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論文

Repeatability and reproducibility of measurements of low dissolved radiocesium concentrations in freshwater using different pre-concentration methods

栗原 モモ*; 保高 徹生*; 青野 辰雄*; 芦川 信雄*; 海老名 裕之*; 飯島 健*; 石丸 圭*; 金井 羅門*; 苅部 甚一*; 近内 弥恵*; et al.

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 322(2), p.477 - 485, 2019/11

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Chemistry, Analytical)

福島県の淡水に含まれる低レベル溶存態放射性セシウム濃度の測定に関する繰り返し精度と再現精度を評価した。21の実験施設が5つの異なる前濃縮法(プルシアンブルー含浸フィルターカートリッジ,リンモリブデン酸アンモニウム共沈,蒸発,固相抽出ディスク、およびイオン交換樹脂カラム)によって10L試料3検体を前濃縮し、放射性セシウム濃度を測定した。全$$^{137}$$Cs濃度測定結果のzスコアは$$pm$$2以内で、手法間の誤差は小さいことが示された。一方で、各実験施設内の相対標準偏差に比べて、施設間の相対標準偏差は大きかった。

論文

Conceptual study on parasitic low-energy RI beam production with in-flight separator BigRIPS and the first stopping examination for high-energy RI beams in the parasitic gas cell

園田 哲*; 片山 一郎*; 和田 道治*; 飯村 秀紀; Sonnenschein, V.*; 飯村 俊*; 高峰 愛子*; Rosenbusch, M.*; 小島 隆夫*; Ahn, D. S.*; et al.

Progress of Theoretical and Experimental Physics (Internet), 2019(11), p.113D02_1 - 113D02_12, 2019/11

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Physics, Multidisciplinary)

理化学研究所の不安定核ビーム施設(RIBF)では、入射核破砕反応や核分裂で生成される多くの核種からインフライト分離装置(BigRIPS)を用いて実験対象の核種を分離している。しかるに、分離された残りの核反応生成物の中にも核構造から興味深い多くの不安定核が含まれている。これらをBigRIPSから取り出して研究することができれば、RIBFの有効利用につながる。そこで、BigRIPS内に設置したガスセル中で核反応生成物を停止させてレーザーでイオン化して引き出す装置(PALIS)を開発中である。開発の一環として、RIBFの$$^{78}$$Krビームの破砕反応により生成する$$^{67}$$Se近傍の不安定核をガスセル中で停止させる実験を行なった。実験結果は破砕反応の模型計算の予測とよく一致し、ガスセル中での停止効率は約30%と評価された。この結果を基に、次のステップとして、停止した核反応生成物をガスセルから引き出すことを行う。

論文

Isotope-selective microscale imaging of radioactive Cs without isobaric interferences using sputtered neutral mass spectrometry with two-step resonant ionization employing newly-developed Ti:Sapphire lasers

坂本 哲夫*; 森田 真人*; 金成 啓太*; 富田 英生*; Sonnenschein, V.*; 齊藤 洸介*; 大橋 雅也*; 加藤 弘太郎*; 井口 哲夫*; 河合 利秀*; et al.

Analytical Sciences, 34(11), p.1265 - 1270, 2018/11

 被引用回数:4 パーセンタイル:67.24(Chemistry, Analytical)

Characterization of radionuclides in Fukushima is important to determine their origins and current state in the environment. Radionuclides exist as fine particles and are mixed with other constituents. A measurement method with both micro-imaging capability and highly selective element detection is necessary to analyze these particles. We developed such an imaging technique using a time-of-flight secondary ion mass spectrometry and wavelength tunable Ti:Sapphire lasers for resonance ionization of target elements without mass interference. This is called resonant laser ionization sputtered neutral mass spectrometry. The instrument has high lateral resolution and higher ionization selectivity using two-step resonance excitation of Cs with two lasers at different wavelengths. Optimization of the wavelength for resonance ionization using a Cs compound was performed, and a real environmental particle containing radioactive Cs was analyzed. Isotope images of three kinds of Cs were successfully obtained without interfere from Ba isotopes for the first time.

