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論文

Mass transport in the PdCu phase structures during hydrogen adsorption and absorption studied by XPS under hydrogen atmosphere

Tang, J.*; 山本 達*; 小板谷 貴典*; 吉越 章隆; 徳永 拓馬*; 向井 孝三*; 松田 巌*; 吉信 淳*

Applied Surface Science, 480, p.419 - 426, 2019/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:71.33(Chemistry, Physical)

他のPd合金よりも水素拡散係数が高く経済的に低コストなPdCu合金の水素吸着および吸収プロセス中の物質移動を調べた。この研究では、bcc構造の規則相(B2相)とfcc構造およびB2構造の混合相との比較が行われた。放射光を用いたその場超高真空X線光電子分光法および雰囲気X線光電子分光法を実施し、温度に対するPdおよびCu原子の化学状態を追跡した。初期吸着過程と吸収過程は2相で類似していたが、バルクへの水素拡散速度は混合相よりも規則相の方が高かった。水素吸着/吸収過程におけるPdとCu原子のダイナミクスは温度に大きく依存した。水素雰囲気では、Pd原子は373Kより下では表面偏析し、Cu原子は373Kより上で表面偏析した。本結果は理論計算とよく一致し水素透過材料の開発に向けた有益な情報となる。

論文

国際核融合エネルギー研究センターの高性能計算機システムHeliosを利用した国内シミュレーション研究プロジェクトの進展

石澤 明宏*; 井戸村 泰宏; 今寺 賢志*; 糟谷 直宏*; 菅野 龍太郎*; 佐竹 真介*; 龍野 智哉*; 仲田 資季*; 沼波 政倫*; 前山 伸也*; et al.

プラズマ・核融合学会誌, 92(3), p.157 - 210, 2016/03

幅広いアプローチ協定に基づいて国際核融合エネルギー研究センター(IFERC)の計算機シミュレーションセンター(CSC)に設置された高性能計算機システムHeliosは、2012年1月に運用を開始し、日欧の磁気核融合シミュレーション研究に供用され、高い利用率の実績を示すとともに、炉心プラズマ物理から炉材料・炉工学にわたる広い分野で多くの研究成果に貢献している。本プロジェクトレビューの目的は、国内の大学や研究機関においてHeliosを利用して進められているシミュレーション研究プロジェクトとその成果を一望するとともに、今後予想される研究の進展を紹介することである。はじめにIFERC-CSCの概要を示した後、各研究プロジェクト毎にその目的、用いられる計算手法、これまでの研究成果、そして今後必要とされる計算を紹介する。

論文

Crystal structure and physical properties of trigonal NpGa$$_3$$ and Np$$_{3}$$Ga$$_{11}$$

芳賀 芳範; 青木 大*; 本間 佳哉*; 松田 達磨; 池田 修悟*; 酒井 宏典; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; 塩川 佳伸*; 大貫 惇睦

Journal of the Physical Society of Japan, 80(Suppl.A), p.SA109_1 - SA109_3, 2011/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Physics, Multidisciplinary)

We report reinvestigation the Np-Ga binary system. We successfully obtained NpGa$$_3$$ single crystals. Detailed investigation of the crystal structure using the single-crystal X-ray diffraction has shown that the flux-grown NpGa$$_3$$ crystallizes not in cubic but in the trigonal R$$overline{3}$$m structure. It orders ferromagnetically at 70 K with the saturation moment of 1.5 $$mu_{rm B}$$/Np. It is interesting to note that the cubic NpGa$$_3$$ orders antimagnetically at similar temperature 62 and become ferromagnetic under magnetic field with the similar saturation moment 1.6 $$mu_{rm B}$$/Np. These characteristics are understood from the structural point of view.

論文

Neutron scattering study on U-dichalcogenides

目時 直人; 金子 耕士; 池田 修悟*; 酒井 宏典; 山本 悦嗣; 芳賀 芳範; 本間 佳哉*; 塩川 佳伸*

IOP Conference Series; Materials Science and Engineering, 9, p.012088_1 - 012088_8, 2010/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:100

ウランカルコゲナイドUS$$_{2}$$は高温で半金属的、100K以下で非磁性-絶縁体的である。UTeS, USeSでは高温の振る舞いは同じだが低温で磁気秩序を示し電気抵抗は減少する。5f電子の局在-遍歴性との関連性を明らかにするため中性子散乱実験を行った。実験の結果、低温で明瞭な結晶場励起を観察した。励起エネルギー(7meV)は伝導ギャップとほとんど同じで、電気抵抗の振る舞いが変化する温度スケールと等しい。さらに100K以上でpf混成による準弾性散乱が観察された。つまり5f電子の遍歴-局在性の変化によって金属-非金属クロスオーバーが生じていると考えられる。

