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論文

Onset of collectivity for argon isotopes close to $$N=32$$

Linh, B. D.*; Corsi, A.*; Gillibert, A.*; Obertelli, A.*; Doornenbal, P.*; Barbieri, C.*; Duguet, T.*; G$'o$mez-Ramos, M.*; Holt, J. D.*; Hu, B. S.*; et al.

Physical Review C, 109(3), p.034312_1 - 034312_15, 2024/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:79.23(Physics, Nuclear)

理化学研究所RIビームファクトリーにて中性子過剰核$$^{50}$$Arビームからの1中性子ノックアウト反応実験を行い、$$^{49}$$Arのエネルギー準位および分光学的因子を導出した。特に、第一励起状態の$$1/2^-$$への分光学的因子が大きいことから、始状態の$$^{50}$$Arの基底状態において中性子が$$p_{1/2}$$軌道を多く占めていることがわかった。これは、中性子数32がよい魔法数として知られる$$^{52}$$Caとは異なった性質であり、カルシウムからアルゴンへと陽子が2個減ることで閉殻構造が大きく崩れることが明らかになった。

論文

Electromagnetic moments of the antimony isotopes $$^{112-133}$$Sb

Lechner, S.*; 宮城 宇志*; Xu, Z. Y.*; Bissell, M. L.*; Blaum, K.*; Cheal, B.*; Devlin, C. S.*; Garcia Ruiz, R. F.*; Ginges, J. S. M.*; Heylen, H.*; et al.

Physics Letters B, 847, p.138278_1 - 138278_9, 2023/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:75.57(Astronomy & Astrophysics)

不安定核を含むアンチモン同位体$$^{112-133}$$Sbの磁気モーメントと電気的四重極モーメントをレーザー分光を用いて測定した。現象論的な相互作用と有効演算子を用いた殻模型計算によって測定値をよく再現することができた。第一原理に基づいたVS-IMSRG法による殻模型計算では、磁気モーメントは現象論的な有効演算子を用いればよく実験値を再現するものの、電気的四重極モーメントについては有効電荷を用いても現象論的な相互作用を用いた計算ほどには実験値を再現することができなかった。

論文

Validation of the $$^{10}$$Be ground-state molecular structure using $$^{10}$$Be($$p,palpha$$)$$^{6}$$He triple differential reaction cross-section measurements

Li, P. J.*; Beaumel, D.*; Lee, J.*; Assi$'e$, M.*; Chen, S.*; Franchoo, S.*; Gibelin, J.*; Hammache, F.*; Harada, T.*; 延与 佳子*; et al.

Physical Review Letters, 131(21), p.212501_1 - 212501_7, 2023/11

 被引用回数:6 パーセンタイル:75.19(Physics, Multidisciplinary)

$$^{10}$$Beのクラスター構造を($$p,palpha$$)反応を用いて調査した。三重微分断面積が実験的に測定され、Tohsaki-Horiuchi-Schuck-R$"o$pke波動関数の方法や反対称化分子動力学を用いた歪曲波インパルス近似計算と比較した。実験データと理論計算の顕著な一致が確認され、$$^{10}$$Beの比較的コンパクトな分子状態を確認した。

論文

PANDORA Project for the study of photonuclear reactions below $$A=60$$

民井 淳*; Pellegri, L.*; S$"o$derstr$"o$m, P.-A.*; Allard, D.*; Goriely, S.*; 稲倉 恒法*; Khan, E.*; 木戸 英治*; 木村 真明*; Litvinova, E.*; et al.

European Physical Journal A, 59(9), p.208_1 - 208_21, 2023/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:75.57(Physics, Nuclear)

光核反応は原子核構造の観点からも応用の観点からも重要であるにも関わらず、その反応断面積は未だに不定性が大きい。近年、超高エネルギー宇宙線の起源を探るために、鉄よりも軽い原子核の光核反応断面積を正確に知る必要が指摘されている。この状況を打破するため、原子核物理の実験、理論、宇宙物理の共同研究となるPANDORAプロジェクトが始まった。本論文はその計画の概要をまとめたものである。原子核実験ではRCNP、iThembaによる仮想光子実験とELI-NPによる実光子実験などが計画されている。原子核理論では、乱雑位相近似計算、相対論的平均場理論、反対称化分子動力学、大規模殻模型計算などが計画されている。これらで得られた信頼性の高い光核反応データベースと宇宙線伝搬コードを組み合わせ、超高エネルギー宇宙線の起源の解明に挑む。

論文

Level structures of $$^{56,58}$$Ca cast doubt on a doubly magic $$^{60}$$Ca

Chen, S.*; Browne, F.*; Doornenbal, P.*; Lee, J.*; Obertelli, A.*; 角田 佑介*; 大塚 孝治*; 茶園 亮樹*; Hagen, G.*; Holt, J. D.*; et al.

