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松下 健太郎; 江連 俊樹; 田中 正暁; 今井 康友*; 藤崎 竜也*; 堺 公明*
Nuclear Engineering and Design, 432, p.113785_1 - 113785_16, 2025/02
被引用回数:1 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)ナトリウム冷却高速炉の安全設計の観点から、液面渦によるアルゴンカバーガスのガス巻込み現象(GE)を評価する手法の確立が必要となる。本研究では、GEを評価するインハウスツールである「StreamViewer」の評価モデルの高度化として、吸込み部から液面部にかけて連続する渦中心点を接続することで渦中心線を抽出し、渦中心線に沿った減圧量分布と水頭圧とのつり合いに基づいて渦のガスコア長さを評価する「PVLモデル」について提案した。PVLモデルの適用性確認として、矩形開水路体系における垂直平板による非定常後流渦試験の三次元数値解析結果に本モデルを適用し、その結果、PVLモデルを用いたStreamViewerによるGE評価によって、非定常渦流れの試験における入口流速とガスコア長さの関係を再現できることが確認された。
矢野 伶*; 田中 將己*; 山崎 重人*; 森川 龍哉*; 都留 智仁
Materials Transactions, 65(10), p.1260 - 1267, 2024/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)チタン合金の衝撃吸収エネルギー、降伏応力、有効せん断応力、活性化体積、活性化エンタルピーの温度依存性を明らかにするため、77Kから450Kの間で衝撃試験と引張試験を行った。衝撃吸収エネルギーは試験温度の低下とともに減少したが、この合金はbcc構造であるにもかかわらず低温脆化は起こらなかった。引張試験では、約120Kで加工硬化率と降伏応力の温度依存性の両方が変化した。これは、この温度での塑性変形の背後にあるメカニズムの変化を示唆している。転位滑動の活性化エンタルピーの温度依存性から、150Kから200Kまではらせん転位のダブルキンク核生成が転位滑動の支配的なメカニズムであり、200K以上では転位と溶質原子との相互作用が転位滑動の支配的なメカニズムであることが示唆された。120K以下で試験した応力ひずみ曲線には超弾性が現れ、降伏は120K以下の変態誘起塑性に支配されていることが示唆される。
松下 健太郎; 江連 俊樹; 藤崎 竜也*; 今井 康友*; 田中 正暁
日本機械学会2024年度年次大会講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2024/09
ナトリウム冷却高速炉の炉上部プレナム部設計に向けて、自由表面渦によるガス巻込み現象の評価手法が開発されている。この評価手法では、評価対象領域における三次元流動解析から得られた流速場に渦モデルを適用することによって渦のくぼみを予測する。本研究では、解析メッシュを自動的に作成することを目的に、移流渦を伴う矩形流路におけるガス巻込み水試験を対象にAdaptive Mesh Refinement(AMR)法の適用を検討した。AMR法を適用する初期メッシュのサイズをパラメーターとして変更して、AMR法を適用して得られた解析メッシュを用いて過渡解析を実施した。その後、リファレンスとなる一様詳細メッシュでの過渡解析結果と、渦形成に関連する物理量と計算にかかる負荷について比較した。その結果、メッシュ数の変化がAMR法による詳細化の終了判定の指標にできる見通しが得られ、AMR法の適用によって過渡解析にかかる計算負荷を低減可能であることが確認された。
矢野 伶*; 田中 將己*; 山崎 重人*; 森川 龍哉*; 都留 智仁
軽金属, 73(10), p.497 - 503, 2023/10
チタン合金の衝撃吸収エネルギー、降伏応力、有効せん断応力および活性化体積の温度依存性を明らかにするため、衝撃試験および引張試験を77Kから450Kの間で行った。衝撃吸収エネルギーは試験温度の低下とともに減少したが、本合金はbcc構造であるにもかかわらず、低温脆化は起こらなかった。引張試験では、120K付近で加工硬化率および降伏応力の温度依存性の両方が変化した。これは、この温度で塑性変形を起こすメカニズムが変化したことを示唆している。転位運動の活性化エンタルピーの温度依存性から、150Kから200Kまではらせん転位のダブルキンク核形成が、200K以上では転位と溶質原子の相互作用が転位運動を支配していると考えられる。一方、120K以下で超弾性が現れており、120K以下の降伏は変形誘発塑性が支配していることを示唆している。これらの合金における低温での強靭性の向上を転位の遮蔽効果の観点から議論した。
