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論文

Inverse magnetic susceptibility fabrics in pelagic sediment; Implications for magnetofossil abundance and alignment

臼井 洋一*; 山崎 俊嗣*; 岡 壽崇; 熊谷 祐穂*

Journal of Geophysical Research; Solid Earth, 124(11), p.10672 - 10686, 2019/11

 被引用回数:6 パーセンタイル:34.06(Geochemistry & Geophysics)

北西太平洋で採取した長さ12mの遠洋性粘土のピストンコアを調べたところ、帯磁率異方性が異なる領域があることがわかった。遠洋性粘土の岩石磁気測定および強磁性共鳴分光測定を行ったところ、遠洋性粘土中には生物由来の磁鉄鉱が分布しており、これが原因で帯磁率異方性が異なっていると推察された。

論文

Oceanic dispersion of Fukushima-derived Cs-137 simulated by multiple oceanic general circulation models

川村 英之; 古野 朗子; 小林 卓也; 印 貞治*; 中山 智治*; 石川 洋一*; 宮澤 康正*; 碓氷 典久*

Journal of Environmental Radioactivity, 180, p.36 - 58, 2017/12

 被引用回数:11 パーセンタイル:35.55(Environmental Sciences)

本研究では、単一の海洋拡散モデルと複数の海洋大循環モデルを使用して、福島第一原子力発電所事故起因のセシウム137の海洋拡散相互比較シミュレーションを実施した。シミュレーション結果は、福島県沿岸、日本沖合及び外洋で観測されたセシウム137濃度を比較的良好に再現していることが確認された。セシウム137は事故後数か月間は沿岸を南北方向に拡散し、その後、黒潮や黒潮続流により沖合へ拡散されたことが、福島県沿岸、日本沖合及び外洋を対象とした海洋拡散相互比較シミュレーションにより共通して示唆された。事故から1年間のセシウム137の海洋中存在量を定量化することにより、セシウム137が活発に福島県沿岸及び日本沖合から外洋へ拡散し、同時に海洋の浅い層から深い層へ拡散したことが示唆された。

論文

Drift simulation of tsunami debris in the North Pacific

川村 英之; 小林 卓也; 西川 史朗*; 石川 洋一*; 碓氷 典久*; 蒲地 政文*; 麻生 紀子*; 田中 裕介*; 淡路 敏之*

Global Environmental Research (Internet), 18(1), p.81 - 96, 2014/09

2011年3月11日に発生した東日本大震災の津波により東北地方から北太平洋へ流出した洋上漂流物に関して、北太平洋における分布を再現・予報するため、漂流シミュレーションを実施した。その結果、洋上漂流物は最初は黒潮続流と西風により主に東に流されながら、海洋の渦と大気擾乱により南北方向にも広がったと示唆された。浮遊性の高い洋上漂流物は、海流よりも海上風の影響をより強く受けて北太平洋上に広がり、2011年の秋頃には北アメリカ大陸西岸に到着したと考えられる。北アメリカ大陸周辺の洋上漂流物は大気圧の季節変動の影響を受けて広がったことが示唆された。また、予報シミュレーションにより、北アメリカ大陸からフィリピン諸島にかけて、洋上漂流物が帯状に広がることが予報された。

論文

Intercomparison of numerical simulations on oceanic dispersion of the radioactive cesium released because of the Fukushima disaster

川村 英之; 小林 卓也; 古野 朗子; 碓氷 典久*; 蒲地 政文*; 西川 史朗*; 石川 洋一*

Proceedings of 19th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC 2014) (USB Flash Drive), 7 Pages, 2014/08

福島第一原子力発電所から放出された放射性セシウムの濃度を明らかにするため、2011年3月から2013年9月における北太平洋の海洋拡散シミュレーションを行った。一般的に、放射性セシウムの海洋拡散シミュレーションでは、海流のような海況データが濃度分布に大きな影響を与える。本研究では、2種類の独立した海況データを使用して海洋拡散シミュレーションを行った。その結果、福島第一原子力発電所事故から約2年後には北太平洋における$$^{137}$$Cs濃度は事故前のバックグラウンドレベル以下になったことが2つの海洋拡散シミュレーションから示唆された。また、海洋拡散シミュレーションの相互比較から、黒潮続流域の中規模渦が海表面における放射性セシウム濃度を効果的に希釈したことが示唆された。さらに、中規模渦に伴う強い下降流が放射性セシウムを中層に輸送したことが示唆され、この現象は将来の北太平洋における放射性セシウム濃度を評価する上で重要なことだと考えられる。

論文

Switching of intra-orbital spin excitations in electron-doped iron pnictide superconductors

飯村 壮史*; 松石 聡*; 宮川 仁*; 谷口 尚*; 鈴木 雄大*; 臼井 秀知*; 黒木 和彦*; 梶本 亮一; 中村 充孝; 稲村 泰弘; et al.

