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論文

Characteristics of electron spin resonance signal of quartz from sediments and adjacent bedrocks

徳安 佳代子; 安江 健一; 小松 哲也; 田村 糸子; 堀内 泰治

QST-M-2; QST Takasaki Annual Report 2015, P. 189, 2017/03

日本の山地では、一般的に隆起による高度増大に伴い侵食速度が増大する傾向がある。侵食速度が隆起速度と動的平衡状態にある山地では、時間が経っても平均高度が一定に保たれるため、山地から平野にかけての地下水流動は時間経過によって変化しないと考えられる。一方、隆起開始から時間が十分に経過しておらず動的平衡状態に至っていない山地は、今後、高度の増大に伴って地下水流動が変化する可能性がある。放射性廃棄物の地層処分においては、このような地形変化に伴う地質環境を把握することが重要な検討課題となるため、本研究では、砕屑粒子をその周辺の基盤岩中の石英の電子スピン共鳴(Electron Spin Resonance: ESR)信号特性を比較し、石英の供給源を推定する手法の有効性について検討した。ESR測定の結果、堆積物とその起源となり得る基盤岩のESR特性が類似していたことから、石英粒子のESR信号特性を用いる方法は堆積物の供給源推定に有効であると考えらえる。

論文

光ルミネッセンス測定装置への密封$$beta$$線源の導入と放射線管理; 日本原子力研究開発機構土岐地球年代学研究所での例

徳安 佳代子; 古田 定昭*; 國分 陽子; 梅田 浩司

日本放射線安全管理学会誌, 15(1), p.80 - 87, 2016/07

地質試料の年代測定を行うため、日本原子力研究開発機構土岐地球年代学研究所に光ルミネッセンス測定装置(Riso TL/OSL DA-20)が導入された。本装置では、試料に人工放射線を繰返し照射して試料に蓄積された線量を求めるため、密封線源を装置へ据付ける必要がある。しかし、本装置の放射線管理に関する情報はほとんどない。そこで本稿では、線源を受入れるまでの流れを紹介するとともに、線源の据付や使用における放射線管理について報告する。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(平成27年度)

梅田 浩司; 安江 健一; 國分 陽子; 丹羽 正和; 浅森 浩一; 藤田 奈津子; 清水 麻由子; 松原 章浩; 田村 肇; 横山 立憲; et al.

JAEA-Review 2015-019, 42 Pages, 2015/09

JAEA-Review-2015-019.pdf:4.64MB

本計画書は、高レベル放射性廃棄物の地層処分における地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期計画期間(平成27年度-平成33年度)における平成27年度の研究開発計画である。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第3期中長期計画に基づき、第2期中期計画期間(平成22年度-平成26年度)における研究開発の成果、関係研究機関の動向や大学等で行われている最新の研究成果、実施主体や規制機関のニーズ等を考慮した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進していく。

報告書

「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画; 第3期中長期計画(平成27年度$$sim$$平成33年度)

梅田 浩司; 安江 健一; 國分 陽子; 丹羽 正和; 浅森 浩一; 藤田 奈津子; 清水 麻由子; 島田 顕臣; 松原 章浩; 田村 肇; et al.

JAEA-Review 2015-012, 43 Pages, 2015/08

JAEA-Review-2015-012.pdf:1.24MB

本計画書は、深地層の科学的研究のうち、「地質環境の長期安定性に関する研究」における今後7か年(第3期中長期計画期間、2015年度$$sim$$2021年度)の基本計画である。本計画の策定にあたっては、関係研究機関の動向や大学などで行われている基礎研究を精査した上で、関係法令や報告に留意しつつ、研究の基本的な考え方、研究の方向性、研究課題、達成目標、推進方策などを取りまとめた。さらに、実施主体や規制機関の様々なニーズのうち重要性と緊急性を考慮して研究計画の重点化を図った。なお、第3期中長期計画では、調査技術の開発・体系化、長期予測・影響評価モデルの開発、年代測定技術の開発の3つの枠組みで研究開発を推進していく。

