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野村 拓司; 山田 耕作*
Journal of the Physical Society of Japan, 78(1), P. 018001_1, 2009/01
(37)式の右辺の3行目と5行目の行頭のマイナス符号はプラス符号でなければならない。
野村 拓司; 平島 大*; 山田 耕作*
Journal of the Physical Society of Japan, 77(2), p.024701_1 - 024701_10, 2008/02
被引用回数:8 パーセンタイル:49.99(Physics, Multidisciplinary)SrRuOのスピン三重項超伝導状態における動的スピン帯磁率を計算することで可能な集団的スピン励起を調べた。揺動的な三重対凝縮体の帯磁率への効果が考慮される。三重項対対称性は()(+と仮定する。小さな(現実的な)相互作用の異方性では、低エネルギーのスピン波励起のモードが帯磁率の虚部にピーク構造として現れる。本研究では現実的な多バンド模型を用いて研究するがこれは以前に1バンドの模型でなされた研究の自然な拡張である。
野村 拓司; 山田 耕作*
日本物理学会誌, 59(12), p.893 - 897, 2004/12
格子振動によって媒介される従来の超伝導においては、クーパー対を形成する2粒子間の相対角運動量が波つまりの散乱振幅が引力になっていることが重要であった。本稿で対象とする異方的超伝導では、散乱振幅のの成分が強い引力になっていることが本質的である。銅酸化物超伝導体をはじめとするさまざまな強相関電子系で実現されている異方的超伝導が、フェルミ液体論に基づいてどのように統一的に理解されているか、最近の発展を踏まえて解説する。
西川 裕規; 池田 浩章*; 山田 耕作*
Journal of the Physical Society of Japan, 73(5), p.1127 - 1130, 2004/05
被引用回数:17 パーセンタイル:65.19(Physics, Multidisciplinary)最近発見された水和コバルト酸化物超伝導体について、その超伝導機構が電子相関によるものかどうかを議論した。具体的には、第一原理計算を使用して得られた水和コバルト酸化物の電子構造を使用して、超伝導を議論するモデルを構成し、電子相関機構での有利な超伝導対を計算で予想した。電子相関の扱いは、電子相関に関する3次摂動で扱った。その結果、スピン一重項の場合はd波対が、スピン三重項の場合はf波対が有利であることがわかった。両者は同程度に有利であることもわかった。また電子相関による超伝導転移温度は、実験での転移温度を説明するにはかなり低いという結果になった。このことは水和コバルト酸化物超伝導体の超伝導に電子相関以外の機構が働いている可能性を示唆している。
池田 浩章*; 西川 裕規; 山田 耕作*
Journal of the Physical Society of Japan, 73(1), p.17 - 20, 2004/01
被引用回数:52 パーセンタイル:84.77(Physics, Multidisciplinary)次最近接積分までを含む2次元三角格子ハバードモデルを用いて、電子数,次最近接積分を変化させた時に、どのような超伝導対が有利になるかを3次摂動論,スピン揺らぎ交換機構(FLEX)を用いて調べた。その結果波超伝導対がパラメータの広い範囲で有利になることがわかった。またvertex補正項も考慮した方が、波対に幾分有利になることが明らかになった。これらの結果から最近発見された水和コバルト酸化物超伝導体の超伝導機構について考察を加えた。その結果、水和コバルト酸化物超伝導体の電子構造の特徴に近いパラメータ領域では波対が有利になっていることがわかった。
柳瀬 陽一*; 重城 貴信*; 野村 拓司; 池田 浩章*; 堀田 貴嗣; 山田 耕作*
Physics Reports; A Review Section of Physics Letters, 387(1-4), p.1 - 149, 2003/11
被引用回数:210 パーセンタイル:83.22(Physics, Multidisciplinary)強相関電子系の超伝導の本質的な性質について、統一的観点からのレビューを行う。具体的に取り上げる物質は、銅酸化物高温超伝導体、BEDT-TTF有機超伝導体、ルテニウム酸化物SrRuO、そして重い電子系超伝導体である。実験結果についてのレビューをした後、Dyson-Gor'kov方程式に基づいて超伝導の性質を議論するための理論形式を説明する。そして、銅酸化物、有機導体、ルテニウム酸化物、重い電子系の超伝導に対する理論的結果を順に紹介していく。
黒田 敏公*; 佐藤 和義; 秋場 真人; 江里 幸一郎; 榎枝 幹男; 大崎 敏雄*; 古作 泰雄; 佐藤 聡; 佐藤 真一*; 鈴木 哲*; et al.
