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論文

An X-ray and neutron scattering study of aqueous MgCl$$_2$$ solution in the gigapascal pressure range

山口 敏男*; 福山 菜美*; 吉田 亨次*; 片山 芳則*; 町田 真一*; 服部 高典

Liquids, 3(3), p.288 - 302, 2023/09

圧力0.1MPaから4GPa、温度300Kから500Kにおける2mol/kg MgCl$$_2$$水溶液の構造をX線と中性子散乱測定によって明らかにした。この散乱データを経験的ポテンシャル構造精密化(EPSR)モデリングにより解析し、圧力と温度の関数としてペア分布関数、配位数分布、角度分布、空間密度関数を導出した。Mg$$^{2+}$$は第3殻まで広がったリジッドな溶媒和殻を形成している。つまり、0GPaで約6個の水分子を含む6配位八面体の第1溶媒和殻は、ギガパスカルの圧力領域では、近接イオン対を形成し、約5個の水分子と1個のCl$$^-$$となる。また、Cl$$^-$$の溶媒和も、圧力によって大きく変わる。つまり、Cl$$^-$$イオンまわりの水分子の配位数は、0.1MPa/300Kでの8から、4GPa/500Kでの10に増加する。また溶媒(水)も、0.1MPa/300Kでの四面体ネットワーク構造から、ギガパスカルの圧力領域では、密に詰まった構造へと変化する。このとき、中心水分子1個まわりの隣接酸素原子数は、0.1MPa/298Kでの4.6個から4GPa/500Kでの8.4個へと徐々に増加する。

論文

Neutron scattering on an aqueous sodium chloride solution in the gigapascal pressure range

山口 敏男*; 吉田 亨次*; 町田 真一*; 服部 高典

Journal of Molecular Liquids, 365, p.120181_1 - 120181_10, 2022/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:16.81(Chemistry, Physical)

3mol/kg NaCl重水溶液を0.1MPa/298K, 1GPa/298K, 1GPa/523K, 4GPa/523Kの温度圧力条件において中性子散乱測定した。また、得られたデータにEmpirical potential structure refinement法を適用し、対相関関数,配位数分布,角度分布(配向相関),空間密度関数(3次元構造)を抽出した。それらの結果から、イオンの溶媒和と会合、溶媒水構造の圧力と温度依存性を議論した。

論文

The Translational, rotational, and phonon dynamics of water in ZrO$$_{2}$$/water nanofluid

吉田 亨次*; 真田 雄介*; 山口 敏男*; 松浦 直人*; 玉造 博夢; 内山 裕士*

Journal of Molecular Liquids, 366, p.120218_1 - 120218_9, 2022/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:16.81(Chemistry, Physical)

The translational, rotational, and phonon dynamics of water in zirconium oxide (ZrO$$_{2}$$) nanofluid were investigated by quasi-elastic neutron scattering, $$^{17}$$O NMR relaxation, and inelastic X-ray scattering, respectively. The particle size of ZrO$$_{2}$$ is 3 $$sim$$ 100 nm, and the concentration of ZrO$$_{2}$$ nanoparticles is 5, 10, 20, and 30 wt%. The translational and rotational motions of water molecules become retarded with increasing the concentration of ZrO$$_{2}$$. This indicates that there is an attractive interaction between water molecules and the surface of the nanoparticles. The high-frequency sound velocity of the nanofluid obtained from phonon dynamics measurements is slightly larger than that of pure water although it is not much difference compared to the case of the translation and rotation. These findings indicate that water dynamics in the nanofluid is different from that of the bulk. It might be reasons for the enhancement of the thermal conductivity of the nanofluid.

