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丹羽 正和; 水落 幸広*; 棚瀬 充史*
Geofluids, 15(3), p.387 - 409, 2015/08
被引用回数:18 パーセンタイル:60.67(Geochemistry & Geophysics)断層破砕帯における水-岩石反応に伴う化学組成変化について明らかにするため、本研究では、中部日本の阿寺断層の破砕帯露頭を対象に、断層岩の化学組成分析を行った。粘土鉱物や炭酸塩鉱物の安定同位体組成分析からは、破砕帯の断層ガウジが地表付近で形成されたことを示し、変形構造解析に基づく破砕帯の発達過程と整合的である。全岩化学組成分析の結果、本研究では、粘土鉱物の形成に伴うSi, Na, Kや軽希土類元素の減少、断層活動によって混入してきた玄武岩岩片の変質に伴う炭酸塩鉱物の沈殿、その炭酸塩鉱物との錯体形成に伴う重希土類元素の濃集を確認することができた。
福田 徹也*; 棚瀬 充史*; 梅田 浩司; 小林 哲夫*
月刊地球, 37(5), p.197 - 203, 2015/05
火山の活動年代を明らかにすることは、将来の火山活動の場の予測に重要な情報を与える。筆者らはこれまでに南西諸島の島々の第四紀火山岩の年代測定を実施してきたが、今回新たに火山フロントよりやや北西側に位置する黒島におけるK-Ar年代値を得た。これらを含めて西南諸島の第四紀の火山活動の時空変化を解析した結果、西南諸島の火山活動は最近50万年に開始したことが明らかになった。なお、本稿は第2次取りまとめの際に作成した第四紀火山カタログの個別データの引用元として活用できる。
安江 健一; 高取 亮一*; 谷川 晋一*; 二ノ宮 淳*; 棚瀬 充史*; 古澤 明*; 田力 正好*
地質学雑誌, 120(12), p.435 - 445, 2014/12
侵食は、日本における高レベル放射性廃棄物の地層処分の実現可能性を考える上で、重要な自然現象の一つである。本研究では、侵食速度の指標として、環流丘陵を伴う旧河谷に着目した。この旧河谷は、分布が乏しい流域があるものの、日本列島の各地に分布し、様々な比高を持つことから、侵食速度を算出する際の有効な指標になると考えられる。この旧河谷を用いた事例研究を、熊野川(十津川)の中流域において行った結果、旧河床堆積物を覆う角礫層は最終間氷期以前の堆積物と考えられ、離水年代は12.5万年前かそれより古いと考えられる。この離水年代と旧河床堆積物の現河床からの比高から算出した下刻速度は、約0.9m/kyかそれより遅い可能性がある。より確度の高い侵食速度の算出には、環流旧河谷に分布する旧河床堆積物や斜面堆積物などを対象とした年代測定が今後の課題である。
高取 亮一; 安江 健一; 谷川 晋一*; 二ノ宮 淳*; 棚瀬 充史*
JAEA-Data/Code 2012-028, 15 Pages, 2013/03
日本原子力研究開発機構では、河成段丘の発達に乏しい内陸山地部における第四紀後期の隆起量を推定するために、山地部を流下する穿入蛇行河川において蛇行切断により取り残された旧河谷地形(環流旧河谷)を用いた隆起速度の推定手法の研究開発を進めている。本報告は、その基礎資料とする目的で、日本列島全域を対象とした2万5千分の1地形図の判読によって約1,000箇所に及ぶ環流旧河谷地形を抽出し、GISで利用可能なデータベースを作成したものである。データベース作成に際しては、環流旧河谷の位置,開析程度,比高,基盤地質などについて整理を行った。抽出の結果、日本列島全域に渡って環流旧河谷の分布が認められ、従来隆起速度が未知の山地部において、同一の地域・水系においてさまざまな比高を持つ環流旧河谷が分布することを確認した。また、現河床からの比高が高い環流旧河谷ほど離水時河床面の開析が進んでいる傾向が認められ、開析が進んでいる環流旧河谷ほど離水時期が古い可能性が示唆される。
丹羽 正和; 水落 幸広*; 棚瀬 充史*
Island Arc, 18(4), p.577 - 598, 2009/12