JAERI-Tech 2002-044, 25 Pages, 2002/03
ITERの主要炉内機器である遮蔽ブランケットとダイバータに対し、それらが厳しい負荷に耐えつつ要求された機能を満たすために必要となる製作技術の開発を行った。前者ではHIP法を適用した異材接合技術及びウォータージェットと放電加工を用いてスリット加工技術を開発した。後者では、狭隘な設置スペースにも対応できる同軸二重冷却管の製作技術,また、冷却管として用いる銅合金の強度維持用熱処理をも考慮した。C/Cコンポジットと銅合金の1ステップろう付け技術等を開発した。いずれも、高熱負荷試験による性能確認を行うとともに、実規模大のモックアップを試作して製作性を確認し、実機製作への見通しを得た。
藤野 威男*; 佐藤 修彰*; 山田 耕太*; 仲間 正平*; 福田 幸朔; 芹澤 弘幸; 白鳥 徹雄*
Journal of Nuclear Materials, 297(3), p.332 - 340, 2001/09
被引用回数:4 パーセンタイル:33.39(Materials Science, Multidisciplinary)固溶体MgEuUO の酸素ポテンシャルの測定を、O/Metal比の関数として、1000, 1100及び1200Cにおいて測定した。y=0.05, z=0.1 and y=0.05, z=0.05の試料では、酸素ポテンシャルの急変する組成(GOM)が、1.995であったが、Mg の濃度が高い、y=0.1, z=0.05の試料では、1.908まで減少した。1000-1200Cの温度範囲では、GOMは変化しなかった。GOMの組成では、全Mg の47.3%が蛍石型構造結晶格子の、原子間位置を占めていることが判明した。
藤野 威男*; 白鳥 徹雄; 佐藤 修彰*; 福田 幸朔; 山田 耕太*; 鈴木 康文; 芹澤 弘幸
Journal of Nuclear Materials, 297(2), p.176 - 205, 2001/08
被引用回数:20 パーセンタイル:79.16(Materials Science, Multidisciplinary)高燃焼度用LWR酸化物燃料の開発を目的として、Mgを添加したUO燃料の照射挙動を調べた。2.5~15mol% MgO添加UOと比較用無添加UOの焼結体小ディスク試料をJRR-3Mで最高94GWd/t(1000) まで照射した。照射後試験で、試料の外観と健全性、組織観察、スエリング率測定、FP放出挙動、熱伝導率測定等の高燃焼度における挙動のデータを得た。65GWd/t(700) 以上では試料全体にリム組織の生成がみられた。Mg添加UOでMgの固溶度が小さく、おもにMgOとしてUOマトリックス中に分散している燃料の高燃焼度照射挙動は、全般的に無添加UOと顕著な相違はみられない結果となった。(U,Mg)Oの固溶体の照射挙動が今後の課題である。
藤野 威男*; 佐藤 修彰*; 山田 耕太*; 岡崎 学*; 福田 幸朔; 芹澤 弘幸; 白鳥 徹雄*
Journal of Nuclear Materials, 289(3), p.270 - 280, 2001/03
被引用回数:2 パーセンタイル:19.66(Materials Science, Multidisciplinary)(Mg, Gd, U)O固溶体の酸素ポテンシャルを1000~1250の温度領域において、O/M比の関数として求めた。酸素ポテンシャルが急変するO/Mの値は、固溶体中のMg量の増加とともに低下した。一方、平衡する酸素分圧が低下すると、固溶体中のMg原子の一部が、格子間位置にシフトすることが、密度測定から明らかになった。Mgの固溶限は、平衡する酸素分圧に対して複雑な挙動を示した。
白鳥 徹雄; 芹澤 弘幸; 福田 幸朔; 藤野 威男*; 佐藤 修彰*; 山田 耕太*
JAERI-Research 2000-045, 74 Pages, 2000/09
