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奈良 郁子*; 渡邊 隆広; 松中 哲也*; 山崎 慎一*; 土屋 範芳*; 瀬戸 浩二*; 山田 和芳*; 安田 喜憲*
Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology, 592, p.110907_1 - 110907_11, 2022/04
被引用回数:4 パーセンタイル:64.71(Geography, Physical)小川原湖は、下北半島の太平洋沿岸に位置した汽水湖である。これまでの研究により、完新世の後期に海水準が低下したことで小川原湖が汽水化したと推測されているが、これまでに正確な年代は明らかにされていなかった。小川原湖が汽水化した年代を明らかにすることにより、過去の海水準変動の時期や規模に関する情報が得られると期待される。本研究では、小川原湖から採取した柱状堆積物(長さ約280m)中の、植物片と全有機炭素の放射性炭素年代測定、及びテフラの同定により堆積層の形成年代を決定した。また、堆積物中のハロゲン元素(臭素およびヨウ素)の鉛直分布を明らかにし、小川原湖の過去の塩分濃度変化を推定した。海水由来と考えられる堆積物中の臭素およびヨウ素濃度の増加時期から、約2200cal BPに小川原湖が汽水化したことが示唆された。
奈良 郁子*; 横山 立憲; 山崎 慎一*; 南 雅代*; 淺原 良浩*; 渡邊 隆広; 山田 和芳*; 土屋 範芳*; 安田 喜憲*
Geochemical Journal, 55(3), p.117 - 133, 2021/00
被引用回数:6 パーセンタイル:47.54(Geochemistry & Geophysics)白頭山噴火年代は西暦946年であることが広く認められている。噴火で分散した白頭山-苫小牧(B-Tm)テフラは、精確な年代を示す鍵層となる。従来は、このテフラを同定するため、火山ガラス片の屈折率と主成分元素組成が使われていた。しかし、希土類元素に着目した微量元素分析やテフラ層の全堆積物に対する微量元素分析はこれまでほとんど報告例がない。本論文では、東北地方の小河原湖の堆積物コアから採取したB-Tmテフラ及び十和田カルデラ(To-a)テフラについて、火山ガラス片と全堆積物の主要元素及び微量元素分析結果を示す。主要元素及び微量元素の深度プロファイルでは、B-Tmテフラ層においてKOと微量元素の増加が確認されたが、To-aテフラ層においては、これらの元素の増加は確認されなかった。B-Tmテフラ層で検出された高濃度の微量元素は全堆積物だけではなく、ガラス片にも確認された。B-Tmテフラ層のガラス片にみられる元素(特に希土類元素)の組成パターンは、他の日本のテフラガラスとは明らかに異なる。ガラス片と全堆積物の微量元素組成は、B-Tmテフラと他の日本のテフラを区別する上で、有用な指標となると考えられる。
中野 寛子; 柴田 裕司; 武内 伴照; 松井 義典; 土谷 邦彦
Proceedings of International Conference on Asia-Pacific Conference on Fracture and Strength 2016 (APCFS 2016) (USB Flash Drive), p.283 - 284, 2016/09
過酷事故時でも炉内の計測データを伝送可能な金属被覆無機絶縁ケーブル(MIケーブル)を開発している。本研究では、過酷事故時の環境を模擬したMIケーブル用シース材の耐食性を調べるため、選定したオーステナイト系ステンレス鋼SUS316及びニッケル基合金NCF600について、過酷事故環境を模擬した大気雰囲気(O雰囲気)、大気と水蒸気雰囲気(O/HO雰囲気)もしくは大気とヨウ素雰囲気(O/I雰囲気)中における耐食性を調べた。その結果、1000Cの条件では、NCF600よりSUS316の方が腐食速度は大きいこと、また、HOの添加によりO雰囲気より腐食速度が大きいことがわかった。一方、O/I雰囲気では、NCF600よりもSUS316の方が腐食速度が大きく、ヨウ素の影響によって腐食が促進されることを確認した。これにより、NCF600の方が想定される過酷環境における耐食性が高いことが示唆された。
石田 卓也; 鈴木 善貴; 西方 香緒里; 米川 実; 加藤 佳明; 柴田 晃; 木村 明博; 松井 義典; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; et al.
