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佃 諭志*; 高橋 亮太*; 関 修平*; 杉本 雅樹; 出崎 亮; 吉川 正人; 田中 俊一郎*
Radiation Physics and Chemistry, 118, p.16 - 20, 2016/01
被引用回数:1 パーセンタイル:10.07(Chemistry, Physical)ヘキサクロロ白金(IV)酸を添加したポリビニルピロリドン(PVP)薄膜に高エネルギーイオンビームを照射することによってPVP-Ptナノ粒子ハイブリッドナノワイヤを作製した。一個のイオンを照射するとその飛跡に沿って、PVPの架橋反応とPt の還元反応によるPt粒子の析出が同時に起こるため、現像処理後、基板にPtナノ粒子を包含するPVPナノワイヤを得ることができた。ヘキサクロロ白金(IV)酸の添加量を増加するとナノワイヤの直径が減少し、ナノワイヤの単離が困難となることが明らかになったが、イオン照射後、電子線を照射することによってナノワイヤの直径の制御およびナノワイヤの単離が可能であることを見出した。
泉 雄大; 田中 真人*; 谷川 能章*; 田邊 真依子*; 桃木 洋平*; 岩井 美樹*; 武中 駿*; 石山 公啓*; 黒木 美沙*; 室 隆桂之*; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 502(1), p.012038_1 - 012038_4, 2014/04
被引用回数:2 パーセンタイル:71.45(Materials Science, Multidisciplinary)We report natural circular dichroism (NCD) spectrum of an amino acid, L-histidine, thin film in the nitrogen -edge energy region. Three positive NCD peaks were observed at 399.9, 401.5, and around 407 eV. The first two peaks were assigned to the 1 transition of the nitrogen atoms in imidazole ring and the other was assigned to the 1 transition of the nitrogen atoms in imidazole ring and amino group. Imidazole ring and amino group are positioned at the side chain distant from and next to the asymmetric carbon, respectively. This result suggests that NCD spectroscopy in the soft X-ray region can selectively pick up the information on local structure around specific atoms, regardless of the position of atoms in molecules. It is interesting in view of application of NCD spectroscopy in the soft X-ray region to investigation of protein structures
泉 雄大*; 田邊 真依子*; 今津 亜季子*; 三本 晶*; 田中 真人*; 安居院 あかね; 室 隆桂之*; 中川 和道*
Journal of Chemical Physics, 138(7), p.074305_1 - 074305_10, 2013/02
被引用回数:9 パーセンタイル:31.22(Chemistry, Physical)軟X線エネルギー領域における円二色性分光法は、キラル材料の局所構造を研究するための新しいツールである。われわれは、酸素吸収端エネルギー領域でアミノ酸L-チロシン、L-アスパラギン酸の薄膜のCDスペクトルが高い精度の測定することに成功した。また、L-アラニンとL-セリンのフィルムとの比較検討を行った。これらのアミノ酸の共通部分であるCOOの酸素について、各アミノ酸の局部形状を反映したCDスペクトルを得たので報告する。
迫田 將仁*; 久保田 和宏*; 田中 修平*; 松岡 英一*; 菅原 仁*; 松田 達磨; 芳賀 芳範
Journal of the Physical Society of Japan, 81(Suppl.B), p.SB011_1 - SB011_4, 2012/12
被引用回数:3 パーセンタイル:26.20(Physics, Multidisciplinary)We have succeeded in growing single crystals of RRuAl (R =La and Pr), and measured their electrical resistivity and Hall effect to gain the deeper insight of the physical properties of CeRuAl which exhibits an unusual long-range order (LRO) below 27 K. The temperature dependences of the electrical resistivity of both LaRuAl and PrRuAl show the typical metallic behavior without any phase transition. The Hall effect measurements reveal that the carrier number of CeRu2Al10 in the LRO region is about 30 times smaller than that of LaRuAl, indicating highly different electronic states between these compounds below .
迫田 將仁*; 田中 修平*; 松岡 英一*; 菅原 仁*; 播磨 尚朝*; 本多 史憲*; 摂待 力生*; 大貫 惇睦; 松田 達磨; 芳賀 芳範
Journal of the Physical Society of Japan, 80(8), p.084716_1 - 084716_5, 2011/08
被引用回数:8 パーセンタイル:50.10(Physics, Multidisciplinary)Magnetoresistance and de Haas-van Alphen (dHvA) effect were studied to investigate Fermi surface topology in LaRuAl. From the positive magnetoresistance in a wide angular region, this compound is regarded as a compensated metal. On the other hand, dHvA measurement shows several Fermi surface branches with a cyclotron effective mass close to the electron rest mass. The Fermi surface topology was well explained by the band calculations.