軽水炉燃料の高燃焼度におけるスエリングやFPガス放出の増加等を抑制する目的で、添加物入りUO燃料を試作し、その照射挙動を調べた。添加物は、Mg,Mg-Nb,Tiの3種で、比較観察用の無添加UOとともにJRR-3Mにおいて1000以下の温度と最高94GWd/tまでの燃焼度の条件でキャプセル照射した。照射後試験として、試料の外観観察,形状・密度変化測定,熱拡散率測定,光学顕微鏡及びEPMAによる観察と分析を行った。その結果、通常の無添加UOに対して添加物入りUOの顕著な影響はみられなかったが、スエリング率、熱伝導率、組織変化に関する高燃焼度特性の貴重なデータを得た。
藤野 威男*; 佐藤 修彰*; 山田 耕太*; 中間 昌平*; 福田 幸朔; 芹澤 弘幸; 白鳥 徹雄
Journal of Nuclear Materials, 265(1-2), p.154 - 160, 1999/00
被引用回数:6 パーセンタイル:45.57(Materials Science, Multidisciplinary)EuUO固溶体のy=0.05及び0.1における酸素ポテンシャル(G)の変化を熱天秤を用いて、1000C、1100C及び1200Cで測定した。Eu添加によってGはハイポ側で著しい増加がみられる一方、ハイパー側ではy=0.05及び0.1ともほとんど同じであった。Gの急激な変化をおこすO/M比(M=Eu+U)は、y=0.1では、1000~1400Cの間で、温度が低くなるとともに減少する。ただし、y=0.05ではその影響はみられない。この減少の温度依存性は、yの増加とともに著しくなるようである。また、酸素のエントロピー(S)とエンタルピー(H)はともに、O/M比が2よりわずかに小さいところで大きな鋭いピークとなった。これらのピークは温度が下がるに従い、Gの急激な変化によるO/M比の減少の結果として現れる。
芹澤 弘幸; 福田 幸朔; 白鳥 徹雄; 藤野 威男*; 佐藤 修彰*; 山田 耕太*
Journal of Alloys and Compounds, 271-273, p.386 - 390, 1998/00
被引用回数:9 パーセンタイル:55.08(Chemistry, Physical)高温における二酸化ウランの物性には、比熱の異常な上昇、電気抵抗の変化等の興味深い現象がみられる。そこで本研究では、高温X線回折装置を用いて二酸化ウランの結晶構造解析を行い、ウラン原子の温度因子を温度の関数として求めた。これにより、約1400K近傍から温度因子が減少するという現象が認められた。中性子回折によって測定された温度因子は、温度の上昇にともなってほぼ単調に増加することが知られている。したがって、本測定で得られた温度因子の異常な挙動は、ウラン原子の電子状態の変化によるものであると考えられる。
藤野 威男*; 中間 昌平*; 佐藤 修彰*; 山田 耕太*; 福田 幸朔; 芹澤 弘幸; 白鳥 徹雄
Journal of Nuclear Materials, 246(2-3), p.150 - 157, 1997/00
被引用回数:22 パーセンタイル:83.3(Materials Science, Multidisciplinary)酸素分圧が低い領域において、UOへのMgの溶解挙動を調べた。1200Cでは、酸素分圧が10atm以下であってもMgが0.1~0.15%固溶することが判明した。固溶したMgは、Uのサイトに置換するだけでなく、格子間にも固溶すると考えられる。この格子間に固溶したMgは、固溶体の格子定数を増大させる効果をもつ。
野村 拓司; 山田 耕作*
no journal, ,
銅酸化物高温超伝導体を含む強相関電子系における異方的超伝導機構について理論の立場から解説する。電子間相互作用に関する摂動理論に基づいて一般論を解説した後、特にルテニウム酸化物で実現しているスピン三重項超伝導に焦点を当てる。物理量などの実験結果の解析結果も示す。