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論文

低温凝縮層中の水素及びメタン分子の核スピン転換

山川 紘一郎

分光研究, 72(5), p.187 - 198, 2023/10

水素原子核を回転対称位置に有する分子は、その合成核スピンによって区別される核スピン異性体を持つ。同種粒子の不可弁別性に由来する対称性の制約により、各異性体は特定の回転準位のみを占有する。異性体間の転換は凝縮系では促進され、転換する分子の余剰回転エネルギーは凝縮系へと散逸する。本総説では、基本的な分子である水素とメタンに焦点を当て、低温凝縮層内に捕捉されたこれら分子の核スピン変換の研究を解説する。

論文

Fast ortho-to-para conversion of molecular hydrogen in chemisorption and matrix-isolation systems

植田 寛和; 福谷 克之*; 山川 紘一郎

Frontiers in Chemistry (Internet), 11, p.1258035_1 - 1258035_7, 2023/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Multidisciplinary)

水素分子には、オルトとパラと呼ばれる2つの核スピン修飾がある。2つの陽子の順列に関する対称性の制約から、オルトとパラの異性体はそれぞれ回転量子数の奇数と偶数の値しかとらない。オルソからパラへの変換は凝縮系で促進され、余剰の回転エネルギーとスピン角運動量が移動する。われわれは、分子化学吸着系とマトリックス分離系における水素の高速オルソ-パラ変換に関する最近の研究をレビューし、その変換機構と回転緩和経路について議論する。

論文

An Isotope-labeling study of CO$$_2$$ formation pathways in molecular clouds; Ultraviolet photolysis of CO-H$$_2$$O ice

平山 朱美*; 荒川 一郎*; 山川 紘一郎

Astrophysical Journal, 951(2), p.132_1 - 132_12, 2023/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Astronomy & Astrophysics)

反射吸収赤外分光法を用い、星間氷マントルのアナロジーとして、10KのCOとH$$_2$$Oの二元氷を紫外線照射下で調べた。H$$_2$$$$^{16}$$Oの代わりにH$$_2$$$$^{18}$$Oを用い、CO$$_2$$の生成経路を区別した。COとH$$_2$$Oの混合氷試料と、H$$_2$$O氷上にCOを凝縮した二層氷試料を生成した。いずれの試料でも、紫外線照射後にC$$^{16}$$O$$_2$$とC$$^{18}$$O$$^{16}$$Oの赤外吸収バンドを検出した。これらはそれぞれ、CO-CO反応とCO-H$$_2$$O反応によって生成した分子である。また、C$$^{18}$$O$$_2$$も検出されたことは、CO$$_2$$の光解離と再生成が氷中で起きたことを示している。C$$^{16}$$O$$_2$$とC$$^{18}$$O$$^{16}$$Oの柱密度の紫外線照射時間依存性を解析することで、CO-CO反応とCO-H$$_2$$O反応によるCO$$_2$$生成の有効断面積を同時決定した。

論文

凝縮系での分子の振動回転および核スピン転換に関する理論・分光研究

山川 紘一郎

しょうとつ, 17(5), p.86 - 101, 2020/09

低温分子性固体の内部における、分子単量体の回転・核スピン転換とクラスター中の分子間振動の研究を解説する。前者については、凝縮系における単量体の核スピン転換と回転緩和の機構について説明し、それに基づいて、H$$_2$$Oの転換速度の温度依存性とCH$$_4$$の2種及び3種異性体間の転換を議論する。後者については、Arマトリックス中に分離したD$$_2$$Oクラスターの系を対象とする。テラヘルツ・赤外吸収スペクトルの解析と、マトリックス効果を取り入れた量子化学計算の結果から、(D$$_2$$O)$$_3$$の分子間振動モードを決定する。

論文

Fast nuclear-spin conversion of H$$_{2}$$ trapped and polarized in a CO$$_{2}$$ matrix

山川 紘一郎; 石橋 篤季*; 波吉 敏信*; 東 優一*; 荒川 一郎*

Physical Review B, 102(4), p.041401_1 - 041401_5, 2020/07

 被引用回数:2 パーセンタイル:12.9(Materials Science, Multidisciplinary)

