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二宮 和彦*; 大澤 崇人; 寺田 健太郎*; 和田 大雅*; 長澤 俊作*; Chiu, I.-H.; 中村 智樹*; 他40名*
Meteoritics & Planetary Science, 59(8), p.2044 - 2057, 2024/08
被引用回数:1 パーセンタイル:68.92(Geochemistry & Geophysics)小惑星探査機「はやぶさ」2が持ち帰った小惑星リュウグウのサンプルは、太陽系の起源と進化を調べる上で重要である。ここでは、非破壊ミュオン元素分析法を用いて測定した123mgのリュウグウ試料の元素組成を報告する。3種類の炭素質コンドライトを用いたミュオンX線スペクトルから、元素組成とミュオンX線強度の関係を各元素について求めた。検量線は直線性を示し、リュウグウの元素組成は定量的に決定された。リュウグウの元素組成は、サンプル数が多いため、小惑星リュウグウの平均的なバルク元素組成を反映している。リュウグウの元素組成はオルグイユ(CI1)と類似しており、CI1に分類されるべきである。しかし、リュウグウのO/Si比はオルグイユのO/Si比より25%低く、オルグイユが地球に落下した後、地球物質によって深刻に汚染された可能性を示している。これらの結果は、リュウグウ試料が太陽系の固体物質としてCIコンドライトよりも代表的であることを示している。
大澤 崇人; 長澤 俊作*; 二宮 和彦*; 高橋 忠幸*; 中村 智樹*; 和田 大雅*; 谷口 秋洋*; 梅垣 いづみ*; 久保 謙哉*; 寺田 健太郎*; et al.
ACS Earth and Space Chemistry (Internet), 7(4), p.699 - 711, 2023/04
被引用回数:6 パーセンタイル:83.64(Chemistry, Multidisciplinary)小惑星試料中の炭素をはじめとする主要元素の濃度は、地球上の生命の誕生や太陽系の進化について非常に重要な情報を与えてくれる。ミュオンX線を用いた元素分析は、固体物質の元素組成を決定する最も優れた分析方法の一つであり、特にバルク試料中の軽元素濃度を非破壊で測定できる唯一の方法である。我々は、探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから回収した貴重な微小試料中の炭素などの主要元素の濃度を測定するために、ミュオンX線を用いた新しい分析システムを開発した。この分析システムは、ステンレス製の分析チャンバー、クリーンな環境で小惑星サンプルを操作するためのアクリル製のグローブボックス、分析チャンバーを囲むように配置されたGe半導体検出器から構成されている。測定に重要なバックグラウンドレベルを含め、分析装置の性能は初期から後期まで大幅に向上した。フィージビリティスタディの結果、最新型のミュオンX線分析装置は、「はやぶさ2」のサンプルモデル中の炭素濃度を6日間の測定で10%以下の不確かさで決定できることがわかった。