論文

The Laser and optical system for the RIBF-PALIS experiment

園田 哲*; 飯村 秀紀; Reponen, M.*; 和田 道治*; 片山 一郎*; Sonnenschein, V.*; 高松 峻英*; 富田 英生*; 小島 隆夫*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 877, p.118 - 123, 2018/01

 被引用回数:3 パーセンタイル:36.93(Instruments & Instrumentation)

理化学研究所の不安定核ビーム施設(RIBF)では、低エネルギー(~40keV)の不安定核イオンビームを生成するために、レーザーイオン源(PALIS)を建設中である。このイオン源は、Arガス中に捕獲された不安定核の中性原子に、波長の異なる2本のレーザービームを照射し、不安定核原子を2段階で共鳴イオン化する。しかるに、レーザー装置とイオン源は約70m離れており、しかも実験中は放射線強度が高いためにイオン源周辺に近づけない。そこで、レーザービームを長距離輸送する、遠隔操作が可能な光学システムを開発した。開発したシステムを試験した結果、レーザービームの位置は安定しており、紫外域で50%程度の輸送効率があることから、不安定核の実験に有用であることが確認された。

論文

Nitric oxide-mediated bystander signal transduction induced by heavy-ion microbeam irradiation

冨田 雅典*; 松本 英樹*; 舟山 知夫; 横田 裕一郎; 大塚 健介*; 前田 宗利*; 小林 泰彦

Life Sciences in Space Research, 6, p.36 - 43, 2015/07

放射線誘発バイスタンダー効果は、放射線で直接照射された細胞から放出された細胞間シグナルが、周辺の非照射細胞に放射線応答を誘導する現象である。とりわけ、低フルエンス重イオンが誘導するバイスタンダー効果は、宇宙環境における宇宙飛行士の放射線リスクに直結する重要な問題である。そこで、原子力機構・高崎量子応用研究所のマイクロビーム細胞照射装置を用いた重イオン照射でバイスタンダー効果を誘導し、そのシグナル経路の解析を行った。研究の結果、COX-2遺伝子が含まれる、AktおよびNF-$$kappa$$B依存シグナル伝達経路が、一酸化窒素ラジカルが関与する重イオン誘発バイスタンダー応答の誘導に重要であることが示された。加えて、COX-2タンパク質が重イオン誘発バイスタンダー応答におけるバイスタンダー細胞の分子マーカーとして利用できる可能性も示した。

論文

バイスタンダー効果を介した放射線適応応答誘導の機構

松本 英樹*; 冨田 雅典*; 大塚 健介*; 畑下 昌範*; 前田 宗利*; 舟山 知夫; 横田 裕一郎; 鈴木 芳代; 坂下 哲哉; 池田 裕子; et al.

JAEA-Review 2014-050, JAEA Takasaki Annual Report 2013, P. 76, 2015/03

低線量/低線量率放射線に対して生物が示す特異的な応答様式には、放射線適応応答、放射線誘発バイスタンダー応答、放射線超高感受性、遺伝的不安定性等がある。我々は、原子力機構において開発された細胞局部照射装置(HZ1)および深度制御種子照射装置(HY1)を用いて、放射線誘発バイスタンダー応答による放射線適応応答の誘導機構の解析を実施した。中央にスポットしたコロニーの細胞に520MeV $$^{40}$$Ar$$^{14+}$$をマイクロビーム照射し、4-6時間培養後に同$$^{40}$$Ar$$^{14+}$$をブロードビーム照射した結果、放射線適応応答の誘導が認められ、この誘導はNO特異的な捕捉剤であるcarboxy-PTIOの添加でほぼ完全に抑制された。このマイクロビーム照射による放射線適応応答の誘導が起きた細胞で、${it iNos}$遺伝子の発現が特異的に発現誘導されていることが見いだされ、放射線適応応答の誘導にNOを介したバイスタンダー効果の誘導が関与していることが強く示唆された。

論文

Analysis of bystander response in 3D cultured tissue induced by heavy-ion microbeam irradiation

