Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
八木 敏明; 玉田 正男; 宇田川 昂*
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 57, 2007/02
圧縮成型前にポリ4弗化エチレン粉末(PTFE)を線で照射し、その機械的強度変化を調べた。照射により、PTFEの引張強度は変わらないが、引き裂き強度と伸びは4倍になった。また、窒素及び酸素ガスの透過は低下した。これらの結果から、PTFE粉末への照射は、成形粉末への応用に有効であることがわかった。
宇田川 昂*; 池田 重利*; 八木 敏明
放射線と産業, (103), p.54 - 58, 2004/09
典型的な放射線分解型の高分子材料として知られているポリテトラフルオロエチレン(PTFE,テフロンの名で知られているフッ素樹脂)について、原料粉末の段階で1kGyを照射し、その後、溶融圧縮成形して得られる成型品は未照射品に比べ、破断伸びが約1.6倍、引き裂き強度が2倍、耐折性は50倍向上することが明らかとなった。また、PTFE延伸多孔質体を低線量照射することにより、多孔質膜の孔経を任意にコントロールできる技術を見いだした。
大島 明博; 宇田川 昂; 森田 洋右
Radiation Physics and Chemistry, 60(4-5), p.467 - 471, 2001/03
被引用回数:12 パーセンタイル:63.98(Chemistry, Physical)連続した炭素繊維の織布を強化繊維として複合化したポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を高温(335)酸素不在下(アルゴンガス中)で電子線照射を行い、架橋させた。得られた繊維強化架橋PTFE複合材料の積層体は、従来の短繊維充填PTFE材(充填材5~20wt%)に比べ、曲げ強度などの機械特性は大幅に改善され、しかも摩擦摩耗特性については、PTFE樹脂単体の場合に比べ数千倍、架橋PTFE樹脂及び未架橋の短繊維充填材に比べ5倍改善された材料特性を示した。
大島 明博; 宇田川 昂; 森田 洋右
Radiation Physics and Chemistry, 60(1-2), p.95 - 100, 2001/01
被引用回数:9 パーセンタイル:55.29(Chemistry, Physical)本報告は、放射線プロセスによる炭素繊維強化ポリテトラフルオロエチレンの開発について述べたものである。連続した炭素繊維を強化繊維とし、ポリテトラフルオロエチレンが均一に分散した系で含浸させた後、350で焼成した一方向のプリフォームを準備した。用意したプリフォームをArガス中で高温電子線照射を行うことで、マトリクスを架橋させて、複合材料を得た。得られた材料の諸特性を評価した結果、曲げ強度370MPa、曲げ弾性率64GPa、耐放射線性12MGyの良好な値を示した。したがって、放射線環境下で使用可能な、フッ素系複合材料を開発できた。
大島 明博; 宇田川 昂; 森田 洋右
Proceedings of International Symposium on Prospect for Application of Radiation towards the 21st Century, p.83 - 84, 2000/00
放射線架橋ポリテトラフルオロエチレン(RX-PTFE)を繊維強化複合材料の母材とする材料を試作し、その特性を評価した。基材繊維には、東レのT-300炭素繊維の平織りの織物を用いた。得られた炭素繊維強化RX-PTFEの三点曲げ強度ならびに弾性率は、それぞれ138MPa,28.4GPaであった。
大島 明博*; 宇田川 昂; 森田 洋右
Conference Proceeding RadTech Asia'99, p.507 - 512, 1999/08
テフロンの商品名で知られるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を繊維強化複合材料のマトリクスとするFRPの開発を行った。連続した炭素繊維を強化繊維として、PTFE分散媒で含浸した。その後、350Cで焼成しプリフォームを作った。プリフォームをHeガス・340
Cで電子線照射し、複合材料を得た。得られた試料について曲げ試験を実施した結果、曲げ強度で350MPa、曲げ弾性率で55GPaの材料が得られた。PTFEの放射線架橋反応を利用することで、従来、製造することができなかったフッ素系のFRPが得られることが明らかになった。
宇田川 昂; 森谷 俊夫*; 松原 澄行*; 本郷 善彦*; 瀬口 忠男
JAERI-Tech 99-022, 31 Pages, 1999/03