被引用回数:13 パーセンタイル:8.95(Geosciences, Multidisciplinary)地下数km以浅における断層破砕帯の発達過程を明らかにするため、岐阜県の阿寺断層を事例対象として、破砕帯の詳細な記載を行った。調査地域では、花崗岩と溶結凝灰岩が阿寺断層を介して接し、断層粘土,断層角礫などからなる破砕帯が幅20m程度で発達する。脆性破壊で特徴付けられる岩石の変形構造などから、この破砕帯がおもに地下数100mから数kmで形成されたことがわかる。調査対象の破砕帯のうち、断層粘土が卓越する幅1m程度の区間にのみ、花崗岩と溶結凝灰岩の両方の破砕岩片が混在し、調査地域に近接して分布する約160万年前の火山岩(上野玄武岩)の破片が伴われる。またこの区間では、水-岩石反応に伴い玄武岩岩片の表面にできた炭酸塩の充填物が破片化して散在するなど、複数回の地震に伴う破壊の繰り返しを示す構造が見られる。以上のことから、幅20m程度の破砕帯の中で、近年の断層活動に伴う変位をまかなっていたのは、幅1m程度の区間に集中していたことが示される。
棚瀬 充史*; 及川 輝樹*; 二ノ宮 淳; 林 信太郎*; 梅田 浩司
火山, 52(1), p.39 - 61, 2007/02
中部日本、両白山地の鮮新-更新世火山は、東南東-西北西方向の九頭竜火山列と南北方向の白山火山列をなす。両白山地における鮮新-更新世火山活動の時空分布を石基試料のK-Ar年代に基づいて検討した。初期(3.5
1.5Ma)には、二つの火山列の交点付近での火山活動が見られる。1.2
0.7Maには、九頭竜火山列で東南東端の烏帽子・鷲ヶ岳火山から西北西端の法恩寺火山へ火山活動が移動する。その後、白山火山列の活動が0.4Maに始まり、現在まで継続している。
棚瀬 充史*; 千葉 昭彦*; 武田 祐啓*
JNC TJ7420 2005-014, 210 Pages, 2004/03
MT法電磁探査技術の地下深部熱源探査に対する適用性を検討するため、鳴子火山地域を対象に現地調査を実施し、高温異常域の抽出を行うとともに、解析結果の誤差、不確実性等について検討した。
棚瀬 充史*; 千葉 昭彦*; 武田 祐啓*
JNC TJ7420 2005-025, 316 Pages, 2003/03
比抵抗探査MT法による地下構造調査技術に関し、当該技術の火山地域および非火山地域への適用性や解析結果の誤差・不確実性等を検討するため、島原半島及び紀伊半島を対象としたMT法による地下構造調査を行った。
石丸 恒存; 角田 地文; 棚瀬 充史*
JNC TN7420 2002-001, 43 Pages, 2002/07
単成火山群の時空分布や活動特性に関する特徴を検討するため,わが国における15Ma以降の単成火山群の分布,年代,活動史に関する文献収集を行い、その概要について整理した。また,わが国及び海外の島胡弧に分布する単成火山群の成因,深部モデル,マグマプロセス等についても文献収集を行い,その概要について取りまとめた。
棚瀬 充史*; 上原 大二郎*; 二ノ宮 淳*
JNC TJ7420 2005-087, 365 Pages, 2002/03
非火山性の高温異常域での熱源の深度や大きさ等の把握、単成火山地域での火山の時空分布及び熱構造モデルの構築を目的として、紀伊半島および山陰地方を対象に、地下構造探査及び単成火山の時空分布調査を行った。
棚瀬 充史*
JNC TJ7420 2005-006, 168 Pages, 2002/03
単成火山群の時空分布を明らかにするため、山陰地域の神鍋単成火山群を対象に、広域火山灰による調査・分析による活動年代の推定を行った。
棚瀬 充史*
JNC TJ7420 2005-002, 179 Pages, 2001/02
将来において単成火山が新たに生じる可能性を評価するため、単成火山群に関する文献調査及び山陰地域を対象とした単成火山群の現地調査を行なった。
棚瀬 充史*
JNC TJ7420 2005-080, 542 Pages, 2000/03
将来の火山活動が地質環境に及ぼす影響を評価するために、火山活動の場の時間的な変化やこれらを規制する要因を検討し、火山活動の時空解析を行なうための基礎データを収集した。また、中部地域を対象に、岩脈を用いて新生代後期以降の古応力場の復元を行なった。
棚瀬 充史*
JNC TJ7420 2005-001, 657 Pages, 1998/12
西南日本に分布する第四紀火山のうち、その活動特性が十分明らかにされていない火山を対象に、活動年代、規模、様式等を把握するため、火山地質調査、放射年代測定、広域火山灰調査を実施した。
