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山田 洋一*; Kuklin, A. V.*; 佐藤 翔*; 江坂 文孝; 角 直也*; Zhang, C.*; 佐々木 正洋*; Kwon, E.*; 笠間 泰彦*; Avramov, P. V.*; et al.
Carbon, 133, p.23 - 30, 2018/07
被引用回数:18 パーセンタイル:51.41(Chemistry, Physical)本研究では、超高真空中で高純度Li@C
[PF
]塩の蒸発によってLi
イオン内包フラーレンを調製し、走査型トンネル顕微鏡(STM)により明瞭に観察することに成功した。また、STM観察に先立って、光電子分光およびX線吸収分光などにより測定したところ、Liは正、PF
は負のチャージを帯びており、C
は中性であることが明らかとなった。
山田 洋一*; Mao, W.*; 朝岡 秀人; 山本 博之; 江坂 文孝; 鵜殿 治彦*; 都留 智仁
Physics Procedia, 11, p.67 - 70, 2011/02
被引用回数:3 パーセンタイル:81.18(Optics)清浄な表面を有する-FeSi
の単結晶を調製し、各種の表面分析を行った。表面酸化物に関するXPS(X線光電子分光)測定からは、FeではなくおもにSiが酸化することがわかった。LEED(低速電子線回折)やSTM(走査トンネル顕微鏡)の測定からは、表面酸化物を除去した表面は、清浄で、バルク結晶の切断面と同じような構造を有し、表面での大きな再構成は認められなかった。このことからFeとSiが強固な結合を呈していることが示唆された。
江坂 文孝; 山本 博之; 松林 信行*; 山田 洋一*; 笹瀬 雅人*; 山口 憲司; 社本 真一; 間柄 正明; 木村 貴海
Applied Surface Science, 256(10), p.3155 - 3159, 2010/03
被引用回数:16 パーセンタイル:55.51(Chemistry, Physical)放射光を用いたX線光電子分光法(XPS),X線吸収分光法(XAS)を用い、イオンビームスパッタ蒸着法により作製した-FeSi
薄膜の表面化学状態及び深さプロファイルを非破壊的に解析した。873
1173Kで成膜した試料についてXPS測定を行った結果、基板温度973Kでは、励起エネルギー(分析深さ)の減少とともにSiO
及びSiO
に起因するピークの割合が増加することを明らかにした。この結果から、最表面に1nm以下のSiO
層が、さらにその直下にSiO
層が形成されていることを確認した。また、XASによるFe-L吸収端測定では、873Kで成膜した場合には未反応のFe、1173Kでは
-FeSi
の存在する可能性が示唆された。
大場 弘則; 鈴木 裕*; 江坂 文孝; 田口 富嗣; 山田 洋一; 山本 博之; 笹瀬 雅人*; 横山 淳
Journal of the Vacuum Society of Japan, 52(6), p.292 - 295, 2009/07
濃縮Siの中性子照射による
Si
Pの核変換を利用した半導体デバイスの創製研究及び同位体組成制御材の物性評価のために、Si
F
の赤外多光子解離反応により同位体濃縮したSiF
ガスからSi薄膜の作製実験を行った。成膜方法はプラズマCVDであり、反応ガスにはSiF
及びH
を用い、Arで希釈,混合した後チャンバー内に導入した。基板に石英又はSi単結晶ウェーハを用いた。生成膜の評価はX線回折装置,SEM/EDX,二次イオン質量分析計で行った。まず、13.6MHz高周波加熱平行平板電極型CVD装置を用いた場合、H
/SiF
流量比2
10とし、基板温度を室温
500
Cにして成膜し、これらの条件下ではアモルファス薄膜であることがわかった。次に、2.45GHzマイクロ波加熱リモート型CVD装置を用いて、H
/SiF
流量比を25、基板温度を350
750
Cで成膜を試み、結晶性のSi薄膜を作製することができた。どちらの成膜装置においても、生成膜中にはFはほとんど含まれず、ほぼ原料ガスの濃縮度と同じ同位体組成であった。
大場 弘則; 佐伯 盛久; 江坂 文孝; 山田 洋一; 山本 博之; 横山 淳