論文

Possible existence of magnetic polaron in nearly ferromagnetic semiconductor $$beta$$-US$$_2$$

池田 修悟*; 酒井 宏典; 立岩 尚之; 松田 達磨; 青木 大*; 本間 佳哉*; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; 塩川 佳伸*; 太田 有基*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 78(11), p.114704_1 - 114704_10, 2009/11

 被引用回数:10 パーセンタイル:41.84(Physics, Multidisciplinary)

We studied the magnetic properties of a paramagnet $$beta$$-US$$_2$$ with the orthorhombic crystal structure by measuring the magnetization, magnetic susceptibility, specific heat and electrical resistivity under magnetic field and pressure. The 5$$f$$-crystalline electric field (CEF) scheme was determined from the experimental results The insulating resistivity is drastically changed to a metallic one under high pressure 8 GPa similar to that of the semimetallic Ising-type ferromagnet UTeS with the Curie temperature $$T_{rm C}$$=87 K. From these experimental results, it was concluded that $$beta$$-US$$_2$$ is in the vicinity of the ferromagnetic ordering at ambient pressure. The anomalous magnetization was analyzed on the basis of the ferromagnetic cluster and discussed from a viewpoint of the magnetic polaron.

論文

Element and orbital-specific observation of two-step magnetic transition in NpNiGa$$_5$$; X-ray magnetic circular dichroism study

岡根 哲夫; 大河内 拓雄*; 稲見 俊哉; 竹田 幸治; 藤森 伸一; 河村 直己*; 鈴木 基寛*; 筒井 智嗣*; 山上 浩志; 藤森 淳; et al.

Physical Review B, 80(10), p.104419_1 - 104419_7, 2009/09

 被引用回数:6 パーセンタイル:67.43(Materials Science, Multidisciplinary)

X-ray magnetic circular dichroism (XMCD) experiments were performed at the Np $$M_{4,5}$$ and the Ga $$K$$ absorption edges of NpNiGa$$_5$$ to investigate the temperature-dependent changes of magnetic properties of Np 5$$f$$ and Ga 4$$p$$ electron states. By the sum-rule analysis of the Np $$M_{4,5}$$ XMCD data, the orbital magnetic moment $$mu_{mathrm{L}}$$ and the spin magnetic moment $$mu_{mathrm{S}}$$ were estimated for the Np 5$$f^3$$ and 5$$f^4$$ electronic configurations, and their comparison with the previous magnetization and neutron scattering experiments suggests that the 5$$f^4$$ configuration is more likely than the 5$$f^3$$ configuration in NpNiGa$$_5$$. It was found that $$|mu_{mathrm{L}}/mu_{mathrm{S}}|$$ tends to increase from the high-temperature low-moment ordered state to the low-temperature high-moment ordered state.

論文

Hyperfine interactions in the itinerant system UFeGa$$_{5}$$

神戸 振作; 酒井 宏典; 徳永 陽; 中堂 博之; 安岡 弘志; 松田 達磨; 芳賀 芳範; 池田 修悟; 中村 彰夫; 山本 悦嗣; et al.

Journal of Nuclear Materials, 385(1), p.1 - 3, 2009/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:88.43(Materials Science, Multidisciplinary)

5f電子系では新奇な超伝導や磁性が電子相関や軌道縮退の効果で低温で見られる。例えば、われわれはNpPd$$_5$$Al$$_2$$($$T_c$$=5K)とPuRhGa$$_5$$($$T_c$$=9K)を各種測定手段で研究した。また、新奇超伝導と磁気揺らぎの関係についても考察する。それ以外には、二酸化アクチノイドAnO$$_2$$(An; U, Np, Pu, Am)も大変興味深い。$$^{17}$$O-NMRを用いて、UO$$_2$$の双極子+四極子,NpO$$_2$$の四極子+八極子を解明した。一方、PuO$$_2$$は非磁性である。このように5f電子系は低温物理学の最後の未踏領域として、魅力ある分野であるのでその展望も述べる。

論文

Crystal structure and magnetic properties of the new ternary actinide compounds AnPd$$_5$$Al$$_2$$ (An = U, Np)

芳賀 芳範; 青木 大*; 本間 佳哉*; 池田 修悟; 松田 達磨; 山本 悦嗣; 酒井 宏典; 立岩 尚之; Dung, N. D.*; 中村 彰夫; et al.

