検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 549 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

発表言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(令和7年度)

浅森 浩一; 末岡 茂; 小松 哲也; 小形 学; 内田 真緒; 西山 成哲; 田中 桐葉; 小林 智晴; 三ツ口 丈裕; 村上 理; et al.

JAEA-Review 2025-035, 29 Pages, 2025/10

JAEA-Review-2025-035.pdf:1.12MB

本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度$$sim$$令和10年度)における令和7年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度報告書(令和6年度)

浅森 浩一; 末岡 茂; 小林 智晴; 西山 成哲; 田中 桐葉; 村上 理; 福田 将眞; 小形 学; 内田 真緒; 小松 哲也; et al.

JAEA-Research 2025-007, 99 Pages, 2025/10

JAEA-Research-2025-007.pdf:12.36MB

本報告書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度$$sim$$令和10年度)における令和6年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第4期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を進めている。本報告書では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果等について取りまとめた。

報告書

原子力科学研究所放射性廃棄物処理場の新規制基準対応; 第3廃棄物処理棟、解体分別保管棟及び減容処理棟の耐震補強

池谷 正太郎; 鈴木 武; 横堀 智彦; 菅原 聡; 横田 顕; 菊地 絃太; 村口 佳典; 北原 理; 瀬谷 真南人; 黒澤 剛史; et al.

JAEA-Technology 2025-001, 169 Pages, 2025/08

JAEA-Technology-2025-001.pdf:14.22MB

原子力科学研究所の放射性廃棄物処理場は、多様な施設により構成されており、その中に、第3廃棄物処理棟、解体分別保管棟及び減容処理棟がある。これらの3建家は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律による規制を受けており、耐震重要度分類でCクラスに分類されている。東京電力福島第一原子力発電所の事故を契機として原子力規制委員会が策定した新規制基準に対応するため、最新の建築基準法に基づき3建家の耐震評価を実施したところ、許容応力度評価で一部基準を満足しない箇所が認められた。これに対応すべく、令和3年3月5日に設計及び工事の計画の認可(設工認)を取得し、令和3年(2021)から令和4年(2022)までの期間にて耐震補強を行った。本報告書は、第3廃棄物処理棟、解体分別保管棟及び減容処理棟の各建家の耐震設計の概況をはじめ、耐震改修工事の工事概要、作業体制、安全管理、使用前事業者検査について取りまとめたものである。

論文

Solvent extraction of tin in nitric acids; Evaluation of multiple extractants

伊藤 健吾*; 高橋 真*; 加藤 千図*; 福谷 哲*; 松村 達郎; 藤井 俊行*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 334, p.2467 - 2475, 2025/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Analytical)

本研究では、スズ、特に高レベル廃液に含まれるSn-126について、6種類の抽出剤による硝酸溶液からの溶媒抽出挙動について評価した。試験を行った抽出剤のうちHAAは高い効率を示したが、現状では工業的な応用に十分なデータは得られていない。塩酸を硝酸に加えた軽では、TBPとTEDTAにおいて、スズの分配比が1以上となった。しかしながら、工業的な応用に向けた実用的な課題と言う観点では、特に0.0008Mと言った低いスズ濃度におけるHAAによる抽出は、スズの回収についてより効果的である可能性がある。

論文

Solvent extraction behaviors of rhodium and palladium in nitric acid solutions using amide extractants

伊藤 健吾*; 守田 美咲*; 荒木 優太*; 加藤 千図*; 福谷 哲*; 松村 達郎; 藤井 俊行*

Solvent Extraction Research and Development, Japan, 32(1), p.53 - 62, 2025/00

高レベル廃液中のロジウム(Rh)とパラジウム(Pd)は主要な核分裂生成物である。本研究では、これらの白金族元素(PGEs)の新規な抽出剤HONTA及びADAAMによる溶媒抽出挙動を理解することを目的とした。これらの抽出剤はPdに親和性を示し、その分配係数は1を有意に超えPd分離に対する有効性を示している。これに対して、Rhの分配係数は、一貫して10$$^{-1}$$を下回っており、硝酸からの抽出効率が低いことを示している。しかし、硝酸カルシウム水和物を用いた塩析効果により、HONTAによるRhの分配係数約570を達成した。HONTAによる白金族元素の逆抽出の困難さを克服するため、HEDTA及びチオ尿素を用いた実験を行った。高濃度硝酸($$>$$2M)におけるHEDTAによる逆抽出では約90%のPdが抽出されていたが、硝酸系におけるチオ尿素による逆抽出では、抽出されていたRhは約40%であり塩酸系では最大62.7%であった。

