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Vincent, B.*; 杉山 智之; 更田 豊志
JAEA-Research 2006-083, 39 Pages, 2007/01
NSRR実験では燃料棒被覆管の表面に溶接した熱電対により被覆管温度を計測している。本研究では、熱電対への熱伝導に起因する温度測定誤差の評価を行った。CASTEMコードを用いた解析の結果、被覆管温度が400Cを超える前には熱容量の効果が支配的であることが明らかになった。誤差はこの状態で最大となり、被覆管表面に酸化膜がない場合には-100C(過小評価)、酸化膜が100ミクロンの場合には+150C(過大評価)となる。被覆管温度が400Cを超え、膜沸騰に遷移した場合には熱電対によるフィン効果が支配的となり、誤差は酸化膜なしで-20C、酸化膜が100ミクロンの場合には+50Cとなった。なお、熱電対溶接による影響は半径約0.5mmの範囲に限定されていた。解析結果に基づいて求めた伝達関数により、熱電対の計測記録から正確な被覆管表面温度を得ることが可能となった。