Physics Letters B, 843, p.138025_1 - 138025_7, 2023/08

 被引用回数:6 パーセンタイル:87.68(Astronomy & Astrophysics)

$$^{57,59}$$Scからの1陽子ノックアウト反応を用いて、$$^{56}$$Caと$$^{58}$$Caのガンマ崩壊を観測した。$$^{56}$$Caでは1456(12)keVの$$gamma$$線遷移が、$$^{58}$$Caでは1115(34)keVの遷移が観測された。どちらの遷移も暫定的に$$2^{+}_{1} rightarrow 0^{+}_{gs}$$と割り当てられた。有効核子間相互作用をわずかに修正した広い模型空間での殻模型計算では、$$2^{+}_{1}$$準位エネルギー、2中性子分離エネルギー、反応断面積が実験とよく一致し、N=34閉殻の上に新しい殻が形成されていることを裏付けた。その構成要素である$$0_{f5/2}$$$$0_{g9/2}$$軌道はほぼ縮退しており、これは$$^{60}$$Caが二重魔法核である可能性を排除し、Ca同位体のドリップラインを$$^{70}$$Caあるいはそれ以上にまで広げる可能性がある。

論文

Multiple mechanisms in proton-induced nucleon removal at $$sim$$100 MeV/nucleon

Pohl, T.*; Sun, Y. L.*; Obertelli, A.*; Lee, J.*; G$'o$mez-Ramos, M.*; 緒方 一介*; 吉田 数貴; Cai, B. S.*; Yuan, C. X.*; Brown, B. A.*; et al.

Physical Review Letters, 130(17), p.172501_1 - 172501_8, 2023/04

 被引用回数:7 パーセンタイル:87.40(Physics, Multidisciplinary)

大きなフェルミ面非対称性を持つ陽子過剰な$$^{14}$$O原子核からの100MeV/nucleonでの陽子による陽子・中性子除去反応について報告した。この結果は、quasi-freeノックアウト反応、非弾性散乱、核子移行反応を含む複数の反応機構の定量的寄与を初めて示すものである。このようなエネルギー領域では通常無視される非弾性散乱と核子移行の寄与が、弱束縛陽子と強束縛中性子の除去反応断面積にそれぞれ約50%と30%寄与していることが示された。

論文

A Colossal barocaloric effect induced by the creation of a high-pressure phase

Jiang, X.*; 服部 高典; Xu, X.*; Li, M.*; Yu, C.*; Yu, D.*; Mole, R.*; 矢野 真一郎*; Chen, J.*; He, L.*; et al.

Materials Horizons, 10(3), p.977 - 982, 2023/03

 被引用回数:17 パーセンタイル:94.23(Chemistry, Multidisciplinary)

現在の蒸気圧縮式冷凍機に代わる環境に優しい冷凍機として、バロカロリック効果に基づく固体冷凍機が世界的に注目されている。一般に、バロカロリック効果が発現する相はいずれも常圧でも存在する。ここでは、それらの物質と違って、KPF$$_{6}$$が高圧の菱面体晶相を生成することにより、巨大なバロカロリック効果を示すことを実証した。相図は、圧力依存の熱量測定、ラマン散乱測定、中性子回折測定に基づいて構築されたものである。本研究は、巨大バロカロリー効果に、高圧相の生成という新たな手法をもたらすと期待される。

論文

"Southwestern" boundary of the $$N = 40$$ island of inversion; First study of low-lying bound excited states in $$^{59}$$V and $$^{61}$$V

Elekes, Z.*; Juh$'a$sz, M. M.*; Sohler, D.*; Sieja, K.*; 吉田 数貴; 緒方 一介*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Achouri, N. L.*; 馬場 秀忠*; et al.