Physical Review B, 88(6), p.060501_1 - 060501_5, 2013/08

 被引用回数:26 パーセンタイル:71.33(Materials Science, Multidisciplinary)

We investigate the doping dependence of the magnetic excitations in two-superconducting-dome-system LaFeAsO$$_{1-x}$$D$$_{x}$$. Using inelastic neutron scattering, spin fluctuations at different wavenumbers were observed under both superconducting domes around $$x = 0.1$$ and 0.4, but vanished at $$x = 0.2$$ corresponding to the $$T_c$$ valley. Theoretical calculations indicate that the characteristic doping dependence of spin fluctuations is rationally explained as a consequence of the switching of the two intra-orbital nestings within Fe-3$$d_{YZ, ZX}$$ and 3$$d_{X^2-Y^2}$$ by electron doping. The present results imply that the multi-orbital nature plays an important role in the doping and/or material dependence of the $$T_{c}$$ of the iron pnictide superconductors.

論文

$$s_{pm}$$-like spin resonance in the iron-based nodal superconductor BaFe$$_2$$(As$$_{0.65}$$P$$_{0.35}$$)$$_2$$ observed using inelastic neutron scattering

石角 元志; 永井 佑紀; 樹神 克明; 梶本 亮一; 中村 充孝; 稲村 泰弘; 脇本 秀一; 中村 博樹; 町田 昌彦; 鈴木 雄大*; et al.

Physical Review B, 84(14), p.144517_1 - 144517_5, 2011/10

 被引用回数:26 パーセンタイル:70.69(Materials Science, Multidisciplinary)

$$T_c$$=30K、鉄系超伝導体BaFe$$_2$$(As$$_{0.65}$$P$$_{0.35}$$)$$_2$$の粉末試料を用いて非弾性中性子散乱測定を行った。この系は超伝導オーダーパラメータにラインノードを持っているが、われわれはスピン共鳴をラインノードを持たない$$s_{pm}$$鉄系超伝導体と同じ散乱ベクトルに観測した。さらに、共鳴の増大率はホールと電子面間における符号反転領域の尺度になるが、ラインノードを持たないものと同程度であった。これらのことはこの系におけるフェルミ面間の符号反転が支配的でラインノードはひとつのフェルミ面で符号反転領域を限られた領域しか作らないことを意味する。それゆえ、この系はLaFePO$$_{1-y}$$やKFe$$_2$$As$$_2$$($$T_c < $$10K)などのノードを持つ系よりも高い$$T_c$$を保持する。理論計算との比較は水平ラインノードが観測結果を再現するモデルの候補であることを示唆する。

論文

Effects of hydrogen peroxide and oxygen on corrosion of stainless steel in high temperature water

内田 俊介*; 佐藤 智徳; 森島 祐介*; 廣瀬 達也*; 宮澤 孝裕*; 柿沼 永郎*; 佐藤 義之*; 臼井 直志*; 和田 陽一*

Proceedings of 12th International Conference on Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems-Water Reactors (CD-ROM), p.19 - 29, 2005/00

沸騰水型原子炉(BWR)の冷却水には水の放射線分解により生成した過酸化水素と酸素が混在していることが指摘されているが、ステンレス鋼の腐食や応力腐食割れに及ぼす過酸化水素の影響に関するデータは少ない。本研究では、過酸化水素及び酸素を含む、BWRを模擬する高温高圧水に浸漬されたステンレス鋼の静的,動的挙動を周波数依存複素インピーダンス(FDCI)及び腐食電位(ECP)測定により評価した。試験片の表面被膜の多元分析(LRS, SIMS, XPS, 接触電気抵抗測定など)を実施した。その結果、以下が確認された。(1)BWRの通常水質(NWC)が100pp H$$_{2}$$O$$_{2}$$により模擬され、水素注入(HWC)は10ppb H$$_{2}$$O$$_{2}$$により模擬できる。(2)HWC下でのECPはNWCと同様に高いが、酸化被膜の溶解はNWCより大変小さい。(3)NWCとHWCの同レベルのECPは被膜の電気抵抗と溶解の複合効果による。(4)100ppbH$$_{2}$$O$$_{2}$$に浸漬された試験片の明らかな質量減少が得られた。これらより、BWRの1次冷却水の腐食環境が過酸化水素により決定され、その評価指標がECPだけでは不十分であることが確認された。