吉村 一夫; 堂田 哲広; 中峯 由彰*; 藤崎 竜也*; 井川 健一*; 飯田 将来*; 田中 正暁
第27回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2023/09
原子力機構では、開発コストの低減を目的とし、ナトリウム冷却高速炉の仮想プラントモデルを計算機内に構築することにより、コストのかかる実験を、さまざまなプラント状態における機器間の相互作用を考慮可能な数値計算に代替する連成解析手法の整備を進めている。本報では、米国高速実験炉EBR-IIのULOHS模擬試験を対象とした計算結果と、炉心入口温度や原子炉出力等の実験データとの比較により、仮想プラントモデルの適用性を確認した結果を報告する。
松下 健太郎; 江連 俊樹; 今井 康友*; 藤崎 竜也*; 田中 正暁
第27回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2023/09
ナトリウム冷却高速炉(SFR)の設計において、炉上部プレナム部における自由液面上に発生するくぼみ渦によって引き起こされるアルゴンカバーガスの巻込み現象(ガス巻込み現象)が重要な熱流動課題の一つとなる。日本原子力研究開発機構では、「StreamViewer」という評価ツールを用いたガス巻込み評価手法の開発を進めている。本研究では、ガスコア長の定量的な評価精度の向上を目的として、StreamViewerにおける評価モデルの高度化について検討した。具体的には、タンク型SFRの中間熱交換器のような、熱輸送系へのガスの入口となる吸込み口から、炉上部プレナムの自由液面へと伸長する渦の中心を表す線(渦中心線)を抽出し、渦中心線に沿った減圧量の分布を算出し、水頭圧と比較することでガスコア長を評価し、ガス巻込みの発生を判定するモデルについて検討した。本評価モデルを非定常渦が発生する矩形開水路の水試験体系の解析結果に適用し、本モデルによる評価によってガス巻込みの発生を判別可能であることを確認した。
豊田 新*; 井上 一彦*; 山口 一郎*; 星 正治*; 廣田 誠子*; 岡 壽崇; 島崎 達也*; 水野 秀之*; 谷 篤史*; 保田 浩志*; et al.
Radiation Protection Dosimetry, 199(14), p.1557 - 1564, 2023/09
被引用回数:1 パーセンタイル:23.64(Environmental Sciences)EPR(electron paramagnetic resonance, electron spin resonance (ESR)ともいう)線量計測法の汎用性評価のため、相互比較試験を行った。線量を推定するために必要な、数十から数百mGyの線量を与えた標準試料は、各参加機関が作成した。同様にして作成した試料に未知線量を与えたものとあわせた試料セットを測定した後、他の参加機関に送り、また、他の参加機関が作成した別の試料セットを測定するということを繰り返した。既知線量の試料で作成した検量線の傾きには若干の差が見られるが、未知線量試料の測定値の差は系統的であり、測定値ではなく試料に起因するところが大きいことが示唆された。詳細な解析結果も報告する予定である。
吉村 一夫; 堂田 哲広; 藤崎 竜也*; 井川 健一*; 田中 正暁; 山野 秀将
Proceedings of 30th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE30) (Internet), 10 Pages, 2023/05
プラント動特性解析コードSuper-COPDに組み込まれたフィードバック反応度評価手法の妥当性確認のため、米国高速実験炉EBR-IIで行われたULOHS模擬試験(BOP-301, BOP-302R試験)のベンチマーク解析を実施している。本研究では、炉心湾曲反応度モデルを新たに加えた1D-CFD連成解析を実施した。BOP-301試験では、本炉心反応度モデルの適用性が確認でき、BOP-302R試験では、炉心拘束系の考慮や炉心・制御棒相対変位反応度のモデル化の必要性が示唆された。
田窪 勇作*; 高山 裕介; Idiart, A.*; 田中 達也*; 石田 圭輔*; 藤崎 淳*
Proceedings of 2022 International High Level Radioactive Waste Management Conference (IHLRWM 2022) (Internet), p.906 - 915, 2022/11