報告書

ISO/IEC 17025に基づく試験所活動について; ゲルマニウム半導体検出器による環境試料の放射能測定

漆舘 理之*; 依田 朋之; 大谷 周一*; 山口 敏夫*; 國井 伸明*; 栗城 和輝*; 藤原 健壮; 新里 忠史; 北村 哲浩; 飯島 和毅

JAEA-Review 2022-023, 8 Pages, 2022/09

JAEA-Review-2022-023.pdf:1.19MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)では、東京電力(株)福島第一原子力発電所の事故を契機に、2012年に福島県福島市内に分析所を開設し、ゲルマニウム半導体検出器による環境試料の放射能測定を開始した。2015年10月にゲルマニウム半導体検出器を用いたガンマ線の放射性分析($$^{134}$$Cs、$$^{137}$$Cs)の試験所として、公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)からISO/IEC 17025規格の認定を受けた。試験所は、2022年3月末までに約60,000のさまざまな環境サンプルを測定した。試験所の品質管理および測定技術は、JABの定期的な監視によって認定されており、2019年9月に放射能分析研究機関として認定を更新した。

論文

Structure of an aqueous RbCl solution in the gigapascal pressure range by neutron diffraction combined with empirical potential structure refinement modeling

Zhang, W. Q.*; 山口 敏男*; Fang, C. H.*; 吉田 亨次*; Zhou, Y. Q.*; Zhu, F. Y.*; 町田 真一*; 服部 高典; Li, W.*

Journal of Molecular Liquids, 348, p.118080_1 - 118080_11, 2022/02

 被引用回数:2 パーセンタイル:34.79(Chemistry, Physical)

3mol/kgのRbCl水溶液におけるイオンの水和・会合と水素結合した水の構造を、298K/0.1MPa, 298K/1GPa, 523K/1GPa, 523K/4GPaにおける中性子回折と経験的ポテンシャル構造精密化モデリングにより調べた。その結果、構造パラメータは温度と圧力に依存していることがわかった。高圧・高温条件では、Rb$$^+$$とCl$$^-$$の第二水和層がより明確になる。第一水和層におけるRb$$^+$$の平均酸素配位数は、配位距離を0.290nmから0.288nmに縮めながら、常圧では6.3だったのが、4GPaでは8.9に増加した。第一水和シェルのCl$$^-$$の平均酸素配位数は、常圧で5.9、4GPaで9.1と圧力により増加し、対応する配位距離は0.322nmから0.314nmへと減少した。Rb$$^+$$と中心の水分子の第一溶媒和シェルにおける水双極子の配向は圧力に敏感であるが、Cl$$^-$$の第一溶媒和シェルにおける水双極子の配向は温度圧力によらずあまり変化しなかった。Rb$$^+$$-Cl$$^-$$の隣接イオンペアの数は、温度が高くなると減少し、圧力が高くなると増加する。水分子は密に詰まっており、極限状態では水分子の四面体水素結合ネットワークはもはや存在しない。

論文

The Effect of alkyl ammonium ionic liquids on thermal denaturation aggregation of $$beta$$-lactoglobulin

吉田 亨次*; 禪院 知寛*; Fujiyoshi, Ayako*; 真田 雄介*; 山口 敏男*; Murata, Kunihiko*; 高田 慎一; 廣井 孝介; 竹清 貴浩*; 吉村 幸浩*

Journal of Molecular Liquids, 293, p.111477_1 - 111477_9, 2019/11

 被引用回数:8 パーセンタイル:39.14(Chemistry, Physical)

Differential scanning calorimetry (DSC), small-angle X-ray scattering (SAXS), small-angle neutron scattering (SANS) measurements, and scanning and transmission electron microscope (SEM and TEM) of $$beta$$-lactoglobulin ($$beta$$-LG) are performed in alkyl (methyl, ethyl, and propyl) ammonium nitrate ionic liquids (RAN-ILs)-water mixtures at 25-100$$^{circ}$$C. The addition of these RANs decreased the thermal denaturation temperature of $$beta$$-LG, and the effect is larger with an increase of the hydrophobic part of the cation of the ILs. In ethyl ammonium nitrate (EAN) and propyl ammonium nitrate (PAN) mixtures, the fractal aggregate structure of $$beta$$-LG was found after the thermal denaturation occurred. These results are similar to those of alcohol-water mixtures. The nanoheterogeneous structure of the RAN-water mixture which consists of the hydrophobic and hydrophilic parts might affect the aggregation structure of $$beta$$-LG.