コンクリート構造物に用いられる鉄筋の磁化あるいは誘導電流をさけるため、アラミド繊維強化プラスチック(ArFRP)の棒材を開発した。高分子母材としてはスチレンオキサイド(10%)、ジグリシジルエーテルオブビスフェノールA(60%)、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(30%)と芳香族ジアミンを硬化剤とする新たなエポキシ樹脂組成物が最良であることを見いだした。この樹脂組成物は室温でアラミド繊維の組み紐に容易に含浸する。ArFRPの棒材は高い耐放射線性を備え、引張り強度は100MGy(吸収エネルギー100MJ/kg)照射した後で98%(1.45GPa)保持しており、超電導磁石を利用する核融合炉を格納するコンクリート構造物の補強材として有効である。
大島 明博*; 宇田川 昂; 森田 洋右
JAERI-Tech 99-012, 15 Pages, 1999/02
高分子複合材料のマトリクスとして評価するため、短繊維を充填したポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の放射線架橋を検討した。PTFEは、330C~350
Cで無酸素雰囲気下において放射線照射すると架橋するが、繊維の存在が架橋反応を妨害することはなく、同じ効率で架橋することがわかった。架橋したPTFEは、繊維との界面で接着性はないが、PTFEのモルフォロジーが変化することで、繊維の補強効果が現れることがわかった。
宇田川 昂; 瀬口 忠男
高分子論文集, 56(1), p.41 - 44, 1999/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Polymer Science)線照射した低密度ポリエチレンシートの酸化層の厚さを走査型超音波顕微鏡を用いて観察し、画像化した。シート断面の超音波画像は、線量率が低下するにつれてポリエチレンの表面からの酸化層が増大することを明瞭に映し出した。その値は理論値に一致しており、10kGy/hの線量率では0.11mmであった。
森田 洋右; 宇田川 昂
原子力eye, 44(5), p.40 - 45, 1998/05
核融合炉用遠隔操作機器や宇宙用材料として使用される高耐放射線性芳香族高分子材料について概説した。ポリイミドやポリビフェニレンエーテルケトンなどの高分子材料の耐放射線性とこれらの応用例について述べた。
S.M.Spiessberger*; K.Humer*; H.W.Weber*; E.K.Tschegg*; H.Gerstenberg*; 宇田川 昂
Advances in Cryogenic Engineering Materials, Vol.44, p.191 - 195, 1998/00
種々のGFRP積層板(S-ガラス繊維を双方向に配した補強材を持つエポキシまたはビスマレイミド樹脂)について、77Kのショートビームせん断試験を行うに先立ち、室温で2MeVの電子線並びに室温と5Kで異なる原子炉の放射線を用いて約270MGyの線量域まで照射した。低温照射した後試験片の半数は77Kで試験をする前に室温に戻すアニーリングを行った。積層板の層間せん断強度に対する異なる放射線源、照射温度、アニーリングサイクルに及ぼす影響についてそれぞれの結果を比較し、議論した。
宇田川 昂
Isotope News, (513), p.10 - 11, 1997/02
ハイテク化が進む今日、鉄筋コンクリートの鉄筋に代わる補強材として、繊維強化プラスチック製ロッドに注目が寄せられている。とりわけ電気絶縁性であるアラミド繊維強化プラスチック(ArFRP)ロッドは、鉄筋による電気的・磁気的障害を回避できるコンクリート用補強筋として有望視されている。ここではFRPロッドの現状にふれたうえで、核融合炉をはじめとする原子力施設のコンクリート補強材として開発した耐放射線性ArFRPロッドの製造技術、特性、ならびにこの材料の利用分野などについて紹介した。
宇田川 昂; 森谷 俊夫*
原子力工業, 43(6), p.34 - 40, 1997/00
核融合炉など強磁場を発生する装置を格納する建屋のコンクリート構造体は、鉄筋による電磁気傷害を防止する必要がある。そのため、鉄筋代替材料として耐放射線性に優れたアラミド繊維強化樹脂のコンクリート補強材を開発した。本稿は鉄筋による電磁気傷害防止策の現状に触れたうえで、成形加工性と耐放射線性を両立させたアラミド繊維強化樹脂の製法と特長、ならびにコンクリート補強材としての材料特性について紹介した。
宇田川 昂
非破壊検査, 45(4), p.270 - 275, 1996/00
繊維強化プラスチックの概念と、これを構造材料として放射線にさらされる環境、例えば宇宙や核融合炉で用いた場合の材料特性の変化について解説した。本解説では特に、放射線照射後の機械特性に変化が現れない、言わば潜在性放射線劣化として掲げられるいくつかの現象について、超音波顕微鏡で観察したマイクロクラックなどを例に挙げて、そこに潜む劣化の実際を述べた。
宇田川 昂; 弓立 浩三*; 工藤 久明; 貴家 恒男; 森野 美樹*; 瀬口 忠男
JAERI-Tech 95-007, 25 Pages, 1995/02
人工衛星構造材料としてのエポキシ樹脂複合材、および長期間の運用を行う宇宙用材料として有望とされるポリイミド(PMR-15)複合材である2種類の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)に対する宇宙環境の影響を調べた。これらの材料に対する耐宇宙環境性は電子、陽子、原子状酸素、および熱サイクルに曝したあとの機械特性の変化から評価した。その結果、PMR-15をマトリックスとするCFRPは、宇宙環境において優れた性能を持つことが明らかとなった。また、電子と陽子の照射を比べても、CFRPの機械特性に違いがないことを明らかにした。