冨田 雅典*; 松本 英樹*; 大塚 健介*; 舟山 知夫; 横田 裕一郎; 鈴木 芳代; 坂下 哲哉; 小林 泰彦

JAEA-Review 2014-050, JAEA Takasaki Annual Report 2013, P. 77, 2015/03

低粒子数の重イオン線による生物影響を解明する上で、DNA初期損傷量に依存しない「非標的効果」が注目されている。特に、放射線に直接曝露された細胞の近傍に存在する全く放射線に曝露されていない細胞において観察される「放射線誘発バイスタンダー応答」は、最も特徴的な非標的効果であり、その解明は放射線生物学のみならず、粒子線がん治療、宇宙放射線の生体影響評価においても重要である。本研究は、これまでの2次元での培養細胞を用いた研究から、組織レベルでの生体応答研究への展開を図るため、分化誘導させたヒト3次元培養皮膚モデルを用い、原子力機構の細胞局部照射装置を利用し、放射線誘発バイスタンダー応答によって生じるシグナル伝達経路の変化を明らかにすることを目的とした。2015年度は、ヒト3次元培養皮膚モデルへの重イオンマイクロビーム照射条件の検討を行い、照射した試料のMTT法による生細胞率測定を実施し、試料全体を重イオンビームで照射したものと比較した。その結果、全体照射した試料では生存率の低下が認められた一方、本条件でマイクロビーム照射した試料では生存率の低下が認められなかった。

論文

A Study on fast digital discrimination of neutron and $$gamma$$-ray for improvement neutron emission profile measurement

内田 雄大*; 高田 英治*; 藤崎 明広*; 磯部 光孝*; 小川 国大*; 篠原 孝司; 富田 英生*; 河原林 順*; 井口 哲夫*

Review of Scientific Instruments, 85(11), p.11E118_1 - 11E118_4, 2014/11

 被引用回数:4 パーセンタイル:72.58(Instruments & Instrumentation)

Neutron and $$gamma$$-ray discrimination with a digital signal processing system has been used to measure the neutron emission profile in magnetic confinement fusion devices. However, a sampling rate must be set low to extend the measurement time because the memory storage is limited. Time jitter decreases a discrimination quality due to a low sampling rate. As described in this paper, a new charge comparison method was developed. Furthermore, automatic neutron-$$gamma$$ discrimination method was examined using a probabilistic approach. Analysis results were investigated using the figure of merit. Results show that the discrimination quality was improved. Automatic discrimination was applied using the EM algorithm and k-means algorithm.

論文

Fast neutron detection under intense $$gamma$$-ray fields with novel nuclear emulsion technique

石原 康平*; 高木 恵輔*; 湊 春奈*; 河原林 順*; 富田 英生*; 前田 茂貴; 中 竜大*; 森島 邦博*; 中野 敏行*; 中村 光廣*; et al.

Radiation Measurements, 55, p.79 - 82, 2013/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:86.47(Nuclear Science & Technology)

原子核乾板を用いた高$$gamma$$線下での中性子測定に向け、新規に開発を進めている原子核乾板について$$gamma$$線に対する乾板応答シミュレーション結果と実験結果との比較により、潜像が現像されるには付与エネルギーに閾値が存在する可能性が示唆され、$$gamma$$線に対する感度を低減するためにAgBr結晶粒径微細化が有用であることがわかった。新型乾板の中性子と$$gamma$$線の感度を比較し、$$gamma$$/n比8桁で測定できる可能性を得た。

論文

Development of a resonant laser ionization gas cell for high-energy, short-lived nuclei

園田 哲*; 和田 道治*; 富田 英生*; 坂本 知佳*; 高塚 卓旦*; 古川 武*; 飯村 秀紀; 伊藤 由太*; 久保 敏幸*; 松尾 由賀利*; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 295, p.1 - 10, 2013/01

 被引用回数:19 パーセンタイル:10.88(Instruments & Instrumentation)

ガスセル中でのレーザー共鳴イオン化を用いた新しいタイプのイオン源を開発した。このイオン源は、ガスセル中に入射した放射性核種の原子を、レーザーでイオン化して、オンラインで質量分離するためのものである。このイオン源の特長は、ガスセルからイオンを引き出す出口に六極イオンガイドを付けて差動排気することにより、同位体分離装置を高真空に保ちながらガスセルの出口径を大きくした点にある。これによって、ガス中でイオン化されたイオンの引出し時間が短くなり、より短寿命の放射性核種の分離が可能となった。このイオン源は、理化学研究所の放射性イオンビーム施設(RIBF)で使用される予定である。

論文

Development of neutron measurement in intense $$gamma$$ field using new type of nuclear emulsion