論文

Improvement of the ion source power supply for JT-60 negative-ion based NBI

大森 憲一郎; 薄井 勝富; 大島 克己*; 大賀 徳道; 河合 視己人; 渡邊 和弘; 伊藤 孝雄; 栗山 正明; 小野 要一*; 川島 秀一*

Fusion Technology 1998, 1, 4 Pages, 1998/00

JT-60負イオンNBI装置(N-NBI)は、1996年よりビーム出力の増大を図りながらJT-60プラズマへの入射実験を行っている。これまでの運転において、N-NBIの主要構成機器の一つであるイオン源用電源でもいくつかの問題が発生した。これらの多くは、ビーム出力の増大に伴い発生頻度が増したイオン源におけるブレークダウンが原因であると推定された。そこで、これらに対処するため、加速電源制御系のディジタル制御化改造、フィラメント電源電圧検出回路へのフィルタ増設、あるいは、アーク電源の過電流に対する保護レベルの見直しといった改造が行われた。また、その他の電源においても、ビーム入射の最適化を目指し、いくつかの改造・調整等が実施された。本シンポジウムでは、N-NBIの運転時に電源において発生した問題点、それに対する対処(改造)、そしてその結果について報告する。

口頭

鉄系超伝導体の非弾性中性子散乱

石角 元志; 永井 佑紀; 樹神 克明; 梶本 亮一; 中村 充孝; 稲村 泰弘; 水野 文夫; 脇本 秀一; 中村 博樹; 町田 昌彦; et al.

no journal, , 

鉄系高温超伝導体が東京工業大学の細野研究室において発見されて以来もうすぐ3年になるが、超伝導転移温度($$T_c$$)は最高で55Kと、銅酸化物高温超伝導体に続く2番目に高い物質系となっている。そのなかで最初に発見されたLaFeAsO$$_{1-x}$$F$$_x$$ ($$T_c^{max}$$=28K)系と最近、オーダーパラメータにノードが発見され話題となったBaFe$$_2$$(As,P)$$_2$$の粉末試料を、われわれはフェルミチョッパー型分光器(四季:BL01)を用いて調べてきたので、その結果について報告する。

口頭

Resonant spin excitation on iron-based superconductor BaFe$$_2$$(As,P)$$_2$$

石角 元志; 永井 佑紀; 樹神 克明; 梶本 亮一; 中村 充孝; 稲村 泰弘; 脇本 秀一; 中村 博樹; 町田 昌彦; 鈴木 雄大*; et al.

no journal, , 

鉄系超伝導体の中で最高の$$T_c$$を有する$$Ln$$1111系の超伝導ギャップ対称性は磁場進入長や中性子散乱実験などの結果からフルギャップ$$s$$$$pm$$波だと考えられている。一方、BaFe$$_2$$(As,P)$$_2$$ではその比較的高い$$T_c$$(=30K)にもかかわらず、磁場進入長や熱伝導度の実験より超伝導ギャップにラインノードが存在することが提案されている。したがって対称性の異なるBaFe$$_2$$(As,P)$$_2$$の非弾性中性子散乱ではLa1111とは異なる$$Q$$位置,$$E$$依存性の共鳴モードが期待される。本研究でわれわれは、最適ドープBaFe$$_2$$(As$$_{0.65}$$P$$_{0.35}$$)$$_2$$の多結晶粉末試料の非弾性中性子散乱測定をフェルミチョッパー分光器,四季(J-PARC)を用いて行った。測定の結果、磁気励起は他のフルギャップ$$s$$$$pm$$波系とほぼ同じ$$(Q,E)$$位置において、同程度の共鳴による増大が観測された。この系はフルギャップ$$s$$$$pm$$波系とほぼ同じ磁気励起の特徴を持っていることを意味する。講演では中性子散乱の結果とラインノードの存在から考えられる超伝導ギャップ対称性について考察する。

口頭

Inelastic neutron scattering studies on iron-based high-$$T_c$$ superconductors

石角 元志; 樹神 克明; 脇本 秀一; 梶本 亮一; 中村 充孝; 稲村 泰弘; 水野 文夫; 永井 佑紀; 中村 博樹; 町田 昌彦; et al.

no journal, , 

さまざまな種類の鉄系超伝導体の中で、われわれはフェルミチョッパー分光器(四季:J-PARC)を用いて、LaFeAsO$$_{1-x}$$F$$_x$$ ($$T_c^{max}$$=28K)とBaFe$$_2$$(As,P)$$_2$$ ($$T_c^{max}$$=31K)を中心に研究してきた。これまで得られたデータをもとにして高$$T_c$$と磁気揺らぎの関係性について議論する。