Journal of the Vacuum Society of Japan, 52(6), p.369 - 371, 2009/07
h-BNを真空中にてレーザーアブレーションさせた時の放出プラズマの挙動を調べた。四重極型質量分析計とイオンプローブを用いて放出種の時間分解検出を行った。プラズマの電離度はレーザーパワー密度の増大に伴って15%程度まで高くなること、イオンは中性粒子よりも高い運動エネルギーで上昇することが観測され、また空間分布ではイオンの方が中性粒子よりも上方に収束されたビームを形成することがわかった。このように、アブレーション放出プラズマ中のイオンと中性粒子の挙動が大きく異なることから、この結果はイオンと中性粒子とを区別してイオンのみを利用することにより、微粒子の付着のない良質の薄膜が作製できることを示している。
黒崎 幸夫*; 山地 宏志*; 勝沼 好夫*; 中田 雅夫*; 桑原 秀樹*; 山田 文孝*; 松下 清*; 佐藤 稔紀*
JAEA-Research 2008-048, 274 Pages, 2008/03
瑞浪超深地層研究所の研究坑道は、超大深度の立坑と水平坑道から計画されている。この超大深度立坑と水平坑道の連接部は3次元の地盤構造を形成し、掘削過程では複雑な力学的挙動を呈することが予測されるが、超大深度立坑連接部の支保部材を定量的に設計する手法は確立されていない。このような状況に鑑み、超大深度立坑連接の崩壊機構を検討するため、過去の立坑工事に関する文献調査と工事従事者からの聞き取り調査を実施し、立坑連接においてどのような崩壊や変状が発生したかを調査し、調査結果を有識者のレビューを交えて考察した。その結果、超大深度立坑連接の崩壊機構は立坑連接部の施工過程と地質条件のいずれにも依存することが明らかとなった。一方、超大深度連接部が大きな角度で断層や破砕帯に交差する地点では、「高抜け」と呼ばれる崩壊の発生や覆工に異常な土圧作用する現象が見られる。これらの現象の機構を解明するためには、連接部周辺地山の挙動を再現することのできる数値計算による研究を実施する必要がある。このために、既往数値解析手法の中で可能な有限差分法が最も適切であることを、有識者のレビューを踏まえて示した。
山田 文孝; 園部 一志; 五十嵐 寛
JAEA-Review 2007-061, 67 Pages, 2008/02
日本原子力研究開発機構では、先行基礎工学研究協力制度や博士研究員制度等の産学官連携による各種の制度が制定され、基礎・基盤研究やプロジェクト開発への寄与を含めた制度の活用がなされている。高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発においても、動力炉・核燃料開発事業団や核燃料サイクル開発機構の頃から、これらの制度を活用した人的交流,成果の活用,公開を進めてきている。得られた成果は、個別の技術報告書の発刊にとどまらず、プロジェクトとして進めてきた研究開発成果報告書やプロジェクトの取りまとめ報告書としても集約され、国の進める高レベル放射性廃棄物の地層処分計画の進展に重要な役割を果たしてきている。本報では、これらの各種制度と高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発とのかかわりについて、制度開始からの研究開発の動向を整理することで当該分野における研究開発において果たしてきた役割を考察するとともに、今後の各種制度の活用方策を検討した。
山本 博之; 山田 洋一; 笹瀬 雅人*; 江坂 文孝
Journal of Physics; Conference Series, 100, p.012044_1 - 012044_4, 2008/00
被引用回数:6 パーセンタイル:87.58(Nanoscience & Nanotechnology)表面数nm領域の解析において、深さプロファイルを非破壊的に得ることはその分解能向上のために重要である。X線光電子分光法(XPS)は通常、励起エネルギーが固定であるためにそのままでは深さ方向分析を行うことはできない。これに対し、エネルギー可変の放射光を励起源として用いれば、分析深さが変化し、非破壊で深さ方向の分布が得られると考えられる。これは電子の脱出深さがその運動エネルギーに依存することによる。本研究では、Si基板上に蒸着したGeを用い、薄膜表面、及び、埋もれた界面の非破壊分析を目指し放射光を用いた高エネルギーXPSによる解析を行った。清浄表面としたものと自然酸化膜の残る2種のSiを用い、2及び4nm Geを蒸着した試料を測定した結果、4nm蒸着試料においても基板表面の差異は十分に観察可能であった。この結果は本法が非破壊深さ分析法として有効であることを示している。