Journal of Alloys and Compounds, 464(1-2), p.47 - 50, 2008/09

 被引用回数:18 パーセンタイル:28.82(Chemistry, Physical)

We report the crystal structure and magnetic properties of new ternary actinide compounds UPd$$_5$$Al$$_2$$ and NpPd$$_5$$Al$$_2$$. Both compounds crystallize in the body-center tetragonal ZrAl$$_5$$Ni$$_2$$ -type tetragonal structure (I 4/mmm). Although the magnetic susceptibility of both compounds follows the Curie-Weiss behavior at high temperature, no magnetic phase transition was observed. UPd$$_5$$Al$$_2$$ has a nonmagnetic ground state where the magnetic susceptibility saturates at low temperature, while NpPd$$_5$$Al$$_2$$ superconducts below 4.9 K as reported recently.

論文

NMR investigation of quadrupole order parameter in actinide dioxides

徳永 陽; 本間 佳哉*; 神戸 振作; 青木 大*; 酒井 宏典; 中堂 博之; 生嶋 健司*; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; 塩川 佳伸*; et al.

Journal of Optoelectronics and Advanced Materials, 10(7), p.1663 - 1665, 2008/07

アクチノイドや希土類元素を含むf電子系化合物の多様な物性の背後には、f電子が持つ多極子の自由度が隠されている。この多極子の自由度が最も顕著に現れるのが多極子秩序と呼ばれる現象である。講演ではわれわれが行った二酸化ネプツニウム単結晶を用いた核磁気共鳴研究の結果を中心に、この新奇な秩序相について紹介する。また低温の電子状態について二酸化ウラニウムや二酸化プルトニウムとの比較も行う。

論文

Pressure effect on paramagnet $$beta$$-US$$_2$$

池田 修悟; 酒井 宏典; 松田 達磨; 立岩 尚之; 中村 彰夫; 山本 悦嗣; 青木 大*; 本間 佳哉*; 塩川 佳伸*; 辺土 正人*; et al.

Physica B; Condensed Matter, 403(5-9), p.893 - 894, 2008/04

 被引用回数:5 パーセンタイル:71.3(Physics, Condensed Matter)

斜方晶の結晶構造を持つ、常磁性半導体$$beta$$-US$$_2$$の単結晶を、化学輸送法によって育成した。これらの単結晶を用いて、圧力下電気抵抗と磁化を測定した。その結果、圧力の増加とともに電気抵抗の温度依存性は、半金属的な振る舞いに近づき、さらに$$T_{rm a}$$において、異常が観測された。この$$T_{rm a}$$は、圧力とともに、高温側へシフトする。同じ結晶構造を持つ強磁性化合物UTeSとの比較から、この$$T_{rm a}$$は、強磁性転移である可能性がある。

論文

Magnetic structure study of antiferromagnet NpPtGa$$_{5}$$ by neutron diffraction

浄念 信太郎; 目時 直人; 山本 悦嗣; 本間 佳哉*; 青木 大*; 塩川 佳伸*; 大貫 惇睦

Journal of Alloys and Compounds, 448(1-2), p.84 - 88, 2008/01

 被引用回数:1 パーセンタイル:85.36(Chemistry, Physical)

中性子散乱実験によりNpPtGa$$_5$$は26K以下では$$vec{q}$$=(0 0 1/2)の反強磁性ベクトルを持つA-typeの反強磁性秩序を示すことを明らかにした。また、この物質の磁気モーメントは0.38$$mu_B$$であり、$$langle$$100$$rangle$$方向に向いていることがわかった。この磁気モーメントの小さな値は、大きな電子比熱係数、$$gamma$$=123mJ/(K$${rm^2}cdot$$mol)が示すNpPtGa$$_5$$の重い電子状態と矛盾しない。磁場[100]方向の帯磁率で観察された二段の異常は反強磁性ドメイン構造の変化によって生じることを明らかにした。

論文

$$^{31}$$P-NMR study of the neptunium-based filled-skutterudite NpFe$$_4$$P$$_{12}$$

徳永 陽; 青木 大*; 本間 佳哉*; 酒井 宏典; 中堂 博之; 神戸 振作; 松田 達磨; 池田 修悟; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 77(Suppl.A), p.211 - 213, 2008/00