論文

緊急時モニタリング検討委員会の活動報告の概要

細田 正洋*; 大森 康孝*; 折田 真紀子*; 斎藤 公明; 真田 哲也*; 武田 晃*; 谷 幸太郎*; 辻口 貴清*; 平尾 茂一*; 外間 智規; et al.

保健物理(インターネット), 59(4), p.206 - 207, 2024/12

東京電力福島第一原子力発電所事故の教訓を反映した我が国の緊急時モニタリング体制の整備は、原子力発電所の再開が行われる現状にあって最重要事項である。多くの研究開発が国内外で実施されているが、新しい緊急時モニタリングをどのように誰が運用していくのかは十分に整備されていない。特に、これまでに十分に検討されてこなかった放射性ヨウ素の小児および妊婦の甲状腺モニタリングのスクリーニング体制整備、緊急時モニタリング情報の迅速でわかり易い情報伝達の仕組みが福島の教訓から求められている。そこで、日本保健物理学会では緊急時モニタリング検討委員会を設置した。その活動結果報告を4回に分けて、今後の「保健物理」の学会誌での紹介を予定している。本稿ではその導入として、本検討委員会の概要と個別グループの検討結果の概要を紹介する。

論文

Effect of neutron beam properties on dose distributions in a water phantom for boron neutron capture therapy

石川 諒尚; 田中 浩基*; 中村 哲志*; 熊田 博明*; 櫻井 良憲*; 渡辺 賢一*; 吉橋 幸子*; 棚上 裕生*; 瓜谷 章*; 鬼柳 善明*

Journal of Radiation Research (Internet), 65(6), p.765 - 775, 2024/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:33.68(Biology)

From the viewpoints of the advantage depths (ADs), peak tumor dose, and skin dose, we evaluated the effect of neutron beam properties, namely, the ratio between thermal and epithermal neutron fluxes (thermal/epithermal ratio), fast neutron component, and $$gamma$$-ray component on the dose distribution. Several parameter surveys were conducted with respect to the beam properties of neutron sources for boron neutron capture therapy assuming boronophenylalanine as the boron agent using our dose calculation tool, called SiDE. The ADs decreased by 3% at a thermal/epithermal ratio of 20% - 30% compared with the current recommendation of $$5%$$. The skin dose increased with the increasing thermal/epithermal ratio, reaching a restricted value of 14 Gy-eq at a thermal/epithermal ratio of $$48%$$. The fast neutron component was modified using two different models, namely, the "linear model," in which the fast neutron intensity decreases log-linearly with the increasing neutron energy, and the "moderator thickness (MT) model," in which the fast neutron component is varied by adjusting the moderator thickness in a virtual beam shaping assembly. Although a higher fast neutron component indicated a higher skin dose, the increment was $$textless10%$$ at a fast neutron component of $$textless1times10^{-12}$$ Gy cm$$^2$$ for both models. Furthermore, in the MT model, the epithermal neutron intensity was $$41%$$ higher at a fast neutron component of $$6.8times10^{-13}$$ Gy cm$$^2$$ compared with the current recommendation of $$2times10^{-13}$$ Gy cm$$^2$$. The $$gamma$$-ray component also caused no significant disadvantages up to several times larger compared with the current recommendation.