The clear evidence for the nuclear spin conversion of matrix-isolated H$$_{2}$$ is presented. We trapped H$$_{2}$$ in a CO$$_2$$ film at 5.4 K and detected the induced infrared-absorption band including both the components of ortho and para H$$_{2}$$. By analyzing its time-evolution, the conversion rate was determined to be 9.4 $$times$$ 10$$^{-4}$$ s$$^{-1}$$. We confirmed that this fast conversion was induced just by the CO$$_2$$ film with the uniquely unstable structure. We also identified H$$_{2}$$ at another kind of trapping sites, accompanied by higher anisotropy of the confining potential, and estimated its conversion rate to be 6 $$times$$ 10$$^{-3}$$ s$$^{-1}$$.

論文

その場テラヘルツ・赤外吸収分光装置の開発

山川 紘一郎; 那須 裕一*; 清水 元希*

分光研究, 69(3), p.105 - 106, 2020/06

分子クラスターの構造や分子間振動モードの解明には、テラヘルツ域と赤外域の同時分光測定が有力である。本稿では、超高真空下で60-7000cm$$^{-1}$$の波数域における吸収分光測定を行う装置について解説した。

論文

Terahertz and mid-infrared spectroscopy of matrix-isolated clusters and matrix-sublimation ice of D$$_2$$O

山川 紘一郎; 那須 裕一*; 鈴木 菜摘*; 清水 元希*; 荒川 一郎*

Journal of Chemical Physics, 152(17), p.174310_1 - 174310_13, 2020/05

 被引用回数:2 パーセンタイル:11.43(Chemistry, Physical)

超高真空下テラヘルツ・赤外吸収分光装置を開発し、この装置を用いてAr固体中に分離したD$$_2$$Oクラスターの吸収スペクトルを測定した。2, 3, 4量体によるテラヘルツ吸収ピークを帰属するため、スペクトルの温度依存性とD$$_2$$O希釈率依存性を分析した。帰属の妥当性は、ONIOM法を用いた第一原理計算を用いて検証した。これにより、2量体の全ての分子間振動モード、3量体と4量体の赤外吸収強度が大きい分子間振動モードを同定することができた。Ar固体中にD$$_2$$Oクラスターを分離後、Arのみを昇華してD$$_2$$O氷を生成した。昇華温度と希釈率を変えてD$$_2$$O氷を生成し、テラヘルツスペクトルから結晶度を定量的に評価することで、結晶化にはD$$_2$$O単量体の拡散が決定的なプロセスであることを明らかにした。

論文

Nuclear spin conversion of H$$_2$$, H$$_2$$O, and CH$$_4$$ interacting with diamagnetic insulators

山川 紘一郎; 福谷 克之

Journal of the Physical Society of Japan, 89(5), p.051016_1 - 051016_12, 2020/02

 被引用回数:4 パーセンタイル:38.78(Physics, Multidisciplinary)

複数の水素原子核を回転対称位置に有する分子には核スピン異性体が存在する。各異性体は量子統計によって特定の回転状態のみをとるため、回転状態弁別分光法により識別可能である。異性体間の転換は孤立系では禁制であるのに対し、凝縮系では大幅に加速される。本論文では、単純かつ天文学の分野で重要な水素,水,メタン分子に焦点を当て、反磁性絶縁体の内部または表面で起きる核スピン転換に関する最近の理論・実験研究を解説する。二原子分子と多原子分子の核スピン転換モデルの根本的差異についても明らかにする。

論文

Spectroscopic determination of interconversion rates among three nuclear spin isomers of methane in crystalline II

杉本 建*; 那須 裕一*; 荒川 一郎*; 山川 紘一郎

Journal of Chemical Physics, 150(18), p.184302_1 - 184302_5, 2019/05

 被引用回数:4 パーセンタイル:21.85(Chemistry, Physical)

メタンの結晶相IIの赤外吸収スペクトルを測定し、既報の回転振動ピークや振動-振動ピークに加えて、アニール後の急冷によって顕著なQ(2)ピークを検出することに成功した。R(0)、R(1)、Q(2)ピークの積分強度は2つの指数関数の線形結合の時間依存性を示した。これは、低エネルギー回転準位を占める3つの核スピン異性体間の相互変換を明らかに示している。