KURRI Progress Report 2015, P. 64, 2016/08
医療診断用アイソトープであるTcの親核種である(n,)法を用いたMoの製造を計画している。2014年にKURで照射した高密度MoOペレットをJMTRホットラボに持ち込み、Moから核変換により生成したTcを溶媒抽出法により抽出した。本研究では、得られたTcの回収率評価及び品質検査を行い、溶媒抽出法によるMo/Tc製造工程を実証するとともに、得られたTc溶液の品質が基準値を満足するものであることを明らかにした。
中野 寛子; 上原 聡明; 武内 伴照; 柴田 裕司; 中村 仁一; 松井 義典; 土谷 邦彦
JAEA-Technology 2015-049, 61 Pages, 2016/03
日本原子力研究開発機構では、原子力施設でシビアアクシデントが発生した際に、プラント状態を監視するため、過酷環境下でも高解像度で監視できる耐放射線性カメラ、炉内の情報を伝送するための無線伝送システムならびに計測線等の高度化に向けた要素技術の基盤整備を進めている。計測線の高度化開発の一環として、高温型MIケーブルの信頼性およびそれらを構成するシース材料の特性を調べるため、PWR及びBWR条件の炉内環境を模擬できる炉外高温高圧水ループ試験装置を整備した。本装置は、圧力容器(オートクレーブ)、水質調整タンク、送水ポンプ、高圧定量ポンプ、予熱器、熱交換器および純水精製装置などから構成されている。本報告書は、炉外高温高圧水ループ試験装置の製作にあたって構成する機器の基本設計及び当該装置を用いた性能試験結果についてまとめたものである。
西方 香緒里; 石田 卓也; 米川 実; 加藤 佳明; 黒澤 誠; 木村 明博; 松井 義典; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; et al.
KURRI Progress Report 2014, P. 109, 2015/07
JMTRを用いた産業利用の一環として、医療診断用アイソトープであるTcの親核種である(n,)法を用いたMoの製造を計画している。日本はこのMoを全量海外からの輸入に依存しているため、JMTRを用いたMo国産化製造に関する技術開発を行っている。本研究では、高密度MoOペレットを京都大学にあるKURで中性子照射し、JMTRホットラボにおいてMoから核変換により生成したTcを溶媒抽出法により抽出し、得られたTcの回収率評価及び品質検査を行った。この結果、溶媒抽出法によるMo/Tc製造工程を実証するとともに、得られたTc溶液の品質が基準値を満足するものであることを明らかにした。
大塚 紀彰; 松井 義典; 土谷 邦彦; 松井 哲也*; 有田 節男*; 和田 將平*
Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 7 Pages, 2015/05
東京電力福島第一原子力発電所で発生した事故を教訓に、過酷事故においても水位、水素濃度等を計測可能な機器の開発が求められている。特に、高温過酷環境においても使用可能な水素センサの開発は、水素爆発の防止の観点から必要不可欠である。本研究では、過酷環境下用計測機器の一環として、固体電解質を用いた水素濃度センサを開発し、過酷環境下における適用性の評価を目的とした特性試験を実施した。雰囲気温度400Cにおける試験の結果、水素センサは水素濃度に応じた電圧を得られることを確認した。また雰囲気圧力01MPaの環境においても、水素濃度及び圧力変化に応じた電圧を得たことから、過酷環境下用計測機器としての見通しを得た。
武内 伴照; 大塚 紀彰; 柴田 裕司; 永田 寛; 遠藤 泰一; 松井 義典; 土谷 邦彦
KAERI/GP-418/2015, p.110 - 112, 2015/00
開発中の鉛エミッタ自己出力型線検出器(SPGD)及び白金40%ロジウム合金自己出力型中性子検出器(SPND)について、炉内照射試験に先立って線照射試験を行った。2006000Gy/hの範囲における試験結果から、SPGDの出力電流はおよそ10%の誤差精度で線量率に比例することがわかった。一方、SPNDにおいては、出力電流は線量率に比例しなかった。また、出力電流は負の極性であり、その絶対値はSPGDよりも1桁程度低かった。こうした出力挙動の違いは、エミッタの形状や大きさの違い及びMIケーブル部から発生した電流成分の影響によるものであると考えられる。
西方 香緒里; 石田 卓也; 米川 実; 加藤 佳明; 黒澤 誠; 木村 明博; 松井 義典; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; et al.
