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田代 信介; 内山 軍蔵; 大野 卓也; 天野 祐希; 吉田 涼一朗; 渡邉 浩二*; 阿部 仁; 山根 祐一
Nuclear Technology, 211(3), p.429 - 438, 2025/03
被引用回数:1 パーセンタイル:23.55(Nuclear Science & Technology)火災事故の下での放射性物質を閉じ込めるHEPAフィルターと関係付けたグローブボックス(GB)における閉じ込め安全性の評価に寄与するために、工学規模の装置を用いて代表的なGBパネル樹脂として可燃性のポリマーであるポリメチルメタクリレート(PMMA)や難燃性のポリマーであるポリカーボネートの燃焼試験を行った。燃焼試験ではPMMAやPCの質量減少速度(MLR)ならびに放熱速度(HRR)のような燃焼特性を調べた。同一寸法の平板形状のPMMAやPCの燃焼では、燃焼させるセルへの給気流量条件を変えた場合のMLRやHRRはPMMAよりPCの方が大きくかつ給気流量に対して一定であり、さらに直径を変えて断面積(S)条件も変えた場合のPMMAの燃焼におけるMLRやHRRはSに対して比例する特性が得られた。これらの結果を用いて、平板形状のPMMAやPCの断面積に対するMLRならびにHRRの関係式を導出した。
Yoon, J.-Y.*; 竹内 祐太朗*; 武智 涼太*; Han, J.*; 内村 友宏*; 山根 結太*; 金井 駿*; 家田 淳一; 大野 英男*; 深見 俊輔*
Nature Communications (Internet), 16, p.1171_1 - 1171_8, 2025/02
被引用回数:7 パーセンタイル:91.67(Multidisciplinary Sciences)Spin-orbit torque (SOT) provides a promising mechanism for electrically encoding information in magnetic states. Unlike existing schemes, where the SOT is passively determined by the material and device structures, an active manipulation of the intrinsic SOT polarity would allow for flexibly programmable SOT devices. Achieving this requires electrical control of the current-induced spin polarization of the spin source. Here we demonstrate a proof-of-concept current-programmed SOT device. Using a noncollinear-anti-ferromagnetic/nonmagnetic/ferromagnetic Mn
Sn/Mo/CoFeB hetero-structure at zero magnetic eld, we show current-induced switching in the CoFeB layer due to the spin current polarized by the magnetic structure of the Mn
Sn; by properly tuning the driving current, the spin current from the CoFeB further reverses the magnetic orientation of the Mn
Sn, which determines the polarity of the subsequent switching of the CoFeB. This scheme of mutual switching can be achieved in a spin-valve-like simple protocol because each magnetic layer serves as a reversible spin source and target magnetic electrode. It yields intriguing proof-of-concept functionalities for unconventional logic and neuromorphic computing.
大野 卓也; 田代 信介; 天野 祐希; 吉田 尚生; 吉田 涼一朗; 山根 祐一
