m
で600
C、そして1.6MW/m
で480
Cであることが確認できた。E
'中心は
300
Cで熱的に不安定になり、それ以上の温度ではより不安定になる。したがって、仕事率増大とともに摩擦熱が大きくなり、ESR信号強度は減少したと考えられる。先行研究の結果を踏まえてESR信号と摩擦仕事率の関係を考察すると、摩擦仕事率が0.6から1.4MW/m
の範囲では、仕事率の増大とともにESR信号強度は減少することが明示された。E
'中心のESR信号のゼロイングが起こるためには、少なくとも地表から100m以上の深さの地震断層すべりが必要であると考えられる。
田中 桐葉
no journal, ,
地層処分場のサイト選定・設計において、断層活動に対する地質環境の長期安定性を評価することは重要である。本講演では、現在開発段階にある断層活動性評価手法の1つである、電子スピン共鳴(ESR)法を用いた断層年代測定法の原理および経済産業省資源エネルギー庁から受託した「令和5年度高レベル放射性廃棄物等の地層処分に関する技術開発事業(地質環境長期安定性総合評価技術開発)」で実施された本年代測定法に係る基礎研究の成果について報告する。
田中 桐葉; 小形 学; 塚原 柚子; 西山 成哲
no journal, ,
第四紀堆積物の電子スピン共鳴(ESR)年代測定は、堆積物の最新堆積年代を直接決定できる可能性を持つ手法である。この方法は、ESR法によって検出される堆積物中の石英に含まれる欠陥に捕獲された電子(捕獲電子)が、侵食・運搬・堆積過程で太陽光照射によって解放され(光ブリーチ)、その後、堆積物は埋没し、捕獲電子が蓄積されることを前提とする。捕獲電子数は被曝線量に依存するため、埋没後から現在までに蓄積された捕獲電子数を測定することで、その期間の総被曝線量が得られ、その値を1年間あたりの被曝線量で除することで、堆積年代を推定することができる。埋没後、太陽光にさらされた堆積物の堆積年代は過小評価されるため、ESR年代測定に使用することは避けなければならない。そのため、露光されていないと考えられている、露頭表面から走向方向深さ5cm以上に埋没している堆積物が慣例的に年代測定には使用されている。しかし、その深度は明確に実証されているわけではなく、年代測定を実施するその都度、確認されているわけでもない。したがって、露頭表層における捕獲電子に対する太陽光曝露の影響を明らかにすることは重要である。本研究では、石川県七尾市の標高30-33mに位置する段丘堆積物から、直径4cm、長さ35cmのポリ塩化ビニル管を用いてシルト質風成ロームとシルト-細粒海成砂を採取した。ローム・海成砂試料をそれぞれ3個と7個に切断し、各試料から抽出した石英にESR測定を行った。ローム試料では、E
'中心のESR信号強度は露頭表面からの深さに関係なく一定であった。一方、深さ20cmと30cmのAl中心とTi中心のESR信号強度は、深さ10cmでのESR信号強度よりも大きかった。海成砂試料では、深さ3-14cmと33cmのすべての捕獲電子のESR信号強度にはほとんど違いはなく、深さ20-30cmでのESR信号強度よりも大きかった。今後は、人工光曝実験から深さに対するESR信号強度の変化を調べ、本研究結果の妥当性を予定である。
和田 純一; 島田 耕史; 田中 桐葉
no journal, ,
断層の活動性評価技術の開発のため断層破砕物質の採取を目的としたボーリング調査および地表調査を伊賀断層において実施した。伊賀断層は、信楽花崗岩類と古琵琶湖層群との境界をなす右横ずれの変位を伴う活断層であり、その最新活動時期は、伊賀上野地震を引き起こした1854年である。ボーリング調査は伊賀市東高倉で実施し、コア採取、孔壁画像の撮影を行った。地表調査では、既知の伊賀断層の東端延長部で断層露頭を発見し、ブロック試料を採取した。ボーリング調査では伊賀断層と考えられる花崗岩-古琵琶湖層群の岩相境界を確認し、孔壁画像解析により確認した断層の姿勢は、既報の伊賀断層の姿勢と概ね調和的であった。コア試料の薄片観察の結果、伊賀上野地震と調和的な逆断層成分を含む右横ずれの断層運動を示す複合面構造が確認された。地表露頭でも、花崗岩と古琵琶湖層群の岩相境界を確認した。採取試料の薄片観察の結果、右横ずれセンスを示す複合面構造と左横ずれセンスを示す複合面構造の両方が認められた。以上の結果から地表露頭周辺の伊賀断層東部では、ボーリング調査地点周辺と異なるセンスの活動をした可能性が考えられる。
田中 桐葉; 塚本 すみ子*; 小形 学; 末岡 茂; 木田 福香; 小川 由美*; 有賀 千恵*; 南 沙樹
no journal, ,
電子スピン共鳴法を用いた熱年代法(ESR熱年代法)は、第四紀での地殻浅部における削剥史を復元することができる手法で、近年、分析プロトコルが容易になったことで実用化された。最近では、この手法の適用が成功した事例も増えてきており、様々な地域への適用が期待されている。そこで、本研究では、ESR熱年代法を谷川岳地域の花崗岩に適用することでその地域の削剥史を明らかにしようとしている。ESR熱年代法で用いる試料として、谷川岳地域の2地点で採取した花崗岩から石英粒子を抽出した。その石英粒子に対して、ESR測定、加熱実験、X線照射実験を行い、石英に含まれる2種類の捕獲電子の放射線および熱に対する応答を明らかにした。また、石英に被曝した天然放射線の年間線量率を計算するため、花崗岩の放射性元素濃度と抽出前の石英粒子の粒度分布を分析した。放射線に対する応答については、捕獲電子の数の変化を不飽和線量応答曲線で表現できることが明らかとなった。熱に対する応答については、等温加熱実験が行われ、現在、その結果を解析している。本発表では、上述した分析結果に加えて、地殻中における捕獲電子の蓄積・放出過程を特徴づけるKineticパラメータを示し、そのパラメータを用いた逆解析により復元される谷川岳地域の削剥史を議論する。