論文

Testing the application of quartz and feldspar luminescence dating to MIS 5 Japanese marine deposits

Thiel, C.*; 塚本 すみ子*; 徳安 佳代子; Buylaert, J.-P.*; Murray, A. S.*; 田中 和広*; 白井 正明*

Quaternary Geochronology, 29, p.16 - 29, 2015/08

 被引用回数:11 パーセンタイル:33.8(Geography, Physical)

第四紀後期の隆起特性を評価するためには、堆積物の年代決定が重要である。本研究では、秋田県男鹿半島の海岸沿いの海成堆積物を用いて、堆積物中の石英および長石に対するルミネッセンス年代測定法の適用性について検証した。石英は、熱に不安定で、Linear modulated (LM)-OSL分析よりslow成分が卓越していることが示された。また、石英からは、堆積物に挟在する2つのテフラの年代と比較して、非常に若い年代値が得られた。カリ長石は、ドーズリカバリーテスト等の結果、225$$^{circ}$$Cのpost-IRIRSL信号を用いた場合に年代測定に適した鉱物であることが示されたが、篩い分けた粒径を基とした年間線量を年代値の算出に用いたところ、テフラの年代よりも若干、若い年代値が得られた。SEM解析により、長石粒子は小さな結晶を含んだ非晶質なものであることが分った。この場合、標準的な内部線量率を用いると、年間線量を過大に見積ることになる。そこで、以下の3つの年間線量のシナリオについて検討した。(1)篩い分けた粒径サイズ(90-180$$mu$$m)で、カリウム(K)の含有量が12.5$$pm$$0.5%、(2)SEM画像を基にした小さい粒径サイズ(40$$pm$$20$$mu$$m)で、Kの含有量が6$$pm$$0.5%、(3)小さい粒径サイズ(40$$pm$$20$$mu$$m)で、Kの含有量が12.5$$pm$$0.5%。その結果、(3)のシナリオがテフラ年代と最も調和的な年代値であった。

論文

現世河川堆積物におけるOSL信号リセット; 山口県錦川を例として

徳安 佳代子; 田中 和広*

第四紀研究, 54(1), p.1 - 9, 2015/02

光ルミネッセンス年代測定による堆積物の年代測定において重要な前提条件であるブリーチングが、堆積環境の明らかな日本の現世河川堆積物(洪水氾濫原堆積物とチャネル堆積物)で達成されているか否かについてSAR法を用いた測定により確認するとともに、日本の河川堆積物におけるOSL年代測定の適用性について検討した。その結果、現世河で堆積するまでにリセットされず、鉱物粒子に残存するOSL信号強度(残存強度)は、1.2$$pm$$0.3$$sim$$5.9$$pm$$3.5Gyであり、6$$sim$$0.6kaに相当する。これらの結果から、約10万年前の河成段丘堆積物の年代決定にOSL年代測定法が適用可能であることが推定された。

口頭

Relationships among thermoluminescence color image, impurity concentration and characteristics of OSL signal from quartz grains extracted from sediments in Japan

徳安 佳代子

no journal, , 

変動帯に位置する日本では、様々な種類の岩石が分布している。そのため、堆積物中の石英粒子は、様々な種類の源岩からもたらされた石英粒子が混在しており、そのOSL信号特性は源岩の種類に依存すると考えられる。一般的に、fast成分が存在する石英試料を用いることは、正確なOSL年代測定を行うために不可欠である。しかし、日本の河成段丘堆積物の中には、fast成分が検出されたとしても、OSL信号が不安定なために、OSL年代値が若く見積られてしまう場合がある。この問題を理解し、OSL年代測定に適用可能な選択条件を決定するため、OSL信号特性と試料の地質背景に関連すると考えられる、堆積物試料の熱ルミネッセンスカラーイメージ(TLCI)と不純物濃度について調べた結果を報告する。