 被引用回数:3 パーセンタイル:70.42(Physics, Multidisciplinary)

超ウラン元素を含む初めての充填スクッテルダイト化合物NpFe$$_4$$P$$_{12}$$について行った$$^{31}$$P-NMR測定の結果について発表する。磁場角度分解NMRスペクトルの測定から明らかになったPサイトにおける超微細磁場の磁場角度依存性を報告し、以前に報告されているUFe$$_4$$P$$_{12}$$やPrFe$$_4$$P$$_{12}$$における結果との比較を行う。またスピン-格子緩和時間の測定結果も報告し、磁気励起の特性について局在f電子モデルの立場から議論を行う。

論文

Pressure effect on ferromagnet UTeS

池田 修悟*; 酒井 宏典; 松田 達磨; 立岩 尚之; 青木 大*; 本間 佳哉*; 中村 彰夫; 山本 悦嗣; 塩川 佳伸*; 辺土 正人*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 77(Suppl.A), p.359 - 361, 2008/00

 被引用回数:1 パーセンタイル:87.55(Physics, Multidisciplinary)

強磁性体UTeSの電気抵抗を超高圧8GPaまで測定し、キュリー温度の圧力依存性を調べた。転移温度は圧力とともに増大し、同時に電気抵抗が減少し、キャリア数が増大すると考えられる。このことは、磁気転移温度と電気伝導の強い相関を示している。

論文

Heavy fermion superconductivity with the strong Pauli paramagnetic effect on NpPd$$_5$$Al$$_2$$

青木 大*; 芳賀 芳範; 松田 達磨; 立岩 尚之; 池田 修悟*; 本間 佳哉*; 酒井 宏典; 塩川 佳伸*; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 77(Suppl.A), p.159 - 164, 2008/00

 被引用回数:3 パーセンタイル:70.42(Physics, Multidisciplinary)

新しいネプツニウム超伝導体NpPd$$_5$$Al$$_2$$の物性を詳細に研究した。大きな電子比熱係数,磁気及び超伝導の異方性、そして強い常磁性効果は、スピン一重項異方的超伝導状態が実現していることを示唆する。

論文

非構造格子系における気液二相流数値解析手法の適切な定式化

伊藤 啓; 功刀 資彰*; 山本 義暢*

第21回数値流体力学シンポジウム講演要旨集(CD-ROM), 5 Pages, 2007/12

FBRシステム内において発生するガス巻込み現象を高精度に評価することを目的として、非構造格子系における気液二相流数値解析手法の構築を実施している。本件では、気液界面近傍における表面張力と圧力の非平衡によって誘起される非物理的な流速分布、及び気液界面位置における速度定義式の不適切さによって誘起される非物理的な圧力分布に関して考察を行い、物理的に正しい解が導かれるような修正を実施した。表面張力と圧力の非平衡については、気液界面近傍における圧力勾配を局所的な表面張力と圧力のバランスから求めるようにした。気液界面位置における速度定義式に関しては、気液各相の速度をそれぞれ計算し、それらの値と流体率の値を用いて速度を計算する手法を構築した。改良した気液二相流数値解析手法を用いて、静止水中の上昇気泡を対象とした解析を実施した。構造格子系において、解析結果は物理的な矛盾を生じることなく実験結果と一致する気泡形状を導いた。三角形格子を用いた非構造格子系においても、解析結果の各時刻において構造格子系における解析結果とよく一致する気泡形状が得られ、非構造格子系においても十分に精度よく解析を実施できることがわかった。

論文

Ga NQR relaxation rates in superconductor PuRhGa$$_5$$

酒井 宏典; 神戸 振作; 徳永 陽; 藤本 達也; Walstedt, R. E.*; 安岡 弘志; 青木 大*; 本間 佳哉*; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; et al.

Journal of Physics and Chemistry of Solids, 68(11), p.2103 - 2106, 2007/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:91.83(Chemistry, Multidisciplinary)

最近見つかったプルトニウム化合物超伝導体はその高い超伝導転移温度から非常に注目されている。われわれは、PuRhGa$$_5$$において、核磁気共鳴(NMR/NQR)を用いた研究を行っている。結晶学的に異なる2つのGa位置について、おのおのに対応するNQR信号を発見し、NQR緩和率測定を行った。その結果から、スピン揺らぎの異方性についての情報を得た。

論文

$$^{17}$$O NMR spin-lattice relaxation in NpO$$_2$$; Field-dependent cross-relaxation process driven by $$^{237}$$Np spins

徳永 陽; Walstedt, R. E.*; 本間 佳哉*; 青木 大*; 神戸 振作; 酒井 宏典; 藤本 達也; 池田 修悟; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; et al.