Journal of Nuclear Science and Technology, 10 Pages, 2025/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)この論文では、再処理施設における有機溶媒火災を模擬した燃焼試験において、高温層が形成された事例を初めて報告する。我々の目的は、火災事故の進行を定量的に予測するための数値モデルにボイルオーバー現象の要素を追加することである。溶媒中で高温層が形成されるとボイルオーバーの燃焼規模が増大するが、リン酸トリブチル(TBP)/ドデカン混合物の燃焼において高温層が形成されるかどうかはまだ明確ではなかった。この点を確認するため、ビーカースケールの燃焼試験を実施し、熱電対を用いて燃焼する溶媒の温度分布を測定した。その結果は以下の通りである。(1)ドデカンのみの燃焼では高温層は形成されなかった。(2)TBP/ドデカン混合物の燃焼では、ドデカンが溶媒中に残存している限り高温層は形成されなかった。(3)TBPのみを燃焼させた場合、高温層が形成された。これらの結果は、再処理施設で有機溶媒と硝酸溶液が混入した火災が発生した場合、高温層をともなうボイルオーバー現象が発生する可能性を示唆する。
吉田 尚生; 大野 卓也; 天野 祐希; 吉田 涼一朗; 阿部 仁; 山根 祐一
Nuclear Technology, 210(10), p.1999 - 2007, 2024/10
被引用回数:1 パーセンタイル:23.55(Nuclear Science & Technology)高レベル廃液(HLLW)の冷却システムの不具合とその対策の失敗は、HLLWの「蒸発乾固事故」につながる可能性がある。蒸発乾固事故では、ルテニウム(Ru)は気体状Ruを形成することにより、HLLW中の他の元素よりも初期量に対して大きな割合で放出される可能性がある。放出されうる気体状Ruの化学形態を特定することは、粒子形成、液相へのガス吸収、移行経路上への沈着など、本事故におけるRuのソースターム評価に影響を及ぼす事象を包括的に理解する上で重要である。本研究では、HLLW模擬物質の加熱中に発生したオフガスをUV/Vis分光分析し、スペクトル内の既知成分(四酸化ルテニウムRuO
)、二酸化窒素、硝酸)の分離と、定量化を可能にするプログラムを用いて、発生したオフガス内の気体状Ruの組成分析を試みた。放出Ruの総量と分光分析で得たRuO
放出量を比較した結果、RuO
がオフガス中の気体状Ruの主成分であることが分かった。
Sn thin films by magneto-optical Kerr effect内村 友宏*; Yoon, J.-Y.*; 佐藤 佑磨*; 竹内 祐太郎*; 金井 駿*; 武智 涼太*; 岸 桂輔*; 山根 結太*; DuttaGupta, S.*; 家田 淳一; et al.
Applied Physics Letters, 120(17), p.172405_1 - 172405_5, 2022/04
被引用回数:29 パーセンタイル:86.81(Physics, Applied)We perform a hysteresis-loop measurement and domain imaging for
-oriented
-Mn
Sn
thin films using magneto-optical Kerr effect (MOKE) and compare it with the anomalous Hall effect (AHE) measurement. We obtain a large Kerr rotation angle of 10 mdeg., comparable with bulk single-crystal Mn
Sn. The composition
dependence of AHE and MOKE shows a similar trend, suggesting the same origin, i.e., the non-vanishing Berry curvature in the momentum space. Magnetic domain observation at the saturated state shows that x dependence of AHE and MOKE is explained by an amount of reversible area that crucially depends on the crystalline structure of the film. Furthermore, in-depth observation of the reversal process reveals that the reversal starts with nucleation of sub-micrometer-scale domains dispersed in the film, followed by a domain expansion, where the domain wall preferentially propagates along the