KURRI Progress Report 2013, P. 242, 2014/10
JMTR再稼働後の産業利用の拡大の一環として、JMTRを用いた(n,)法によるMo-99/Tc-99m(Mo/Tc)製造技術開発を行っている。本研究では、照射ターゲットとなる高密度MoOペレットについて、KURを用いた予備照射試験を行い、Mo-99(Mo)生成量の評価及び照射特性を調べた。その結果、Mo生成量は、全中性子エネルギーを考慮することにより、精度のよい評価が可能であること、24時間照射したMoOペレットは、未照射と比べ粒子径が約3倍に成長すること及び本照射量では結晶構造に変化がないことを確認した。
長村 光造*; 町屋 修太郎*; Hampshire, D. P.*; 土屋 佳則*; 菖蒲 敬久; 梶原 堅太郎*; 長部 吾郎*; 山崎 浩平*; 山田 雄一*; 藤上 純*
Superconductor Science and Technology, 27(8), p.085005_1 - 085005_11, 2014/08
被引用回数:29 パーセンタイル:73.48(Physics, Applied)In order to explain the effect of uniaxial strain on the critical current of DI-BSCCO-Bi2223 tapes, we employed a springboard sample holder that can smoothly and continuously apply both tensile and compressive strains to tape samples. Over a narrow tensile strain region, the critical current in the tapes decreased linearly with increasing strain and returned reversibly with decreasing strain. In this paper, we clearly characterize the reversible range terminated by both compressive and tensile strains, in which filaments do not fracture. Our analysis of the compressive regime beyond the relaxation strain suggests that although BSCCO filament fracture is the primary factor that leads to a decrease in critical current, the critical current in those regions of filaments that are not fractured increases linearly and reversibly with decreasing applied strain at compressive strains well beyond the reversible region for the tape.
中尾 靖宏*; 小澤 清*; 藤井 宏樹*; 茂筑 高士*; 岩井 秀夫*; 土屋 佳則*; 井川 直樹
Transactions of the Materials Research Society of Japan, 38(2), p.229 - 233, 2013/12
リチウムイオン電池用正極材LiMnO(空間群;2/)を共沈法によって作製し、2.0-4.6, 2.0-4.8及び2.0-5.0V領域における充放電サイクル特性を解析した。すべての測定領域において、充放電サイクルを重ねることで電気化学キャパシティは徐々に増加するが、その増加傾向は電圧域に依存した。すなわち、2.0-4.6Vの電圧域では、放電能は1サイクルでの12.5mAhから99サイクルでの22.5mAh程度の増加に対し、2.0-5.0Vの電圧域では、20.0から110.2mAhへと大幅に増加した。中性子回折実験の結果、2.0-5.0Vの電圧域における放電能の大幅な増加は、充放電サイクルを重ねるにしたがって、斜方面体相が発生するためであることを見いだした。
木村 明博; Awaludin, R.*; 椎名 孝行*; 棚瀬 正和*; 河内 幸正*; Gunawan, A. H.*; Lubis, H.*; Sriyono*; 太田 朗生*; 源河 次雄; et al.