口頭

山地形成過程の把握に必要な後背地解析技術の研究; 石英の放射線損傷を用いた手法

安江 健一; 小松 哲也; 徳安 佳代子; 田村 糸子; 堀内 泰治

no journal, , 

山地の発達段階の理解は、将来の地下水の流れ等の地質環境の予測・評価において重要である。山地の発達段階は、山地形成過程から推定できることから、山地形成過程を把握するための後背地解析技術の開発が必要である。本研究では、堆積物に普遍的に含まれ風化に強い石英とジルコンに着目して、地球化学特性・物理化学特性・放射年代値を指標とした堆積物の供給源を推定する手法の開発・体系化を進めている。今回、物理化学特性を指標とした手法の一つとして、電子スピン共鳴(ESR)信号から得られる放射線損傷の特徴を用いた堆積物の供給源を推定する手法に関する研究を行った。その結果、砂礫層から抽出した石英のESR信号強度の特徴は、砂礫層の礫種や砂粒の特徴と調和的であり、堆積物の供給源の変化が影響していると考えられた。今後は、石英の光ルミネッセンス信号・熱ルミネッセンス信号やジルコンの地球化学特性・放射年代値等を指標とした手法、テフラ対比による堆積時期の把握等も組み合わせて後背地解析技術の開発・体系化を進めることが課題である。

口頭

地質環境長期安定性評価確証技術開発; 後背地解析技術に関する研究

安江 健一; 須貝 俊彦*; 徳安 佳代子; 小松 哲也; 堀内 泰治; 清水 整*; 森田 泰彦*

no journal, , 

原子力機構では、自然現象に伴う超長期の地質環境の変動を把握できる数値モデルの構築とそのモデルの構築に必要な個別要素技術の開発を目的として、「地質環境長期安定性評価確証技術開発」を進めている。この技術開発の一環として、山地の形成過程を把握するための「後背地解析技術」の研究を原子力機構と東京大学が共同で行った。本研究では、堆積域における既存ボーリング試料を用いてXRF分析とESR測定を行い、それらの地球化学的・物理化学的特徴を明らかにし、後背地解析技術としての有効性を検討した。その結果、XRFによる地球化学特性及びESR信号特性は、後背地解析における有効な指標になる可能性が示された。今後は、山地に分布する岩石の地球化学特性及びESR信号特性も踏まえて、堆積プロセスなどを検討することが課題である。また、本分析・測定の鮮新世$$sim$$更新世の堆積物に対しての適用性確認も課題である。

口頭

地質環境長期安定性評価確証技術開発,3; 後背地解析技術

徳安 佳代子; 安江 健一; 小松 哲也; 田村 糸子; 堀内 泰治

no journal, , 

本技術開発では、山地の形成過程把握に向けた後背地解析技術として堆積物中の石英粒子ESR信号特性を用いた手法開発を進めている。東濃地域には、中新世の瑞浪層群と中新$$sim$$更新世の東海層群(上位の土岐砂礫層を含む)が広く分布しており、その基盤は北部$$sim$$北東部では主に美濃帯の中生代付加体堆積岩と濃飛流紋岩、山陽帯の花崗岩、南部では主に領家帯の花崗岩類である。このような地質的特徴は、堆積物の供給源特定に適している。ESR測定に用いた試料は、木曽川支流の付知川と阿寺断層の間の採石場にみられる土岐砂礫層中の砂層、東濃地域とその周辺に分布する基盤岩(濃飛流紋岩、山陽帯及び領家帯の花崗岩類)である。露頭観察から砂礫層の下部と上部では後背地が異なることが想定される。ESR測定を行った結果、下部の堆積時(約3.9$$sim$$2.0Ma)には流域に花崗岩が露出しておらず、上部の堆積時(約2.0Ma以降)に花崗岩が露出した可能性が推定でき、ESR特性により堆積物の供給源の変化を推定できる可能性が見出された。本報告は、経済産業省資源エネルギー庁委託事業「地層処分技術調査等事業(地質環境長期安定性評価確証技術開発)」の成果の一部である。