論文

Ion hydration and association in an aqueous calcium chloride solution in the GPa range

山口 敏男*; 西野 雅晃*; 吉田 亨次*; 匠 正治*; 永田 潔文*; 服部 高典

European Journal of Inorganic Chemistry, 2019(8), p.1170 - 1177, 2019/02

 被引用回数:16 パーセンタイル:74.57(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

2mol dm$$^{-3}$$ CaCl$$_2$$重水水溶液の中性子回折測定を常温常圧および常温1GPaで行った。イオン水和と会合および水溶液を原子レベルで明らかにするためS(Q)を経験ポテンシャル構造精密化(EPSR)モデリングにより解析した。2つの圧力において、Ca$$^{2+}$$イオンはCa-O距離2.44${AA}$、Ca-D距離3.70${AA}$で7つの水分子により囲まれており、陽イオンの水和に圧力は影響しないことを示している。一方でCl$$^{-}$$イオンは圧力に対し劇的な変化を示し、加圧によりCl-O距離の3.18${AA}$から3.15${AA}$の減少を伴い、Cl$$^{-}$$イオンへの酸素の配位数は7から14に変化した。しかしながらここで、Cl$$^{-}$$イオン周りの水素の配位数は、Cl-D距離が2.22から2.18${AA}$へ減少しつつも、6$$sim$$6.7とあまり変わらなかった。また溶媒の水の圧力変化は大きく、O-O距離は2.79${AA}$から2.85${AA}$に減少し、酸素原子の配位数は4.7から10.3に増大する。一方、水素原子は、加圧によらずO-D距離1.74${AA}$、配位数も1.2のままであった。これらのことは、O$$cdots$$D結合が加圧により大きく曲がることを示している。この水素結合の変化が、Cl$$^{-}$$イオンまわりの酸素の配位数の大きな増大を引き起こしたものと思われる。

論文

Thermal behavior, structure, dynamic properties of aqueous glycine solutions confined in mesoporous silica MCM-41 investigated by X-ray diffraction and quasi-elastic neutron scattering

吉田 亨次*; 井上 拓也*; 鳥越 基克*; 山田 武*; 柴田 薫; 山口 敏男*

Journal of Chemical Physics, 149(12), p.124502_1 - 124502_10, 2018/09

 被引用回数:4 パーセンタイル:17.83(Chemistry, Physical)

異なる幾つかの、グリシン濃度, pH、および充填率(=グリシン溶液の質量/MCM-41の乾燥質量))をパラメーターとして、メソポーラスシリカ(MCM-41)に閉じ込められたグリシン水溶液の示差走査熱量測定、X線回折および準弾性中性子散乱(QENS)を305-180Kの温度範囲で実施して、グリシン水溶液の熱的挙動, 構造、および動的特性に対する閉じ込め効果を検討した。

論文

Establishment of a Laboratory for $$gamma$$-ray Spectrometry of Environmental Samples Collected in Fukushima

三枝 純; 依田 朋之; 前田 智史; 岡崎 勤; 大谷 周一; 山口 敏夫; 栗田 義幸; 波澄 篤; 米澤 仲四郎*; 武石 稔

Proceedings of 14th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-14), Vol.3 (Internet), p.1078 - 1085, 2017/11

2011年3月の福島第一原子力発電所の事故後、原子力機構は新たに放射能分析施設を福島に立ち上げた。分析施設では高分解能$$gamma$$線スペクトロメトリに基づき、土壌や水、ダストフィルタ、植物といった環境試料の放射能分析を月当たり約1,000件のペースで行っている。2012年9月の施設立上げ以来、分析結果の信頼性や、分析依頼者及び機器オペレータの利便性向上を目指した技術開発を実施し、制度的・技術的な課題を継続的に改善することで、ISO/IEC 17025規格に適合する試験所としての認定を得た。

論文

Science from the initial operation of HRC

伊藤 晋一*; 横尾 哲也*; 益田 隆嗣*; 吉澤 英樹*; 左右田 稔*; 池田 陽一*; 井深 壮史*; 川名 大地*; 佐藤 卓*; 南部 雄亮*; et al.

