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論文

Changes in electronic structure of carbon supports for Pt catalysts induced by vacancy formation due to Ar$$^{+}$$ irradiation

岡崎 宏之*; 垣谷 健太*; 木全 哲也*; 出崎 亮*; 越川 博*; 松村 大樹; 山本 春也*; 八巻 徹也*

Journal of Chemical Physics, 152(12), p.124708_1 - 124708_5, 2020/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:10.84(Chemistry, Physical)

X-ray absorption spectroscopy measurements were performed for the C K-edge of Pt nanoparticles on Ar$$^{+}$$-irradiated carbon supports in order to elucidate the origin of improved catalyst performance after the introduction of vacancies into the carbon support. We observed a change in the electronic structure at the interface between the Pt nanoparticles and the carbon support after vacancy introduction, which is in good agreement with theoretical results. The results indicated that vacancy introduction resulted in a drastic change in the Pt-C interactions, which likely affected the d-band center of the Pt nanoparticles and led to the enhancement of the oxygen reduction reaction in catalysts.

論文

Imidazolium cation based anion-conducting electrolyte membranes prepared by radiation induced grafting for direct hydrazine hydrate fuel cells

吉村 公男; 越川 博; 八巻 徹也; 猪谷 秀幸*; 山本 和矢*; 山口 進*; 田中 裕久*; 前川 康成

Journal of the Electrochemical Society, 161(9), p.F889 - F893, 2014/06

 被引用回数:20 パーセンタイル:64.93(Electrochemistry)

イミダゾリウムカチオンを有するグラフト型アニオン伝導電解質膜を、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)膜に${it N}$-ビニルイミダゾールとスチレンを放射線グラフト重合により共重合する過程と、それに続く${it N}$-プロピル化およびイオン交換反応により作製した。得られたアニオン膜は、イオン交換容量は1.20mmol/g、導電率は28mS/cmであった。80$$^{circ}$$Cの1M KOH中での耐アルカリ性を評価した結果、浸漬250時間後でも10mS/cm以上の導電率が維持され、高い耐アルカリ性を有することがわかった。本研究のアニオン膜を用いて作製した水加ヒドラジン燃料電池において最高出力75mW/cm$$^{2}$$を確認した。

論文

Sorption of Eu(III) on granite; EPMA, LA-ICP-MS, batch and modeling studies

福士 圭介*; 長谷川 優介*; 前田 耕志*; 青井 裕介*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 山本 祐平*; 青才 大介*; 水野 崇

Environmental Science & Technology, 47(22), p.12811 - 12818, 2013/11

 被引用回数:21 パーセンタイル:55.79(Engineering, Environmental)

Eu(III)の花崗岩への収着について、巨視的、微視的な手法を組み合わせた研究を行った。花崗岩の薄片と10$$mu$$MのEu(III)溶液とを反応させ、EPMAおよびLA-ICP-MSにより分析した。その結果、多くの黒雲母粒子では、最大で6wt.%までEuが増加した。黒雲母中でEuが付加された部分ではKが減少しており、黒雲母へのEuの収着様式は層間の陽イオン交換反応であることが示唆される。また、花崗岩および黒雲母の紛体を利用したEu(III)のバッチ収着試験を実施した。この試験により得られた黒雲母に対するEu(III)の巨視的な収着挙動は、花崗岩に対する収着挙動と一致した。得られた収着エッジはシングルサイトの陽イオン交換反応を考慮したモデルにより、合理的に再現することが可能である。以上のことから、花崗岩は複雑な鉱物の集合体であるが、巨視的および微視的な手法を組み合わせることによって、複雑な鉱物集合体全体を代表する一つの基本となる収着反応を明らかにすることができた。

論文

Counter-anion effect on the properties of anion-conducting polymer electrolyte membranes prepared by radiation-induced graft polymerization

越川 博; 吉村 公男; Sinnananchi, W.; 八巻 徹也; 浅野 雅春; 山本 和矢*; 山口 進*; 田中 裕久*; 前川 康成

Macromolecular Chemistry and Physics, 214(15), p.1756 - 1762, 2013/08

 被引用回数:13 パーセンタイル:44.89(Polymer Science)

