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吉村 一夫; 堂田 哲広; 田中 正暁; 藤崎 竜也*; 村上 諭*
Annals of Nuclear Energy, 226, p.111896_1 - 111896_11, 2026/02
原子力機構では、ナトリウム冷却高速炉のプラント設計や安全性向上に資するため、プラント全体応答から局所現象までの一貫した評価を可能とするマルチレベルシミュレーション(MLS)手法の整備を実施している。MLSシステムによる連成手法の妥当性確認のため、1次元プラント動特性解析コードとしてSuper-COPDを、多次元熱流動解析コードとしてFluentを使用した1D-CFD連成解析手法をEBR-IIの自然循環試験に適用した。その結果、プラント全体応答を押さえつつ、上部プレナム,Z型配管やコールドプールの温度成層化現象(多次元熱流動現象)を予測可能であることを確認した。また、実測データとの比較から本手法の自然循環試験への適用性を確認した。
松下 健太郎; 江連 俊樹; 藤崎 竜也*; 中峯 由彰*; 今井 康友*; 田中 正暁
日本機械学会2025年度年次大会講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2025/09
ナトリウム冷却高速炉の設計において、カバーガスの巻込みや溶解によって一次冷却系統内に混入した非凝縮性ガスの挙動の評価が重要となる。本研究では、分散相モデルを適用した三次元CFD解析によって、タンク型炉コールドプレナム領域内における気泡の移行の軌跡を評価した。コールドプレナム内に流入する気泡の半径をパラメータとした感度解析の結果、自由液面部からの気泡離脱率は、気泡の半径が増大するにつれて増加し、気泡半径が大きくなると漸近的に増加する傾向を示すことがわかった。
伊藤 啓*; 松下 健太郎; 江連 俊樹; 田中 正暁; 大平 直也*; 伊藤 大介*; 齊藤 泰司*
日本機械学会2025年度年次大会講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2025/09
巻き込まれた気泡によってポンプ等の流体機械の性能低下が引き起こされる可能性があることから、バスタブ渦によって巻き込まれるガスの流量(ガス巻込み流量)の推定が重要となる。本研究では、著者らが提案した旋回環状流モデルに基づくガス巻込み流量の評価モデルの適用性を確認するために、数値解析によって得られた渦の自由表面凹部(ガスコア)周辺の液相流速分布に本評価モデルを適用し、ガス巻込み流量を評価した。その結果、適切な評価領域を設定することで、ガス巻込み流量を評価できる見通しを得た。
浜瀬 枝里菜; 河村 拓己*; 堂田 哲広; 田中 正暁
日本機械学会2025年度年次大会講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2025/09
高速炉プラント動特性解析コードの妥当性確認のための不確かさ定量化(UQ)及び感度解析(SA)手法の適用性を検討するため、FFTF試験を対象にForward UQ及びSobol'法を用いたSAを実施した。統計的評価を用いて解析結果に含まれる不確かさを定量化し、本不確かさ範囲内に試験結果が収まることから妥当性判断が可能であること及び不確かさに対して支配的な入力因子の定量評価により、不確かさ低減に向けて優先的に検討すべき因子を特定可能であることを確認した。
小林 順; 田中 正暁; 浜瀬 枝里菜; 江連 俊樹
JAEA-Data/Code 2025-009, 74 Pages, 2025/08
ナトリウム冷却高速炉の安全性強化の観点から、多様な崩壊熱除去システムの設置が重要となっている。崩壊熱除去システムとして、原子炉容器内に冷却器を設置するDRACS、1次熱輸送系内に冷却器を設置するPRACS、2次熱輸送系内に熱交換器を設置するIRACS、蒸気発生器を用いた除熱、そして原子炉容器の外側から冷却するRVACSが挙げられる。原子炉容器内の上部プレナム部に浸漬させた直接炉内冷却器(D-DHX)を用いたDRACSは、炉心入口流量の確保が要件とはならず、原子炉容器内で冷却過程が完結する利点があるが、炉心部ではD-DHXからの低温ナトリウムが炉心部の集合体間の隙間に潜り込む流れ(IWF)が生じ、炉心-プレナム相互作用と呼ばれる複雑な熱流動現象を考慮することが必要となる。