河原林 順*; 石原 康平*; 高木 恵輔*; 富田 英生*; 井口 哲夫*; 中 竜大*; 森島 邦博*; 前田 茂貴

Journal of ASTM International (Internet), 9(3), 5 Pages, 2012/03

新しい原子核乾板法を用いた高$$gamma$$線下での中性子測定法の開発を行っている。中性子照射実験により新型原子核乾板の検出感度曲線(阻止能-銀粒子密度の関係)を求め、その検出感度曲線を用いてモンテカルロシミュレーションによる$$gamma$$線飛跡シミュレーションを行った。さらに、$$gamma$$線照射実験によりシミュレーションの妥当性を評価した。銀粒子径を60$$mu$$mにすることで、中性子と$$gamma$$線の感度比が向上し、中性子エネルギースペクトル測定が可能となる見通しを得た。

論文

Identified charged hadron production in $$p + p$$ collisions at $$sqrt{s}$$ = 200 and 62.4 GeV

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.

Physical Review C, 83(6), p.064903_1 - 064903_29, 2011/06

 被引用回数:140 パーセンタイル:0.67(Physics, Nuclear)

200GeVと62.4GeVでの陽子陽子の中心衝突からの$$pi, K, p$$の横運動量分布及び収量をRHICのPHENIX実験によって測定した。それぞれエネルギーでの逆スロープパラメーター、平均横運動量及び単位rapidityあたりの収量を求め、異なるエネルギーでの他の測定結果と比較する。また$$m_T$$$$x_T$$スケーリングのようなスケーリングについて示して陽子陽子衝突における粒子生成メカニズムについて議論する。さらに測定したスペクトルを二次の摂動QCDの計算と比較する。

論文

Azimuthal correlations of electrons from heavy-flavor decay with hadrons in $$p+p$$ and Au+Au collisions at $$sqrt{s_{NN}}$$ = 200 GeV

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Aramaki, Y.*; et al.

Physical Review C, 83(4), p.044912_1 - 044912_16, 2011/04

 被引用回数:7 パーセンタイル:49.35(Physics, Nuclear)

重いフレーバーのメソンの崩壊からの電子の測定は、このメソンの収量が金金衝突では陽子陽子に比べて抑制されていることを示している。われわれはこの研究をさらに進めて二つの粒子の相関、つまり重いフレーバーメソンの崩壊からの電子と、もう一つの重いフレーバーメソンあるいはジェットの破片からの荷電ハドロン、の相関を調べた。この測定は重いクォークとクォークグルオン物質の相互作用についてのより詳しい情報を与えるものである。われわれは特に金金衝突では陽子陽子に比べて反対側のジェットの形と収量が変化していることを見いだした。

論文

Measurement of neutral mesons in $$p$$ + $$p$$ collisions at $$sqrt{s}$$ = 200 GeV and scaling properties of hadron production

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; Akiba, Y.*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; Aoki, K.*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.

Physical Review D, 83(5), p.052004_1 - 052004_26, 2011/03

 被引用回数:133 パーセンタイル:1.64(Astronomy & Astrophysics)

RHIC-PHENIX実験で重心エネルギー200GeVの陽子陽子衝突からの$$K^0_s$$, $$omega$$, $$eta'$$$$phi$$中間子生成の微分断面積を測定した。これらハドロンの横運動量分布のスペクトルの形はたった二つのパラメーター、$$n, T$$、のTsallis分布関数でよく記述できる。これらのパラメーターはそれぞれ高い横運動量と低い横運動量の領域のスペクトルを決めている。これらの分布をフィットして得られた積分された不変断面積はこれまで測定されたデータ及び統計モデルの予言と一致している。

論文

Grain boundary character of cracks observed in IASCC and IGSCC

三輪 幸夫; 加治 芳行; 塚田 隆; 加藤 佳明; 冨田 健; 永田 暢秋*; 堂崎 浩二*; 瀧口 英樹*

Proceedings of 13th International Conference on Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems (CD-ROM), 14 Pages, 2007/00