口頭

Current status of research and development of supercritical water cooled fast reactor (super fast reactor) in Japan

中塚 亨; 岡 芳明*; 石渡 祐樹*; 奥村 啓介; 長崎 晋也*; 手塚 健一*; 森 英夫*; 江里 幸一郎; 赤坂 尚昭; 中園 祥央*; et al.

no journal, , 

圧力容器型の超臨界圧水冷却炉は、1989年より東京大学で研究開発が進められてきており、現在、第4世代炉の一つとして、日本,欧州及び他の国で実用化に向けた研究が行われている。東京大学の概念は、熱中性子炉は「スーパー軽水炉」,高速炉は「スーパー高速炉」と呼ばれている。高速炉は、熱中性子炉と同じプラントシステムで実現可能と期待されている。経済的な高速炉体系を開発することを目的として、「スーパー高速炉」の研究プロジェクトが2005年12月から2010年3月まで東京大学を代表機関として進められ、九州大学,原子力機構,東京電力がこのプロジェクトに参加した。このプロジェクトは、(1)スーパー高速炉の概念の構築,(2)伝熱流動実験,(3)材料開発の3つからなる。本論文では、このプロジェクトで得られた成果の概要を紹介する。具体的には、(1)では東京大学による炉心核熱結合解析やシステム解析等の結果、(2)では九州大学による模擬流体を用いた熱流動実験、原子力機構による超臨界圧水を用いた熱流動実験と3次元解析コード開発の結果、また、(3)では東京大学・原子力機構によるクリープ試験,腐食試験等の材料基礎研究の結果について報告する。

口頭

Nuclear spin conversion of H$$_2$$ trapped in solid CO$$_2$$

山川 紘一郎; 波吉 敏信*; 石橋 篤季*; 荒川 一郎*

no journal, , 

固体CO$$_{2}$$中で分極したH$$_{2}$$の微弱な赤外吸収を検出し、固体中の電場強度を評価した。また、赤外スペクトルの時間変化を解析することで、水素の核スピン転換率を決定し、電場が転換に与える効果を吟味した。

口頭

テラヘルツ・赤外分光法とONIOM計算によるD$$_{2}$$Oナノクラスターの分子間振動の研究

山川 紘一郎; 那須 裕一*; 荒川 一郎*

no journal, , 

水分子が形成するナノクラスターは、最も身近かつ単純な水素結合系として知られており、水や氷の特異な物性を特徴づける「水素結合」の性質を解き明かす目的で、分光学的手法を用いて精力的に研究されてきた。本研究では、Arマトリックス中に分離したD$$_2$$OクラスターのTHz・IR分光を測定した。Ar/D$$_2$$O希釈率とアニール温度を系統的に変え、帰属が確立しているIR域のスペクトル変化と比較することで、THz吸収ピークの帰属を行った。さらに、マトリックス効果を取り入れた量子化学計算を行うことで、帰属の妥当性を検証した希釈率Ar/D$$_2$$O=800の試料について、THz・IRスペクトルのアニール温度依存性を調べた。アニール温度の上昇に伴って、マトリックス中でのD$$_2$$Oの拡散が誘起され、クラスター成長が起きた。帰属が確立している、赤外域における2-6量体の吸収ピークの積分強度をアニール温度に対してプロットし、これと比較することで、THz域の吸収ピークの帰属を決定した。また、希釈率を変えて試料を形成し、THz・IRスペクトルの希釈率依存性を比較することにより、上記の帰属の妥当性を評価した。本発表では、このようにして決定した帰属を、マトリックス効果を取り入れた量子化学計算の結果と共に提示する。特に、3量体については、陽子のトンネル効果を正しく考慮することで従来の帰属を刷新することに成功した。

