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高野 将大*; 鍵 裕之*; 森 悠一郎*; 小林 大輝*; 青木 勝敏*; 高橋 嘉夫*; 伊地知 雄太*; 柿澤 翔*; 辻野 典秀*; 肥後 祐司*; et al.
ACS Earth and Space Chemistry (Internet), 10(4), p.1047 - 1061, 2026/04
被引用回数:2 パーセンタイル:81.81(Chemistry, Multidisciplinary)鉄一硫化物(FeS)は惑星物質中の主要な硫化物相であり、惑星内部における水素の潜在的な貯蔵相と考えられてきた。しかし、高圧高温条件下でのFeSへの水素溶解度については議論が続いている。本研究では、NiAs型構造のFeS相(FeS V)における水素の取り込み量を、放射光X線吸収分光、X線・中性子その場回折実験、および第一原理計算により再検討した。その結果、水素飽和条件で観測される体積膨張は、Fe
からFe
への還元およびFe欠損Fe
Sの
値の減少によって説明でき、水素が格子に取り込まれている証拠は見られなかった。中性子回折解析でも、水素を含まない構造モデルが最も良い適合を示し、さらに第一原理計算でもFeS水素化物構造はエネルギー的に不安定であることが示された。これらの結果から、FeS格子中に取り込まれる水素量の上限は30GPaまでで約200ppm程度と推定される。したがって、コア形成初期には水素はFeSではなく金属鉄へ優先的に分配されると考えられる。
Shaimerdenov, A.*; Gizatulin, Sh.*; Sairanbayev, D.*; Bugybay, Zh.*; Silnyagin, P.*; Akhanov, A.*; 冬島 拓実; 広田 憲亮; 土谷 邦彦
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 548, p.165235_1 - 165235_6, 2024/03
被引用回数:2 パーセンタイル:39.43(Instruments & Instrumentation)原子炉のケーブルの絶縁材は、他の種類の設備における条件と比較して、混合条件(高温、放射線、圧力、湿度、過酷な環境)にさらされ、同時に長期間(約40-50年)の性能特性を維持する必要がある。このような条件下での照射の結果、ケーブル絶縁体の電気的特性は劣化し、電流損失が増大する。これは、放射線によって絶縁体に電荷が誘導されるためである。WWR-K原子炉では、2種類の無機絶縁材(MgOとAl
O
)を使用した信号ケーブルの耐放射線性に関する研究が開始された。これらの研究の一環として、2種類の無機絶縁材を使用した信号ケーブルの混合運転条件(放射線場と高温)における挙動について、新たな実験データを取得する。ケーブルに10
cm
までの高速中性子を照射する予定である。照射温度は(500
50)
Cである。信号ケーブルの絶縁体の電気特性の劣化の研究は、リアルタイムで実施される。このために、実験装置の特別な設計と電気特性の炉内測定技術が開発された。本論文では、キャプセル設計の概略、キャプセル設計開発のための複雑な計算結果、予想される中性子フルエンス、鋼材中のdpa、炉内電気特性測定技術、今後の作業計画を示す。目標中性子フルエンスに到達するまでのケーブル照射時間は、約100日となる。本研究は、国際科学技術センターの助成を受けて実施されている。
高野 将大*; 鍵 裕之*; 森 悠一郎*; 青木 勝敏*; 柿澤 翔*; 佐野 亜沙美; 飯塚 理子*; 土屋 卓*
Journal of Mineralogical and Petrological Sciences (Internet), 119(1), p.240122_1 - 240122_9, 2024/00
被引用回数:4 パーセンタイル:50.55(Mineralogy)硫化鉄(FeS)の高圧高温下での水素化は、水素と硫黄が地球や他の地球型惑星のコアの軽元素として有望な候補であることから注目されている。これまでのFeSの水素化反応に関する報告では、出発物質の化学組成は十分に明らかにされていなかった。本研究では、Fe1.000S(トロイライト)を出発物質としたFe-S-H系の高温高圧条件下での中性子回折とX線回折のその場測定を報告する。決定された占有率は、以前の研究で報告されたものより著しく低く、FeSの水素化は硫化鉄の化学組成に強く影響されることを示している。
Ahadi, A.*; Khaledialidusti, R.*; 川崎 卓郎; Harjo, S.; Barnoush, A.*; 土谷 浩一*
Acta Materialia, 173, p.281 - 291, 2019/07
被引用回数:30 パーセンタイル:74.64(Materials Science, Multidisciplinary)The temperature-dependent elasticity of the B19' NiTi is unknown today. To gain insights into the lattice-level temperature-dependent elasticity of the B19' crystal, we present results of
neutron diffraction experiments performed on polycrystalline martensitic specimens in the temperature range of 300 down to 50 K. The experimental results are compared with the density functional theory molecular dynamics (DFT-MD) and Quasi Harmonic Approximation (QHA) calculations. The results confirm that the temperature-dependent Young's modulus (TDYM) of the B19' crystal is strongly anisotropic. The experimental results along with the first-principles calculations confirm that the Elinvar and Invar are two confluent properties in NiTi SMAs and can be tailored by texturing B19' crystallographic orientations.
