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論文

グラフェンを介したヒドロンの量子トンネリングによる水素同位体分離

保田 諭; Di$~n$o, W. A.*; 福谷 克之

Vacuum and Surface Science, 66(9), p.514 - 519, 2023/09

原子層材料の代表である単層グラフェンは、近年、水素イオンと重水素イオンを透過するだけでなく、これら水素同位体イオンの高い選択透過性を有することが知られている。このため、シリコン半導体、光ファイバー、創薬、核融合といった分野における水素同位体ガス濃縮材料としてグラフェンが利用できることが期待されている。しかしながら、その重要性にもかかわらず、実験研究は依然として不足しており、分離メカニズムについては未だ議論が続いている。本研究では、ヒドロンの量子トンネリングがどのように起こるかについての最近の発見を紹介する。

論文

Long and oriented graphene nanoribbon synthesis from well-ordered 10,10'-dibromo-9,9'-bianthracene monolayer on crystalline Au surfaces

矢野 雅大; 保田 諭; 福谷 克之; 朝岡 秀人

RSC Advances (Internet), 13(21), p.14089 - 14096, 2023/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Chemistry, Multidisciplinary)

金属表面でのボトムアップ合成により、原子レベルで精密な化学構造を持つグラフェンナノリボン(GNR)を作製し、新しい電子デバイスを実現することが注目されている。しかし、GNR合成時に表面上の長さや方向を制御することは困難であり、より長く、より整列したGNRの成長を実現することは重要な課題である。本発表では、GNRの長尺化・配向化を実現するために、Au結晶表面上の秩序的に配向した単分子層からGNRを合成することを報告する。走査型トンネル顕微鏡(STM)により、室温でAu(111)上に蒸着した10,10'-dibromo-9,9'-bianthracene (DBBA)が自己組織化し、秩序的に配向した単分子層を形成し、DBBAのBr原子が隣接する直線状の分子ワイヤ構造を形成した。この単分子層中のDBBAは、その後の加熱によって表面からほとんど脱離することなく、分子配列とともに効率よく重合し、従来の成長法に比べてより長く、より配向したGNRが成長することが確認された。この結果は、DBBAが高密度に充填されているため、重合中にAu表面でのDBBAのランダムな拡散や脱離が抑制されたことに起因すると考えられる。さらに、GNR成長におけるAu結晶面の影響を調べたところ、Au(100)ではAu(111)と比較してDBBAの相互作用が強いため、さらに異方的にGNRが成長することが明らかになった。これらの結果は、より長く、より配向したGNRを実現するために、秩序ある前駆体単層からのGNR成長を制御するための基礎的な知見を与える。

論文

New material exploration to enhance neutron intensity below cold neutrons; Nanosized graphene flower aggregation

勅使河原 誠; 池田 裕二郎*; Yan, M.*; 村松 一生*; 須谷 康一*; 福住 正文*; 能田 洋平*; 小泉 智*; 猿田 晃一; 大竹 淑恵*

Nanomaterials (Internet), 13(1), p.76_1 - 76_9, 2023/01

 被引用回数:2 パーセンタイル:54.89(Chemistry, Multidisciplinary)

冷中性子以下の中性子強度を高めるため、ナノサイズグラフェンの集合体が、ナノダイヤモンドと同様に中性子のコヒーレント散乱を促進できることを提案した。さらには、グラフェンの強いsp2結合は、高い耐放射線性を有する可能性を秘める。理研の加速器駆動型小型中性子源やJ-PARCのiMATERIAを用いて、ナノサイズグラフェンの中性子全断面積測定,中性子小角散乱測定を行った。測定結果より、ナノサイズのグラフェン集合体は、コヒーレント散乱に起因すると考えられる冷中性子エネルギー領域での全断面積と小角散乱を増大させ、ナノダイヤモンドと同様に高い中性子強度をもたらすことを世界で初めて明らかにした。

論文

Investigation of the phonon dispersion associated with superlattice reflections in the BiS$$_{2}$$-based superconductor LaBiS$$_{2}$$O$$_{0.5}$$F$$_{0.5}$$

玉造 博夢; 長谷川 巧*; 佐賀山 基*; 水牧 仁一朗*; 村上 洋一*; 梶谷 丈*; 東中 隆二*; 松田 達磨*; 青木 勇二*; 筒井 智嗣*

Physical Review B, 107(2), p.024303_1 - 024303_8, 2023/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)