JPS Conference Proceedings (Internet), 8, p.034001_1 - 034001_6, 2015/09

Since the installation of the High Resolution Chopper Spectrometer, HRC, experiments using the HRC are being conducted to observe the dynamics in wide range of physics. Scientific results during the period since the initial construction are summarized.

論文

Structure of water from ambient to 4 GPa revealed by energy-dispersive X-ray diffraction combined with empirical potential structure refinement modeling

山口 敏男*; 藤村 恒児*; 内 和哉*; 吉田 亨次*; 片山 芳則

Journal of Molecular Liquids, 176, p.44 - 51, 2012/12

 被引用回数:18 パーセンタイル:55.59(Chemistry, Physical)

実験室のX線回折計を用いた水のエネルギー分散型X線回折測定を、298K/30MPa, 473K/30MPa and 573K/30MPaの熱力学条件下で行った。対分布関数,配位数,3次元空間密度関数の温度圧力変化から水素結合の特徴を明らかにするために、これらのX線構造因子と、過去にシンクロトロンX線を用いて298K/1GPa, 473K/0.35GPa and 486K/4GPaで測定されたものに対して、経験ポテンシャル構造精密化(EPSR)によるモデル化を適用した。圧力や温度によって、どの程度、水素結合ネットワークが影響を受けるか明らかになった。

論文

廃止措置のためのレーザ切断技術の開発

小林 紘二郎*; 井田 俊雄*; 山口 健志*; 大道 博行; 村松 壽晴; 佐野 一哉; 坪井 昭彦*; 社本 英泰*; 池田 剛司*

レーザ加工学会誌, 19(1), p.63 - 67, 2012/03

福井県庁と福井県の「エネルギー研究開発拠点化計画」をコーディネートする若狭湾エネルギー研究センター(以下、「エネ研」)が連携し、原子炉廃止措置研究開発センター(以下、「ふげん」)の新型転換炉原型炉施設の廃止措置とレーザ応用技術の研究を進める日本原子力研究開発機構(以下、「原子力機構」)敦賀本部の協力を得て、高品質固体レーザ(ファイバーレーザ)を利用した原子炉や大型構造物の解体技術の実証化研究を行い、福井発の先端技術を国内外にアピールするとともに、原子炉解体技術等への応用展開を図る研究開発を進めている。廃止措置関連技術の研究やレーザ関連技術の産業利用を推進する中、エネ研とレーザックスは、原子力機構・大学・公設試験研究機関・福井県内企業等の協力も得て、運転終了後の原子炉解体に適した複数技術を比較検討した結果、水中レーザ切断法を有効な原子炉施設の廃止措置技術として選定した。本投稿では、われわれが進める水中レーザ切断の研究開発の取組概要について紹介する。