安居院 あかね; 櫻井 浩*; 田村 拓郎*; 倉知 俊誉*; 田中 真人*; 安達 弘通*; 河田 洋*
Journal of Synchrotron Radiation, 17(3), p.321 - 324, 2010/05
被引用回数:16 パーセンタイル:59.29(Instruments & Instrumentation)磁気コンプトン散乱強度には電子のスピン成分のみが寄与することが知られている。われわれは、この特色を利用し、その磁場変化から磁性電子の「スピン選択ヒステリシス」を観測することを試みた。試料はTbCoアモルファス膜を試料としテスト実験を行った。磁気コンプトン散乱実験はKEK-PF-AR・NE1Aの50keVの(楕)円偏光X線を試料に照射し、試料温度は室温で行った。磁場は超伝導マグネットを用い膜面垂直に印加した。散乱強度の磁場依存性測定は-2T2Tの範囲で60秒積算ごとに磁場を反転させ計測した。この方法によって磁気コンプトン散乱強度の磁化曲線を測定することができた。この測定はスピン磁気モーメントを選択的に測定する方法として薄膜試料でも十分な検出精度があることが示された。
中川 和道*; 松井 貴宏*; 泉 雄大*; 安居院 あかね; 田中 真人*; 室 隆桂之*
Radiation Physics and Chemistry, 78(12), p.1198 - 1201, 2009/12
被引用回数:4 パーセンタイル:29.90(Chemistry, Physical)われわれはグリシン(Gly)に146nmの紫外線を照射して起こる化学進化を調べた。Gly2からGly3さらにGly4へと多段反応が進むが、Gly3への進化はGly4の進化よりも小さいことがわかった。また、セリンとアラニンについてO1s吸収両域において自然二色性測定を行った。1s遷移はE1M1遷移で説明できることがわかった。
泉 雄大*; 今津 亜季子*; 三本 晶*; 田中 真文*; 中川 和道*; 田中 真人*; 安居院 あかね; 室 隆桂之*
Journal of Physics; Conference Series, 190, p.012209_1 - 012209_4, 2009/11
被引用回数:8 パーセンタイル:86.77(Physics, Condensed Matter)セリン及びアラニンについて軟エックス線自然円二色性スペクトルを測定した。COOサイトの酸素O1s-パイシグマ遷移に着目し絶対値を算出した。それぞれ-1.710cm, -1.410cmであった。この絶対値の違いはCOOサイトの酸素の内殻正孔のカイラルな環境の違いを反映していると考えられる。
安居院 あかね; 朝日 透*; 佐山 淳一*; 水牧 仁一朗*; 田中 真人*; 逢坂 哲彌*
Journal of Magnetism and Magnetic Materials, 320(22), p.3015 - 3018, 2008/11
被引用回数:1 パーセンタイル:5.77(Materials Science, Multidisciplinary)膜製作温度260Cで作成された[Co/Pd]及び[CoB/Pd]多層膜についてCo L吸収端において軟X線吸収測定及び磁気円2色性測定を行った。試料はPd相の厚さによって磁化方向が変わり測定はに垂直磁化を示す膜厚のものからPd相を厚くして面内磁化を示すものまでを測定した。Co相にBを添加した場合としない場合についてミクロスコピックな磁気的性質が変化したので報告する。
田中 真人*; 朝日 透*; 安居院 あかね; 水牧 仁一朗*; 佐山 淳一*; 逢坂 哲彌*
Journal of Physics D; Applied Physics, 41(5), p.055003_1 - 055003_4, 2008/03
被引用回数:5 パーセンタイル:22.41(Physics, Applied)本研究は垂直磁気記録材料の候補の一つであるTbCo/Pd多層膜の示す複雑な垂直磁気異方性の起源を軟X線吸収スペクトル(XAS),磁気円二色性(MCD)の層厚変化を測定した。その結果、補償層厚前後でCoからTbへ優勢モーメントが反転すること、補償層厚においてもMCDは観測され、CoとTbでほぼ同じ強度で向きが反対の磁気モーメントを持つためにマクロでは磁性を有しないように見えること、層厚によってはESMHループとマクロな磁化曲線の形状が異なることなどが明らかになった。
山崎 千里*; 村上 勝彦*; 藤井 康之*; 佐藤 慶治*; 原田 えりみ*; 武田 淳一*; 谷家 貴之*; 坂手 龍一*; 喜久川 真吾*; 嶋田 誠*; et al.