棚瀬 充史*
JNC TJ7420 2005-007, 544 Pages, 1998/03
地質調査により火道に関する地質学的データの収集を行ない、火道が周辺の地質環境に及ぼす影響について調査した。
丹羽 正和; 棚瀬 充史*; 水落 幸広*; 黒澤 英樹
no journal, ,
断層運動は断層自体の強度のみならず地殻応力場を含む広域的なテクトニクスによって支配される。そのため、地層処分のサイト選びに際して考慮すべき事象である、将来の活断層の伸展や破砕帯の拡大,地質断層の再活動の可能性を検討するためには、過去から現在までの地殻応力場がどのように変化してきたかを把握することが重要となる。火成岩の岩脈の伸長方向は、岩脈が貫入した時代の水平最大圧縮応力場を反映していることから、岩脈の走向・傾斜と貫入年代を調べることによって過去から現在までの地殻応力場の変遷を明らかにすることができる。本研究では岐阜県東部を事例として、岩脈の分布,産状,化学組成などを明らかにするとともに、K-Ar及びAr-Ar年代測定を行い、新生代の地殻応力場の変遷を明らかにした。また、地殻応力場と断層運動との関係についても併せて考察した。
安江 健一; 谷川 晋一; 二ノ宮 淳*; 棚瀬 充史*
no journal, ,
過去数十万年の隆起速度を把握することは、地質環境の長期安定性に関する研究の重要な課題の一つである。これまで、海岸付近では海成段丘を指標とした手法、内陸部では河成段丘を指標とした手法が用いられていた。しかし、そのような指標が少ない内陸の山間部や西南日本においては隆起量の推定が困難であった。そこで、これまでとは異なる新しい指標として、河川が削剥して谷を作りながら蛇行する旧河谷を使った隆起速度を把握する手法について検討した。ここでは、まず全国各地の環流丘陵を伴う旧河谷を抽出した。次に、この旧河谷が隣接して分布する十津川流域を事例として、旧河谷に分布する堆積物の堆積時期の決定とそれに基づく隆起速度の推定を行った。
小井土 由光*; 棚瀬 充史*; 加納 隆*; 小嶋 智*; 笹尾 英嗣; 鹿野 勘次*; 木澤 慶和*
no journal, ,
岐阜県においては、全県をカバーした地質図である「岐阜県地質鉱産図及び概説」が発刊されてから約45年が経過した。この間、地質学的にめざましい研究の進展がなされてきている。このため、最近の知見に基づいて、5万分の1スケールの岐阜県地質図の作成を行った。本地質図はWeb上での利用を想定している。本講演では、地質図作成の背景と意義、地質図の特徴について述べた。
安江 健一; 谷川 晋一; 二ノ宮 淳*; 棚瀬 充史*
no journal, ,
過去数万から十万年程度の隆起量を把握することは、地質環境の長期安定性研究の重要な課題の一つである。これまで、海岸付近では海成段丘を指標とした手法、内陸部では河成段丘を指標とした手法が用いられていた。しかし、河成段丘を指標とした手法は、河成段丘の発達が乏しい山間部や西南日本などの地域での適用は困難であった。そこで、これまでとは異なった新しい指標として、河川が削剥して谷を作りながら蛇行する穿入蛇行の跡を使った隆起傾向を把握する手法について検討した。ここでは、まず全国各地の穿入蛇行跡を抽出し、この指標が適用可能な地域を明らかにした。次に、穿入蛇行跡が隣接して分布する熊野川支流の十津川流域を事例として、穿入蛇行跡に分布する堆積物を用いて隆起量がどの精度で算定できるかを検討した。
丹羽 正和; 黒澤 英樹; 水落 幸広*; 棚瀬 充史*
no journal, ,
断層破砕帯の発達は岩盤の透水構造を大きく変化させる場合が多いので、しばしば地下での物質移動において大きな役割を果たす地下水流動に影響を及ぼす。したがって、放射性廃棄物の地層処分における安全評価などでは、断層活動と物質移動との関係を明らかにすることが非常に重要である。本研究では、詳細な露頭記載のある岐阜県の阿寺断層の破砕帯を対象に、断層岩の化学分析を行い、特に希土類元素や、ウラン,トリウムに着目した破砕帯における物質移動について考察した。その結果、粘土鉱物を形成するような破砕に伴う水-岩石反応に加え、破砕帯に沿って苦鉄質岩の角礫が混入しているという母岩の不均質性が、希土類元素の表面錯体反応やウランの溶解-沈殿というイベントを通じて、断層活動に伴う物質移動に大きく影響していることがわかった。