貴金属フリー液体燃料電池用自動車に適用できるアニオン伝導電解質膜(AEM)の開発において、電解質膜の耐熱性や高い含水率に起因する燃料透過が問題になっている。そこで、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合膜(ETFE)にクロロメチルスチレン(CMS)を放射線グラフト重合後、グラフト鎖をトリメチルアミンにより4級化することでAEMを作製し、含水性,安定性に及ぼす電解質膜の対アニオンの効果を調べた。4級化によって得られた塩化物塩の膜(塩化物膜)は、炭酸水素ナトリウム水溶液に浸漬することで重炭酸膜に変換した。また、1M KOH水溶液でアニオン交換後、窒素ガスで飽和させた水で洗浄することで、重炭酸化物塩の生成なしに水酸化物膜に変換できた。塩化物膜及び重炭酸膜に対して、水酸化物膜は4倍の伝導率及び2倍の含水率を示した。また、熱分析測定より、水酸化物膜が他の二つの膜よりも安定であることがわかった。以上の結果から、水酸化物膜の水酸化アルキルアンモニウムが化学的に不安定であること、安定化するために高い含水率を示すことを明らかにした。

論文

Assessment of olfactory nerve by SPECT-MRI image with nasal thallium-201 administration in patients with olfactory impairments in comparison to healthy volunteers

志賀 英明*; 滝 淳一*; 鷲山 幸信*; 山本 純平*; 木名瀬 栄; 奥田 光一*; 絹谷 清剛*; 渡邉 直人*; 利波 久雄*; 越田 吉郎*; et al.

PLOS ONE (Internet), 8(2), p.e57671_1 - e57671_8, 2013/02

 被引用回数:15 パーセンタイル:67.03(Multidisciplinary Sciences)

Current olfactory function tests are useful for the analysis of olfactory thresholds in olfaction-impaired patients. However, a decrease in olfactory thresholds has not been used as an index for olfactory nerve damage in patients. The authors assessed peripheral olfactory nerve viability by performing combined SPECT-CT after nasal administration of Tl-201 to determine whether olfactory nerve was damaged in patients with olfactory impairments in comparison to healthy volunteers. It was found that nasal Tl-201 migration to the olfactory bulb was significantly lower in the patients with head trauma, respiratory infection, and chronic rhinosinusitis than in healthy volunteers.

論文

Alkaline durable anion exchange membranes based on graft-type fluoropolymer films for hydrazine hydrate fuel cell

吉村 公男; 越川 博; 八巻 徹也; 前川 康成; 山本 和矢*; 猪谷 秀幸*; 朝澤 浩一郎*; 山口 進*; 田中 裕久*

ECS Transactions, 50(2), p.2075 - 2081, 2012/10

水加ヒドラジンなどの液体燃料を蓄電媒体とする白金フリー燃料電池自動車におけるアニオン伝導電解質膜は、強アルカリ中で使用されるため高いアルカリ耐性が要求される。本研究では、アルカリ耐性に優れたイミダゾール構造を直接基材膜にグラフトしたアニオン膜を作製し、アルカリ耐性の向上を図った。放射線グラフト重合により、ETFE膜にビニルイミダゾール-スチレン共重合グラフト鎖を導入した後、Nアルキル化反応、水酸化カリウムによるイオン交換反応を行い水酸化イミダゾリウムをグラフト鎖に含む共重合アニオン膜を得た。スチレンはイオン交換基間の正電荷反発を減少させるために導入した。1M水酸化カリウム中80$$^{circ}$$Cの導電率の変化からアルカリ耐性を評価した結果、作製したアニオン膜は、初期の導電率28mS/cmに対し浸漬250時間後も10mS/cmの導電率を維持しており、数時間の浸漬で導電率が消失した従来型のグラフトアニオン膜と比較して高いアルカリ耐性を有することを実証できた。

論文

Detailed analyses of key phenomena in core disruptive accidents of sodium-cooled fast reactors by the COMPASS code

守田 幸路*; Zhang, S.*; 越塚 誠一*; 飛田 吉春; 山野 秀将; 白川 典幸*; 井上 方夫*; 油江 宏明*; 内藤 正則*; 岡田 英俊*; et al.