Physical Review C, 106(6), p.064321_1 - 064321_10, 2022/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:39.49(Physics, Nuclear)

$$^{59}$$Vと$$^{61}$$Vの低励起準位構造を初めて探索した。$$^{61}$$Vについては中性子ノックアウト反応と陽子非弾性散乱が、$$^{59}$$Vについては中性子ノックアウト反応データが得られた。$$^{59}$$Vについては4つ、$$^{61}$$Vについては5つの新たな遷移が確認された。Lenzi-Nowacki-Poves-Sieja (LNPS)相互作用に基づく殻模型計算との比較によって、それぞれの同位体について確認されたガンマ線のうち3つが、first 11/2$$^{-}$$状態とfirst 9/2$$^{-}$$状態からの崩壊と決定された。$$^{61}$$Vについては、($$p$$,$$p'$$)非弾性散乱断面積は四重極変形と十六重極変形を想定したチャネル結合法により解析されたが、十六重極変形の影響により、明確に反転の島に属するとは決定できなかった。

論文

Extended $$p_{3/2}$$ neutron orbital and the $$N = 32$$ shell closure in $$^{52}$$Ca

Enciu, M.*; Liu, H. N.*; Obertelli, A.*; Doornenbal, P.*; Nowacki, F.*; 緒方 一介*; Poves, A.*; 吉田 数貴; Achouri, N. L.*; 馬場 秀忠*; et al.

Physical Review Letters, 129(26), p.262501_1 - 262501_7, 2022/12

 被引用回数:12 パーセンタイル:84.09(Physics, Multidisciplinary)

$$sim$$230MeV/nucleonでの$$^{52}$$Caからの中性子ノックアウト反応が$$gamma$$線分光と行われ、$$1f_{7/2}$$$$2p_{3/2}$$軌道からの中性子ノックアウト反応の運動量分布が測定された。断面積は$$N=32$$の閉殻と整合し、Ca同位体での$$N=28$$$$N=34$$閉殻と同程度に強い閉殻であることが確認された。運動量分布の分析から$$1_{f7/2}$$$$2p_{3/2}$$軌道の平均二乗根半径の差は0.61(23)fmと決定され、これはmodified-shell-modelによる予言の0.7fmと整合した。これは、中性子過剰なCa同位体での$$2p_{3/2}$$軌道半径が大きいことが、中性子数にしたがって線形的に荷電半径が増える意外な現象の原因であることを示唆している。

論文

Transport model comparison studies of intermediate-energy heavy-ion collisions

Walter, H.*; Colonna, M.*; Cozma, D.*; Danielewicz, P.*; Ko, C. M.*; Kumar, R.*; 小野 章*; Tsang, M. Y. B*; Xu, J.*; Zhang, Y.-X.*; et al.

Progress in Particle and Nuclear Physics, 125, p.103962_1 - 103962_90, 2022/07

 被引用回数:71 パーセンタイル:96.00(Physics, Nuclear)

原子核-原子核衝突や原子核の状態方程式の研究において、反応計算モデルは重要なツールとなり、世界中で開発が進んでいる。本論文は、原子力機構のJQMD-2.0を含め、現在開発中の複数のコード開発者の協力により、これらコードを同じ条件で比較することで共通点や差異を明らかにしたプロジェクトTransport Model Evaluation Project (TMEP)を総括したものである。参加したコードはBoltzmann-Uehling-Uhlenbeck(BUU)法に基づく13のコードと、Quantum Molecular Dynamics (QMD)法に基づく12のコードであった。プロジェクトでは、Au原子核同士を衝突させてその終状態を観測する現実的な計算や、一辺が640nmの箱に核子を詰めて時間発展させる仮想的な計算を行った。その結果、BUU法コードとQMD法コードは計算原理が異なるため、計算の設定に関係なく系統的な差異が生じることが明らかになった。その一方で、同じ方法を採用するコード間の比較では、時間発展を細かく計算することでコード間の差は埋まっていき、一定の収束値を持つことが示された。この結果は今後開発される同分野のコードのベンチマークデータとして有用なものであるだけでなく、原子核基礎物理学の実験や理論研究の標準的な指針としても役に立つことが期待される。

論文

A First glimpse at the shell structure beyond $$^{54}$$Ca; Spectroscopy of $$^{55}$$K, $$^{55}$$Ca, and $$^{57}$$Ca

小岩井 拓真*; Wimmer, K.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Barbieri, C.*; Duguet, T.*; Holt, J. D.*; 宮城 宇志*; Navr$'a$til, P.*; 緒方 一介*; et al.