地層処分場の設計では、ベントナイト中のモンモリロナイトの熱変質による安全機能の低下を防止するため、ベントナイトが使用される緩衝材や埋め戻し材の温度を100度以下に抑えることが一般的な設計要件となっており、これまでの設計検討では、熱伝導解析を用いて緩衝材温度が100度未満となることが確認されてきた。しかし、ベントナイトの状態の不確実性や人工バリア材料間の隙間などの施工上の不確実性などといった緩衝材温度を上昇させる可能性がある要因については考慮できておらず、評価をより現実的にするにはこれら不確実性の影響を考慮する必要がある。そこで本研究では、より現実的かつ100度以上の温度環境も含めた緩衝材の状態評価を行うための解析モデルの開発を開始した。また本研究では、処分場環境の不均一性に起因した緩衝材の状態変遷の不確実性も含めた予測評価を行うことを目指している。本稿では、100度以上の高温域も含めたTHMC連成解析モデルの段階的開発プロセスの概要を紹介するとともに、緩衝材の状態変遷の不確実性を定量化するために実施したTH連成現象を支配するパラメータの調査及びそのパラメータの不確実性を考慮した既存のTH連成解析技術の適用性の確認の試行結果について報告する。
松下 健太郎; 江連 俊樹; 今井 康友*; 藤崎 竜也*; 田中 正暁
Proceedings of 29th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 29) (Internet), 8 Pages, 2022/08
ナトリウム冷却高速炉(SFR)において、炉上部プレナム内自由液面上に発生する渦によるカバーガス巻込み(GE)が安全設計上の重要な課題の一つであり、GEの評価手法の開発が求められている。日本原子力研究開発機構では、ループ型SFRを対象とした、3次元数値流体解析の計算結果を用いたGE評価手法を開発し、この手法を用いた評価ツールである「StreamViewer」を開発した。本研究では、StreamViewerにおける評価結果の保守性を合理化することを目的に、渦中心線の抽出と渦中心線に沿った減圧量の3次元分布を計算による評価手法の改良を検討した。改良した評価手法の適用性を、非定常渦が発生する矩形流路体系における実験結果に適用し、その結果、従来の評価手法で過大に評価されたガスコア長さの予測結果が改善し、改良された評価手法によってGEの発生を適切に判定できる可能性があることを確認した。
吉村 一夫; 堂田 哲広; 藤崎 竜也*; 井川 健一*; 田中 正暁; 山野 秀将
Proceedings of 29th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 29) (Internet), 10 Pages, 2022/08
反応度モデルの適用性確認のため、タンク型高速実験炉EBR-IIのULOHS模擬試験のベンチマーク解析に参加している。コールドプールを完全混合モデルで模擬したプラント動特性解析(1D)コードを使用したブラインドフェーズにおける解析では、コールドプールで発生している温度成層化現象を無視したことにより、炉心入口温度の上昇が緩慢であり、フィードバック反応度が過小評価されていることがわかった。そこで、本報では、コールドプールを数値流体力学(CFD)解析コードで詳細に模擬し、1D-CFD連成解析手法を適用することで、コールドプールにおける温度成層化現象と炉心入口温度上昇を再現できることを確認した。
吉村 一夫; 堂田 哲広; 田中 正暁; 藤崎 竜也*; 村上 諭*; Vilim, R. B.*
Proceedings of 19th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-19) (Internet), 16 Pages, 2022/03
原子力機構では、ナトリウム冷却高速炉の設計最適化や安全強化のため、プラント全体応答から局所現象までの一貫した評価を可能とするマルチレベルシミュレーション(MLS)システムを構築している。MLSシステムによる連成手法の妥当性確認のため、1次元プラント動特性解析コードとしてSuper-COPDを、多次元熱流動解析コードとしてFluentを使用した1D-CFD連成解析手法をEBR-IIの自然循環試験に適用した。その結果、プラント全体応答を押さえつつ、上部プレナム,Z型配管やコールドプールの温度成層化現象(多次元熱流動現象)を予測可能であることを確認した。また、実測データとの比較から本手法の自然循環試験への適用性を確認した。
田中 裕久*; 正木 清香*; 青谷 拓朗*; 稲川 康平*; 岩田 宗悟*; 相田 樹哉*; 山本 忠亮*; 喜多 知輝*; 大野 瞳*; 竹中 啓恭*; et al.