Nuclear Engineering and Design, 241(12), p.4672 - 4681, 2011/12

 被引用回数:11 パーセンタイル:67.45(Nuclear Science & Technology)

2005年から開始した研究プロジェクトでナトリウム冷却高速炉(SFR)の炉心損傷事故(CDA)の重点現象を詳細解析するためにMPS法に基づいたCOMPASSコードを開発している。その着目現象とは、燃料ピン破損・崩壊,溶融プール沸騰,融体固化・閉塞挙動,ダクト壁破損,低エネルギー崩壊炉心の運動,デブリベッド冷却性,金属燃料ピン破損を含んでいる。これらの主要現象に対して、COMPASSの検証研究が進められている。この論文では、幾つかの着目現象に対するCOMPASSによる詳細解析結果をまとめた。本結果は、COMPASSコードがSFRのCDAの重要現象を理解及び解明するのに有用であることを示している。

論文

Preparation of anion-exchange membranes for fuel cell applications by $$gamma$$-ray pre-irradiation grafting

越川 博; 八巻 徹也; 浅野 雅春; 前川 康成; 山口 進*; 山本 和矢*; 朝澤 浩一郎*; 山田 浩次*; 田中 裕久*

Proceedings of 12th International Conference on Radiation Curing in Asia (RadTech Asia 2011) (Internet), p.240 - 241, 2011/06

燃料電池用アニオン交換型電解質膜(AEM)をETFE膜へのクロロメチルスチレングラフト重合とトリメチルアミンの四級化反応により作製した。塩化物型のAEMを1M-KOH及び窒素ガスでバブリングした純水で処理することで水酸化物型に置換できる。しかし、水酸化物型はCO$$_{2}$$が溶存した水で重炭酸化物型に置換される。AEMは対イオンの酸性度が低いと伝導率及び含水率が増加した。グラフト鎖に架橋を導入すると、スチレンスルホン酸グラフト鎖のプロトン交換型電解質膜で効果があったが、AEMでは塩化物型と水酸化物型ともに含水率がわずかに減少しただけだった。この結果から、AEMの水酸化物型で強力に水を吸収する傾向があることが明らかになった。

論文

COMPASS code development; Validation of multi-physics analysis using particle method for core disruptive accidents in sodium-cooled fast reactors

越塚 誠一*; 守田 幸路*; 有馬 立身*; 飛田 吉春; 山野 秀将; 伊藤 高啓*; 内藤 正則*; 白川 典幸*; 岡田 英俊*; 上原 靖*; et al.

Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Thermal-Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-8) (CD-ROM), 11 Pages, 2010/10

本論文では、COMPASSコード開発の2009年度成果を報告する。融体固化・閉塞形成,金属燃料の共晶反応,ダクト壁破損(熱流動解析),燃料ピン破損、及びダクト壁破損(構造解析)に関する検証計算が示される。位相計算,古典及び第一原理分子動力学研究は金属燃料とスティール及び制御棒材料とスティールの共晶反応の物性を調べるために用いられた。粒子法の基礎研究やSIMMER計算もまたCOMPASSコード開発に役立った。COMPASSは、SIMMERコードで用いられている実験相関式の基盤を明らかにするものと期待される。SIMMERとCOMPASSの結合はCDAの安全評価並びに炉心設計最適化に有効になるだろう。

論文

Ion beam modification of Pt electrocatalyst nanoparticles for polymer electrolyte membrane fuel cells