照射誘起応力腐食割れ(IASCC)の進展挙動との関係を検討するため、IASCCのき裂進展部の粒界性格分布を、方位像顕微鏡を用いて測定した。測定は、JMTR炉内照射下き裂進展試験及び照射後き裂進展試験によりき裂を進展させた試験片について実施した。その結果、IASCCき裂はおもにランダム粒界を進展したが、小傾角粒界($$Sigma$$1),双晶粒界($$Sigma$$3)及び対応粒界($$Sigma$$5-27)でもき裂が進展していた。すなわち、小傾角及び双晶粒界では元素偏析による粒界の耐食性劣化が小さいことが知られているが、そのような粒界でもSCCき裂が進展することがわかった。IASCCが進展したき裂の粒界性格分布を、著者のこれまでの研究結果である熱鋭敏化SUS304鋼,低炭素ステンレス鋼再循環系配管溶接継ぎ手模擬材及び実機シュラウド材の各材料における粒界型応力腐食割れ(IGSCC)のき裂進展部の粒界性格分布と比較した。その結果、IASCCとIGSCCにおいてき裂が進展する粒界性格の割合が異なり、その割合は照射材の変形挙動と関連のある可能性が考えられた。

論文

Radiation hardening and -embrittlement due to He production in F82H steel irradiated at 250 $$^{circ}$$C in JMTR

若井 栄一; 實川 資朗; 富田 英樹*; 古谷 一幸; 佐藤 通隆*; 岡 桂一朗*; 田中 典幸*; 高田 文樹; 山本 敏雄*; 加藤 佳明; et al.

Journal of Nuclear Materials, 343(1-3), p.285 - 296, 2005/08

 被引用回数:38 パーセンタイル:6.93(Materials Science, Multidisciplinary)

低放射化マルテンサイト鋼F82Hの照射硬化と脆化に及ぼすHe生成効果とその生成量依存性を引張試験片(SS-3)と破壊靭性試験片(0.18DCT)を用いて評価した。中性子照射はJMTR炉にて250$$^{circ}$$Cで約2.2dpaまで行った。本研究ではHeを材料中に生成させるためにボロン10を添加した。He生成量を変数にするため、ボロン10とボロン11の配合比(0:1, 1:1, 1:0)を変えて、ボロン添加総量を60mass ppmに揃えた3種類の添加材を作製し、照射前後の特性を比較してボロンの化学的な効果を最小限に抑えた。また、これらの試料での生成He量は約5, 150, 300appmである。一方、ボロンの効果を完全に排除した50MeVのサイクロトロン照射実験も行った。この方法ではボロンを添加しないF82H鋼を用い、直径3mm,厚さ0.3mmのTEM片に約120$$^{circ}$$Cで約85appmのHeを均一に注入した後、スモールパンチ試験によって強度特性を評価した。この弾き出し損傷量は約0.03dpaであった。これらの試験結果から中性子照射後の降伏応力と最大引張応力はHe生成量の増加に伴ってやや増大した。また、中性子照射後の延性脆性遷移温度(DBTT)は40$$^{circ}$$Cから150$$^{circ}$$Cの範囲にあり、He生成量の増加に伴って高温にシフトした。また、サイクロトロンHe照射法によっても同様のHeによるDBTTシフト効果が確認できた。

論文

Effects of helium production and heat treatment on neutron irradiation hardening of F82H steels irradiated with neutrons

若井 栄一; 田口 富嗣; 山本 敏雄*; 富田 英樹*; 高田 文樹; 實川 資朗

Materials Transactions, 46(3), p.481 - 486, 2005/03

 被引用回数:5 パーセンタイル:53.21(Materials Science, Multidisciplinary)

F82H鋼の照射硬化に関するヘリウム生成量依存性を照射温度の関数として調べた。照射量は約2dpaである。本研究に用いた試料はアイソトープ調整したボロン、すなわち$$^{11}$$B, $$^{10}$$B及び$$^{11}$$Bと$$^{10}$$Bを50%ずつ混合させた3種類をそれぞれ60wtppm添加したものである。照射によって生成されたヘリウム量は約15から330appmであった。照射後、引張り試験を行った結果、いずれの照射温度においても照射硬化が生じたが、$$^{10}$$B添加による硬化の増加は300$$^{circ}$$C照射材のみでわずかに生じたが、150$$^{circ}$$C照射材では観察されなかった。$$^{10}$$B添加による硬化の促進効果は照射温度に依存して生じると考えられる。他方、焼もどし時間に対する照射硬化の変化は、150$$^{circ}$$Cで2dpa照射したF82H鋼の引張り特性から解析し、照射による硬化量は焼き戻し時間と温度の増加に伴って増加することがわかった。また、延性脆性遷移温度と降伏応力の照射による変化を解析した結果、照射後のF82H鋼の強度特性は照射前に行う焼き戻し時間や温度の調整によってその性能を向上させることができることがわかった。

口頭

What are the mediators of bystander response induced by irradiation of argon particles?