Ahadi, A.*; 川崎 卓郎; Harjo, S.; Ko, W.-S.*; Sun, Q. P.*; 土谷 浩一*
Acta Materialia, 165, p.109 - 117, 2019/02
被引用回数:86 パーセンタイル:95.73(Materials Science, Multidisciplinary)We report emergence of an unprecedented elastocaloric effect with a decrease of temperature, well below the temperature range of martensitic phase transformation, in a model nanocrystalline NiTi that preserves slim-hysteresis superelasticity at ultra-low temperatures. The new elastocaloric effect emerges at a temperature of about 90 K, exhibits an opposite sign than the conventional elastocaloric effect, and intensifies gradually with a decrease of temperature to 18 K. At 18 K, a large adiabatic temperature change of +3.4 K is measured upon rapid release of tensile stress. The measured adiabatic temperature change are larger and extend over a wider temperature span than the existing electrocaloric, piezocaloric, and barocaloric cryo-refrigeration materials.
戸田 裕之*; 山口 正剛; 松田 健二*; 清水 一行*; 平山 恭介*; Su, H.*; 藤原 比呂*; 海老原 健一; 板倉 充洋; 都留 智仁; et al.
鉄と鋼, 105(2), p.240 - 253, 2019/02
被引用回数:1 パーセンタイル:4.14(Metallurgy & Metallurgical Engineering)本レビューでは、高強度アルミニウム合金の水素脆化に関する研究活動、特に様々なトラップサイトでの水素トラップとそれによる水素脆化への影響に焦点を当てて報告する。高亜鉛濃度Al-Zn-Mg合金において、高分解能TEM法による析出物のナノ構造及び界面構造の分析や、高分解能X線マイクロトモグラフィー技術による詳細な破壊マイクロメカニズムとマイクロ構造-破壊特性関係の調査がなされ、さらに、ごく最近実現された超高分解能X線顕微鏡により特徴的な局部的変形、亀裂の発生・成長が観察されている。また、第一原理シミュレーションによる数々の水素トラップサイトのトラップエネルギー導出を元に、変形・破壊中の水素再分配が解析された。水素の再分配と3つの異なるミクロ機構による水素脆化との間の関係を論じ、水素脆化が起こるための現実的な条件を説明する。
As
池田 修悟*; 土屋 優*; Zhang, X.-W.*; 岸本 俊二*; 亀卦川 卓美*; 依田 芳卓*; 中村 博樹; 町田 昌彦; Glasbrenner, J.*; 小林 寿夫*
Physical Review B, 98(10), p.100502_1 - 100502_6, 2018/09
被引用回数:7 パーセンタイル:27.68(Materials Science, Multidisciplinary)新規超伝導物質の発現機構を解明するためには磁性と超伝導性の関係を理解することが重要である。我々は鉄ヒ素超伝導体の一つであるEuFe
As
に対して
Fe核共鳴前方散乱(NFS)を用い、2.4から3.0GPaの圧力範囲で、Fe副格子での反強磁性と超伝導の共存を発見した。Fe副格子の磁性状態は2.7GPaでストライプ型反強磁性から超伝導を伴う新しい反強磁性秩序へと変化した。超伝導転移温度以下で、超伝導とともに新しい反強磁性が発展しているのが、NFSの温度依存性から明らかになった。この2種類の秩序の非自明な相関は鉄系超伝導体における磁性と超伝導の新しく興味深い関係性を証明するものである。
鈴木 善貴; 石田 卓也*; 鈴木 祐未*; 松倉 実*; 黒崎 文雄*; 西方 香緒里; 三村 均*; 土谷 邦彦
JAEA-Technology 2016-027, 24 Pages, 2016/12
照射試験炉センターでは、(n,
)法による
Mo製造に関する技術開発を行っている。(n,
)反応による
Mo製造は簡便な方法であり、核不拡散や廃棄物管理の観点からも有利である。しかしながら、本方法による
Moの比放射能が低いことから、高い放射能濃度を有する
Tc製品の製造が困難である。これまで、高いMo吸着効率を持つ無機高分子ジルコニウム化合物(Polyzirconium Compound: PZC)及び無機高分子チタニウム化合物(Polytitanium Compound: PTC)のようなMo吸着剤の開発が進められている。これらのMo吸着剤のジェネレータへの利用のためには、Mo吸着剤に含まれる構成元素の影響を評価し、
Tc製品の品質を保証することが必要である。本報告書において、Mo吸着剤の開発の現状調査を行い、医療用
Mo/
Tcジェネレータに使用されているアルミナに着目し、結晶構造や比表面積のような異なった特性による3種類のアルミナのMo吸着特性/Mo溶離特性を調べた。
pellets for Mo-99 production, 3石田 卓也; 鈴木 善貴; 西方 香緒里; 米川 実; 加藤 佳明; 柴田 晃; 木村 明博; 松井 義典; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; et al.