論文

Solvent extraction of selenium in nitric acid; Evaluation of multiple extractants and proposal of a novel separation process

伊藤 健吾*; 川上 貴大*; 加藤 千図*; 福谷 哲*; 松村 達郎; 藤井 俊行*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 333(10), p.5183 - 5189, 2024/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:37.73(Chemistry, Analytical)

高レベル廃液からのウラン、プルトニウム、マイナーアクチノイド及び希土類元素の分離プロセスで使用される複数の抽出剤を用いて、硝酸溶液からのSe(VI)の溶媒抽出挙動を調べた。すべての抽出剤が分配比$$<$$1であったことから、プロセス中においてSeは残留水溶液中に残存することが明らかとなった。一方、希硝酸($$<$$ 2M HNO$$_{3}$$)、有機相としてオクタノール、濃硝酸(8M HNO$$_{3}$$)中において、抽出剤o-フェニレンジアミンではSeの分配比は1以上であった。濃硝酸(8M HNO$$_{3}$$)で逆抽出したところ、Seの新しい単一分離プロセスと回収の可能性が示唆された。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(令和6年度)

丹羽 正和; 島田 顕臣; 浅森 浩一; 末岡 茂; 小松 哲也; 中嶋 徹; 小形 学; 内田 真緒; 西山 成哲; 田中 桐葉; et al.

JAEA-Review 2024-035, 29 Pages, 2024/09

JAEA-Review-2024-035.pdf:1.24MB

本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度$$sim$$令和10年度)における令和6年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。

論文

Development of nanosized graphene material for neutron intensity enhancement below cold neutron energy

勅使河原 誠; 池田 裕二郎*; 村松 一生*; 須谷 康一*; 福住 正文*; 能田 洋平*; 小泉 智*; 猿田 晃一; 大竹 淑恵*

Journal of Neutron Research, 26(2-3), p.69 - 74, 2024/09

冷中性子のような低速中性子は、基礎物理学だけでなく、生命科学における構造ゲノミクスの進歩や水素社会への移行に必要な電池技術の進歩にとっても重要な非破壊プローブである。中性子を利用した科学は、中性子高強度依存科学とも呼ばれる。このエネルギー領域の中性子強度を増加させるため、ナノサイズ粒子群に着目した新しいユニークな方法が提案されている。この方法は、ナノサイズ粒子群による多重干渉性散乱による強度増強に基づく。ナノサイズ粒子群は、冷中性子以下の波長と一致することから、いわゆるブラッグ散乱と呼ばれる干渉性散乱と同様の効果を引き起こし、数桁もの中性子強度増強につながる。ナノダイヤモンドと水素化マグネシウムがこれまで数値的及び実験的に研究されているが、実用化において、ナノダイヤモンドの主な課題は賦形である。この問題の解決策を見出すために、我々は、もう一つの炭素構造体であるグラフェンに着目した。本論文では、冷中性子下の反射体材料としてのナノサイズグラフェンの可能性について、実験結果とともに報告する。

論文

Holocene paleolimnological changes in Rundv${aa}$shetta lakes in the Soya Coast region and their paleoenvironmental significance with glacial isostatic adjustment in East Antarctica

井上 源喜*; 本田 英介*; 伊東 敬祐*; Kang, I.*; 瀬戸 浩二*; 谷 幸則*; 渡邊 隆広; 鹿島 薫*; 大谷 修司*; 山中 寿朗*; et al.

Quaternary Science Reviews, 338, p.108822_1 - 108822_18, 2024/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Geography, Physical)

本研究では、南極宗谷海岸のルンドボークスヘッタ湖沼(丸湾南池,丸湾大池)の湖底堆積物の地質学的解析、有機成分分析、藻類等の顕微鏡観察及び放射性炭素年代測定を行い、完新世における本地域の環境変動と古陸水学的変遷を推測した。

論文

Water extraction of technetium-99m from neutron irradiated porous molybdenum dioxide pellet

Hu, X.*; 藤田 善貴; 土谷 邦彦; 福谷 哲*; 堀 順一*; 鈴木 達也*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 333(11), p.6057 - 6063, 2024/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Analytical)