口頭

超高真空テラヘルツ分光装置の開発; 真空蒸着D$$_2$$O氷のスペクトルの温度依存性

山川 紘一郎; 清水 元希*; 鈴木 菜摘*; 那須 裕一*; 坪井 嶺*; 倉橋 裕之*; 荒川 一郎*

no journal, , 

分子クラスター,生体高分子,分子性固体を支配する、水素結合やファンデアワールス力といった分子間相互作用の詳細な理解には、第一原理計算とテラヘルツ(THz)域の分光実験の両方が不可欠である。特に実験においては、試料の純度を高く保つことが求められるため、真空中でのその場測定が有力となる。本研究では、超高真空環境下でTHz吸収分光を行う装置を新たに開発した。また、この装置を用いて、真空蒸着D$$_2$$O氷のTHz吸収スペクトルの温度依存性を測定し、構造変化を調べた。

口頭

二酸化炭素凝縮層中に捕捉した水素の核スピン転換

山川 紘一郎; 石橋 篤季*; 波吉 敏信*; 荒川 一郎*

no journal, , 

凝縮系における核スピン異性体間の転換機構に近年関心が持たれている。本研究では、二酸化炭素凝縮層内で分極した水素分子の微弱な赤外吸収を検出することにより、転換速度を測定し、転換機構を考察した。

口頭

Infrared-spectroscopic study of the photolysis in CO-X ice with use of isotopologues

平山 朱美*; 荒川 一郎*; 山川 紘一郎

no journal, , 

分子雲は気体と星間塵から成る。星間塵は水や一酸化炭素といった多様な分子から成るアイスマントルに覆われており、紫外線放射に曝されている。本研究では、同位体置換体を用いてアイスマントル中の光化学反応を調べた。

口頭

分子の核スピン異性化とクラスター化に関するテラヘルツ・赤外分光研究

山川 紘一郎

no journal, , 

核スピン異性化と水素結合クラスターの形成という、プロトンの関与する量子現象の研究を行った。その場テラヘルツ・赤外吸収分光法と第一原理振動計算を組み合わせることで、水素,水,メタン分子の核スピン異性化速度と、水クラスターの分子間振動モードを決定した。

口頭

水素結合クラスターの超高真空下テラヘルツ・赤外分光

山川 紘一郎; 那須 裕一*; 鈴木 菜摘*; 清水 元希*; 荒川 一郎*

no journal, , 

分子間相互作用の性質を調べる目的で、ナノサイズの分子クラスターは分光学的手法を用いて精力的に調べられてきた。赤外域に比べ、テラヘルツ域の測定は報告例が極めて少ないため、振動モードとテラヘルツ吸収との対応付けは、水の二量体についてさえ確立していなかった。本研究では、超高真空下のその場テラヘルツ・赤外吸収分光装置を開発し、アルゴン凝縮層内に生成した重水クラスターのスペクトルを測定することで、二量体,三量体,四量体のテラヘルツ吸収ピークを同定した。

口頭

Oxygen-isotope effect on the nuclear spin conversion of water molecules

山川 紘一郎; 川邊 裕之*; 山口 姫和*

no journal, , 

According to the resultant spin $$I$$ of two protons, water molecules are classified into two species: the ortho ($$I$$ = 1) and para ($$I$$ = 0) isomers. Because of the symmetry restriction, each isomer occupies specific rotational states. This coupling between the nuclear-spin and rotational states allows us to selectively monitor the isomers by rovibrational spectroscopy. The nuclear spin conversion between the isomers is extremely slow in the gas phase, but has been found to be much faster in condensed systems, whose mechanism is attracting interest. In the present study, we observed the conversion of H$$_2$$O trapped in solid Ar and investigated the oxygen-isotope effect.

口頭

Nuclear spin conversion of methane in condensed layers at low temperatures

山川 紘一郎; 杉本 建*

no journal, , 

メタンは、オルト(I=1)、メタ(I=2)、パラ(I=0)の3種類の核スピン異性体を持つ。メタンは球対称こま分子であり、その回転エネルギーは回転量子数Jに依存する。J=0(J=1)準位はメタ(オルソ)異性体のみが占有し、オルソとパラの状態はJ=2準位で縮退している。この縮退のため、オルソとパラの変換は非常に速く進み、希ガスやパラ水素のマトリックスではオルソ-メタ変換のみが観測されている。一方、最近、結晶性メタンの低温相で3種類の異性体間の核スピン変換が観測された。本発表では、結晶性メタンにおけるオルソ-メタ-パラ転換に関する赤外分光学的研究を、これまでのマトリックス単離研究と比較しながら示す。

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