SAE Technical Paper 2022-01-0534 (Internet), 10 Pages, 2022/03
The catalyst called a Passive Autocatalytic Recombiner (PAR) is required to have robustness that can maintain its activity for more than 30 years in an environment where temperature, humidity, gas concentration, etc. cannot be controlled. Here, it is expected that "An Intelligent Catalyst" for automotive emissions control exhibits excellent performance even in such a harsh environment. The intelligent catalyst is the nanostructure designed perovskite catalyst that has the rejuvenating function instead of preventing aging. The authors emphasize that the technology developed as a catalyst for automobiles is expected to be useful not only in other industries but also as a relief technology from the national crisis.
Park, Y.-J.*; 澤田 淳; 小堤 健紀*; 田中 達也*; 橋本 秀爾*; 森田 豊*
Proceedings of 3rd International Conference on Discrete Fracture Network Engineering (DFNE 2022) (Internet), 8 Pages, 2022/00
高レベル放射性廃棄物の地層処分の安全評価には地層中の長期にわたる地下水流動と核種移行プロセスの把握が求められる。沿岸部地下環境において、地下水流動は海水起源の塩水と陸水起源の淡水の密度差による複雑な相互作用の影響を受ける。加えて、数百万年の長期においては、海進・海退に伴う海水準変動の影響を受ける。本研究では、そのような沿岸域における亀裂性の結晶質岩を対象とした処分場の地下水流動と核種移行を評価するため、塩分濃度と地下水流速などの地下水環境の長期的な変遷を評価するための広域スケールとブロックスケールを組み合わせた評価フレームを構築した。
松下 健太郎; 江連 俊樹; 今井 康友*; 藤崎 竜也*; 田中 正暁
日本機械学会関東支部茨城講演会2021年度講演論文集(インターネット), 4 Pages, 2021/08
ナトリウム冷却高速炉の原子炉容器内自由液面部でのガス巻込み現象の評価において、ガス巻込み現象の評価ツールとして「Stream Viewer」の開発を進めている。Stream Viewerは、渦周りの速度分布およびBurgus渦モデルを用いて渦中心の減圧量を算出し、その渦のくぼみ深さを予測するツールである。本報では、速度分布から連続的な渦中心線を抽出する機能をStream Viewerに実装し、渦中心線に沿った減圧量の3次元分布を評価する手法を検討した結果を報告する。矩形流路体系での非定常渦の水流動実験を対象に、渦中心線抽出機能を実装したStream Viewerを適用し、渦中心線の抽出が可能であることを確認した。また、渦中心線に沿った減圧量の分布特性から、ガス巻込みの成長の有無を予測し、評価手法を高精度化できる見通しを得た。
松下 健太郎; 藤崎 竜也*; 江連 俊樹; 田中 正暁; 内田 真緒*; 堺 公明*
計算工学講演会論文集(CD-ROM), 26, 6 Pages, 2021/05
ナトリウム冷却高速炉の冷却材自由液面部におけるガス巻込み渦について、数値解析によりガス巻込み量を評価する手法を開発している。本研究では、計算負荷を抑制し、かつ渦形状の予測精度を確保した解析メッシュの自動作成手法を調査し、その手法としてadaptive mesh refinement(AMR法)を非定常後流渦の体系を対象にすることによって検討した。メッシュ詳細化の基準として渦度、速度勾配テンソルの第二不変量(Q値)および速度勾配テンソルの固有方程式の判別式について検討し、Q値によるAMR法の適用がもっとも効率よく解析メッシュを詳細化できる見通しを得た。
山添 誠司*; 山本 旭*; 細川 三郎*; 福田 良一*; 原 賢二*; 中村 充孝; 蒲沢 和也*; 佃 達哉*; 吉田 寿雄*; 田中 庸裕*
Catalysis Science & Technology, 11(1), p.116 - 123, 2021/01
被引用回数:6 パーセンタイル:21.89(Chemistry, Physical)Hydrogen (H) species adsorbed on catalyst surfaces are key intermediates in catalytic hydrogenation reactions over supported metal catalysts. However, individual identification of H species on the metal catalysts has not been established to date. Here, we elucidated the H species on Pt/AlO
by the combination of
inelastic neutron scattering (INS) and density functional theory (DFT). Several H species in the presence of H
were successfully identified at different sites on the Pt surface and Al
O
support. The
INS and FT-IR measurements revealed that the hydride/atop Pt-H, bridged perimeter/terrace Pt-H-Pt, and threefold Pt
-H are active intermediates in the C
H
hydrogenation reaction, whereas the edge Pt-H-Pt is a rather inert species. In addition, the
measurements indicate that the Al
O
itself acts as hydrogen storage material by mediating AlO-H and Al-H-Al species, which serve H species in the C
H
hydrogenation reaction.