松本 英樹*; 冨田 雅典*; 大塚 健介*; 舟山 知夫; 小林 泰彦

no journal, , 

The radioadaptive response, radiation-induced bystander responses, low-dose radio-hypersensitivity, and genomic instability are specifically observed in response to low dose/low dose-rate radiation, and the mechanisms underlying these responses often involve biochemical/molecular signals that respond to targeted and non-targeted events. However, mechanisms of these phenomena are not fully known. To elucidate the mechanisms of radiation-induced bystander responses, we analyzed the formation of $$gamma$$H2AX and pNBS1 foci after irradiation of a targeted cell with 460 MeV $$^{40}$$Ar microbeams. We found that the foci of $$gamma$$H2AX and pNBS1 were formed in the unirradiated cells in the colony including the targeted cell 6 h after the irradiation and that this formation of these foci was almost completely suppressed by the addition of DMSO or Lindane. Also we found that the foci of $$gamma$$H2AX and pNBS1 were formed in the unirradiated cells in the colonies not including the targeted cell 6 h after irradiation and that this formation of the foci was almost completely suppressed by the addition of aminoguanidine or c-PTIO. Our findings strongly suggested that ROS and NO may be actually initiators/mediators for evoking radiation-induced bystander responses.

口頭

核融合実験炉における燃料密度比測定用多重散乱飛行時間中性子スペクトロメータの適用検討

湯川 恭平*; 浅井 啓輔*; 富田 英生*; 井口 哲夫*; 岩井 春樹*; 河原林 順*; 今野 力

no journal, , 

プラズマ中の燃料密度比(重水素Dと三重水素Tの密度比)はDT核融合炉のプラズマ燃焼制御において不可欠なパラメータであり、プラズマより発生するDT中性子(14.1MeV)とDD中性子(2.45MeV)の強度比より算出できるが、DD中性子発生率はDT中性子の約1/200と低く、微量なDD中性子検出がカギである。本研究では中性子散乱体で散乱した中性子を飛行時間法で測定する多重散乱飛行時間中性子スペクトロメータの開発を行っている。中性子散乱体中の水素原子核はDD中性子に対し大きな弾性散乱断面積を持つため(DT中性子に対する弾性散乱断面積の約3倍)、微量なDD中性子検出の一助となる。これまで加速器DT中性子源を用いDT中性子中の微量DD中性子検出を行った。その結果、$$gamma$$線起因の偶然同時計数がバックグラウンドとなりDD/DT中性子強度比の精度を悪化させていたため、中性子-$$gamma$$線弁別を用いたシステム改善を行った。今回は本スペクトロメータをITER搭載時に予測されるサンプリングタイム,測定精度を評価した。その結果、ITER最高出力時に要求測定精度20%に対しサンプリングタイム2秒程度ならば適用可能であるという見通しを得た。

口頭

LHD重水素実験に向けた高速イオン診断用中性子スペクトロメータの開発

富田 英生*; 岩井 春樹*; 井口 哲夫*; 河原林 順*; 磯部 光孝*; 今野 力

no journal, , 

本研究グループでは、重水素プラズマ実験における、高速イオンの速度分布測定のための2.5MeV中性子スペクトロメータとして共役粒子同時計数型中性子スペクトロメータを開発している。本システムは、中性子-水素原子核弾性散乱の共役粒子である反跳陽子.散乱中性子のエネルギーをそれぞれ反跳陽子テレスコープ法.二結晶型飛行時間法により測定し、それらを足し合わせることで、入射中性子のエネルギーを求めるものである。NBI加熱されたLHD重水素プラズマより放出される中性子エネルギースペクトルのモデル計算より、DD核融合中性子ピークの半値幅は約7%程度であり、これよりも分解能の良いスペクトロメータが必要とされることを明らかにした。また、日本原子力研究開発機構核融合中性子源施設(FNS)の準単色DD中性子源を用いて、本検出器の基本性能を調べ、エネルギー分解能7%.検出効率3.3$$times$$$$10^{-7}$$counts/neutronを達成していることを確認した。

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