Physics Letters B, 827, p.136953_1 - 136953_7, 2022/04

 被引用回数:5 パーセンタイル:70.77(Astronomy & Astrophysics)

中性子過剰核$$^{54}$$Caでは、新魔法数34が発見されて以来、その構造を知るために多くの実験がなされてきたが、それを超える中性子過剰核の情報は全く知られてこなかった。本論文では、理化学研究所RIBFにて$$^{55}$$K, $$^{55}$$Ca, $$^{57}$$Caの励起状態から脱励起するガンマ線を初めて観測した結果を報告した。それぞれ1つのガンマ線しか得られなかったものの、$$^{55}$$Kおよび$$^{55}$$Caのデータは、それぞれ、陽子の$$d_{3/2}$$$$s_{1/2}$$軌道間のエネルギー差、中性子の$$p_{1/2}$$$$f_{5/2}$$軌道間のエネルギー差を敏感に反映し、両方とも最新の殻模型計算によって200keV程度の精度で再現できることがわかった。また、1粒子状態の程度を特徴づける分光学的因子を実験データと歪曲波インパルス近似による反応計算から求め、その値も殻模型計算の値と矛盾しないことがわかった。

論文

The $$^{59}$$Fe(n,$$gamma$$)$$^{60}$$Fe cross section from the surrogate ratio method and its effect on the $$^{60}$$Fe nucleosynthesis

Yan, S. Q.*; Li, X. Y.*; 西尾 勝久; Lugaro, M.*; Li, Z. H.*; 牧井 宏之; Pignatari, M.*; Wang, Y. B.*; Orlandi, R.; 廣瀬 健太郎; et al.

Astrophysical Journal, 919(2), p.84_1 - 84_7, 2021/10

 被引用回数:2 パーセンタイル:13.66(Astronomy & Astrophysics)

The long-lived $$^{60}$$Fe (with a half-life of 2.62 Myr) is a crucial diagnostic of active nucleosynthesis in the Milky Way galaxy and in supernovae near the solar system. The neutron-capture reaction $$^{59}$$Fe(n,$$gamma$$)$$^{60}$$Fe on $$^{59}$$Fe (half-life=44.5 days) is the key reaction for the production of $$^{60}$$Fe in massive stars. This reaction cross section has been previously constrained by the Coulomb dissociation experiment, which offered partial constraint on the E1 $$gamma$$-ray strength function but a negligible constraint on the M1 and E2 components. In this work, for the first time, we use the surrogate ratio method to experimentally determine the $$^{59}$$Fe(n,$$gamma$$)$$^{60}$$Fe cross sections in which all the components are included. We derived a Maxwellian-averaged cross section of 27.5$$pm$$3.5 mb at $$kT$$ = 30 keV and 13.4$$pm$$1.7 mb at $$kT$$ = 90 keV, roughly 10%-20% higher than previous estimates. We analyzed the impact of our new reaction rates in nucleosynthesis models of massive stars and found that uncertainties in the production of $$^{60}$$Fe from the $$^{59}$$Fe(n,$$gamma$$)$$^{60}$$Fe rate are at most 25$$%$$. We conclude that stellar physics uncertainties now play a major role in the accurate evaluation of the stellar production of $$^{60}$$Fe.

論文

Investigation of the ground-state spin inversion in the neutron-rich $$^{47,49}$$Cl isotopes

Linh, B. D.*; Corsi, A.*; Gillibert, A.*; Obertelli, A.*; Doornenbal, P.*; Barbieri, C.*; Chen, S.*; Chung, L. X.*; Duguet, T.*; G$'o$mez-Ramos, M.*; et al.

Physical Review C, 104(4), p.044331_1 - 044331_16, 2021/10

AA2021-0468.pdf:1.29MB

 被引用回数:9 パーセンタイル:76.80(Physics, Nuclear)

理化学研究所のRIビームファクトリーにて中性子過剰$$^{47,49}$$Clの励起状態を$$^{50}$$Arからのノックアウト反応によって生成し、脱励起ガンマ線からそのエネルギー準位を測定した。また、陽子ノックアウトの運動量分布から$$^{49}$$Clの基底状態が$$3/2^+$$であることがわかった。その結果を大規模殻模型計算およびいくつかの第一原理計算と比較した。$$^{47,49}$$Cl同位体の基底状態および第一励起状態は、計算で用いた相互作用に敏感であることがわかった。それは、陽子の一粒子エネルギーと四重極集団運動との複雑な結合によるためであると考えられる。

論文

Pairing forces govern population of doubly magic $$^{54}$$Ca from direct reactions

Browne, F.*; Chen, S.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; 緒方 一介*; 宇都野 穣; 吉田 数貴; Achouri, N. L.*; 馬場 秀忠*; Calvet, D.*; et al.