難溶性である多孔質MoO$$_{2}$$ターゲットを使用した新しい$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tcジェネレータの製造方法を開発している。本方法では、水への溶解度の違いを利用してMoO$$_{2}$$から$$^{99m}$$Tcを抽出する。まず、作製した多孔質MoO$$_{2}$$ペレットをKUR(京都大学研究用原子炉)を用いて中性子照射した。照射した多孔質MoO$$_{2}$$を水へ浸漬させ、$$^{99m}$$Tcの抽出率を調べた。この結果、MoO$$_{2}$$から比較的低い$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tc比で$$^{99m}$$Tcが抽出され、MoO$$_{2}$$の水への溶解度は極めて低かった。さらに、$$^{99}$$Moの溶解度はその他のモリブデンの安定同位体よりも高く、(n,$$gamma$$)反応により生成された$$^{99}$$Moの溶解におけるホットアトム効果を明らかにした。本方法は、MoO$$_{2}$$ターゲットの再利用も可能で、製造プロセスの持続可能性を有するものであり、(n,$$gamma$$)反応で生成された$$^{99}$$Moを利用した水抽出による$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tcジェネレータの実現が期待できる。

論文

グラフェンを介したヒドロンの量子トンネリングによる水素同位体分離

保田 諭; Di$~n$o, W. A.*; 福谷 克之

Vacuum and Surface Science, 66(9), p.514 - 519, 2023/09

原子層材料の代表である単層グラフェンは、近年、水素イオンと重水素イオンを透過するだけでなく、これら水素同位体イオンの高い選択透過性を有することが知られている。このため、シリコン半導体、光ファイバー、創薬、核融合といった分野における水素同位体ガス濃縮材料としてグラフェンが利用できることが期待されている。しかしながら、その重要性にもかかわらず、実験研究は依然として不足しており、分離メカニズムについては未だ議論が続いている。本研究では、ヒドロンの量子トンネリングがどのように起こるかについての最近の発見を紹介する。

論文

Long and oriented graphene nanoribbon synthesis from well-ordered 10,10'-dibromo-9,9'-bianthracene monolayer on crystalline Au surfaces

矢野 雅大; 保田 諭; 福谷 克之; 朝岡 秀人

RSC Advances (Internet), 13(21), p.14089 - 14096, 2023/05

 被引用回数:1 パーセンタイル:7.66(Chemistry, Multidisciplinary)

金属表面でのボトムアップ合成により、原子レベルで精密な化学構造を持つグラフェンナノリボン(GNR)を作製し、新しい電子デバイスを実現することが注目されている。しかし、GNR合成時に表面上の長さや方向を制御することは困難であり、より長く、より整列したGNRの成長を実現することは重要な課題である。本発表では、GNRの長尺化・配向化を実現するために、Au結晶表面上の秩序的に配向した単分子層からGNRを合成することを報告する。走査型トンネル顕微鏡(STM)により、室温でAu(111)上に蒸着した10,10'-dibromo-9,9'-bianthracene (DBBA)が自己組織化し、秩序的に配向した単分子層を形成し、DBBAのBr原子が隣接する直線状の分子ワイヤ構造を形成した。この単分子層中のDBBAは、その後の加熱によって表面からほとんど脱離することなく、分子配列とともに効率よく重合し、従来の成長法に比べてより長く、より配向したGNRが成長することが確認された。この結果は、DBBAが高密度に充填されているため、重合中にAu表面でのDBBAのランダムな拡散や脱離が抑制されたことに起因すると考えられる。さらに、GNR成長におけるAu結晶面の影響を調べたところ、Au(100)ではAu(111)と比較してDBBAの相互作用が強いため、さらに異方的にGNRが成長することが明らかになった。これらの結果は、より長く、より配向したGNRを実現するために、秩序ある前駆体単層からのGNR成長を制御するための基礎的な知見を与える。

論文

New material exploration to enhance neutron intensity below cold neutrons; Nanosized graphene flower aggregation

勅使河原 誠; 池田 裕二郎*; Yan, M.*; 村松 一生*; 須谷 康一*; 福住 正文*; 能田 洋平*; 小泉 智*; 猿田 晃一; 大竹 淑恵*

Nanomaterials (Internet), 13(1), p.76_1 - 76_9, 2023/01

 被引用回数:6 パーセンタイル:49.09(Chemistry, Multidisciplinary)