direction. Our study provides a basic understanding of the spatial evolution of the reversal of chiral-spin structure in non-collinear antiferromagnetic thin films.
山根 崚*; 小松 一生*; 郷地 順*; 上床 美也*; 町田 真一*; 服部 高典; 伊藤 颯*; 鍵 裕之*
Nature Communications (Internet), 12, p.1129_1 - 1129_6, 2021/02
被引用回数:45 パーセンタイル:81.97(Multidisciplinary Sciences)氷は、非常に多彩な構造多形を示す。これまで報告されていない新しい相に関して実験・理論両面から研究がなされている。水素の秩序-無秩序相に関して、現在知られているような一つの無秩序相に一つの秩序相があるのか、いくつかの秩序相がありえるのかが議論の的になっている。今回の研究で、氷VI相の第2の水素秩序相となる新しい相(氷XIX)を発見した。これは、無秩序相から、いくつかの異なる水素秩序相ができることを示している。このような多重性は他のすべての水素無秩序相にも起こりえるもので、氷の構造探査に新しい視点を与えるものである。このことによって、これまで謎だった問題:水素秩序相の中心対称性の存在や、(反)強誘電性誘起が明らかになる可能性がある。また究極的には、氷の高温高圧相図を完全に解明することにつながる。
without stacking disorder by evacuating hydrogen from hydrogen hydrate小松 一生*; 町田 真一*; 則武 史哉*; 服部 高典; 佐野 亜沙美; 山根 崚*; 山下 恵史朗*; 鍵 裕之*
Nature Communications (Internet), 11, p.464_1 - 464_5, 2020/02
被引用回数:68 パーセンタイル:87.01(Multidisciplinary Sciences)水は、0
Cで六方晶積層をもった通常の氷I
に凍結する。一方、ある条件では、立方晶積層を持った氷I
になるが、積層欠陥のない氷Icはごく最近まで作れなかった。今回、我々は、氷I
と同じフレームワークを持った水素ハイドレートの高圧相C
から水素を脱ガスすることによって積層欠陥のない氷I
を作る方法を発見した。これまで同様の方法で作られたネオンハイドレートからの氷XVIや水素ハイドレートからの氷VXIIの生成と異なり、今回の氷I
は、C
ハイドレートから中間非晶質相やナノ結晶相をへて形成された。得られた氷I
は、積層欠陥がないために、これまで得られているものに比べ高い熱安定性を示し、氷I
に相転移する250Kまで安定に存在する。積層欠陥のない氷I
の発見は、I
のカウンターパートとして、氷の物性に与える積層欠陥の影響を調べるうえで役立つことが期待される。
吉田 涼一朗; 山根 祐一; 阿部 仁
Proceedings of International Nuclear Fuel Cycle Conference / Light Water Reactor Fuel Performance Conference (Global/Top Fuel 2019) (USB Flash Drive), p.408 - 414, 2019/09
臨界事故では、核分裂生成物の運動エネルギーにより放射線分解ガスが発生することが知られている。水素ガスはそのうちの一つであり、爆発を引き起こす可能性がある。水素のG値が既知であれば核分裂数から水素ガスの発生速度や発生量の合計を評価することができる。本研究では、原子力機構がTRACYを用いて測定した水素濃度の経時変化データからG値を評価することを試みた。水素の発生から水素ガス濃度が測定されるまでタイムラグが見られ、この問題を解決するため、仮想モデルによって測定した水素濃度を再現し、その量を推定した。そこから得られた水素のG値は1.2であった。
小松 一生*; 則竹 史哉*; 町田 真一*; 佐野 亜沙美; 服部 高典; 山根 崚*; 鍵 裕之*
Scientific Reports (Internet), 6, p.28920_1 - 28920_11, 2016/07
被引用回数:29 パーセンタイル:56.73(Multidisciplinary Sciences)氷には17種類もの多形があるが、高圧低温状態で現れるとされる氷XV相の構造と性質には多くの矛盾があり、氷の未解決問題の一つとなっていた。本研究では、氷XV相の低温高圧下で中性子回折の直接観察を行い、氷XV相が異なる水素配置を持つ複数のドメインからなる部分秩序相であることを明らかにした。この結果は氷XV相に関する過去の研究の矛盾点を解消でき、さらに、氷の多形において秩序相,無秩序相に加え、部分秩序相という第3の状態を考慮に入れる必要があることを示唆するものである。
前川 洋; 向山 武彦; 山根 剛; 宮崎 芳徳*; 平川 直弘*; 鈴木 篤之*; 竹田 練三*; 早川 均*; 川島 正俊*; 那須 速雄*; et al.