The phonon dispersion of a BiS$$_{2}$$-based superconductor LaBiS$$_{2}$$O$$_{0.5}$$F$$_{0.5}$$ is investigated by first-principles calculations and inelastic X-ray scattering experiments. The origin of superlattice (SL) reflections arising from transverse-type lattice modulation, which were recently reported in [J. Kajitani $textit{et al}$., J. Phys. Soc. Jpn. ${bf 90}$, 103601 (2021)], is discussed in terms of lattice dynamics. Our first-principles calculations of phonon dispersion and the Fermi surfaces (FSs) demonstrate that the phonon mode corresponding to the transverse-type lattice modulation is unstable, and the propagation vector corresponding to the SL reflections is close to the FS nesting vector, which suggests that the phonon softening originates from the FS nesting. Against these calculated expectations, measured phonon dispersion in LaBiS$$_{2}$$O$$_{0.5}$$F$$_{0.5}$$ along the Z-A direction, where the SL point is located, shows no remarkable temperature dependence, and there are no steeply declining branches accompanied with a softening around the SL point. Based on these results, we discuss the two possibilities for the transverse lattice modulation in LaBiS$$_{2}$$O$$_{0.5}$$F$$_{0.5}$$: the order-disorder type structural transition and the displacive structural transition with an overdamped mode, for both of which the local structure distortion or the short range correlation within the BiS$$_{2}$$ plane would be essential.

論文

Efficient hydrogen isotope separation by tunneling effect using graphene-based heterogeneous electrocatalysts in electrochemical hydrogen isotope pumping

保田 諭; 松島 永佳*; 原田 健児*; 谷井 理沙子*; 寺澤 知潮; 矢野 雅大; 朝岡 秀人; Gueriba, J. S.*; Di$~n$o, W. A.*; 福谷 克之

ACS Nano, 16(9), p.14362 - 14369, 2022/09

 被引用回数:12 パーセンタイル:85.62(Chemistry, Multidisciplinary)

水素同位体である重水素は、半導体産業や医薬品開発に必須な材料であることから、重水素の高効率かつ低コストでの濃縮分離技術の開発は重要である。本研究では、グラフェンとパラジウム薄膜からなるヘテロ電極触媒を開発し、固体高分子形電気化学水素ポンピング法に適用することで高い分離能をもつ重水素濃縮デバイスの開発を行った研究について報告する。その結果、印加電圧が大きくなるにつれ分離能の指標となるH/D値が小さくなる明瞭な電位依存性が観察された。観察されたH/Dの電圧依存性について理論計算により検証した結果、印加電圧が小さい場合、水素イオンと重水素イオンがグラフェン膜透過の活性化障壁を量子トンネル効果により透過することで大きなH/D分離能が発現すること、印加電圧が大きくなると活性化障壁を乗り越えて反応が進行するためH/D値が減少することが示された。以上、グラフェンの水素同位体イオンの量子トンネル効果を利用することで高いH/D分離能を有する水素同位体分離デバイス創製の設計指針を得た。

論文

Development of ultraslow, monochromatic, and mass-selected ion source toward measurement of hydrogen ion permeability of graphene

寺澤 知潮; 福谷 克之; 保田 諭; 朝岡 秀人

e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 20(4), p.196 - 201, 2022/07

グラフェンは、気体に対しては完全な不透過膜であるが、水素イオンに対しては透過性を示す。水素イオンの透過には同位体効果があり、重陽子は陽子より遅くグラフェンを透過する。しかし、この同位体効果がどのようなメカニズムで生じるのか、また、その起源はまだ不明である。そこで、超低速・単色・質量選択的な水素イオンビームを用いたイオン源を開発し、グラフェンへの水素イオン透過機構を議論する戦略を提案した。イオン源に半球型モノクロメーターとウィーンフィルターを採用し、エネルギー分解能0.39eV、質量分解能1 atomic mass unitを達成した。エネルギー的に鋭いイオンビームにより、グラフェンの透過率を高精度に直接測定できることが期待される。

論文

Mesospheric ionization during substorm growth phase

村瀬 清華*; 片岡 龍峰*; 西山 尚典*; 西村 耕司*; 橋本 大志*; 田中 良昌*; 門倉 昭*; 冨川 喜弘*; 堤 雅基*; 小川 泰信*; et al.