Nucleic Acids Research, 36(Database), p.D793 - D799, 2008/01
被引用回数:52 パーセンタイル:71.24(Biochemistry & Molecular Biology)ヒトゲノム解析のために、転写産物データベースを構築した。34057個のタンパク質コード領域と、642個のタンパク質をコードしていないRNAを見いだすことができた。
片山 将仁*; 安達 淳*; 黒崎 健*; 宇埜 正美*; 三輪 周平; 逢坂 正彦; 田中 健哉; 山中 伸介*
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1043, p.190 - 195, 2008/00
マイナーアクチニド(MA)を0-15%含有する混合酸化物(MOX)燃料(UPuMA)O(x=0, 0.016, 0.03, 0.05, 0.1, 0.15)の分子動力学計算を実施し、格子定数,熱容量及び熱伝導度を評価した。熱伝導度の計算値は、計算した温度・MA組成範囲においてほぼ一定であったことから、15%までのMA添加においてはMOX燃料の熱伝導度はその影響をほとんど受けないことが示された。本研究により、本手法はMA含有MOX燃料の熱物性予測評価に有効であることがわかった。
出崎 亮; 杉本 雅樹; 吉川 正人; 田中 茂; 成澤 雅紀*; 岡村 清人*; 伊藤 正義*
Journal of Materials Science, 42(1), p.130 - 135, 2007/01
被引用回数:3 パーセンタイル:13.94(Materials Science, Multidisciplinary)われわれは、液体のケイ素系ポリマーであるポリビニルシラン(PVS)から線架橋を利用してSiC微小成型体を作製している。得られるSiC微小成型体の特性と焼成条件の間には密接な関係があるので、PVSのセラミックス化過程を調べ、最適な焼成条件を見いだすことが重要である。本報では、室温で線架橋されたPVSのセラミックス化過程をガス分析,熱重量分析,密度変化等の面から調べた。線架橋PVSのセラミックス化は500K以上の温度で始まり、700-1100Kの温度域で急激な有機-無機変成が起こることが明らかになった。質量変化と密度変化の結果から、放射線架橋、及びその後の焼成過程におけるPVSの体積収縮率が80%であることを明らかにした。1573Kでの焼成によって得られたSiCについて、密度が2.50g/cm、微小ビッカース硬さが31.6GPaであった。
黒崎 健*; 安達 淳*; 片山 将仁*; 逢坂 正彦; 田中 健哉; 宇埜 正美*; 山中 伸介*
Journal of Nuclear Science and Technology, 43(10), p.1224 - 1227, 2006/10
被引用回数:11 パーセンタイル:59.56(Nuclear Science & Technology)Am含有混合酸化物燃料,(UPuAm)O(x = 0, 0.016, 0.03, 0.05, 0.1, 0.15)の格子定数,熱容量及び熱伝導度を評価するために、300から2500Kの温度範囲において、分子動力学法(MD)による計算を行った。格子定数の計算値は、Vegard則に従うことが示された。MD計算結果から、熱容量及び熱伝導度はすべての組成範囲において同程度、すなわちこれらは15%までのアメリシウム添加にほとんど影響されないことが明らかとなった。
田中 真人*; 中村 尚倫*; 朝日 透*; 津森 俊宏*; 安居院 あかね; 水牧 仁一朗*; 逢坂 哲彌*
Physica Status Solidi (C), 3(8), p.2783 - 2786, 2006/09
被引用回数:1 パーセンタイル:45.21(Materials Science, Multidisciplinary)超高密度磁気記録に有望な垂直二層膜磁気記録媒体の開発には、高飽和磁束密度を有する軟磁性薄膜から成る裏打ち層と呼ばれる磁性薄膜の研究が鍵となっている。本研究では裏打ち層としてCoNiFeB無電解めっき膜を用い、SPring-8 BL23SUの偏光変調方式による軟X線磁気円二色性の測定から、この裏打ち層の元素別磁気特性を明らかにした。また作製時に磁場を印加しためっき膜ではCo, Ni原子の軌道角運動量が増加することを明らかにした。