Physical Review Letters, 126(25), p.252501_1 - 252501_7, 2021/06

 被引用回数:11 パーセンタイル:71.54(Physics, Multidisciplinary)

理化学研究所RIビームファクトリーにて、中性子過剰核$$^{55}$$Scからの1陽子ノックアウト反応によって$$^{54}$$Caを生成し、そのエネルギー準位と反応断面積をガンマ線分光および不変質量分光によって得た。その結果を歪曲波インパルス近似による核反応計算と大規模殻模型による核構造計算を組み合わせた理論値と比較した。実験の準位と断面積は理論計算によってよく再現された。$$^{54}$$Caの正パリティ状態については、基底状態の生成断面積が励起状態のものに比べて圧倒的に大きいという結果が得られた。これは、$$^{55}$$Scでは中性子魔法数34が消滅し$$^{54}$$Caではその魔法数が存在するというこれまでの知見と一見矛盾するが、対相関による分光学的因子のコヒーレンスから理解することができる。

論文

First spectroscopic study of $$^{51}$$Ar by the ($$p$$,2$$p$$) reaction

Juh$'a$sz, M. M.*; Elekes, Z.*; Sohler, D.*; 宇都野 穣; 吉田 数貴; 大塚 孝治*; 緒方 一介*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; 馬場 秀忠*; et al.

Physics Letters B, 814, p.136108_1 - 136108_8, 2021/03

AA2020-0747.pdf:0.83MB

 被引用回数:5 パーセンタイル:57.81(Astronomy & Astrophysics)

($$p$$,$$2p$$)反応と$$gamma$$線分光を用いて$$^{51}$$Arの束縛状態と非束縛状態の核構造研究を行った。実験結果と殻模型計算を比較することで、2つの束縛状態と6つの非束縛状態を決定した。$$^{51}$$Arの束縛状態を生成する反応断面積が小さいことから、これは中性子数32, 34の顕著なsub-shell closureが存在している確かな証拠と解釈できる。

論文

Field-tuned magnetic structure and phase diagram of the honeycomb magnet YbCl$$_3$$

Hao, Y. Q.*; Wo, H. L.*; Gu, Y. M.*; Zhang, X. W.*; Gu, Y. Q.*; Zheng, S. Y.*; Zhao, Y.*; Xu, G. Y.*; Lynn, J. W.*; 中島 健次; et al.

Science China; Physics, Mechanics & Astronomy, 64(3), p.237411_1 - 237411_6, 2021/03

 被引用回数:11 パーセンタイル:69.18(Physics, Multidisciplinary)

We report thermodynamic and neutron diffraction measurements on the magnetic ordering properties of the honeycomb lattice magnet YbCl$$_3$$. We find YbCl$$_3$$ exhibits a N${'e}$el type long-range magnetic order at the wavevector (0, 0, 0) below T$$_N$$ = 600 mK. This magnetic order is associated with a small sharp peak in heat capacity and most magnetic entropy release occurs above the magnetic ordering temperature. The magnetic moment lies in-plane, parallel to the monoclinic a-axis, whose magnitude m$$_{rm Yb}$$ = 0.86(3) $$mu_B$$ is considerably smaller than the expected fully ordered moment of 2.24 $$mu_B$$ for the doublet crystal-field ground state. The magnetic ordering moment gradually increases with increasing magnetic field perpendicular to the ab-plane, reaching a maximum value of 1.6(2) $$mu_B$$ at 4 T, before it is completely suppressed above $$sim$$9 T. These results indicate the presence of strong quantum fluctuations in YbCl$$_3$$.

論文

Quasifree neutron knockout reaction reveals a small $$s$$-Orbital component in the Borromean nucleus $$^{17}$$B

Yang, Z. H.*; 久保田 悠樹*; Corsi, A.*; 吉田 数貴; Sun, X.-X.*; Li, J. G.*; 木村 真明*; Michel, N.*; 緒方 一介*; Yuan, C. X.*; et al.