八巻 徹也; 山本 春也; 箱田 照幸; 越川 博

Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1217, p.151 - 157, 2010/07

本研究では、電子線や$$gamma$$線,X線などの放射線にはない高エネルギーイオンビームによる高密度な電子励起効果を利用して、ナノ微粒子の表面を改質・制御し、固体高分子形燃料電池に応用可能な酸素還元触媒を作製することを試みた。実験ではまず、グラッシーカーボン上にスパッタ法により作製したPt系金属のナノ微粒子を試料として、380keV, 10MeVのプロトンビームを照射した。サイクリックボルタモグラフィーによって電気化学的特性を評価した結果、より低エネルギービームの照射により触媒活性の表面積が増大することが見いだされた。この結果に対しては、電子顕微鏡などの結果から粒径変化による活性向上ではないことが明らかになり、高LETイオンビーム励起と量子化されたナノ微粒子の表面電子系とが結合したことによる局所的な構造変化が原因と考えられる。

論文

Detailed analyses of specific phenomena in core disruptive accidents of sodium-cooled fast reactors by the COMPASS code

守田 幸路*; Zhang, S.*; 有馬 立身*; 越塚 誠一*; 飛田 吉春; 山野 秀将; 伊藤 高啓*; 白川 典幸*; 井上 方夫*; 油江 宏明*; et al.

Proceedings of 18th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-18) (CD-ROM), 9 Pages, 2010/05

2005年から開始した5年間の研究プロジェクトで、ナトリウム冷却高速炉の炉心損傷事故特有の現象を詳細解析するためにMPS法に基づいたCOMPASSコードを開発している。その特有の現象とは、(1)燃料ピン破損・崩壊,(2)溶融プール沸騰,(3)融体固化・閉塞挙動,(4)ダクト壁破損,(5)低エネルギー崩壊炉心の運動,(6)デブリベッド冷却性,(7)金属燃料ピン破損を含んでいる。これらの主要現象に対して、COMPASSの検証研究が進められている。この論文では、幾つかの特有現象に対するCOMPASSによる詳細解析結果をまとめた。

論文

Validation for multi-physics simulation of core disruptive accidents in sodium-cooled fast reactors by COMPASS code

越塚 誠一*; 守田 幸路*; 有馬 立身*; Zhang, S.*; 飛田 吉春; 山野 秀将; 伊藤 高啓*; 内藤 正則*; 白川 典幸*; 岡田 英俊*; et al.

Proceedings of 13th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-13) (CD-ROM), 11 Pages, 2009/09

COMPASSコードにより溶融炉心物質の分散・固化が計算され、GEYSER実験データと比較された。溶融炉心物質が配管内面を固化しながら流れていった。溶融プール挙動について、固体スティール球が固体燃料により囲まれた体系であるCABRI-TPA2実験が解析された。スティール球の溶融と沸騰を引き起こすために出力が印加された。SCARABEE-BE+3試験もダクト壁破損の検証としてCOMPASSコードにより解析された。

論文

Next generation safety analysis methods for SFRs, 3; Thermal hydraulics models of COMPASS code and experimental analyses

山本 雄一*; 平野 悦丈*; 大上 雅哉*; 清水 泉介*; 白川 典幸*; 越塚 誠一*; 守田 幸路*; 山野 秀将; 飛田 吉春

Proceedings of 17th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-17) (CD-ROM), 10 Pages, 2009/06

COMPASSは、MPS法の統一的枠組みにおいて、熱流動,構造,相変化などのマルチフィジックス現象問題を解析するよう設計されている。2006, 2007年度に、COMPASSの基本機能の開発が完了し、基礎検証計算を実施した。2007年度には、炉心崩壊事故における重要な現象に対し、利用可能な実験データを用いた総合検証計画も開始した。この論文では、COMPASSの相変化モデルに対する基礎検証計算及び実験解析の結果を記述し、併せて、MPS法の定式化の概略,COMPASSコードの概念設計も述べる。

論文

Next generation safety analysis methods for SFRs, 6; SCARABEE BE+3 analysis with SIMMER-III and COMPASS codes featuring duct-wall failure

上原 靖*; 白川 典幸*; 内藤 正則*; 岡田 英俊*; 山野 秀将; 飛田 吉春; 山本 雄一*; 越塚 誠一*

Proceedings of 17th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-17) (CD-ROM), 10 Pages, 2009/06