冷中性子以下の中性子強度を高めるため、ナノサイズグラフェンの集合体が、ナノダイヤモンドと同様に中性子のコヒーレント散乱を促進できることを提案した。さらには、グラフェンの強いsp2結合は、高い耐放射線性を有する可能性を秘める。理研の加速器駆動型小型中性子源やJ-PARCのiMATERIAを用いて、ナノサイズグラフェンの中性子全断面積測定,中性子小角散乱測定を行った。測定結果より、ナノサイズのグラフェン集合体は、コヒーレント散乱に起因すると考えられる冷中性子エネルギー領域での全断面積と小角散乱を増大させ、ナノダイヤモンドと同様に高い中性子強度をもたらすことを世界で初めて明らかにした。

論文

Compact and efficient radio frequency digital feedback control system for accelerator applications

Cicek, E.*; 二ツ川 健太*; Fang, Z.*; 福井 佑治*; 溝端 仁志*; 大谷 将士*; 近藤 恭弘; 森下 卓俊; 中沢 雄河*; 佐藤 福克*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1046, p.167700_1 - 167700_8, 2023/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Instruments & Instrumentation)

低レベルRF制御システムで用いられるデジタルフィードバック(DFB)系は、加速空洞内でのRF電場の安定化に決定的な役割をはたす。このための、多用途DFBの試作機を、J-PARCの様々なアプリケーションに用いるために開発した。低コストでコンパクトなことが要求仕様を満たすために重要である。本システムでは、FPGAによるデジタル信号処理を用いた。これにより、RFの位相ゆらぎや、振幅の変化を比例-積分フィードバックにより補正する。このシステムはミューオンリニアックの交差櫛形ドリフトチューブリニアック(IH-DTL)空洞の大電力試験で短パルスの試験を行った。また、J-PARCのバンチャー空洞2を用いて長バルスの試験を行った。IH-DTLの試験では、振幅ピーク間で$$pm$$0.25%、位相で$$pm$$0.36$$^{circ}$$の安定度が得られた。バンチャー2では、振幅ピーク間で$$pm$$0.18%、位相で$$pm$$0.13$$^{circ}$$の安定度が得られた。本論文では、このシステムの設計と、大電力試験の詳細を述べる。

論文

Investigation of the phonon dispersion associated with superlattice reflections in the BiS$$_{2}$$-based superconductor LaBiS$$_{2}$$O$$_{0.5}$$F$$_{0.5}$$

玉造 博夢; 長谷川 巧*; 佐賀山 基*; 水牧 仁一朗*; 村上 洋一*; 梶谷 丈*; 東中 隆二*; 松田 達磨*; 青木 勇二*; 筒井 智嗣*

Physical Review B, 107(2), p.024303_1 - 024303_8, 2023/01

 被引用回数:2 パーセンタイル:20.53(Materials Science, Multidisciplinary)

The phonon dispersion of a BiS$$_{2}$$-based superconductor LaBiS$$_{2}$$O$$_{0.5}$$F$$_{0.5}$$ is investigated by first-principles calculations and inelastic X-ray scattering experiments. The origin of superlattice (SL) reflections arising from transverse-type lattice modulation, which were recently reported in [J. Kajitani $textit{et al}$., J. Phys. Soc. Jpn. ${bf 90}$, 103601 (2021)], is discussed in terms of lattice dynamics. Our first-principles calculations of phonon dispersion and the Fermi surfaces (FSs) demonstrate that the phonon mode corresponding to the transverse-type lattice modulation is unstable, and the propagation vector corresponding to the SL reflections is close to the FS nesting vector, which suggests that the phonon softening originates from the FS nesting. Against these calculated expectations, measured phonon dispersion in LaBiS$$_{2}$$O$$_{0.5}$$F$$_{0.5}$$ along the Z-A direction, where the SL point is located, shows no remarkable temperature dependence, and there are no steeply declining branches accompanied with a softening around the SL point. Based on these results, we discuss the two possibilities for the transverse lattice modulation in LaBiS$$_{2}$$O$$_{0.5}$$F$$_{0.5}$$: the order-disorder type structural transition and the displacive structural transition with an overdamped mode, for both of which the local structure distortion or the short range correlation within the BiS$$_{2}$$ plane would be essential.