Physical Review Letters, 126(8), p.082501_1 - 082501_8, 2021/02

AA2020-0819.pdf:1.29MB

 被引用回数:52 パーセンタイル:96.37(Physics, Multidisciplinary)

ボロミアン核であり中性子ハロー構造が期待される$$^{17}$$Bに対する($$p$$,$$pn$$)反応実験を行った。断面積の運動量分布を分析することで、$$1s_{1/2}$$$$0d_{5/2}$$軌道の分光学的因子を決定した。驚くべきことに、$$1s_{1/2}$$の分光学的因子は9(2)%と小さいことが明らかになった。この結果は、連続状態を含むdeformed relativistic Hartree-Bogoliubov理論によってよく説明された。本研究の結果によると、現在知られているハロー構造を持つとされる原子核の中で$$^{17}$$Bは$$s$$および$$p$$軌道の成分が最も小さく、$$s$$または$$p$$軌道成分が支配的であることが必ずしもハロー構造の前提条件ではない可能性を示唆している。

論文

$$N$$ = 32 shell closure below calcium; Low-lying structure of $$^{50}$$Ar

Cort$'e$s, M. L.*; Rodriguez, W.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Holt, J. D.*; Men$'e$ndez, J.*; 緒方 一介*; Schwenk, A.*; 清水 則孝*; Simonis, J.*; et al.

Physical Review C, 102(6), p.064320_1 - 064320_9, 2020/12

AA2020-0748.pdf:0.75MB

 被引用回数:12 パーセンタイル:77.58(Physics, Nuclear)

理化学研究所RIBFにおいて、$$N$$=32同位体である$$^{50}$$Arの低励起構造を陽子・中性子ノックアウト反応,多核子剥離反応,陽子非弾性散乱と$$gamma$$線分光によって調査した。すでに知られていた2つに加えて、3$$^{-}$$状態の候補を含む5つの状態を新たに確認した。$$gamma$$ $$gamma$$ coincidenceによって得られた準位図は$$sd-pf$$模型空間での殻模型計算やカイラル2体・3体力による第一原理計算と比較した。陽子・中性子ノックアウト反応断面積の理論との比較により、新たに発見された2つの状態は2$$^{+}$$状態であり、また以前に4$$^{+}_{1}$$とされていた状態も2$$^{+}$$であることが示唆された。

論文

Shell structure of the neutron-rich isotopes $$^{69,71,73}$$Co

Lokotko, T.*; Leblond, S.*; Lee, J.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Poves, A.*; Nowacki, F.*; 緒方 一介*; 吉田 数貴; Authelet, G.*; et al.

Physical Review C, 101(3), p.034314_1 - 034314_7, 2020/03

 被引用回数:11 パーセンタイル:75.19(Physics, Nuclear)

中性子過剰核である$$^{69,71,73}$$Coに対する($$p,2p$$)ノックアウト反応が理化学研究所RIBFで測定された。$$gamma-gamma$$ coincidenceの方法で準位構造が決定され、測定された包括的断面積および排他的断面積から暫定的ではあるがスピン・パリティが決定された。殻模型計算との比較により、$$^{69,71,73}$$Coの低励起状態には球形核と変形核が共存することが示唆された。

論文

Shell evolution of $$N$$ = 40 isotones towards $$^{60}$$Ca; First spectroscopy of $$^{62}$$Ti

Cort$'e$s, M. L.*; Rodriguez, W.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Holt, J. D.*; Lenzi, S. M.*; Men$'e$ndez, J.*; Nowacki, F.*; 緒方 一介*; Poves, A.*; et al.

Physics Letters B, 800, p.135071_1 - 135071_7, 2020/01

 被引用回数:34 パーセンタイル:95.93(Astronomy & Astrophysics)

ガンマ線分光による$$N$$=40同調体である$$^{62}$$Tiの分光学研究を$$^{63}$$V($$p$$,$$2p$$)$$^{62}$$TiをRIBFで行った。今回初めて測定された$$2_1^+ rightarrow 0_{rm gs}^+$$$$4_1^+ rightarrow 2_1^+$$の遷移はTiの基底状態が変形していることを示唆した。これらのエネルギーは近傍核の$$^{64}$$Crや$$^{66}$$Feと比較して大きく、したがって四重極集団運動が小さくなっていることが示唆される。今回の結果は大規模殻模型計算によって良く再現される一方、第一原理計算や平均場模型では今回の結果は再現されなかった。

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