Journal of Space Weather and Space Climate (Internet), 12, p.18_1 - 18_16, 2022/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:22.72(Astronomy & Astrophysics)

巨大な太陽フレアによってもたらされる太陽風により磁気圏内にエネルギーが溜まり、そのエネルギーが一気に解放されるサブストームが発生する。そのサブストームが発生する際、高エネルギー電子が大量に中間圏まで降り注ぐ事象(EEP)がしばしば観測されるが、その詳細な発生メカニズムは解明されていない。本研究では、あらせ衛星により観測された2つのEEPに対して、3次元グローバル電磁流体力学的(MHD)シミュレーションや放射線挙動解析コードPHITSを使った解析によりその発生メカニズムを検討した。その結果、カレントシート散乱とwave-particle散乱がEEPの初期及びサブストーム発生後に重要な役割を果たしていることが示唆された。

論文

薄い液膜下における鋼の腐食に及ぼす腐食抑制剤の影響

門馬 悠一郎*; 坂入 正敏*; 上野 文義; 大谷 恭平

材料と環境, 71(5), p.133 - 137, 2022/05

薄い液膜下における鋼の腐食に及ぼす腐食抑制剤の影響を調査した。試料上に1.0-0.2mmの厚さの液膜を形成し、モリブデン酸ナトリウムと乳酸アルミニウム混合液を腐食抑制剤として添加し電気化学測定を実施した結果、腐食抑制剤はアノード反応を抑制すること、および液膜中では完全浸漬に比べて腐食抑制剤による保護層の形態が液量に応じて変化することが示唆された。

論文

第一原理計算を用いた金属表面腐食機構解明へのアプローチ

五十嵐 誉廣; 大谷 恭平; 小松 篤史; 加藤 千明; 坂入 正敏*

防錆管理, 66(4), p.141 - 145, 2022/04

金属腐食は原子スケールにおける電気化学反応を基とする材料劣化現象である。本報では、第一原理計算を用いた金属表面における様々な物性値取得方法を説明する。また第一原理計算を金属腐食研究に応用した例として、金属表面への水素吸着が電位変化に及ぼす影響と水溶液中カチオン原子が金属の耐食性に及ぼす影響について報告する。

論文

膜厚制御された液膜下における炭素鋼の電気化学挙動

門馬 悠一郎*; 坂入 正敏*; 上野 文義; 大谷 恭平

材料と環境, 71(4), p.121 - 125, 2022/04

3Dプリンタを用いて作製した装置で炭素鋼の大気腐食に及ぼす液膜厚さの影響を調査した。新たに作製した装置により、液膜厚さを正確に保持することが可能となった。異なる厚さの液膜で酸素の拡散限界電流密度($$j_{rm lim}$$)とアノード電流密度($$j_{rm anode}$$)を測定した。液膜が薄くなると、$$j_{rm lim}$$は増加し$$j_{rm anode}$$は減少した。$$j_{rm lim}$$と拡散距離の関係から酸素の拡散係数を3.20$$times$$10$$^{-5}$$ cm$$^{2}$$ s$$^{-1}$$と算出した。この結果を用いて、溶存酸素の拡散に影響を与え始める臨界厚さは0.87mmと求められた。

論文

Novel ${it Methanobacterium}$ strain induces severe corrosion by retrieving electrons from Fe$$^{0}$$ under a freshwater environment

平野 伸一*; 井原 奏太*; 若井 暁*; 土津田 雄馬; 大谷 恭平; 北垣 徹; 上野 文義; 岡本 章玄*

Microorganisms (Internet), 10(2), p.270_1 - 270_12, 2022/02

 被引用回数:7 パーセンタイル:84.82(Microbiology)

淡水中の嫌気条件下での腐食におけるメタン生成菌の役割を理解するために、地下水と河川から収集されたサンプル中のメタン生成菌の腐食活性を調査した。地下水中でCO$$_{2}$$/NaHCO$$_{3}$$とFe$$^{0}$$をそれぞれ唯一の炭素源と電子供与体として成長できる微生物を単離した。電気化学的分析により、メタン細菌種は、-0.61V vs.SHE未満でカソードから電子を取り込むことができ、細胞外電子伝達能力を持つ他の以前に報告されたメタン生成菌とは異なる電気化学的ポテンシャルを持つ酸化還元活性を持っていることが明らかになった。この結果により、嫌気性淡水環境でFe$$^{0}$$から電子を取り込むことができるメタン生成菌による腐食リスクと、リスク診断に寄与するための腐食メカニズムを理解する必要性が明らかとなった。

論文

PSTEP: Project for solar-terrestrial environment prediction

草野 完也*; 一本 潔*; 石井 守*; 三好 由純*; 余田 成男*; 秋吉 英治*; 浅井 歩*; 海老原 祐輔*; 藤原 均*; 後藤 忠徳*; et al.