COMPASSコードを用いたメゾスコピックなアプローチによって、炉心崩壊事故の事象推移における重要現象の理解が進むと期待される。この論文では、SIMMER-IIIを使用したSCARABEE-BE+3試験の全体的な解析を記述するとともに、SIMMER-IIIによる解析結果から取り出された小さな時空間ウィンドゥにおけるダクト壁破損に注目したCOMPASSを使用した解析について述べる。

論文

COMPASS code development and validation; A Multi-physics analysis of core disruptive accidents in sodium-cooled fast reactors using particle method

越塚 誠一*; Liu, J.*; 守田 幸路*; 有馬 立身*; Zhang, S.*; 飛田 吉春; 山野 秀将; 伊藤 高啓*; 内藤 正則*; 白川 典幸*; et al.

Proceedings of 2009 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '09) (CD-ROM), 1 Pages, 2009/05

ナトリウム冷却高速炉(SFR)での炉心崩壊事故のマルチフィジックス解析のためCOMPASSというコンピュータコードを開発している。熱流動・構造の複合問題にさまざまな相変化過程を伴う解析が必要であるため、MPS法というメッシュレス法を用いている。分離された素過程に対する検証及び実現象に対する検証を実施する。また、COMPASSは、大型SFR炉心における再臨界回避のための溶融燃料の流出を調べることもまた期待される。MOX燃料に加えて、金属燃料も考慮している。金属燃料と被覆材間の共晶反応は、相図計算,古典・第一原理分子動力学によって調べられる。数値計算手法に関連した基礎研究はCOMPASSのコード開発に役立つ。並列計算は大規模計算を扱うためOpenMPを使用して実施する。AVSにより可視化ツールもまた備えている。

論文

Code development for multi-physics and multi-scale analysis of core disruptive accidents in fast reactors using particle methods

越塚 誠一*; 守田 幸路*; 有馬 立身*; Zhang, S.*; 飛田 吉春; 山野 秀将; 伊藤 高啓*; 白川 典幸*; 内藤 正則*; 岡田 英俊*; et al.

Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10

ナトリウム冷却高速炉(SFR)における炉心損傷事故(CDA)のさまざまな複合現象に対して、COMPASSと名づけられたコンピューターコードを開発している。COMPASSコードは、Moving Particle Semi-implicit(MPS)手法という枠組みの中で、熱流動・構造・相変化を含むマルチフィジックス問題を解析するように設計されている。その開発プロジェクトが、2005年度から2009年度までの5年間で、6組織により実施されてきた。本論文では、2007年度におけるプロジェクトの成果が報告される。検証計画に従って、融体固化・閉塞形成,溶融プール沸騰,ダクト壁破損の3つの検証計算が行われた。また、COMPASSコード開発をサポートするため、数値計算手法の基礎研究,金属燃料の共晶反応に関する物質科学、及びSIMMER-IIIによる解析が行われた。

論文

The Development of Fe-nodules surrounding biological material mediated by microorganisms

吉田 英一; 山本 鋼志*; 天野 由記; 勝田 長貴*; 林 徹*; 長沼 毅

Environmental Geology, 55(6), p.1363 - 1374, 2008/09

 被引用回数:8 パーセンタイル:26.33(Environmental Sciences)

高師小僧は日本において第四紀の堆積岩に生じる現象である。それらは、植物の根の周囲に形成された円筒状の鉄酸化物の塊である。構造的な特徴から、植物の根が分解された後、中央の空洞に酸化性の水が流れることによって、鉄酸化物が濃集されると考えられている。鉄酸化物から採取した微生物の遺伝子解析を行った結果、鉄酸化反応を行う微生物に近縁な種が検出されており、団塊の形成に関与した可能性が示唆された。顕微鏡観察の結果からも、空隙を満たしている鉄酸化物には微生物のコロニーが付着していることが明らかになっている。地質史及びナノ化石から、これらの鉄団塊は少なくとも10万年間もの間深度数十メートルの還元的な第四紀の堆積物中に埋蔵されていたと考えられており、水-岩石-微生物の相互作用によって形成された鉄酸化物の団塊は、還元環境下で持続しうることが示された。このような現象は、核種の移行に影響を及ぼす可能性が考えられるため、放射性廃棄物を地層処分した後のアナログとして重要である。