宇田川 昂; 丸山 誠次*; 貴家 恒男; 瀬口 忠男
日本複合材料学会誌, 20(2), p.67 - 72, 1994/00
ガラス繊維強化ビスフェノールA系エポキシ樹脂の機械的性質に対する放射線の影響を調べた。三点曲げ試験で強度変化が始まる敷居線量は30MGyであった。敷居線量に潜在する放射線劣化は、変位に対する荷重曲線から微分弾性率を求めることにより明らかにした。その微分弾性率曲線は二つの変形領域に分けることができ、それぞれ吸水率のデータと超音波顕微鏡観察により、繊維-樹脂界面の剥離および樹脂中におけるマイクロクラックの発生によるものと結論した。
宇田川 昂
高分子論文集, 49(6), p.551 - 553, 1992/06
被引用回数:2 パーセンタイル:20.93(Polymer Science)繊維強化プラスチックの放射線劣化に及ぼす繊維の影響を2MVの電子線を用いて調べた。耐放射線性は、母材にビスフェノールA系エポキシを用いた積層板の三点曲げ強度から評価した。カーボン繊維積層板はガラス繊維積層板より、かなり高い耐放射線性を示した。カーボン繊維とガラス繊維充填材の間にある違いを調べるため、母材としてポリエチレンを用いてモデル化した積層板の吸収線量とゲル分率の関係を調べた。ゲルの生成はカーボン繊維を充填した場合に著しく遅かった。この結果から、カーボン繊維には母材樹脂に対する放射線保護作用があり、これが炭素繊維強化プラスチックに高い耐放射線性を与える主な原因となっていることが分った。
宇田川 昂; 貴家 恒男; 瀬口 忠男
DEI-91-134, p.41 - 47, 1991/12
核融合炉用超電導磁石の絶縁材料として期待されるガラス繊維強化プラスチック(GFRP)の機械特性に対する放射線の影響について、超音波顕微鏡(SAM)による非破壊観察をもとに考察した。本報告は比較的低い温度で硬化可能であり、かつ硬化物は耐熱性と耐放射線性が期待できる常温で液状の4官能エポキシ(テトラグリシジルm-キシレンジアミン)を母材とした硬化剤の異なる2種のGFRPについて調べた。三点曲げ試験による機械特性は、いずれも吸収線量30MGyを越えると低下し、77Kの曲げ強度はさらに低い線量から急激に低下した。無水メチルナジック酸で硬化したGFRPは繊維フィラメントの束と母材層との境界で剥離し、液状ジアミノジフェニルメタンで硬化したGFRPは積層樹脂間で剥離していることがSAM観察から明らかにされた。これらの欠陥は機械特性低下を招く直接的な原因になると解釈した。
貴家 恒男; 宇田川 昂; 瀬口 忠男
DEI-91-135, p.49 - 57, 1991/12
モノマー状態では低粘性でありながら、硬化物は200C以上の耐熱性を有する4官能性エポキシ樹脂の電子線照射効果を分子運動性変化に基づいて検討した。グリシジル基を結びつけている基がベンゼンであるTETRAD-XおよびそれがシクロヘキサンであるTETRAD-Cをジアミノジフェニルメタン(DDM)およびメチルナジック酸(NMA)で硬化した樹脂、また第3成分としてテトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(TGDDM)、bis-フェノール系エポキシ(E828)、BTレジンを混合し硬化した系についても検討した。DDMで硬化したTETRAD-XおよびTETRAD-Cは30MGyまで良好な耐放射線性を示したが硬化剤をNMAとした場合には15MGyで劣化した。また、TGDDM、TETRAD-X、E828を混合して硬化した樹脂はガラス転移温度が高く(250
C)、30MGyまでの耐放射線性を示したが、BT-レジンとの混合硬化物は良好な特性を示さなかった。
宇田川 昂; 貴家 恒男; 瀬口 忠男; 中尾 健志*; 榊原 俊夫*; 菅原 憲明*; 神山 隆之*; 永尾 陽典*; 亀井 克己*
JAERI-M 91-099, 44 Pages, 1991/06
宇宙用構造材料としての繊維強化プラスチックならびに接着剤の放射線、熱衝撃および両者の複合環境暴露試験を行い、材料の機械特性に与える影響を調べた。変性TGDD M/DDS(6376)をマトリックスとする高強度中弾性炭素繊維強化プラスチック(IM-6/6376)は、10MGyの放射線と3000回の熱衝撃(-100~+100C)に耐え、充分な宇宙環境適用性を持つ材料であることが確認された。接着剤の耐環境性は銘柄によって著しく異なり、優劣を判定することは難しかった。この試験では、試料調整において接着剤の厚みを充分確保する必要のあること、および被着体の熱膨張による影響を受け易いことが判った。また、PMR-15やNewTPIなどのポリイミド系マトリックスを用いたCFRPは、複合環境暴露に対して初期の機械特性を保持すると同時に、マイクロクラックの発生もなく、宇宙用構造材料として有望な耐宇宙環境性を示した。