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松田 雅昌; 片野 進; 上藤 哲嗣*; 藤田 全基*; 山田 和芳*
Physical Review B, 66(17), p.172509_1 - 172509_4, 2002/11
被引用回数:17 パーセンタイル:62.05(Materials Science, Multidisciplinary)ここ2,3年の間に、高温超伝導体における磁性と超伝導の相関を明らかにするために磁場中での中性子散乱実験が幾つか行われている。これまでに、ホールドープ型超伝導体LaSr
CuO
とその関連物質において実験が行われており、静的磁気秩序が磁場中安定化し、磁気散乱強度が増加することが報告されている。これは、磁束により超伝導が破壊されている領域を核として静的磁気秩序が発達すると考えられている。これは、磁束格子とスピン揺動の相互作用を意味する。一方、電子ドープ型超伝導体においては、大型で良質な単結晶が得られなかったために、未だ磁場効果の実験がなされていなかった。われわれは大型で良質なNd
Ce
CuO
単結晶を育成し、磁場中での中性子散乱実験を行った。しかし、磁場中で静的磁気秩序に対する効果は観測されなかった。バルクの超伝導が破壊される臨界磁場を越えても磁場効果が見られないという事実は、ホールドープ型と電子ドープ型で磁性と超伝導の相互作用が異なっていることを示唆している。これは、La
Sr
CuO
におけるスピン揺動の研究に対して重要な情報を与えるのみでなく、超伝導発現機構を解明するうえでも重要である。