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大道 博行*; 山田 知典; 猿田 晃一; 宮部 昌文; 伊藤 主税; 柴田 卓弥; 井上 薫*; 寺林 稜平*; 長谷川 秀一*
Physica Scripta, 98(3), p.035112_1 - 035112_22, 2023/02
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Multidisciplinary)kW級の疑似連続発振レーザー(パルス時間10ms)と金属・金属酸化物との相互作用について、レーザー誘起絶縁破壊や連続的なレーザー誘起溶融・蒸発と機械的応答、それに続く様々な種類の粒子や破片の放出に関する特性評価を行った。ファイバーレーザーと高速度カメラを用いて、相互作用ダイナミクスを観察した。放出された微粒子をカスケードインパクターや自作コレクターで捕集して電子顕微鏡で観察した。照射痕形状はデジタル光学顕微鏡で観察し、ターゲットから噴出した総質量を求めた。その結果、金属との相互作用のしきい値は、酸化物との相互作用のしきい値よりも低く安定していた。またステンレス鋼では、レーザーで加熱された薄層からの熱伝導により生じる溶融層のダイナミクスと、隣接する固体層による機械的応答の少ない連続的な粒子放出が支配的であることが分った。一方、酸化物では溶融のほか、比較的深い相互作用領域での破壊と、比較的大きなレーザーショット間変動のある脆性材料応答が重要な役割を果たすらしいことが分った。
宮部 昌文; 佐藤 志彦; 若井田 育夫; 寺林 稜平*; Sonnenschein, V.*; 富田 英生*; Zhao, Y.*; 坂本 哲夫*
Journal of Physics B; Atomic, Molecular and Optical Physics, 54(14), p.145003_1 - 145003_8, 2021/07
被引用回数:1 パーセンタイル:0.00(Optics)高繰返しチタンサファイアレーザーとウランホローカソードランプを用いて、2色2段階光イオン化光ガルバノ分光法により、ウランの2段階共鳴イオン化スキームの探索を行った。基底状態のウラン原子を1段目のレーザー光で5つの偶パリティ励起準位に遷移させ、2段目のレーザー波長をスキャンすることで多くのイオン化遷移を観察した。1段目のレーザー光を遮断することで、単色・2光子イオン化遷移の同定も行った。これらの結果から、イオン化ポテンシャル(49958.4cm)から51150cmまでのエネルギー範囲で、50個以上のウランの奇パリティ自動イオン化準位を見出した。得られた準位エネルギーは、これまでに報告されている値と1cm以内で一致した。これらの結果から、工学院大学や名古屋大学と共同開発している共鳴イオン化スパッタ分析装置を用いた放射性微粒子のウラン分析のための基礎データを取得することができた。
宮部 昌文; 岩田 圭弘; 寺林 稜平*; 長谷川 秀一*
no journal, ,
廃炉ではレーザー切断やレーザー除染など様々なレーザー加工技術の利用が検討されている。我々はレーザー加工時の作業環境の汚染検知や、材料の除染効率の評価などを迅速・非接触で行うことを目的として、発光分光法や吸収分光法の開発を行っている。強いレーザー光が照射された物質表面から飛び出した原子種は、逆制動放射を介して照射レーザー光のエネルギーを吸収し、レーザープラズマへと急速に成長する。このため、生じるレーザープラズマの特性はレーザーの照射時間に大きく依存する。従来研究では。パルス長10ns程度のNd:YAGレーザーと100ns程度のロングパルスレーザーで、発光特性に大きな違いがあることが報告されているが、レーザー加工でよく利用される、10ms程度のレーザー照射による発光・吸収スペクトルは殆ど知られていなかった。そこで本研究では、パルス長10ms程度のQCWファイバーレーザーを用いてジルコニアなど様々な材料の発光スペクトルを測定した。その結果。得られる発光スペクトルは、ロングパルスレーザーで報告されている特性に近く、原子発光に比べて分子発光の寄与が大きいことや、空気中で燃焼反応の起きやすい元素ほど発光強度が強くなる傾向があることなど、基本的な分光特性が明らかになった。これによりレーザー加工のための分光計測の基礎データを得ることができた。
岩田 圭弘; 大場 正規; 宮部 昌文; 寺林 稜平*; 長谷川 秀一*
no journal, ,
強い放射線環境下における遠隔元素・同位体分析に向けて、マイクロ波照射レーザープラズマを用いた共鳴吸収分光法の開発を行っている。本研究では、ガドリニウム焼結試料から生成したプラズマに波長422.7nm半導体レーザーを照射し、ガドリニウム共鳴吸収信号の空間分布及び時間変化を観測した。