田中 桐葉; 田村 友識
no journal, ,
最近の研究にて、北海道パンケルペシュペ川西岸付近で、問寒別断層帯に泥炭層と砂層を剪断する逆断層が新たに発見された。泥炭の放射性炭素年代測定の結果、最も新しいものは約45 kaに堆積したことが示され、断層が50 ka以降に活動していた可能性があることが示唆された。しかし、この値は年代測定法の検出限界に近い値であった。そこで、第四紀に活動した断層の活動年代を推定することができると期待されているESR年代測定の適用を試みている。泥炭層と砂層の境界付近に発達した4つの断層ガウジから採取された試料を粒径
m、51-120
m、120-250
mに分級し、室温と77K下でのESR測定を実施した。これらの試料のESRスペクトルからは、石英(E
'中心とアルミニウム中心)と泥炭(有機ラジカル)に由来すると思われる複数のESR信号が検出された。本発表では、問寒別断層帯で発達した断層ガウジから検出されたESR信号について議論する。さらに、ESR年代測定を適用した予備的な結果についても示す予定である。
齊藤 天晴; 木田 福香; 田中 桐葉; 和田 純一; 小林 智晴; 島田 耕史
no journal, ,
地震・断層活動の調査・評価技術の高度化は、地質環境の長期安定性評価に不可欠である。特に、上載地層法の適用が困難な断層では活動性評価手法の整備が課題となっている。原子力機構東濃地科学センターでは、断層評価手法の体系化に向け、木津川断層帯・伊賀断層を対象としたボーリング調査を実施している。本研究では、白亜紀の信楽花崗岩類と新第三紀末の古琵琶湖層群の境界をなす伊賀断層について、ボーリングコア試料の特徴把握を目的にXRF分析を行った。地表露頭の花崗岩健岩および2本のボーリングコア(GC-HT-1、-2)から採取した花崗岩、断層角礫、断層ガウジを対象に、ガラスビード試料を作製し波長分散型XRFで全岩化学組成を測定した。発表では、分析した21元素の深度プロファイル上で確認された特徴的な元素の濃集・欠乏とその形成メカニズムについて議論する。
末岡 茂; 福田 将眞; 小形 学; 田中 桐葉; 南 沙樹; 梶田 侑弥; 田上 高広*
no journal, ,
The authors have conducted thermochronological studies focusing on the mountains of the Japanese Islands. The Japanese Islands are composed of island arcs formed along the subduction zones of the Pacific Plate and the Philippine Sea Plate, and is characterized by active crustal deformation and magmatic activity. Moreover, much of its present topographic relief has been formed during the late Pliocene to Quaternary, making it a relatively young orogenic system. These characteristics make the region well suited for elucidating mountain building mechanisms in volcanic arcs and understanding the processes governing the early stages of mountain building. At the same time, however, the region presents challenges for thermochronology. It requires careful evaluation of thermal disturbances associated with magmatic and hydrothermal activity, as well as detection of subtle signals of exhumation and cooling that occurred within the past few million years. In this presentation, we will introduce new insights into mountain building mechanisms in volcanic arcs gained through the researches of the authors and the collaborators. We will also discuss new approaches developed to address the challenges described above, including the use of geobarometry, thermo-kinematic modeling, and ultra-low temperature thermochronology.