口頭

Spin resonance on Fe-based superconductor BaFe$$_2$$(As,P)$$_2$$ with nodal gap symmetry

石角 元志; 樹神 克明; 脇本 秀一; 梶本 亮一; 中村 充孝; 稲村 泰弘; 永井 佑紀; 中村 博樹; 町田 昌彦; 鈴木 雄大*; et al.

no journal, , 

最適ドープBaFe$$_2$$(As$$_{0.65}$$P$$_{0.35}$$)$$_2$$の粉末試料($$sim$$36g)を用いて中性子非弾性散乱測定を行った。その結果、常伝導状態での磁気励起と超伝導状態での共鳴の増大の両方が、La1111系と同程度に観測された。このことは、オーダーパラメータが他のフルギャップ$$s_{pm}$$波系とほぼ同じであることを示している。中性子非弾性散乱の結果と他のラインノードを示唆する実験を考え合わせると、この系の超伝導対称性は基本的には$$s_{pm}$$対称性が支配的でわずかにオーダーパラメータの符号が反転している領域が存在することが考えられる。かつ、このことがこの系がノードを持ちながら高い$$T_{rm c}$$を保有する理由となっている。

口頭

鉄系超伝導体La1111系及びBaFe$$_2$$(As,P)$$_2$$の磁気散乱

石角 元志; 永井 佑紀; 樹神 克明; 梶本 亮一; 中村 充孝; 稲村 泰弘; 水野 文夫; 脇本 秀一; 中村 博樹; 町田 昌彦; et al.

no journal, , 

われわれは、鉄系超伝導体LaFeAsO$$_{1-x}$$F$$_x$$($$T^{max}_{rm c}$$=28K)及びBaFe$$_2$$(As,P)$$_2$$($$T^{max}_{rm c}$$=31K)の粉末試料を用いた非弾性中性子散乱の測定を系統的に行ってきたので、その結果について報告する。

口頭

Spin resonance mode on Fe-based superconductor BaFe$$_2$$(As,P)$$_2$$ with $$T_{rm c}$$=30K

石角 元志; 永井 佑紀; 樹神 克明; 梶本 亮一; 中村 充孝; 稲村 泰弘; 脇本 秀一; 中村 博樹; 町田 昌彦; 鈴木 雄大*; et al.

no journal, , 

超伝導オーダーパラメータにラインノードを持つBaFe$$_2$$(As,P)$$_2$$の粉末非弾性中性子散乱実験をJ-PARC, フェルミチョッパー分光器(四季)を用いて行った。予想に反して、超伝導状態におけるスピン共鳴はラインノードを持たないフルギャップs$$pm$$波の鉄系超伝導体と同じQ位置、ほぼ同程度の共鳴による増大率が観測された。このことはBaFe$$_2$$(As,P)$$_2$$のオーダーパラメータの対称性がフルギャップs$$pm$$波が支配的になっていることを示唆する。講演では理論計算との比較から考えられる超伝導ギャップ対称性について議論する。

口頭

Spin resonance on nodal iron-based high-TC superconductors

石角 元志; 樹神 克明; 脇本 秀一; 梶本 亮一; 中村 充孝; 稲村 泰弘; 水野 文夫; 永井 佑紀; 中村 博樹; 町田 昌彦; et al.

no journal, , 

オーダーパラメータにノードを持つ鉄系超伝導体LaFePO$$_{0.9}$$($$T_{rm c}$$=5K)及びBaFe$$_2$$(As,P)$$_2$$($$T_{rm c}$$=30K)のスピン揺らぎについて、J-PARC, MLFのチョッパー分光器(四季)とJRR-3号炉の3軸分光器(TAS-1)を相補的に用いた非弾性中性子散乱の系統的な研究を行ってきたのでその結果について報告する。

口頭

震災漂流物の予測シミュレーション

川村 英之; 小林 卓也; 西川 史朗*; 石川 洋一*; 碓氷 典久*; 蒲地 政文*

no journal, , 

2011年3月に発生した東日本大震災の津波により、大量の震災漂流物が東北地方から太平洋へ流出した。本研究では、震災漂流物が海洋環境に与える影響を評価するため、海洋研究開発機構や気象庁気象研究所と協力して、太平洋における震災漂流物の分布を数値シミュレーションにより予測した。震災漂流物の予測シミュレーションには、原子力機構が開発した海洋中物質移行モデル(SEA-GEARN)を使用した。震災漂流物の予測シミュレーションを行うためには、海流と海上風のデータが必要となるが、2011年3月から2013年9月までの期間は、気象庁気象研究所の海洋データ同化システム(MOVE)で計算された海流と海上風のデータを使用した。また、2013年10月から2016年6月までの期間は、海洋研究開発機構の大気海洋結合データ同化システム(K7)で計算された海流と海上風のデータを使用した。予測シミュレーションの結果、震災漂流物は黒潮続流と呼ばれる海流により北太平洋上を主に東向きに流され、北アメリカ大陸西岸に到達したことが示唆された。また、震災漂流物は今後、赤道から北緯30度付近までの北太平洋南部に主に分布する傾向があることが予測された。