KURRI Progress Report 2015, P. 64, 2016/08
医療診断用アイソトープである
Tcの親核種である(n,
)法を用いた
Moの製造を計画している。2014年にKURで照射した高密度MoO
ペレットをJMTRホットラボに持ち込み、
Moから核変換により生成した
Tcを溶媒抽出法により抽出した。本研究では、得られた
Tcの回収率評価及び品質検査を行い、溶媒抽出法による
Mo/
Tc製造工程を実証するとともに、得られた
Tc溶液の品質が基準値を満足するものであることを明らかにした。
)法で得られる
Moからの高濃度
Tc溶液の大量製造技術の評価;
Tcの代わりに非放射性Reを用いた基礎的検討棚瀬 正和*; 藤崎 三郎*; 太田 朗生*; 椎名 孝行*; 山林 尚道*; 竹内 宣博*; 土谷 邦彦; 木村 明博; 鈴木 善貴; 石田 卓也; et al.
Radioisotopes, 65(5), p.237 - 245, 2016/05
Mo(
)
Mo反応で生成する
Moから高放射能濃度の
Tc溶液を得る方法として、
Mo/
Tcのアルカリ溶液からの
TcのMEKによる溶媒抽出、塩基性アルミナカラムによる精製、酸性アルミナカラムによる吸着、溶離により
Tc溶液を製品とする方法を提案した。本研究では、その基礎的検討として、
Tcの放射能として2.5
36.7TBqに相当する量の非放射性Reを代替元素として用い、Reの酸性アルミナカラムへの吸着およびその溶離特性について調べた。その結果、本試験条件のRe量において、短時間の操作時間で高い回収率を示し、JMTRで生成する15TBq規模での高濃度
Tcの製造でも、酸性アルミナカラムは十分適用可能であることが明らかになった。
Mo/
Tc溶液の品質検査用分析装置の性能試験,1鈴木 祐未*; 中野 寛子; 鈴木 善貴; 石田 卓也; 柴田 晃; 加藤 佳明; 川又 一夫; 土谷 邦彦
JAEA-Technology 2015-031, 58 Pages, 2015/11
テクネチウム99m(
Tc)は、核医学分野で一般的に使用される放射性同位元素である。日本原子力研究開発機構では、材料試験炉(Japan Material Testing Reactor: JMTR)を用いた放射化法((n,
)法)によるモリブデン-99(
Mo)製造に関する開発研究が行われている。一方、2013年10月に「核医学検査薬(テクネチウム製剤)の国産化」として新規プロジェクトがつくば国際戦略総合特区に採択され、JMTRを用いた
Mo/
Tc国産化のための実証試験が計画されている。このため、本プロジェクトの一環として、2014年に新しい設備や分析装置をJMTRホットラボ施設内に整備した。本プロジェクトにおける分析装置整備の一環として、
Mo/
Tc溶液及びその溶液から抽出される
Tc溶液等の品質検査のために
-TLCアナライザー及びHPLC用放射線検出器が導入された。これらの分析装置は、
Mo/
Tcの代替核種として
Cs,
Euを用いて検出感度, 分解能, 直線性, エネルギー範囲の選択性などの性能確認試験を行った。この結果、これらの分析装置を用いることにより、溶液の品質検査の見通しを得た。本報告書は、それらの性能確認試験結果をまとめたものである。
Mo/
Tc製造に関する試験体系の確立石田 卓也; 椎名 孝行*; 太田 朗生*; 木村 明博; 西方 香緒里; 柴田 晃; 棚瀬 正和*; 小林 正明*; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; et al.