山田 洋一; 山本 博之; 大場 弘則; 笹瀬 雅人*; 江坂 文孝; 山口 憲司; 鵜殿 治彦*; 社本 真一; 横山 淳; 北條 喜一
Journal of Physics and Chemistry of Solids, 68(11), p.2204 - 2208, 2007/11
被引用回数:6 パーセンタイル:30.27(Chemistry, Multidisciplinary)シリコン同位体濃縮材料は、同位体の純度を上げることによる熱伝導性の向上、Siの核スピンを利用した量子素子の作製など、ユニークな物性の期待されるものが少なくない。この中で、
Siは熱中性子により
Pに核変換することからドーパントとして機能することが知られている。本研究ではこの現象を応用し、原子力機構において開発された高効率な同位体濃縮法により得られた
Si濃縮SiF
を原料として用い、高精度ドーピング手法の開発を目指して
Si濃縮薄膜を作製した。薄膜の質量分析の結果から天然同位体存在比の約2倍の
Si: 7.1%であることがわかった。また組成解析の結果から不純物のFは約0.6%以下であった。これらの結果と併せて薄膜及び界面の構造,中性子照射に伴う電気特性の変化についても議論する。
青柳 登; 永石 隆二; 江坂 文孝; 山田 禮司
Chemistry Letters, 36(7), p.890 - 891, 2007/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Multidisciplinary)本研究ではアスベストの主構成成分であるクリソタイルの処分・処理法を線・電子線を用いた方法で行った。従来の高温加熱によるアスベストの溶融では1,000
C以上の高温が必要であり、また融点を下げるために塩を大量に加える必要があるなど、環境負荷は決して少ないとは言えない。そこで副生成物を大量に生じない分解・無毒化方法を電子顕微鏡,比表面積測定などの分析技術に基づき検討した。さらに水素ガス発生材料としてのアスベストの有効利用を図ることも検討した。
山田 文孝*; 喜多 治之*; 中田 雅夫*
PNC TJ7176 98-002, 135 Pages, 1998/03
岩盤に空洞を掘削すると、その影響で周辺岩盤には様々な変化が生じる。なかでも壁面近傍では、発破による振動や掘削後の応力再配分によって既存亀裂が開口したり新たな亀裂が生じることで、岩盤の力学特性や水理特性が変化する。本業務は、岐阜県土岐市東濃鉱山北延NATM坑道の試錐孔において、真空透気試験により坑道周辺岩盤の透気性分布を求め、亀裂状況の変化を透気性という指標で評価することによって、掘削による上記の影響が及ぶ範囲(掘削影響領域)を特定することを目的とする。真空透気試験では、ダブルパッカーにより試錐孔内に設けた「測定区間」内の空気を真空ポンプにより排除する。吸引を続けて定常状態になった時点の測定区間圧力・吸引空気流量、並びにポンプ停止後の圧力回復特性は測定区間周辺岩盤の透気性に依存するので、これらのデータから岩盤の透気性を算定することが可能である。試錐孔に沿ってパッカーを移動させて測定を繰り返すことにより周辺岩盤の透気性分布を求めることができる。発破掘削区間と機械掘削区間に削孔された4本の試錐孔において試験を実施した結果、掘削影響領域は機械掘削区間よりも発破掘削区間で相対的に大きく、また坑道西側の粗粒砂岩部分よりも坑道東側の細粒砂岩部分で大きいという結果を得た。さらにボアホールテレビ観察の結果得られた開口亀裂分布と比較することにより、より詳細に岩盤内の亀裂状況を把握することができた。
山本 博之; 江坂 文孝; 山田 洋一; 笹瀬 雅人*
no journal, ,