一方、炉心入口流量が確保されるPRACSあるいはIRACSでは、炉心部での複雑な熱流動現象を考慮する必要はないが、プラントの運転条件との関係が重要となる。そこで、崩壊熱除去システムと炉心部、さらにはプラント運転条件との相互作用を考慮したプラント挙動を適切に再現及び予測できる解析手法の構築を目的として、2つの試験条件を対象としてベンチマーク解析を実施することとした。これらの試験は、日本原子力研究開発機構が所有するナトリウム試験装置(PLANDTLDHX)にて、炉心部での集合体間径方向熱移行やIWFを含む炉内自然対流が重要となるDRACS方式と、1次熱輸送系の自然循環流量の確保による熱輸送が重要となるPRACS方式を採用して、定常運転時からのスクラムを模擬したシステム過渡試験である。本報は、ベンチマーク解析の実施にあたり、モデル化に必要となるPLANDTL-DHXの試験体の形状情報(1次熱輸送系のみ)と、計測結果に基づいて、中間熱交換器(IHX)と崩壊熱除去系の各2次熱輸送系入口における流量及び温度変化を解析時の境界条件として記載したものである。
浜瀬 枝里菜; 堂田 哲広; 小野 綾子; 田中 正暁; 三宅 康洋*; 今井 康友*
Proceedings of 21st International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-21) (Internet), 14 Pages, 2025/08
ナトリウム冷却高速炉において、浸漬型直接炉内冷却器を用いた自然循環崩壊熱除去時に生じる炉心-プレナム相互作用等の現象を低計算コストで評価するため、合理化集合体モデルを炉心部に組み込んだ炉容器内多次元熱流動解析モデル(RV-CFD)を整備している。本研究では、燃料ピンの熱容量及び熱抵抗を考慮可能な非熱平衡モデルを整備するとともに、スクラム模擬試験解析を実施して、RV-CFDの過渡解析への適用性を確認した。
江連 俊樹; 松下 健太郎; 佐々木 啓介; 田中 正暁
第29回動力・エネルギー技術シンポジウム予稿集(インターネット), 5 Pages, 2025/06
ナトリウム冷却タンク型高速炉の実証炉(以下、実証炉)では、概念設計段階で取り組むべき研究課題の一つとして、炉心上部のホットプレナム部におけるガス巻込みの防止が挙げられている。これに関連して、われわれは、ガス巻込み評価手法(StreamViewer)の開発を進めている。本研究では、実証炉設計でのホットプレナム部ガス巻込み評価へのStreamViewer適用に向けて、評価手法の開発計画をまとめた。さらに、StreamViewerの妥当性確認を目的として実施予定の縮尺水流動試験の検討結果について報告する。
Alzahrani, H.*; 松下 健太郎; 堺 公明*; 江連 俊樹; 田中 正暁
Nuclear Technology, 13 Pages, 2025/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)ナトリウム冷却高速炉の炉上部プレナム部自由液面において発生する渦によるカバーガス巻込み現象の評価手法の開発が求められており、CFD解析によって得られた流速分布から渦を予測する評価手法の開発が進められている。本研究は、渦の予測のためのCFD解析の効率化の観点からAdaptive Mesh Refinement(AMR)法の適用性について検討した。解析メッシュを詳細化する基準指標として、速度勾配テンソルの第二不変量Qが負となる指標(Index-1)およびIndex-1に圧力勾配の条件を追加した指標(Index-2)を選択した。垂直平板のある非定常渦体系にAMR法を適用し、得られた詳細化メッシュを用いて解析を行った結果、Index-2によって詳細化された解析メッシュにおける圧力分布や垂直平板周りの流速分布が、リファレンスとなる一様詳細メッシュのものと同等となり、Index-2によってはく離点近傍のメッシュが詳細化されることで渦の発生や成長をより正確に予測できることが確認された。
川崎 卓郎; 福田 竜生; 山中 暁*; 村山 一郎*; 加藤 孝典*; 馬場 将亮*; 橋本 英樹*; Harjo, S.; 相澤 一也; 田中 裕久*; et al.