Proceedings of 3rd Asian Symposium on Material Testing Reactors (ASMTR 2013), p.109 - 115, 2013/11
Tcは、Moの核変換によって生成される。Mo製造は、現在、高濃縮ウランによる核分裂法(以下、「(n,f)法」という)で行なわれており、世界の供給量の約95%を生産している。しかし、近年、原子炉の老朽化や輸送障害という問題のために安定供給が困難となるとともに、核不拡散、廃棄物管理等の問題がある。最近、(n,)法によるMo製造が注目されているが、(n,f)法に比べて比放射能が低いという欠点がある。このため、Mo/Tc溶液からTcを溶媒抽出により取出し、さらにアルミナ・カラムを用いてTcを濃縮する方法を開発した。本研究では、インドネシアにあるSGR-GAS炉による照射で生成した1CiのMoを用いて、開発した方法によりTcの抽出特性を調べた。この結果、Tcの回収率は約70%得られた。Tc抽出液のTc放射能は約30GBq/mlを達成した。また、抽出液中のMoの不純物は4.010%未満、放射化学的純度は99.2%以上であり、目標値を満足した。
武内 伴照; 柴田 晃; 永田 寛; 木村 伸明; 大塚 紀彰; 斎藤 隆; 中村 仁一; 松井 義典; 土谷 邦彦
Proceedings of 3rd Asian Symposium on Material Testing Reactors (ASMTR 2013), p.52 - 58, 2013/11
LWRの炉計装システムは、原子炉運転中から炉停止中の状況を監視できるシステムとなっていた。しかしながら、そのシステムは、福島第一原子力発電所で起きたシビアアクシデント時では電源喪失のため作動せず、事故後の対応が遅れた。このため、炉心損傷事故が起きても測定できる原子炉計装システムの開発が必要不可欠となった。本研究は、JMTRに蓄積された照射技術を活用し、測定技術を含めた監視システムの開発を行っている。本報告では固体電解質型の水素濃度センサー、ヒーターを備えている熱電対型の水位計、自己出力型のSPGD線検出器及びCCDカメラによる原子炉の情報の定量化のためのチェレンコフ光の画像解析システムの4つの計装システムの開発について紹介する。開発後は、JMTRで炉内確認テストを実施し、放射環境下での特性も調べる予定である。
武内 伴照; 上野 俊二; 駒野目 裕久*; 大塚 紀彰; 柴田 裕司; 木村 伸明; 松井 義典; 土谷 邦彦; 荒木 政則
Proceedings of 6th International Symposium on Material Testing Reactors (ISMTR-6) (Internet), 7 Pages, 2013/10
福島第一原子力発電所事故における全交流電源喪失状態下では、既存の炉内計装システムは十分には機能せず、結果的に過酷事故の進展を防げなかった。また、IAEA閣僚会合に向けて平成23年6月に取りまとめられた日本国政府報告書において、教訓14として「原子炉及び格納容器などの計装系の強化」が挙げられている。こうした背景を踏まえ、原子力施設でシビアアクシデントが発生した際に、プラント状態を監視するため、平成24年度より、上記2つの対策にかかる研究開発を開始した。本研究開発の課題としては、過酷環境下でも高解像度で監視できる耐放射線性カメラ、撮影した映像を伝送するシステム、計測線等の基盤技術の構築である。これらの開発目標および開発状況や特性試験の概要について述べる。
寺田 典樹*; 土屋 佳則*; 北澤 英明*; 目時 直人
Journal of the Korean Physical Society, 62(12), p.1905 - 1909, 2013/06
被引用回数:3 パーセンタイル:26.73(Physics, Multidisciplinary)フラストレート三角格子反強磁性体CuMnOの不純物効果を中性子回折によって研究した。磁性不純物の場合、Q = (-1/2 1/2 0)となるが、非磁性不純物の場合、Q = (-1/2 1/2 1/2)となり、これはCuMnOと同じである。両者の比較により、それぞれの不純物の役割について考察する。
長村 光造*; 町屋 修太郎*; 土屋 佳則*; 鈴木 裕士; 菖蒲 敬久; 佐藤 真直*; 辺見 努; 布谷 嘉彦; 落合 庄治郎*
Superconductor Science and Technology, 25(5), p.054010_1 - 054010_9, 2012/05
被引用回数:18 パーセンタイル:58.48(Physics, Applied)It is important to evaluate the local strain exerted on superconducting filaments in NbSn strands, because it influences both superconducting and mechanical properties, in particular for the ITER project. The local strain in the twisted and untwisted NbSn strands was directly measured at room temperature as well as at low temperatures by means of quantum beam techniques. The interrelation between the force-free strain and the intrinsic strain showing a maximum critical current was considered on the basis of the present experimental data as well as the recent theory. The thermal strains along both directions parallel and transverse to the strand axis were numerically evaluated. The force-free strain along the axial direction is deduced to be distributed among grains with different crystal orientation with respect to the axial direction. It is suggested that this fact affects the definition of intrinsic strain.