口頭

河成段丘堆積物のOSL年代測定と指標テフラ分析

徳安 佳代子; 田村 糸子; 小松 哲也; 安江 健一

no journal, , 

ことができる。OSL年代測定法は、堆積物に普遍的に存在する石英や長石に適用できるため、離水年代を決定するのに効果的な手法である。近年、欧州や豪州などの大陸で一般的になったものの、日本での適用はまだ後れており、特に河川堆積物のOSL法を用いた年代測定事例は限られている。そこで本研究では、日本における段丘堆積物中の石英を用いたOSL年代測定法を整備するため、堆積物に挟在する指標テフラとの関係性から、OSL法を用いた年代測定結果の妥当性と手法の有効性について検討する。試料は木曽川沿い及びその支流の付知川沿いの河成段丘堆積物から採取した。段丘堆積物は、葉理の発達した砂層及び二次堆積したと考えられる軽石層から構成されている。軽石層は、鉱物組成、火山ガラスや斑晶鉱物の屈折率及び主成分分析により、On-Pm1テフラ(100ka;小林ほか、1967;竹本ほか、1987)であると同定された。これは、段丘堆積物が100ka以降に堆積したことを示している。堆積物から抽出された石英粒子は、通常のSAR法(Murray and Wintle、2000)により測定され、40$$sim$$50kaの年代値が得られた。試料のOSL信号(減衰曲線)は、OSL年代測定に不適なmedium成分からなるため、年代値が低く見積られている可能性がある。そこで、年代測定に最適なOSL成分(fast成分)を解析で抽出し、fast成分からのOSL信号を用いて蓄積線量推定を試みる必要がある。

口頭

後背地解析技術開発に向けた鮮新・更新世堆積物とその周辺の基盤岩体中の石英ESR信号特性

徳安 佳代子; 安江 健一; 小松 哲也; 田村 糸子; 堀内 泰治

no journal, , 

原子力機構では、東濃地域に分布する堆積物を事例に、石英のESR信号特性を用いて、砕屑粒子の供給源を推定する手法の開発を進めている。東濃地域を流れる木曽川支流の付知川と阿寺断層の間に位置する採石場には、土岐砂礫層が厚さ約30mで堆積しており、その周辺には、基盤岩である濃飛流紋岩と山陽帯及び領家帯の花崗岩類などが分布している。石英粒子のESR特性は、その起源に関する情報を示す可能性があるため、本技術開発では、堆積物及び周辺基盤岩の石英粒子のESR特性を明らかにするとともに、ESR特性を用いた供給源推定手法の有効性について検討を行った。ESR測定に用いた試料は、土岐砂礫層及び、その周辺に分布する基盤岩(濃飛流紋岩、山陽帯及び領家帯の花崗岩類)である。ESR測定の結果、下部の砂層の信号強度は濃飛流紋岩の値に近く、上部の砂層の信号強度は山陽帯花崗岩に近い値を示した。これより、下部の堆積時(約3.9-2.0Ma)には流域に花崗岩が露出しておらず、上部の堆積時(約2.0Ma以降)に花崗岩が露出した可能性が推定でき、ESR信号特性を用いることで堆積物の供給源の変化を推定できる可能性が見出された。

口頭

電子スピン共鳴法を用いた後背地解析技術の研究

安江 健一; 徳安 佳代子; 小松 哲也; 堀内 泰治; 清水 麻由子; 丹羽 正和

no journal, , 

現在の山地の形成過程を把握するための技術の一つとして、石英粒子のESR信号特性を用いた後背地解析技術の開発を進めている。本研究では、堆積岩と供給源の関係を把握することを目的として、含まれる礫の種類が上部と下部で異なり、下部は堆積物の基盤岩である濃飛流紋岩の礫だけを含むのに対し、上部は濃飛流紋岩の礫のほかに花崗岩や玄武岩の礫を含む堆積物資料を用いた。この堆積物の下部と上部では後背地が異なることは明らかである。堆積物中の石英粒子のESR測定の結果、ESRのTi-Li中心信号強度は堆積物の下部の方が強い値を示し、E1'中心信号強度は上部の方が強い値を示した。このように、後背地が異なる堆積物中の石英粒子において、ESR信号特性が異なる傾向が認められた。基盤岩である濃飛流紋岩中の石英のTi-Li中心信号強度は、堆積物の下部のTi-Li中心信号強度と同程度であり、苗木-上松花崗岩のTi-Li中心信号強度は堆積物の上部のそれと同程度であった。これらの特徴から、ESR信号を用いて堆積物の後背地を推定できる可能性が見いだされた。