エネルギー可変の放射光を励起源として用いれば、分析深さが変化し、非破壊で深さ方向の分布が得られると考えられる。これは電子の脱出深さがその運動エネルギーに依存することによる。本研究では、Si基板上に蒸着したGeを用い、薄膜表面、及び埋もれた界面の非破壊分析を目指し放射光を用いた高エネルギーXPSによる解析を行った。清浄表面としたものと自然酸化膜の残る2種のSiを用い、2及び4nm Geを蒸着した試料を測定した結果、4nm蒸着試料においても界面の差異は十分に観察可能であった。これらの結果を通じて本法が非破壊深さ分析法として有効であることを示す。
Mao, W.; 若谷 一平*; 山田 洋一; 江坂 文孝; 山本 博之; 社本 真一; 山口 憲司; 鵜殿 治彦*
no journal, ,
-FeSi
単結晶表面上にホモエピタキシャル成長などを行うためには清浄でよく定義された単結晶表面を得る必要がある。本研究では850
Cまで加熱した
-FeSi
単結晶表面について低エネルギー電子線回折(LEED),走査型トンネル顕微鏡(STM)を用い、表面構造の変化について検討を行った。LEEDの結果からいずれの面においても加熱により表面再構成が生じていないことが明らかとなったが、STMの観測からは表面欠陥が多数存在することが確認された。さらに表面組成の変化についてX線光電子分光法や二次イオン質量分析法などの結果を併せて議論する。
山本 博之; 山田 洋一; 松江 秀明; 曽山 和彦; 江坂 文孝; 笹瀬 雅人*
no journal, ,
一般に材料分析において迅速,簡易な分析手法が望まれることは当然であるが、表面分析などの局所分析においてはこれとともに、「非破壊」であることも重要なキーワードの一つとなり得る。これは単に破壊法では対象となる試料が失われる、ということだけではなく、破壊によって本来その物質の持つ情報、例えば化学結合などの分析の対象となる情報が失われるということでもある。このため物質をありのままに解析しようとすれば「非破壊」で行うことは必須であるともいえる。特に表面などの極限領域においては大気をはじめ周囲の環境による影響を非常に受けやすく、表面からバルク方向への組成,化学状態,構造等の変化、いわゆる深さプロファイル測定においては非破壊測定であることが新たな情報を見いだす鍵となることがしばしばある。本講演では、特に放射光,中性子という二つの「量子ビーム」を用いて鉄鋼はじめ無機材料表面の深さプロファイリングを非破壊で行った例を紹介する。
若谷 一平*; 落合 城仁*; 鵜殿 治彦*; 永野 隆敏*; 山田 洋一; 山本 博之; 江坂 文孝
no journal, ,
-FeSi
単結晶基板上に良質なホモエピタキシャル膜を成長させることを目的とし、
-FeSi
基板上の膜成長初期におけるFeとSiの組成ずれや基板表面処理の成膜への影響について検討した。Siのみ及びFeのみを蒸着した基板表面の原子間力顕微鏡(AFM)像の結果から、Siは粒状に凝集して成長しているのに対し、Feは穴が空いているがほぼ表面全体を覆っていることがわかる。さらに供給比Fe:Si=1:3.3及びFe:Si=1:1.2で同時蒸着成長させた場合は、組成がSiリッチ側にずれると粒状に成長し、Feリッチ側にずれると平坦にはなるが穴が目立ち、供給比が表面状態に大きく影響していることが明らかとなった。
浅井 志保; 江坂 文孝; 篠原 伸夫; 山田 伸介*; 永井 正則*; 三好 和義*; 斎藤 恭一*
no journal, ,
放射性核種の化学分離には、イオン交換樹脂を充填したカラムを用いるのが一般的である。しかしながら、イオン交換樹脂充填カラムを用いる場合、高速で試料溶液を通液すると回収率が低下するという欠点がある。本研究では、透水性及び物理強度に優れた多孔性シートの細孔表面に陽イオン交換基であるスルホン酸基を導入した新規な固相抽出カートリッジを作製した。このカートリッジを高レベル放射性廃液中のセレンの分離に適用した結果、模擬の高レベル廃液中のセレンを、共存元素であるセシウム,バリウム,イットリウム、及びガドリニウムなどから、99%の回収率で10秒以内に分離できた。本カートリッジによって、従来のイオン交換樹脂充填カラムの分離時間の約1/80に短縮できたことになり、作業者の被ばく低減を期待できる。