Earth, Planets and Space (Internet), 73(1), p.159_1 - 159_29, 2021/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:51.19(Geosciences, Multidisciplinary)

PSTEPとは、2015年4月から2020年3月まで日本国内の太陽・地球惑星圏に携わる研究者が協力して実施した科研費新学術領域研究である。この研究枠組みから500以上の査読付き論文が発表され、様々なセミナーやサマースクールが実施された。本論文では、その成果をまとめて報告する。

論文

Effect of bacterial siderophore on cesium dissolution from biotite

木村 建貴*; 福谷 哲*; 池上 麻衣子*; 坂本 文徳; 香西 直文; Grambow, B.*; 米田 稔*

Chemosphere, 276, p.130121_1 - 130121_7, 2021/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:6.09(Environmental Sciences)

土壌環境中でのセシウム(Cs)の移行挙動解明に資するため、Csのバイオタイトへの吸着及びシデロフォアによるバイオタイトからのCs溶解を調べた。ほとんど風化していないバイオタイト粉末試料にCsを吸着させた。バクテリア培養液からシデロフォアを精製し、上記バイオタイト試料に対する5回連続溶解実験を行った。バイオタイトの主要元素(Al, Fe, and Mg)はほぼ化学量論的に溶解した。この結果は、シデロフォアがバイオタイトの破断面を選択的に溶解することを強く示唆している。破断面に吸着したCsが破断面の溶解に伴いすみやかに溶解し、次いでバイオタイト粒子外表面のCsがゆっくりと溶解した。

論文

Development of an integrated computer code system for analyzing irradiation behaviors of a fast reactor fuel

上羽 智之; 根本 潤一*; 伊藤 昌弘*; 石谷 行生*; 堂田 哲広; 田中 正暁; 大塚 智史

Nuclear Technology, 207(8), p.1280 - 1289, 2021/08

 被引用回数:3 パーセンタイル:35.51(Nuclear Science & Technology)

高速炉燃料集合体の冷却材熱流動、燃料ピンの照射挙動、燃料ピン束の照射変形を連成して解析する統合計算コードシステムを開発した。このシステムは複数の計算コードから構成され、各コードが計算に必要とする情報を他のコードの計算結果から得るようになっている。これにより、照射下の燃料集合体における熱,機械,化学的挙動を関連させて解析することができる。本システムの機能確認のテスト解析として、高速炉で照射した混合酸化物燃料ピン束集合体の照射挙動解析を実施した。解析結果は集合体の横断面図、集合体や燃料ピンの3次元イメージモデル上に描画した。更に、解析で得られた燃料ピンの様々な照射挙動について、照射条件の影響を評価した。

論文

Research and examination of seismic safety evaluation and function maintenance for important equipment in nuclear facilities

古屋 治*; 藤田 聡*; 牟田 仁*; 大鳥 靖樹*; 糸井 達哉*; 岡村 茂樹*; 皆川 佳祐*; 中村 いずみ*; 藤本 滋*; 大谷 章仁*; et al.

Proceedings of ASME 2021 Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2021) (Internet), 6 Pages, 2021/07

新規制基準では、深層防護を基本とし、共通要因による安全機能の一斉喪失を防止する観点から、自然現象の想定の程度と対策を大幅に引き上げ、機能維持と安全裕度の確保のための対策の多重化と分散化及び多様性と独立性が強化されている。このような中、設計基準を超える地震を含む外部ハザードに対して、設計基準事故及びシビアアクシデントの対策のための設備の機能喪失と同時に、重大事故等に対処する機能を喪失しないことを目的として、特定重大事故等対処施設の設置が定められた。当該施設の設備では、設計基準を一定程度超える地震に対して機能確保できる頑健性を有する設備が求められている。一方、安全性向上評価においては、確率論的リスク評価や安全裕度評価により設計上の想定を超える範囲も含めた評価が行われるため、耐震重要設備の耐力に係る知見を拡充させることが重要である。本報では、耐震重要設備の機能維持に対する考え方や地震を対象に考慮すべき損傷指標等に係る知見の調査と検討結果をまとめる。

論文

Synergistic effects of metal cations and sodium gluconate on the inhibition of freshwater corrosion of mild steel