論文

水中レーザ切断による原子炉解体技術

小林 紘二郎*; 井田 俊雄*; 山口 健志*; 大道 博行; 村松 壽晴; 佐野 一哉; 坪井 昭彦*; 社本 英泰*; 池田 剛司*

溶接技術, 59(7), p.64 - 69, 2011/07

福井県庁と福井県の「エネルギー研究開発拠点化計画」をコーディネートする若狭湾エネルギー研究センター(以下、「エネ研」)が連携し、原子炉廃止措置研究開発センター(以下、「ふげん」)の新型転換炉原型炉施設の廃止措置とレーザ応用技術の研究を進める日本原子力研究開発機構(以下、「原子力機構」)敦賀本部の協力を得て、高品質固体レーザ(ファイバーレーザ)を利用した原子炉や大型構造物の解体技術の実証化研究を行い、福井発の先端技術を国内外にアピールするとともに、原子炉解体技術等への応用展開を図る研究開発を進めている。廃止措置関連技術の研究やレーザ関連技術の産業利用を推進する中、エネ研とレーザックスは、原子力機構・大学・公設試験研究機関・福井県内企業等の協力も得て、運転終了後の原子炉解体に適した複数技術を比較検討した結果、水中レーザ切断法を有効な原子炉施設の廃止措置技術として選定した。本投稿では、われわれが進める水中レーザ切断の研究開発の取組概要について紹介する。

論文

Highly efficient homogeneous liquid-liquid extraction of lanthanoid ions in a strong acidic solution

渕向 純一*; 山口 仁志*; 目黒 義弘; 久保田 俊夫*; 五十嵐 淑郎*

Solvent Extraction Research and Development, Japan, 13, p.139 - 146, 2006/00

抽出剤,リン酸ジ-2-エチルへキシル(D2EHPA)を用いる均一液液抽出法(ペルフルオロオクタン酸イオン(PFOA$$^{-}$$)/アセトン系のpH依存相分離現象を利用する方法)によって強酸性条件下(pH1付近)において13種類のランタノイドイオン(III)を高倍率濃縮で抽出することに成功した。この実験条件下において、各ランタノイドの抽出率は、約85$$sim$$95%が得られた。また、水相(Vw)と析出相(Vs)の体積比(Vw/Vs)は、1,580倍(47.5ml$$Xrightarrow Y$$30$$mu$$l)を達成した。抽出化学種は、水/シクロヘキサン系における一般的な溶媒抽出を用いて、抽出剤,PFOA,酢酸ナトリウムなどの濃度を変化させることにより検討した。結果として、3価のランタノイドイオンの抽出化学種は、金属とD2EHPAが1:3の組成比の錯体であると推定した。

報告書

第2回原研-サイクル機構合同安全研究成果報告会講演集; 2004年2月6日、東京

杉本 純*; 安濃田 良成*; 新谷 文將*; 山口 紀雄*; 佐藤 義則; 石川 敬二

JNC TN1200 2004-002, 100 Pages, 2004/07

JNC-TN1200-2004-002.pdf:5.41MB

原子力安全委員会の定める安全研究年次計画及び規制行政庁等のニーズを踏まえ、原研とサイクル機構が実施している安全研究について、原子力関係者及び一般を対象に、最近の成果を報告するとともに、統合後の新法人における安全研究の進め方に関する総合討論を行うことにより、今後、新法人が進める安全研究に資することを目的として、2004 年2 月6 日に東京で合同の研究成果報告会を開催した。本報告会には原子力関係者をはじめ規制行政庁を中心に、昨年の188 人を大幅に上回る259 人の参加があった。 本報告会は、研究成果の報告、特別講演、総合討論より構成した。まず、原研とサイクル機構の安全研究の成果の概要について、それぞれの機関より報告した。その後、原子力施設等、環境放射能、放射性廃棄物の各安全研究の成果について、原研及びサイクル機構から報告した。続いて、東原子力安全委員会委員より高レベル放射性廃棄物処分に対する防護基準の概要について特別講演があった。最後に、木村原子力安全委員会安全研究専門部会長が議長を勤め、規制行政庁、産業界、学界からのパネリストに原研及びサイクル機構からの各1名を加え、フロアからの参加も交えながら「新法人における安全研究の進め方」についての総合討論を行った。原研及びサイクル機構以外のパネリストから新法人における安全研究の進め方に関する考え方が示され、期待の大きいことが明確になった。新法人の安全研究計画の策定に際して参考となる多くの貴重な意見が得られた。本報告書は、上記合同報告会における特別講演、報告、質疑応答、総合討論及び使用された発表資料を取りまとめ、講演集としたものである。

報告書

高速増殖炉サイクルの実用化戦略調査研究フェーズII中間報告; 原子炉プラントシステム技術検討書

此村 守; 小川 隆; 岡野 靖; 山口 浩之; 村上 勤; 高木 直行; 西口 洋平; 杉野 和輝; 永沼 正行; 菱田 正彦; et al.