論文

High-power test of an interdigital H-mode drift tube linac for the J-PARC muon $$g$$-2 and electric dipole moment experiment

中沢 雄河*; Cicek, E.*; 二ツ川 健太*; 不破 康裕; 林崎 規託*; 飯嶋 徹*; 飯沼 裕美*; 岩田 佳之*; 近藤 恭弘; 三部 勉*; et al.

Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 25(11), p.110101_1 - 110101_9, 2022/11

 被引用回数:4 パーセンタイル:48.78(Physics, Nuclear)

J-PARCにおけるミューオン$$g$$-2/EDM実験のための324MHz交差櫛形Hモードドリフトチューブリニアック(IH-DTL)試作機の大電力試験を行った。この試作機(short IH)は一体型ドリフトチューブ構造を持つ実機IH-DTLの製作方法を検証するために作られた。40時間のコンディショニング後、88kWの電力を安定に投入できることを確認した。これは設計加速電圧3.0MV/mの10%増しに相当する電力である。さらに、3次元シミュレーションモデルの妥当性を検証するために、熱特性と周波数応答を測定した。この論文では、このIH-DTL試作機の大電力試験の詳細について述べる。

論文

Efficient hydrogen isotope separation by tunneling effect using graphene-based heterogeneous electrocatalysts in electrochemical hydrogen isotope pumping

保田 諭; 松島 永佳*; 原田 健児*; 谷井 理沙子*; 寺澤 知潮; 矢野 雅大; 朝岡 秀人; Gueriba, J. S.*; Di$~n$o, W. A.*; 福谷 克之

ACS Nano, 16(9), p.14362 - 14369, 2022/09

 被引用回数:28 パーセンタイル:85.38(Chemistry, Multidisciplinary)

水素同位体である重水素は、半導体産業や医薬品開発に必須な材料であることから、重水素の高効率かつ低コストでの濃縮分離技術の開発は重要である。本研究では、グラフェンとパラジウム薄膜からなるヘテロ電極触媒を開発し、固体高分子形電気化学水素ポンピング法に適用することで高い分離能をもつ重水素濃縮デバイスの開発を行った研究について報告する。その結果、印加電圧が大きくなるにつれ分離能の指標となるH/D値が小さくなる明瞭な電位依存性が観察された。観察されたH/Dの電圧依存性について理論計算により検証した結果、印加電圧が小さい場合、水素イオンと重水素イオンがグラフェン膜透過の活性化障壁を量子トンネル効果により透過することで大きなH/D分離能が発現すること、印加電圧が大きくなると活性化障壁を乗り越えて反応が進行するためH/D値が減少することが示された。以上、グラフェンの水素同位体イオンの量子トンネル効果を利用することで高いH/D分離能を有する水素同位体分離デバイス創製の設計指針を得た。

論文

The Muon linac project at J-PARC

近藤 恭弘; 北村 遼; 不破 康裕; 森下 卓俊; 守屋 克洋; 高柳 智弘; 大谷 将士*; Cicek, E.*; 恵郷 博文*; 深尾 祥紀*; et al.

Proceedings of 31st International Linear Accelerator Conference (LINAC 2022) (Internet), p.636 - 641, 2022/09

J-PARCにおいて、現代の素粒子物理学で最も重要な課題の一つである、ミューオン異常磁気モーメント、電気双極子モーメントを精密測定する実験のためのミューオンリニアック計画が進行中である。J-PARCミューオン施設からのミューオンはいったん室温まで冷却され、212MeVまで加速される。横エミッタンスは1.5$$pi$$mm mradであり、運動量分散は1%である。高速で規格化した粒子の速度で0.01から0.94におよぶ広い範囲で効率よく加速するため、4種類の加速構造が用いられる。計画は建設段階に移行しつつあり、初段の高周波四重極リニアックによるミューオン再加速はすでに2017年に実証済である。次段の交差櫛形Hモードドリフトチューブリニアックのプロトタイプによる大電力試験が完了し、ディスクアンドワッシャ型結合セルリニアックの第一モジュールの製作が進行中である。さらに円盤装荷型加速管の設計もほぼ終了した。本論文ではこれらミューオンリニアックの最近の進捗について述べる。

549 件中 1件目~20件目を表示