小澤 清*; 中尾 靖宏*; 茂筑 高士*; Cheng, Z.*; Wang, L.*; 岩井 秀夫*; 土屋 佳則*; 藤井 宏樹*; 井川 直樹
Journal of the Electrochemical Society, 159(3), p.A300 - A304, 2012/01
被引用回数:14 パーセンタイル:45.70(Electrochemistry)リチウムイオン2次電池正極材LiMnCoOを共沈法によって作製し、その電気化学的特性を解析した。中性子回折実験及びRietveld解析によって求めた本材料の結晶構造は、空間群2/のLiMnO型と同定できた。本材料の充放電サイクル特性は、電流密度が30mAhgの場合は、2.0-4.8Vの電圧域で最初からの11サイクルまでに放電能が46.3から196.5mAhgへと増加し、その後23から58サイクルでは175.5mAhgを保持していた。サイクリックボルタモグラム及びX線光電子分光実験の結果から、本材料では最初の10サイクル程度でMnの還元反応が活性化されていることが明らかとなった。
寺田 典樹*; 土屋 佳則*; 北澤 英明*; 長壁 豊隆; 目時 直人; 井川 直樹; 大山 研司*
Physical Review B, 84(6), p.064432_1 - 064432_8, 2011/08
被引用回数:17 パーセンタイル:56.85(Materials Science, Multidisciplinary)三角格子反強磁性体CuMnOの磁気相関を研究した。以上で磁気励起は2次元(2D)短距離相関によって特徴づけられる。以下で軌道にほぼ平行なコリニアー構造に磁気秩序することを確認した。軸方向の積層構造は原子の乱れを導入することで反強磁性から強磁性体に変化する。われわれは第二最近接の層間相互作用が積層構造に重要な役割をすることを発見した。以下の磁気励起は三次元長距離磁気秩序に伴う集団励起によって特徴付けられる6meVのエネルギーギャップを持つスピン波励起と、比熱で示されるスピン液体のような二次元励起が観察された。
辺見 努; Harjo, S.; 伊藤 崇芳; 松井 邦浩; 布谷 嘉彦; 小泉 徳潔; 高橋 良和; 中嶋 秀夫; 相澤 一也; 鈴木 裕士; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 21(3), p.2028 - 2031, 2011/06
被引用回数:10 パーセンタイル:49.40(Engineering, Electrical & Electronic)熱処理温度923Kから運転温度5KまでのNbSn素線とステンレス鋼の熱膨張率の違いによって導体内には残留歪が生じる。NbSn素線の超伝導特性は残留歪の状態によって大きく変化するため、その特性を評価するためには残留歪の状態を把握する必要がある。しかし、複雑な構造とジャケット材の内側に素線が配置されているため、導体内の素線の歪を直接測定した研究はこれまでない。一方、J-PARCで2008年から運転が開始された工学材料回折装置「匠」は中性子回折を用いて歪として相対精度0.02%で測定することが可能である。本研究では、匠による中性子回折をITER TF導体の残留歪の測定に適用した。中性子回折では格子面間隔の変化により導体内の各相の歪を決定することが可能である。これにより、素線の残留歪の発生機構及び歪状態と超伝導性能の関係を明らかにすることが可能となった。
伊藤 崇芳; Harjo, S.; 長村 光造*; 辺見 努; 淡路 智*; 町屋 修太郎*; 小黒 英俊*; 西島 元*; 高橋 弘紀*; 松井 邦浩; et al.
Materials Science Forum, 681, p.209 - 214, 2011/05
被引用回数:1 パーセンタイル:51.54(Materials Science, Multidisciplinary)The construction of the engineering materials diffractometer TAKUMI at J-PARC has been finished at the end of March 2009, and user programs have been started since January 2009. We proposed a project research with the title of "Stress/strain effects on industrial superconducting composites", and have carried out several preliminary experiments at TAKUMI. This project research aims to clarify internal strains behaviors in industrial superconducting materials generated due to their processes and/or during uses, and to understand the relation between the internal strains and their superconducting properties. Our interests are in developments of superconducting (NbSn, NbAl, etc.) strands and HTC tapes, and in developments of superconducting (ITER and LHC) cables (composing many superconducting strands or tapes and other stabilizing and/or strengthening materials). In this opportunity, we will report our project research status more details.