口頭

Drift simulation of Japan Tsunami Marine Debris (JTMD) as an application of data assimilation

蒲地 政文*; 川村 英之; 石川 洋一*; 碓氷 典久*

no journal, , 

2011年3月11日に発生した東日本大震災後、津波により流出した洋上漂流物の北太平洋における分布や大陸沿岸への漂着場所・漂着日時を予測するため、海洋研究開発機構・原子力機構・気象庁気象研究所が共同して、洋上漂流物の漂流シミュレーションを実施してきた。漂流シミュレーションは、海洋データ同化システムMOVE/MRI.COM-WNP,NP、大気海洋結合データ同化システムK7、及び原子力機構が開発した海洋拡散モデルSEA-GEARNを使用して行われた。データ同化を適用して計算された海流・海上風データを使用し、海上風の影響を洋上漂流物の形状毎に考慮することで、洋上漂流物の高精度な予測が可能であることが、実際に確認された洋上漂流物の目視情報等から明らかになった。

口頭

福島第一原子力発電所から放出された$$^{137}$$Csの海洋拡散相互比較シミュレーション

川村 英之; 古野 朗子; 小林 卓也; 印 貞治*; 中山 智治*; 石川 洋一*; 宮澤 康正*; 碓氷 典久*

no journal, , 

福島第一原子力発電所から海洋へ放出された$$^{137}$$Csの海洋拡散シミュレーションはこれまで数多く行われてきたが、シミュレーションには放出量や海況データ等に起因する誤差が含まれている。本研究では、5種類の海況データを入力データとした海洋拡散シミュレーションを実施することで、海況データの相違による$$^{137}$$Csの海洋中移行への影響を解析し、福島県沿岸から北太平洋広域までの$$^{137}$$Csの海洋中移行を明らかにすることを目的としている。水平解像度が低いシミュレーションと比較して、高解像度シミュレーションは福島県の海岸線と沖合で観測された$$^{137}$$Cs濃度を良好に再現しており、事故から数か月間は海洋へ直接放出された$$^{137}$$Csが福島県沿岸を主に南北方向に拡散したことが示唆された。北太平洋西部や北太平洋全域を対象としたシミュレーションは、比較的解像度が低いがデータ同化手法により主な海流の変動を良好に再現しており、$$^{137}$$Csが沿岸から外洋へ輸送される過程で黒潮続流が大きな役割を担っていたことが示唆された。また、$$^{137}$$Csは事故直後は主に混合層に存在していたが、1年後には混合層以深にも輸送されたことが定量的に示された。

口頭

Oceanic dispersion of Fukushima-derived Cs-137 in the coastal, offshore, and open oceans simulated by multiple oceanic general circulation models

川村 英之; 古野 朗子; 小林 卓也; 印 貞治*; 中山 智治*; 石川 洋一*; 宮澤 康正*; 碓氷 典久*

no journal, , 

本研究では、複数の海況データを入力データとして、海洋拡散モデルSEA-GEARN-FDMを使用し、福島第一原子力発電所から放出されたセシウム137の海洋拡散シミュレーションを実施した。セシウム137のソースタームとしては、WSPEEDI-IIを使用した大気拡散シミュレーションで計算された海表面沈着量と福島第一原子力発電所から海洋への直接放出量を考慮した。海洋拡散シミュレーションで計算された沿岸・沖合・外洋のセシウム137濃度は、観測されたセシウム137濃度を良好に再現した。福島第一原子力発電所から海洋へ直接放出されたセシウム137は、事故後の数か月間は沿岸に沿って南北方向に拡散し、黒潮や黒潮続流により沖合へ東向きに拡散されたことが示唆された。黒潮や黒潮続流が流れる海域では、これらに伴う中規模渦により、セシウム137が活発に希釈されたと考えられる。事故後の1年間における沿岸・沖合・外洋のセシウム137の海水中存在量を解析した結果、セシウム137が外洋へ活発に拡散されるとともに、表層から深層へ沈み込んだことが示唆された。

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