Journal of Physics and Chemistry of Solids, 68(11), p.2016 - 2019, 2007/11

 被引用回数:2 パーセンタイル:85.81(Chemistry, Multidisciplinary)

現在、八極子秩序基底状態の可能性が示唆され注目を集めているNpO$$_2$$について発表を行う。発表では特に酸素核での核磁気緩和時間の測定結果を中心に報告を行う。発表者は0.5テスラから10テスラまでの広い磁場領域において測定を行い、その結果、低磁場領域においては、非常に広い温度領域にわたって大きな磁場依存性が存在することを見いだした。一方、5テスラ以上の高磁場領域ではそのような磁場依存性は全く観測されなかった。われわれはこの特異な緩和時間の磁場依存性はネプツニウム核と酸素核との間の異種核緩和によるものとして理解できることを示した。併せてネプツニウム核の核磁気緩和時間の見積りも行った。

論文

NMR studies of actinide dioxides

徳永 陽; 酒井 宏典; 藤本 達也; 神戸 振作; Walstedt, R. E.*; 生嶋 健司*; 安岡 弘志; 青木 大*; 本間 佳哉*; 芳賀 芳範; et al.

Journal of Alloys and Compounds, 444-445, p.241 - 245, 2007/10

 被引用回数:13 パーセンタイル:35.68(Chemistry, Physical)

本論文ではわれわれが最近行っているネプツニウム及びプルトニウム化合物についての核磁気共鳴法(NMR)による研究結果を紹介する。NpO$$_2$$ではこの物質で見られる新規な多極子秩序相の本質を探るため、世界初となるNMR法による測定を行った。その結果、NMR法を用いることにより従来の方法では難しかった多極子秩序変数の直接観測が可能であることを見いだした。さらに得られた結果はf電子系における多極子秩序の様子を微視的観点から明らかにするものとなった。またPuRhGa$$_5$$においては単結晶試料を用いて$$^{69,71}$$Ga-NMR/NQR測定を行った。超伝導状態におけるスピン-格子緩和時間の測定からこの物質が異方的な超伝導ギャップ(2$$Delta(0)$$=5$$K_BT_c$$)を持つことを示した。さらにナイトシフトが超伝導状態で減少することを見いだし、この物質がスピン一重項超伝導であることも明らかにした。

論文

Single crystal growth, superconductivity and Fermi surface study of plutonium compounds

芳賀 芳範; 青木 大*; 山上 浩志*; 松田 達磨; 中島 邦久; 荒井 康夫; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; 本間 佳哉*; 塩川 佳伸*; et al.

Journal of Alloys and Compounds, 444-445, p.114 - 118, 2007/10

 被引用回数:2 パーセンタイル:76.45(Chemistry, Physical)

プルトニウム化合物における「高温」超伝導の発見により、プルトニウム及び超ウラン化合物への関心が高まっている。われわれは、PuIn$$_3$$について、世界で初めてフェルミ面の実験的観測に成功した。この物質では5f電子が遍歴電子となって伝導に寄与し、自由電子よりも有効質量の重い状態が実現している。また、この物質はプルトニウム化合物超伝導体PuCoGa$$_5$$の参照物質として考えられ、超伝導機構解明にも繋がると期待される。

論文

重い電子系形成途上で出現するNpPd$$_5$$Al$$_2$$の異方的超伝導

青木 大*; 本間 佳哉*; 塩川 佳伸*; 芳賀 芳範; 松田 達磨; 立岩 尚之; 池田 修悟; 酒井 宏典; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; et al.

固体物理, 42(9), p.569 - 580, 2007/09

ネプツニウム化合物において初めて超伝導体を発見した。新物質NpPd$$_5$$Al$$_2$$は、希土類及びアクチノイドではこれまで報告されていなかった、新しい組成・構造を持つ物質である。f電子系としてはかなり高い超伝導転移温度5Kを有するほか、Np 5fによる強い磁性との共存,重い電子状態の形成とそれが作り出すクーパー対,常磁性効果を反映した上部臨界磁場における1次転移など、従来の超伝導体とは著しく異なる性質を示すことがわかってきた。

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