大谷 恭平; 坂入 正敏*

Materials Transactions, 62(6), p.815 - 820, 2021/06

 被引用回数:3 パーセンタイル:25.78(Materials Science, Multidisciplinary)

グルコン酸ナトリウムの軟鋼の腐食抑制能力に及ぼす溶液中の金属カチオンの相乗効果を、「カチオンの腐食抑制効果」を表すパラメータYに着目して、浸漬試験及び電気化学試験により定量的に検討した。その結果、モデル淡水中の金属カチオンのY値の増加に伴い、グルコン酸塩の腐食抑制能力が向上することが明らかになった。また、電気化学的及び表面分析の結果、グルコン酸塩配位子とY値の大きい金属カチオンが軟鋼に欠陥の少ない保護膜を形成していることが明らかになった。

論文

Study on the free corrosion potential at an interface between an Al electrode and an acidic aqueous NaCl solution through density functional theory combined with the reference interaction site model

狩野 恒一*; 萩原 聡*; 五十嵐 誉廣; 大谷 実*

Electrochimica Acta, 377, p.138121_1 - 138121_10, 2021/05

AA2020-0599.pdf:0.95MB

 被引用回数:17 パーセンタイル:71.29(Electrochemistry)

参照相互作用サイトモデル+密度汎関数理論(ESM-RISM-DFT)を用いて、酸性条件下でのAl電極/NaCl水溶液界面での腐食電位の解析を行った。カソードおよびアノード反応の電極電位を電子化学ポテンシャルを変数とするグランドポテンシャルから取得し、ターフェル外挿法を使用して腐食電位を取得した。腐食電位の結果は、実験データと一致した。溶液のpHを制御することにより得られた腐食電位のpH依存性は、実験結果とよく一致した。ESM-RISM-DFTによって酸性溶液の環境への影響が適切に表現され、腐食電位が正確に決定された。ESM-RISM-DFTを用いることで、さまざまな反応の腐食電位が計算できることが示唆される。

論文

Hydrogen absorption mechanism into iron in aqueous solution including metal cations by laser ablation tests and first-principles calculations

五十嵐 誉廣; 大谷 恭平; 加藤 千明; 坂入 正敏*; 富樫 侑介*; 馬場 和彦*; 高木 周作*

ISIJ International, 61(4), p.1085 - 1090, 2021/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:8.06(Metallurgy & Metallurgical Engineering)

水溶液中の金属カチオン(Zn$$^{2+}$$, Mg$$^{2+}$$, Na$$^{+}$$)が鉄への水素透過に及ぼす影響を明らかにするために、鉄表面からの水素透過量をレーザーアブレーションを用いた電気化学試験により測定した。また、金属カチオンによる水素透過の基本的なメカニズムを得るために、第一原理計算を使用して金属カチオンの吸着ポテンシャルと鉄表面周辺の電子状態を取得した。実験解析から、溶液中のZn$$^{2+}$$によって鉄表面の陽極反応が抑制されることがわかった。また量子解析から、ZnイオンはNa, Mgイオンよりも鉄表面に強く結合することがわかった。これより、鉄の溶解反応はZn層の形成により抑制され鉄への水素透過の抑制につながることが示唆された。

論文

Thermally altered subsurface material of asteroid (162173) Ryugu

北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.

Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03

 被引用回数:43 パーセンタイル:96.93(Astronomy & Astrophysics)

2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300$$^{circ}$$Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200$$^{circ}$$Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。

論文

Simple pretreatment method for tritium measurement in environmental water samples using a liquid scintillation counter

仲宗根 峻也*; 横山 須美*; 高橋 知之*; 太田 雅和; 柿内 秀樹*; 杉原 真司*; 平尾 茂一*; 百島 則幸*; 玉利 俊哉*; 島 長義*; et al.

Plasma and Fusion Research (Internet), 16, p.2405035_1 - 2405035_5, 2021/02

液体シンチレーションカウンタによる環境水試料のトリチウム分析では、試料に含まれる溶存有機物等の不純物の除去が必要である。一般的に用いられている前処理法は試料の蒸留であるが、蒸留は時間を要する(24時間程度)という欠点がある。発表者らは、イオン交換樹脂を用いた迅速な前処理法を提案してきた。本研究では、イオン交換樹脂を用いた前処理法の定量評価を目的としてバッチ実験を実施し、実験結果から不純物の除去が短時間(5分程度)で完了することを確認した。

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