Journal of Applied Physics, 137(9), p.094101_1 - 094101_7, 2025/03
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Applied)Energy harvesting from waste heat can improve energy efficiency in society. This research investigated the structural behaviors of lead zirconate titanate-based ferroelectric ceramics using operando neutron diffraction measurements under the conditions of two energy-harvesting cycles that involve consideration of the temperature changes of automobile exhaust gas for achieving good harvesting efficiencies. Input and output electrical energies and neutron diffraction data were simultaneously collected. The obtained time-resolved neutron-diffraction intensity data indicate that the applied electric fields and temperature changes induced 90
domain rotation and lattice strain. These structural changes and their variations depending on cycle conditions, such as temperature changes, applied electric fields, and circuit switching, provide insight into the origins of the differences in the behaviors of electrical input/output energies in the cycles.
田中 正暁; 堂田 哲広; 浜瀬 枝里菜; 桑垣 一紀; 森 健郎; 岡島 智史; 菊地 紀宏; 吉村 一夫; 松下 健太郎; 橋立 竜太; et al.
日本機械学会論文集(インターネット), 91(943), p.24-00229_1 - 24-00229_12, 2025/03
先進型原子炉システムの設計最適化や安全評価を支援する「AI支援型革新炉ライフサイクル最適化手法(ARKADIA)」の一部として、設計基準事象までの設計課題に適用する「ARKADIA-Design」の整備を進めてきた。本報では、ARKADIA-Designにおける、炉心設計及び炉構造設計、並びに保全に関わる点検工程の最適化プロセスの実装状況と、最適化検討とともに個別評価におけるプラント挙動の解析に必要な複数の解析コードの連成解析を含む解析評価技術の開発状況を報告する。
浜瀬 枝里菜; 三宅 康洋*; 今井 康友*; 堂田 哲広; 小野 綾子; 田中 正暁
Nuclear Engineering and Design, 432, p.113738_1 - 113738_12, 2025/02
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)ナトリウム冷却高速炉の安全性強化のため、浸漬型直接炉内冷却器(D-DHX)による自然循環崩壊熱除去システムの開発を進めている。D-DHXを用いた場合、炉心と炉上部プレナム間の相互作用(炉心-プレナム相互作用)が生じるため、炉容器全体を一括して取り扱う多次元熱流動評価手法(RV-CFD)の構築が必要となる。本研究では、実炉解析に向けて、集合体のモデル化に着目し、解析精度を確保しながら、計算負荷低減が可能なサブチャンネルを複数個合わせた疎メッシュサブチャンネルCFDモデルを開発し、RV-CFDの炉心部に適用した。PLANDTL-1試験解析の結果、自然循環時における炉心-プレナム相互作用を精度よく評価できることを確認した。
松下 健太郎; 江連 俊樹; 田中 正暁; 今井 康友*; 藤崎 竜也*; 堺 公明*
Nuclear Engineering and Design, 432, p.113785_1 - 113785_16, 2025/02
被引用回数:1 パーセンタイル:37.73(Nuclear Science & Technology)ナトリウム冷却高速炉の安全設計の観点から、液面渦によるアルゴンカバーガスのガス巻込み現象(GE)を評価する手法の確立が必要となる。本研究では、GEを評価するインハウスツールである「StreamViewer」の評価モデルの高度化として、吸込み部から液面部にかけて連続する渦中心点を接続することで渦中心線を抽出し、渦中心線に沿った減圧量分布と水頭圧とのつり合いに基づいて渦のガスコア長さを評価する「PVLモデル」について提案した。PVLモデルの適用性確認として、矩形開水路体系における垂直平板による非定常後流渦試験の三次元数値解析結果に本モデルを適用し、その結果、PVLモデルを用いたStreamViewerによるGE評価によって、非定常渦流れの試験における入口流速とガスコア長さの関係を再現できることが確認された。
桑垣 一紀; 浜瀬 枝里菜; 横山 賢治; 堂田 哲広; 田中 正暁
Annals of Nuclear Energy, 225, p.111754_1 - 111754_10, 2025/01
