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菖蒲 敬久; 安田 良*; 城 鮎美*; 吉田 裕*; 徳田 奨*; 柴野 純一*; 熊谷 正芳*
no journal, ,
金属材料を変形させると転位が発生し、これが起点となり構造物の疲労破壊が起こる。本研究では、破断した0.3mm厚SUS316L試験片に対して高エネルギー放射光X線回折法で得られたラインプロファイルを利用した解析法により鉄鋼材料中の転位密度評価を行い、疲労破壊と転位密度との関係を評価した。解析の結果、破断部に近づくにつれて転位密度が急激に増加することを明らかにした。加えて破断部に基本構造であるfcc構造の中にbcc構造が出現していることを明らかにした。鉄鋼材料では転位密度の増加は材料強度の増加に深くかかわり、材料強度はbcc構造のほうがfcc構造より高いことが知られている。つまり、破断部では転位密度の急激な増加により構造が変化したと考えられる。