JAEA-Technology 2015-030, 42 Pages, 2015/11
照射試験炉センターでは、材料試験炉(JMTR)を用いた中性子放射化法((n,
)法)によるモリブデン-99(
Mo)製造に関する技術開発を行っている。(n,
)法による
Moは、核分裂法((n,f)法)と比べると比放射能が低く、得られるテクネチウム-99m(
Tc)溶液の放射能濃度も低くなる。この課題を解決するため、(n,
)法で製造した
Moから
Tcを回収する手法として、メチルエチルケトン(MEK)を用いた溶媒抽出法に着目し、開発した
Mo/
Tc分離・抽出・濃縮試験装置による性能試験を行っている。本報告書は、
Mo/
Tc製造の試験体系の確立に貢献するため、高い
Tc回収率を得ることができるよう装置の改良を行い、京都大学研究用原子炉(KUR)で照射した高密度三酸化モリブデン(MoO
)ペレットを用いて、MoO
ペレット溶解及び
Tcの抽出を行い、得られた
Tc溶液の品質試験を行った結果をまとめたものである。
鈴木 裕士; 楠 浩一*; 兼松 学*; 田才 晃*; 畠中 雄一*; 土屋 直子*; Bae, S.*; 白石 聖*; 櫻井 園子*; 川崎 卓郎; et al.
JPS Conference Proceedings (Internet), 8, p.031006_1 - 031006_6, 2015/09
鉄筋とコンクリート間の付着抵抗は、コンクリート構造物の一体性を確保する上で重要なパラメータであり、コンクリートに埋設された鉄筋のひずみ分布を測定することにより評価される。本研究では、飛行時間中性子回折法を用いて、コンクリート内部の鉄筋に発生する応力・ひずみ分布測定を試みた。その結果、コンクリートのひび割れ発生や鉄筋腐食に伴う付着劣化の様子を捉えることにも成功するなど、コンクリートに埋設された鉄筋の応力測定技術として、中性子回折法が有効な手段になり得ることを示した。
pellets for Mo-99 production, 2西方 香緒里; 石田 卓也; 米川 実; 加藤 佳明; 黒澤 誠; 木村 明博; 松井 義典; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; et al.
KURRI Progress Report 2014, P. 109, 2015/07
JMTRを用いた産業利用の一環として、医療診断用アイソトープである
Tcの親核種である(n,
)法を用いた
Moの製造を計画している。日本はこの
Moを全量海外からの輸入に依存しているため、JMTRを用いた
Mo国産化製造に関する技術開発を行っている。本研究では、高密度MoO
ペレットを京都大学にあるKURで中性子照射し、JMTRホットラボにおいて
Moから核変換により生成した
Tcを溶媒抽出法により抽出し、得られた
Tcの回収率評価及び品質検査を行った。この結果、溶媒抽出法による
Mo/
Tc製造工程を実証するとともに、得られた
Tc溶液の品質が基準値を満足するものであることを明らかにした。
)法による
Mo/
Tc製造用照射ターゲットの製造技術開発と特性評価西方 香緒里; 木村 明博; 石田 卓也; 椎名 孝行*; 太田 朗生*; 棚瀬 正和*; 土谷 邦彦
JAEA-Technology 2014-034, 34 Pages, 2014/10
JMTR再稼働後の利用拡大の一環として、照射試験炉センターでは、医療用ラジオアイソトープ(RI)として用いられるモリブデン-99(
Mo)/テクネチウム-99m(
Tc)の材料試験炉(JMTR)を用いた放射化法((n,
)法)による製造に関する要素技術開発を行っている。
Moは、一般的に核分裂法((n,f)法)で製造されているが、放射性廃棄物量及びコストの低減化や核不拡散上の観点から、(n,
)法による
Mo/
Tc製造に着目した。しかしながら、(n,
)法による
Mo/
Tc製造では、(n,f)法に比べ単位体積当たりの比放射能が低いという欠点がある。本報告書は、照射ターゲットの単位体積当たりの
Mo含有量を増加させるため、高密度MoO
ペレットの製造方法を確立し、得られた高密度MoO
ペレットの特性試験結果をまとめたものである。
pellets for Mo-99 production西方 香緒里; 石田 卓也; 米川 実; 加藤 佳明; 黒澤 誠; 木村 明博; 松井 義典; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; et al.