論文

Redox front formation in an uplifting sedimentary rock sequence; An Analogue for redox-controlling processes in the geosphere around deep geological repositories for radioactive waste

吉田 英一; Metcalfe, R.*; 山本 鋼志*; 天野 由記; 星井 大輔*; 兼清 あきこ*; 長沼 毅*; 林 徹*

Applied Geochemistry, 23(8), p.2364 - 2381, 2008/08

 被引用回数:7 パーセンタイル:23.46(Geochemistry & Geophysics)

地下環境における酸化還元フロントは、多くの微量元素の移行及び固定を制御している。放射性廃棄物の地層処分に関する安全評価にとって、廃棄体周辺の長期に渡る酸化還元反応を評価することが必要となってくる。これらの反応を理解するために、隆起した堆積岩中に形成された酸化還元フロントに関する研究を実施したところ、フロントに存在する鉄酸化物の形成に微生物代謝が関与している可能性が示唆された。本報告で観察されたような水-岩石-微生物相互作用は、廃棄体周辺に形成される可能性のある酸化還元フロントで起こる反応のアナログとなると考えられる。このような酸化還元フロント中に形成された鉄酸化物は、廃棄体閉鎖後に還元環境が復元された後も保存される可能性がある。

論文

New method to measure the rise time of a fast pulse slicer for laser ion acceleration research

森 道昭; 余語 覚文; 桐山 博光; 西内 満美子; 小倉 浩一; 織茂 聡; Ma, J.*; 匂坂 明人; 金沢 修平; 近藤 修司; et al.

IEEE Transactions on Plasma Science, 36(4), p.1872 - 1877, 2008/08

 被引用回数:7 パーセンタイル:29.91(Physics, Fluids & Plasmas)

本グループでは、京都大学・電力中央研究所・GIST等と共同でレーザー駆動プロトンビームの利用に向け、レーザー・ターゲット双方からエネルギー/変換効率/Emittanceの最適化に関する研究を進めている。本論文はその研究の過程において開発したレーザー駆動高エネルギープロトンビーム発生におけるチャープパルスを用いた高速パルススライサー装置の新たな性能評価法と、その後に行ったイオン加速実験に関する結果をまとめたものである。この研究開発によって、新手法の有意性を明らかにするとともに、プレパルスの抑制により最大2.3MeVのプロトンビームの発生を実証しプレパルスがプロトンビームの高エネルギー化に重要な役割を果たすことを明らかにした。

論文

Code development for core disruptive accidents in sodium-cooled fast reactors

越塚 誠一*; Liu, J.*; 守田 幸路*; 有馬 立身*; Zhang, S.*; 飛田 吉春; 山野 秀将; 伊藤 高啓*; 内藤 正則*; 白川 典幸*; et al.

Proceedings of IAEA Topical Meeting on Advanced Safety Assessment Methods for Nuclear Reactors (CD-ROM), 9 Pages, 2007/10

ナトリウム冷却高速炉における炉心損傷事故(CDA)のさまざまな複合現象に対して、COMPASSと名付けられたコンピューターコードを開発している。圧縮性と非圧縮性流れのための統一アルゴリズム,固体デブリを有する流動、及び自由界面に対するアルゴリズムの改善について、理論的研究も実施している。コード検証の流れは、SIMMER-IIIコードの検証の経験を活用して構築された。COMPASSはCDAにおける個別現象に対して用いられるが、全炉心を対象とするときはSIMMER-IIIにより解析される。COMPASSは大型高速炉のCDAにおける再臨界を回避するためのダクト破損と燃料流出過程を詳細に明らかにすることが期待される。

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