JNC TN9400 2004-035, 2071 Pages, 2004/06

JNC-TN9400-2004-035.pdf:76.42MB

ナトリウム冷却炉、鉛ビスマス冷却炉、ヘリウムガス冷却炉及び水冷却炉について、革新技術を導入し炉型の特徴を活かした炉システム概念を構築し、その概念の成立の見通しを得るための検討を行うとともに、設計要求への適合性を評価した。その結果、2015年頃に高速増殖炉技術を実用化するためには、現状の知見で課題とされた項目で画期的な技術革新がないかぎり、ナトリウムを冷却材して選択することが合理的であることが明らかとなった。

報告書

弥生炉を用いた$$^{237}$$Np核分裂断面積の測定

大木 繁夫; 高嶋 秀樹; 若林 利男; 山口 憲司*; 山脇 道夫*

JNC TY9400 2004-005, 36 Pages, 2004/05

JNC-TY9400-2004-005.pdf:1.01MB

高速炉を用いたマイナーアクチナイド(MA)核種の核変換研究の一環として、高速中性子源炉「弥生」において、235Uに対する237Npの核分裂断面積比をバック・ツー・バック(BTB)核分裂検出器を用いて測定した。弥生炉の炉心中心、側部ブランケットをそれぞれ貫く、グローリーホール、グレイジングホールと呼ばれる実験孔における測定のため、小型BTB検出器を準備した。実験孔内の測定位置を変えることにより、核分裂断面積比の中性子スペクトル依存性を調べた。核分裂断面積比の測定結果を、核データライブラリ(JENDL-3.2、ENDF/B-VI、JEF-2.2、JENDL-2)を用いて計算した値と比較した。炉心中心における計算値は、約30%の系統的な過大評価となることがわかった。計算値における核データライブラリ間のバラツキは、測定値との相違に比べると小さいものであった。また、C/E値には測定位置依存性が見られている。この30%もの過大評価が核データの誤差に起因するとは考えにくい。本測定結果には測定精度の面で課題がある。波高スペクトルに対するアンフォールディング等により誤差の原因を取り除くことができれば、237Npだけでなく中性子スペクトル場を形成する235U, 238Uの核データ検証の参考情報として、本測定結果を活用できると考えられる。

報告書

弥生炉を用いた$$^{241}$$Am, $$^{243}$$Am核分裂断面積の測定

大川内 靖; 大木 繁夫; 若林 利男; 山口 憲司*; 山脇 道夫*

JNC TY9400 2004-004, 37 Pages, 2004/05

JNC-TY9400-2004-004.pdf:1.03MB

高速炉を用いたマイナーアクチナイド(MA)核種の核変換研究の一環として、高速中性子源炉「弥生」において、235Uに対するMA(241Am, 243Am)の核分裂断面積比をバック・ツー・バック(BTB)核分裂検出器を用いて測定した。弥生炉の炉心を貫く主実験孔(グローリーホール)における測定のため、小型BTB検出器を準備した。グローリーホール内の測定位置を炉心中心から劣化ウランブランケットまで変えることにより、核分裂断面積比の中性子スペクトル依存性を調べた。核分裂断面積比の測定結果を、核データライブラリ(JENDL-3.2、ENDF/B-VI、JEF-2.2)を用いて計算した値と比較した。炉心中心における241Am, 243Am双方についての計算値は、10$$sim$$20%の系統的な過小評価となることがわかった。計算値における核データライブラリ間のバラツキは、測定値との相違に比べると小さいものであった。また、C/E値には測定位置依存性が見られている。本測定結果には測定精度の面で課題がある。波高スペクトルに対するアンフォールディング等により誤差の原因を取り除くことができれば、241Am, 243Amや中性子スペクトル場を形成する235U, 238Uの核データ検証における参考情報として、本測定結果を活用できると考えられる。