大場 弘則; 佐伯 盛久; 江坂 文孝; 山田 洋一; 山本 博之; 横山 淳
no journal, ,
h-BNを真空中にてレーザーアブレーションさせた時の放出プラズマの挙動を調べた。四重極型質量分析計とイオンプローブを用いて放出種の時間分解検出を行った。プラズマの電離度はレーザーパワー密度の増大に伴って15%程度まで高くなること,イオンは中性粒子よりも高い運動エネルギーで上昇することが観測され、また空間分布ではイオンの方が中性粒子よりも上方に収束されたビームを形成することがわかった。このように、アブレーション放出プラズマ中のイオンと中性粒子の挙動が大きく異なることから、この結果はイオンと中性粒子とを区別してイオンのみを利用することにより、微粒子の付着のない良質の薄膜が作製できることを示している。
浅井 志保; 江坂 文孝; 篠原 伸夫; 広田 英幸*; 山田 伸介*; 三好 和義*; 斎藤 恭一*
no journal, ,
Uの核分裂生成物の1つである
Seは、高レベル放射性廃棄物処分における安全評価上重要な核種であることから、その生成量の正確な評価が求められている。
Seの定量には、
線計数装置あるいは質量分析計が用いられる。これらの測定には、前処理として高レベル放射性廃液(HLLW)中に含まれる多種・多様な測定妨害核種を除去する必要があり、煩雑な化学分離操作を伴う。そこで、本研究では化学分離の迅速化を目的として、液体透過性に優れた陽イオン交換ディスクを作製し、HLLW中に存在する核種のうち放射能寄与の大きい核種及び質量分析(ICP-MS)における測定妨害核種を捕捉除去するとともに高回収率でSeを精製する方法を検討した。模擬廃液中のSeは、洗浄液を2mL透過させることによってすべて回収され、操作時間は1分以内であった。また、Seフラクション2mL中には、放射能寄与の大きい核種を含む元素(Cs, Ba, Y, Sr)及びICP-MSによる測定の妨害元素(Gd, Dy)は検出されず、すべてディスクへ捕捉されたことがわかった。したがって、本ディスクの適用によってHLLW中
Seの分離操作の大幅な迅速化を期待できる。
江坂 文孝; 山本 博之; 松林 信行*; 山田 洋一*; 笹瀬 雅人*; 間柄 正明; 木村 貴海; 山口 憲司; 社本 真一
no journal, ,
本研究では、放射光を励起源としたX線光電子分光(XPS)法及びX線吸収分光(XAS)法により、イオンビームスパッタ蒸着(IBSD)法を用いて成膜した-FeSi
薄膜表面の化学状態について分析を行った。測定は高エネルギー加速器研究機構(KEK)放射光実験施設(PF)、ビームラインBL-13Cにて行った。XPS測定では、放出される光電子のエネルギーを変化させることにより深さ方向分析を行った。XPS測定において、励起エネルギーの減少とともにSiO
及びSiO
に起因するピークの割合が増加した。解析の結果、最表面に1nm以下のSiO
層が、さらにその直下にSiO
層が形成されていることが確認された。本法では、固体表面の化学状態についての詳細な分析が可能であり、原子力材料の研究などに対しても有効であると考えられる。
大場 弘則; 鈴木 裕*; 江坂 文孝; 山田 洋一*; 山本 博之; 笹瀬 雅人*; 横山 淳
no journal, ,
シリコン同位体濃縮技術の作業物質として用いられているフロロシランからの直接結晶成長させるために、CVDによるシリコン薄膜作製を行っている。これまでに高周波プラズマCVDを用いてシリコン薄膜を作製してきたが、生成膜はアモルファス構造であった。本研究では、マイクロ波プラズマによるシリコン結晶成長を試みた。反応ガスには当研究グループで調製したSiを25.9%まで濃縮したSiF
及びH
を用い、Arで希釈混合した後チャンバー内に導入した。基板に石英または単結晶ウェーハを用い、2.45GHzのリモート型マイクロ波プラズマCVD装置を用いてH
/SiF
流量比を25、基板温度を523
1023Kとして成膜した。生成膜の評価はX線回折装置,二次イオン質量分析計等で行った。その結果、生成したシリコン薄膜は原料ガス濃縮度とほぼ同じ同位体組成であり、基板と生成膜界面部には約100nmのエピタキシャル層が確認され、結晶成長が可能であることが示された。