center in Quartz田中 桐葉*; 武藤 潤*; 高橋 美紀*; Jayawickrama, E.*; 佐々木 理*; 岡 壽崇; 長濱 裕幸*
no journal, ,
断層が最後に動いた年代を直接推定する方法として、電子スピン共鳴(ESR)法による断層年代測定法を開発している。この方法では、地震間期に自然放射線によって生成した欠陥にトラップされた電子に由来するESRシグナルが、断層すべりによって消滅(ゼロ化)されることを利用しているが、不完全なゼロ化は年代の過大評価の原因となるため、詳細な条件やメカニズムの解明が必要である。我々は高速摩擦実験を行い、さまざまな深さでの地震性断層スリップによる信号ゼロ化の可能性を検討した。その結果、断層の不均質性に由来する地震性断層すべりにともなう結晶粒破壊と摩擦加熱が複雑なゼロ化機構をもたらすと推察された。
田中 桐葉*; 武藤 潤*; 高橋 美紀*; 岡 壽崇; 長濱 裕幸*
no journal, ,
電子スピン共鳴法(ESR)による断層年代測定は、最後に地震が発生した断層活動の年代を推定する方法である。この方法では、自然放射線によって生成した欠陥にトラップされた電子に由来するESRシグナルが、断層すべりによって消滅(ゼロ化)することを利用しており、高速摩擦試験によってこの現象を模擬可能である。しかし、今までの模擬実験で使用していたチタン合金が実験中に破損して混入すると、チタン合金が高誘電率のためにESR感度を低下させ、見かけ上のゼロ化が起きる可能性があることがわかった。そこで、低誘電率なアルミナ-シリカ化合物を利用することでこの問題を解決し、模擬実験により地表付近の地震性断層すべりによるゼロ化を検討した。石英のラジカルは断層すべり量が増加すると熱摩擦によって減少すると予想していたが、地表付近の地震性断層すべりによる結晶粒破壊によってラジカル量が増える可能性があることが初めてわかった。
田中 桐葉*; 長濱 裕幸*; 武藤 潤*; 岡 壽崇; 矢部 康男*
no journal, ,
地震に先行する電磁気現象の観測は地震予測に利用できると考えられているが、電磁気現象の発現メカニズムの詳細は不明である。本研究では、電子スピン共鳴法を用いて電子・正孔捕獲中心の濃度を調べたところ、石英砂中の破砕が電磁気現象における表面帯電を引き起こす可能性があることがわかった。
' center to seismic fault slips with various frictional power densities田中 桐葉; 大橋 聖和*; 武藤 潤*; 岡 壽崇
no journal, ,
ESR断層年代測定法は、断層破砕物中の石英に含まれる捕獲電子が、最新の地震性断層すべりによって解放された(ESR信号のゼロイング)と仮定して最新活動年代を推定する手法である。しかしながら、ゼロイングの物理条件とそのメカニズムは不明なままである。我々は、単位面積あたりの摩擦仕事率(FPD)が
となる高速摩擦実験をセラミックス製変形治具を用いて行った結果、E
'中心の捕獲電子はゼロイングには至らないことを示した。そこで、より大きな摩擦仕事率での高速摩擦実験を試みたが、実験中に変形治具が破損してしまい、摩擦実験自体が成功しなかった。本研究では、模擬石英ガウジに対して、すべり速度
、変位量
、垂直応力
の高速摩擦実験を、破損しにくいチタン合金製変形治具を用いて実施した。実験中、断層すべりに伴う摩擦発熱の影響を評価するため、摩擦面近傍の温度を熱電対を用いて計測した。E
'中心の捕獲電子数の変化を調べるため、摩擦実験前後にガウジに対してESR測定を行った。これらの実験・分析の結果、E
'中心の捕獲電子のESR信号強度は、FPDが
の範囲では、FPDとともに大きくなり、
の範囲ではFPDが増大するにつれて小さくなった。摩擦面近傍の最高到達温度は、FPDが
の範囲では、FPDとともに約
から
まで上昇し、
でもFPDとともに増大し、最大で
まで到達した。先行研究の結果も考慮すると、E
'中心の捕獲電子数は、FPDが
では粒子破砕により増加し、
では、次第に大きくなった摩擦発熱により減少したと考えられる。本研究ではゼロイングを実証することはできなかった。しかし、FPDを用いることで最新の地震性断層すべりによる捕獲電子数の変化量を定量化することができ、不完全なゼロイングを前提とした最新活動年代の推定は可能であることが示唆された。