報告書

放射線管理用排気・排水データベースシステムの開発

菊地 正光; 滝 光成; 久米 悦雄; 小林 秀雄*; 山田 稔穂*; 山口 武憲

JAERI-Data/Code 2004-006, 146 Pages, 2004/03

JAERI-Data-Code-2004-006.pdf:6.87MB

東海研究所においては、放射性物質の排気排水管理を必要とする約40の施設が存在している。これら施設における放射性物質の排気排水にかかわる管理は、法令等に基づき施設ごとに実施しているが、国等への報告では、施設ごとに行われている測定結果を取りまとめ、東海研究所として報告を行う必要がある。そのため、排気排水にかかわるデータベースを作成してデータの一元管理を行うとともに、国等への報告に必要となる基礎的資料を作成する本システムを開発した。

報告書

FBR安全性炉内試験計画(SERAH計画)の検討

丹羽 元; 川太 徳夫; 家田 芳明; 佐藤 一憲; 大野 修司; 宇都 成昭; 宮原 信哉; 近藤 悟; 上出 英樹; 山口 彰; et al.

PNC TN9410 94-154, 317 Pages, 1995/03

PNC-TN9410-94-154.pdf:13.66MB

FBR安全性炉内試験計画(SERAPH計画)の検討は昭和62年後半から開始され、既に、その必要性、及び施設概念の検討結果に関して、原子力安全委員会、FBR安全研究専門委員会などへの報告を通して、内外の専門家から多くの意見や提案を得ている。これらの意見を踏まえて、これまでに、以下のような観点で試験の必要性及び施設概念の検討を行った。(1) SERAPH計画とその他の安全研究を全体的に統合することによって、SERAPH計画がFBRの実用化に対して果たし得る貢献の明確化を図る。(2)炉心損傷防止や影響緩和に関するサクセスシナリオを実証することによって実用化を促進するような安全研究の課題のうち、SERAPH計画に取り込むべきテーマを幅広く検討する。(3)個々の試験の内容や試験施設の仕様の妥当性、十分性を検討する。(4) SERAPH施設の成立性に係わる主要な要素技術について、それぞれが整合性を持つような概念を検討する。(5)各要素技術について、それぞれの性能向上を図ることにより、試験の要求条件を技術的に成立させる上での裕度を確保する一方、それらの性能を保証するための基礎的な研究の計画を具体化する。これまでの検討から、以下の結論が得られた。FBRの実用化段階において高水準の安全性を達成するために求められる安全確保の考え方と目標の設定を行った。その達成に必要な安全研究課題を摘出し、その研究手段のひとつとしてSERAPH計画を位置づけた。受動的安全特性を活用した炉心損傷への拡大防止,炉心損傷の早期終息、再臨界の排除等に重点を置いて幅広く試験の必要性の検討を行い、従来の検討成果を含め、全体的試験計画の形にまとめた。これらの試験研究、及び関連して進められるR&Dなどから取得される知見を総合すれば、上で述べた実用炉における安全性の目標が達成できるものと期待できるが、その達成のためには、特に、本計画で提案した炉内試験計画の推進が不可欠である。施設検討においては、概念設計研究を通じて駆動炉心構成を改良することにより、各要素技術の整合性を考慮したリファレンス炉心の概念が得られた。提案された各試験テーマについて、それぞれの要求条件に対する充足度の評価を行い、施設概念の基本的成立性の見通しを得た。性能保証のための基盤技術開発の端緒として、燃料ペレットの試作を行い、その製造可能性について目途が得られた。

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