被引用回数:0The Japan Atomic Energy Agency has been developing an innovative design approach for advanced reactors such as fast reactors, known as Advanced Reactor Knowledge- and AI-aided Design Integration Approach through the whole plant lifecycle (ARKADIA). One task of ARKADIA is to establish a core design optimization process to automatically identify optimal core and fuel design parameters by combining an optimization method and integrated sequential analyses of neutronics, thermal-hydraulics, and fuel integrity evaluations as well as plant dynamics analysis. The optimization process has been developed in stages. In a previous study, the optimal solution consistent with the reference solution was obtained in a simple two-variable optimization problem by focusing only on neutronics. Herein, the optimization process was extended to multivariable optimization, including other analyses. In particular, an integrated sequential analysis system was developed to evaluate thermal-hydraulics and fuel integrity as well as neutronics in the core. The number of core design variables was increased from two to four. The extended optimization process was applied to two problems of three- and four-variable optimization with multiple constraints. In the three-variable problem, the validity of optimization calculation was shown by the optimal solution matched to the reference solution. In the four-variable problem, the solution satisfied all the defined constraints. These results confirmed the feasibility of the core design optimization process combined with integrated analyses up to four variables.
早川 教*; 萩原 裕之*; 今村 亮*; 小野田 雄一; 田中 正暁; 中村 博紀*
Proceedings of 13th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS13) (Internet), 8 Pages, 2024/11
ナトリウム冷却高速炉では、高温のナトリウムが構造物に接触するのを防ぐため、主容器内のナトリウムプールの上部にアルゴンガスで満たされたカバーガス領域が設けられている。この領域では、カバーガスの自然対流による熱輸送、液面と構造物間の輻射、ミストと蒸気間のナトリウムの相変化とともに、蒸発、凝縮、構造物への沈着によるナトリウムの質量輸送も起こる。本研究では、市販のCFDコードFluentにナトリウムミストの輸送・成長モデル、輻射散乱モデルを組み込んだ数値評価法を開発した。評価法の妥当性を確認するため、円筒形のカバーガス領域を持つ実験室規模の試験のシミュレーションを実施し、カバーガス領域内の温度分布とナトリウムミスト濃度、およびカバーガス領域を横切る熱流束が試験結果とよく一致することを確認した。プール型ナトリウム冷却高速炉のシミュレーションでは、過飽和度が大きいカバーガス領域の上部にある環状部を中心に、より低温の領域でナトリウムミストが生成されること、カバーガスがナトリウム液面から上昇する領域では、カバーガス温度とナトリウムミスト濃度が高くなることがわかった。
浜瀬 枝里菜; 河村 拓己*; 堂田 哲広; 田中 正暁
Proceedings of 13th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS13) (Internet), 10 Pages, 2024/11
高速炉の設計及び安全評価のため、高速炉プラント動特性コードSuper-COPDを整備している。本解析コードを用いた解析結果の信頼性確保のため、検証と妥当性確認及び不確かさ定量化(VVUQ)が必要となる。本研究では、VVUQ手法整備を目的に、FFTFスクラム不作動流量喪失試験を対象に、入力パラメータの不確かさ伝播解析を行い、妥当性確認のプロセスを検討した。また、感度解析の方法について検討を行った。その結果、解析結果の不確かさが定量化され、統計的手法の適用性を確認することができるとともに、Sobol'法を用いた感度解析により、改良を優先すべきモデルについて特定することができた。
Wozniak, N.*; Shemon, E.*; Feng, B.*; 大釜 和也; 堂田 哲広; 上羽 智之; 二神 敏; 田中 正暁; 山野 秀将; 太田 宏一*; et al.