口頭

上幌延泥火山における電気探査とボーリング調査; 泥火山噴出物のESR年代測定に向けて

宮川 和也; 宮良 信勝; 徳安 佳代子; 清水 麻由子

no journal, , 

泥火山とは、非火山性地域において地下深部から地下水やガスを伴い噴出した泥により形成された地形的高まり、と定義されており、泥火山現象は地下から地表への物質の移行経路として機能する。このため、泥火山は、高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する地質環境の長期安定性の評価の観点から、避けるべき現象とされている。泥火山現象は、地下深部の異常間隙水圧と密接に関連しており、その生成メカニズムの解明を通して、異常間隙水圧との関連性をより明らかにすることが望ましい。本研究は、泥火山噴出物中に含まれる石英粒子を対象としたESR年代測定による泥火山の活動年代の調査を通して、その形成メカニズムを調査することを目的としている。本発表では、試料採取のために実施した比抵抗電気探査とボーリング調査の結果を述べる。電気探査の結果は、深部50mまで一様な5$$Omega$$m以下の低比抵抗領域の分布が確認され、高塩分濃度の地下水で飽和された噴出物が幅数十mの領域で少なくとも50mの深さまで堆積していることが示唆された。泥質噴出物の全岩組成の深度分布は、局所的な濃淡はあるものの、相対的に一様な組成であり、下部の地層からの噴出物であることが示唆された。なお、本研究はJSPS科研費JP26630468の助成を受けたものである。

口頭

堆積物および基盤岩における石英の電子スピン共鳴特性信号の特徴

西村 周作; 安江 健一; 徳安 佳代子; 斗澤 皓正; 堀内 泰治; 小松 哲也

no journal, , 

高レベル放射性廃棄物の地層処分において、山地の形成過程を把握することは、将来の地質環境の変化を予測・評価する上で重要である。そのため、本技術開発では、山地の形成過程を把握するための後背地解析技術として、堆積物と基盤岩中の石英の電子スピン共鳴(ESR)信号特性を用いた供給源を推定するための手法の開発を進めている。試料は、付知川沿いの堆積物、その周辺に分布する基盤岩(濃飛流紋岩と花崗岩)から抽出した石英を用いた。ESR測定は、Al, Ti-LiとE1'中心信号を測定した。Al, Ti-LiとE1'中心信号において、堆積物のESR信号特性は、下部が濃飛流紋岩と上部が花崗岩に近い信号特性を示し、未照射試料と照射試料の両方で同じ傾向を示した。以上の測定結果から、ESR特性信号を用いることで、堆積物の供給源を推定できる可能性が見出された。

口頭

断層帯石英・長石を利用したESR及びIRSL年代測定の試み

川合 史夏*; 鴈澤 好博*; 徳安 佳代子*; 安江 健一

no journal, , 

断層の活動時期を断層粘土から明らかにする手法の開発は、上載地層が分布しない基盤岩中の断層や地下で遭遇した断層の活動性の把握において極めて重要である。これまで断層粘土中の鉱物を用いた電子スピン共鳴(ESR)法やフィッション・トラック(FT)法が試みられてきているが、断層の活動時期を明らかにできているわけではない。そこで、新たに赤外励起ルミネッセンス法(IRSL法)を用いた研究を実施した。本研究では、長石標本を使ってIRSLで加熱実験を行い、基本的な長石のリセット条件とフェーディング率の長石の種類ごとの違いを検討した後、実際の断層試料についてIRSL法で年代値を求めた。その結果、断層の最新の活動年代よりもはるかに古い値であった。このことは、断層活動時に長石のIRSL信号はリセット温度には到達しなかったものと考えられる。

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