KURRI Progress Report 2013, P. 242, 2014/10
JMTR再稼働後の産業利用の拡大の一環として、JMTRを用いた(n,
)法によるMo-99/Tc-99m(
Mo/
Tc)製造技術開発を行っている。本研究では、照射ターゲットとなる高密度MoO
ペレットについて、KURを用いた予備照射試験を行い、Mo-99(
Mo)生成量の評価及び照射特性を調べた。その結果、
Mo生成量は、全中性子エネルギーを考慮することにより、精度のよい評価が可能であること、24時間照射したMoO
ペレットは、未照射と比べ粒子径が約3倍に成長すること及び本照射量では結晶構造に変化がないことを確認した。
掛井 貞紀*; 木村 明博; 新関 智丈*; 石田 卓也; 西方 香緒里; 黒澤 誠; 吉永 英雄*; 長谷川 良雄*; 土谷 邦彦
Proceedings of 6th International Symposium on Material Testing Reactors (ISMTR-6) (Internet), 7 Pages, 2013/10
JMTR再稼働後の産業利用の拡大の一環として、診断用医薬品として使用されている
Tcの親核種である
Mo国産化のための技術開発を進めている。国産の
Mo製造方法として、JMTRでは放射性廃棄物の低減と製造工程が容易である(n,
)法を提案している。しかしながら、比放射能の高い
Moを製造するためには、高価な濃縮
MoO
粉末が必要であること、さらに、
Moの生成の際に使用されたMo吸着剤が廃棄物として大量に発生するといった課題がある。そこで、資源の有効利用と放射性廃棄物の低減を目指し、モリブデンリサイクル技術開発に着手した。本研究では、照射済MoO
を用い、使用済Mo吸着剤の再利用、新品Mo吸着剤及び使用済Mo吸着剤からのMo回収試験を行った。この結果、Mo回収率95%以上であり、Mo吸着剤のリサイクル及び使用済PZCからのMo回収が可能であることが証明された。
伊藤 正泰; 北岸 茂; 塙 善雄; 土谷 邦彦; 波多野 雄治*; 松山 政夫*; 長坂 琢也*; 菱沼 良光*
Annual Report of National Institute for Fusion Science; April 2011 - March 2012, P. 535, 2012/12
ベリリウムは、多くの材料試験炉において減速材や反射体として利用される一方、核融合炉では、プラズマ対向機器の保護壁や中性子増倍材として開発が進められている。このため、ベリリウムの純水やガス環境に対する相互作用(表面化学結合状態)や機械的性質,化学的性質などの特性を評価する必要がある。本研究では、純水下での長寿命化の検討のため3種類のベリリウム試料(S-200F, S-65H, I-220H)を作製し、腐食試験及び表面分析を実施した。その結果、それぞれのベリリウム試料において腐食試験による表面の変化が観察され、BeOの含有量や結晶粒径に影響していることがわかった。
土谷 邦彦; 北岸 茂; 伊藤 正泰; 塙 善雄; 波多野 雄治*; 松山 政夫*; 長坂 琢也*; 菱沼 良光*
Annual Report of National Institute for Fusion Science; April 2010 - March 2011, P. 545, 2011/11
核融合炉用固体増殖ブランケットでは、金属ベリリウム(Be)が中性子増倍材の第一候補であり、Be-水反応に対する検討が求められている。一方、材料試験炉(JMTR)には、中性子束を高めるために中性子反射体として金属ベリリウム枠が使用され、長寿命化の検討が行われている。本研究では、Be-水反応に対する相互作用(表面化学結合状態)を解明するために浸漬試験を行った。3種類の製造方法の異なった金属ベリリウム(S-200F, S-65H及びI-220H)を準備し、浸漬試験後の金属ベリリウム表面はX線回折及びXPSにて結晶構造及び化学結合を分析した。その結果、3種類の金属ベリリウム表面にBe(OH)
と考えられる白い反応物が生成していた。重量変化率の評価より、反応物の生成量はI-220Hが最も少なく、反応物の生成は製造方法やBeO含有量等に影響していることがわかった。
石田 卓也; 谷本 政隆; 柴田 晃; 北岸 茂; 斎藤 隆; 近江 正男; 中村 仁一; 土谷 邦彦
JAEA-Testing 2011-001, 44 Pages, 2011/06
照射試験炉センターでは、材料試験炉(JMTR)の改修・再稼動後において技術的価値の高い照射データを提供するため、新たな照射試験法の開発を行っている。照射試験に必要なキャプセルを開発するため、キャプセル組立て、照射試料の材料試験や材料検査・分析などが行える施設を整備した。施設整備にあたっては、大洗研究開発センター内にある既設建屋の有効活用の観点から、現在、管理区域が解除され、実験装置,事務用品などの保管に使用されていたRI利用開発棟を改修し、上記目的のための施設整備を行った。改修後、照射試験開発棟と命名し、利用目的に基づいて8つの実験室を整備し、実験装置の設置を開始した。現在、照射試験開発棟における基本的管理要領を設定し、運用を行っている。本報告書は、RI利用開発棟の改修工事及び実験室内の実験装置の整備と操作方法及び照射試験開発棟における基本的管理要領についてまとめたものである。