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佐々木 宏和*; 秋谷 俊太*; 大場 洋次郎; 大沼 正人*; 大久保 忠勝*; 埋橋 淳*
no journal, ,
電子機器の小型軽量化や高性能化に伴い、リードやコネクタに使用される銅合金には強度および導電性の両立が求められている。Cu-Ni-Si合金は、このような要求を満たす材料として注目されており、Cu母相中にNi-Si系化合物を微細に析出させることにより、Cu母相による導電性とNi-Si析出物による高い強度を兼ね備えている。この特性は、Ni-Si析出物のサイズや数密度、母相への固溶量等に依存するため、これらのパラメータを高精度に評価し、精密に制御する技術の開発に結びつけることが重要である。そこで本研究では、X線小角散乱法(SAXS)と中性子小角散乱法(SANS)、3次元アトムプローブ法を用いてNi-Si析出物の評価を行った。SAXSとSANSの散乱強度を絶対強度で測定することにより、Ni-Si析出物が均一な組成ではなく、コア-シェル状であることを明らかにした。また、3次元アトムプローブ法の結果と合わせて解析することにより、Cu母相とNi-Si析出物の界面に、Cu-Ni-Siが相互に拡散した領域が存在することが分かった。