Proceedings of International Conference on Nuclear Fuel Cycle (GLOBAL2024) (Internet), 4 Pages, 2024/10
ナトリウム冷却高速炉の安全評価の精度向上のため、炉心変形による反応度を現実的に評価する手法の開発が必要である。炉心を構成する集合体の熱湾曲解析モデルの妥当性を確認することを目的に、「常陽」燃料集合体の複数ダクトの熱湾曲試験を対象としたベンチマーク解析を日米共同で実施した。解析結果と試験結果の比較から、両国の炉心湾曲コードは単列ダクトの熱湾曲を合理的に予測できることがわかった。
大釜 和也; 堂田 哲広; 上羽 智之; 二神 敏; 田中 正暁; 山野 秀将; 太田 宏一*; 尾形 孝成*; Wozniak, N.*; Shemon, E.*; et al.
Proceedings of International Conference on Nuclear Fuel Cycle (GLOBAL2024) (Internet), 4 Pages, 2024/10
ナトリウム冷却高速炉の安全評価の精度向上のため、炉心変形による反応度を現実的に評価する手法の開発が必要である。炉心を構成する集合体の熱湾曲解析モデルの妥当性を確認することを目的に、「常陽」燃料集合体の単体ダクトの熱湾曲試験を対象としたベンチマーク解析を日米共同で実施した。解析結果と試験結果の比較から、両国の炉心湾曲コードは単体ダクトの水平変位の軸方向分布とダクトパッド部の接触荷重を合理的に予測できることがわかった。
吉川 龍志; 菊地 紀宏; 田中 正暁
日本機械学会2024年度年次大会講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2024/09
ナトリウム冷却高速炉の安全性強化方策である自然循環崩壊熱除去の採用にあたり、燃料集合体内における混合対流条件での圧力損失に対する浮力の影響を評価する必要がある。本報では、燃料集合体熱流動詳細解析コードSPIRALのHybrid型乱流モデルの妥当性確認として、低流量混合対流条件下での19本及び91本模擬燃料棒集合体水試験を対象に熱流動解析を実施し、浮力による集合体内の流速分布と温度分布への影響分析と、摩擦損失係数の比較によるHybrid型乱流モデルの圧力損失評価への適用性検討結果を報告する。
松下 健太郎; 江連 俊樹; 藤崎 竜也*; 今井 康友*; 田中 正暁
日本機械学会2024年度年次大会講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2024/09
ナトリウム冷却高速炉の炉上部プレナム部設計に向けて、自由表面渦によるガス巻込み現象の評価手法が開発されている。この評価手法では、評価対象領域における三次元流動解析から得られた流速場に渦モデルを適用することによって渦のくぼみを予測する。本研究では、解析メッシュを自動的に作成することを目的に、移流渦を伴う矩形流路におけるガス巻込み水試験を対象にAdaptive Mesh Refinement(AMR)法の適用を検討した。AMR法を適用する初期メッシュのサイズをパラメーターとして変更して、AMR法を適用して得られた解析メッシュを用いて過渡解析を実施した。その後、リファレンスとなる一様詳細メッシュでの過渡解析結果と、渦形成に関連する物理量と計算にかかる負荷について比較した。その結果、メッシュ数の変化がAMR法による詳細化の終了判定の指標にできる見通しが得られ、AMR法の適用によって過渡解析にかかる計算負荷を低減可能であることが確認された。
浜瀬 枝里菜; 三宅 康洋*; 今井 康友*; 堂田 哲広; 小野 綾子; 田中 正暁
日本機械学会2024年度年次大会講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2024/09
ナトリウム冷却高速炉の設計において、浸漬型直接炉内冷却器を用いた自然循環崩壊熱除去時に生じる炉心-プレナム相互作用現象を評価するため、炉心部の熱流動解析の計算負荷を合理的に低減した原子炉容器内熱流動解析評価手法(RV-CFD)を整備している。本研究では、集合体内燃料ピンの熱容量を考慮した非熱平衡モデルを整備し、原子炉スクラムによる出力低下を模擬した過渡試験解析を実施して、RV-CFDの過渡解析への適用性を確認した。