藤田 浩彦*; 藤田 佳孝*; 宇都野 穣; 吉田 賢市*; 足立 竜也*; Algora, A.*; Csatls, M.*; Deaven, J. M.*; Estevez-Aguado, E.*; Guess, C. J.*; et al.
Physical Review C, 100(3), p.034618_1 - 034618_13, 2019/09
被引用回数:16 パーセンタイル:77.31(Physics, Nuclear)大阪大学のリングサイクロトロンにてO(
He,
)
F反応実験を行い、その荷電交換反応の断面積から、
のガモフテラー遷移分布
の励起エネルギー分布を測定した。その結果、
Fの基底状態への
が3.1と非常に大きく、その他の励起状態への遷移強度は小さいことがわかった。この実験結果を大規模殻模型計算や乱雑位相近似計算と比較し、基底状態への強い遷移が理論計算によってよく説明されることがわかった。
阿部 充志*; Bae, S.*; Beer, G.*; Bunce, G.*; Choi, H.*; Choi, S.*; Chung, M.*; da Silva, W.*; Eidelman, S.*; Finger, M.*; et al.
Progress of Theoretical and Experimental Physics (Internet), 2019(5), p.053C02_1 - 053C02_22, 2019/05
被引用回数:161 パーセンタイル:99.30(Physics, Multidisciplinary)この論文はJ-PARCにおける、ミューオン異常磁気モーメントと電気双極子モーメント(EDM)
を測定する新しいアプローチを紹介する。我々の実験のゴールは、これまでと独立の、1/10の運動量と1/20のストレージリングを用いて、
と
をこれまでにない精密な磁場で測定することである。さらに過去の実験との顕著な違いは、1/1000の横エミッタンスミューオンビーム(サーマルミューオンビーム)を用い、効率的なソレノイドへ縦入射し、ミューオンからの崩壊陽電子をトラッキングし、その小さな運動量ベクトルを求める点である。
は統計精度450ppb、系統誤差70ppb、EDMについては
e
cmの精度で測定することを目標とする。
Cui, Y.-T.*; 原田 慈久*; 丹羽 秀治*; 尾嶋 正治*; 畑中 達也*; 中村 直樹*; 安藤 雅樹*; 吉田 利彦*; 石井 賢司*; 松村 大樹
NanotechJapan Bulletin (インターネット), 11(4), 6 Pages, 2018/08
固体高分子形燃料電池の正極には白金ナノ粒子触媒が使用されているが、加湿によって活性化過電圧が発生して性能が低下することが知られている。この原因を解明し、低減する技術を確立することが、燃料電池の性能向上とコスト低減に向けた喫緊の課題となっている。しかしながら、従来の方法で測定した白金ナノ粒子触媒のX線吸収スペクトルでは、白金の内殻正孔の寿命によるスペクトル幅の広がりで微細な構造がぼやけてしまい、吸着に起因する電子状態の変化を捉えることが困難であった。そこで本研究では、非弾性X線散乱装置を利用した高分解能型の蛍光X線吸収分光法による測定を行った。結果、酸素が水と共存することにより、白金の酸化を促進することが明瞭に検出でき、実験的に初めて明らかにすることができた。本来、触媒である白金は反応前後で不変であるべきものであるが、この反応では、白金上で酸素が水と共吸着することにより安定化して反応の進行を遅らせた結果、過電圧がより大きく生じていると解釈できる。また、白金コバルト合金ナノ粒子についても調べたところ、酸素と水の共吸着による酸化促進効果がほとんど起こらないことを見出した。