安居院 あかね; 朝日 透*; 佐山 淳一*; 川治 純*; 水牧 仁一朗*; 田中 真人*; 逢坂 哲彌*
Journal of Physics D; Applied Physics, 39(14), p.2881 - 2885, 2006/07
被引用回数:1 パーセンタイル:4.36(Physics, Applied)超高密度磁気記録を実現するためには強磁性結晶粒子の微細構造を制御して、強い磁気異方性を保持しながら磁気クラスターの微細化を達成しなければならない。超高密度磁気記録を実現できる磁気記録媒体の有望な候補としてCo層とPd層を交互に積層させた多層垂直磁化膜が注目されている。本研究では、Nをドープした[Co/Pd]n及び[CoB/Pd]n多層膜の軟X線磁気円二色性吸収(MCD)を測定し多層膜の磁気モーメントに関する知見を得ることを試みたので報告する。
中川 和道*; 田中 真人*; 安居院 あかね
放射光, 18(6), p.363 - 372, 2005/11
生体分子の自然円二色性はこれまでおもに可視紫外領域で観測されてきたが、軟X線領域では自然円二色性の信号強度はX線吸収端近傍構造の信号強度の約0.1パーセントと小さく、技術的困難が大きいため測定はなされてこなかったが、われわれは、軟X線領域の偏光制御技術を利用し、世界で初めて生体分子の軟X線領域における自然円二色性の観測に成功した。軟X線NCDは軽元素を元素選択して観測できるため、生体分子の構造情報を、原子近傍の構造に特化して得ることができ、従来の可視紫外領域のNCDよりも詳細な構造情報を得られる有利さがある。今回の成果は創薬や生命起源の研究に有益なヒントを与えるものである。
金子 房恵*; 田中 真人*; 成田 悟*; 北田 朋*; 松井 貴弘*; 中川 和道*; 安居院 あかね; 藤井 健太郎; 横谷 明徳
Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 144-147, p.291 - 294, 2005/06
被引用回数:19 パーセンタイル:64.14(Spectroscopy)宇宙空間など固相アミノ酸に紫外線や軟X線が照射された場合アミノ酸がたんぱく質へと化学進化するかどうか調べるためグリシン及びフェニルアラニン薄膜に軟X線を照射した。軟X線照射によりグリシン二量体,フェニルアラニン二量体が生成することがわかった。また、グリシン薄膜に860eVの軟X線を照射した場合でも同様に二量体が生成された。
中川 和道*; 金子 房恵*; 大田 佳実*; 田中 真人*; 北田 朋*; 安居院 あかね; 藤井 健太郎; 横谷 明徳; 渡辺 一寿*; 山田 亨*
Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 144-147, p.271 - 273, 2005/06
被引用回数:12 パーセンタイル:50.03(Spectroscopy)円偏光と物質の相互作用の研究は、シンクロトロン放射の発展によって新たな発展の時期を迎えている。アミノ酸は鏡像体が容易に入手可能でありそれらが互いに反対の符号の円二色性を示すはずであるので、実験的にも理論的にも手堅い研究を可能にする研究素材である。われわれは、アミノ酸蒸着膜を試料として産総研TERASではVUV領域で、SPring-8では窒素・酸素K殻領域で円二色性測定を試み、SPring-8では、軟X線領域での円二色性検出に初めて成功した。産総研NIJI-2では固相で初めて不斉分解反応の検出に成功した。
田中 真人*; 中川 和道*; 安居院 あかね; 藤井 健太郎; 横谷 明徳
Physica Scripta, T115, p.873 - 876, 2005/00
SPring-8のBL23SUに挿入されている偏光可変アンジュレーターを用いて軟X線領域における分子の酸薄膜の自然円二色性(NCD)を世界で初めて測定した。試料として、フェニルアラニン,セリンなどのアミノ酸薄膜を用いた。その結果、フェニルアラニン薄膜,セリン薄膜ともにL体D体で符号対称な円二色性スペクトルが観測された。また、KTP結晶などを用いた線二色性測定についても報告する。