日本原子力学会誌, 40(12), p.963 - 965, 1998/12
国際科学技術センター(ISTC)の科学諮問委員会(SAC)が企画した第1回のセミナーが、ロシア連邦最大の秘密都市サロフで1998年6月22~25日、開催された。本セミナーの目的はトピックスに対する現状の総括、ISTCプロジェクトの成果、今後の課題等を議論し、有益で効果的なプロジェクトを提案実施するための指針をCISの科学者に与えることにある。ロシア外から39人の計102人の参加があり、日本から14人が参加した。セミナーは、セッションごとにトピックスに関する基調講演、4~7件の口頭発表に引き続き、1~2人によるコメントの発表と討論を行う形で進められた。
の生成機構吉田 尚生; 天野 祐希; 大野 卓也; 吉田 涼一朗; 山根 祐一
no journal, ,
再処理施設における高レベル廃液(HLLW)の蒸発乾固事故では、気体状Ru化合物の放出が懸念される。気体状Ruの主成分は四酸化ルテニウム(RuO
)であるが、その生成機構は未解明な点が多い。そこで本研究では、従来の基礎研究で汎用されてきたニトロシルルテニウム錯体の硝酸水溶液および模擬HLLWを対象として、加熱時に生じるUVスペクトルを分析し、RuO
の放出量および放出温度を比較することで、その生成機構を検討した。その結果、RuO
生成は単一の反応ではなく、1液相の硝酸が関与する反応、2気相の硝酸蒸気が関与する反応、3ニトロシルルテニウム錯体の熱分解反応、4共存する硝酸塩類が関与する反応が競合する複雑なプロセスであることが明らかになった。特に2と4はソースタームを把握する上での不確かさを増大させると考えられ、新たな検討課題を示唆するものである。
天野 祐希; 吉田 涼一朗; 吉田 尚生; 山根 祐一
no journal, ,
高レベル濃縮廃液の冷却機能の喪失が継続する場合、廃液が乾固しCsが揮発するおそれがある。このような重大事故シナリオの発生による影響を評価するにはCs化合物の放出量評価が必要であるが、気体状CsTcO
の放出モデルがない。そこで本研究では、気体状CsTcO
の放出モデルの構築のため、Tcの代替物質としてReを用いて高レベル濃縮廃液の模擬乾固物を作製し、模擬乾固物の熱重量分析(TG)を行った。TGの結果を基に、乾固物中の温度条件をパラメータとした気体状CsReO
の放出速度モデルを作成した。
吉田 涼一朗; 吉田 尚生; 天野 祐希; 山根 祐一
no journal, ,
亜硝酸イオン濃度の増加により揮発性Ruの放出量が減少することから、蒸発乾固事故におけるソースターム評価のためには亜硝酸イオン濃度推移をモデル化しての計算が必要となる。このモデル化に必要なデータ取得の一環として、高レベル濃縮廃液中の金属成分を模擬した溶液を用い、金属イオン濃度をパラメータとした溶液条件において亜硝酸イオン濃度の経時変化を測定した。金属イオン濃度が高くなると亜硝酸イオン濃度の減少は遅くなること、その減少挙動が一次反応的なものであることが確認された。
の放出挙動吉田 尚生; 大野 卓也; 天野 祐希; 吉田 涼一朗; 山根 祐一
no journal, ,
高レベル廃液の蒸発乾固事故における気体状Ruのソースタームを把握し、影響緩和策等の有効性を規制上適切に評価するためには、気体状Ruの化学種を特定することが不可欠である。しかしながら、HLLW組成を模擬した体系におけるRuO
の生成量に係る知見は報告されていない。そこで本研究では、加熱した模擬高レベル廃液から発生したオフガスのUV/Vis分光分析を行い、連続的スペクトルを取得し、その分離計算によりRuO
、HNO
、NO
の放出挙動を評価した。その結果、NO
と同時に放出される挙動から、ニトロシルルテニウム錯体の熱分解がRuO
生成に寄与している可能性が示唆され、300
C以下における放出Ruの大部分が四酸化ルテニウム(RuO
)であることを示した。
吉田 涼一朗; 山根 祐一; 阿部 仁
no journal, ,
溶液燃料の臨界事故では、核分裂に伴って水素ガスが発生することが知られている。溶液の密度低下を通じた出力の一時的低減効果や、爆発などの二次的事故の誘因可能性から、その発生量を核分裂数と結び付けて精度よく推定することが臨界事故時の安全性評価上重要である。過渡臨界実験装置TRACYで取得した、硝酸ウラニル水溶液の過渡臨界時に発生する水素ガスのベントガス中濃度の経時データは、反応度添加から500秒前後にピークに達することとその後の長いテールから、単純な拡散等の考え方では説明できない。そこで、テイラー拡散等の複数のモデルを組み合わせることで炉心タンク内における水素ガスの移行挙動を計算し、水素ガス濃度を評価した結果計測値をよく再現することができた。また、水素ガス発生量は10
fissionあたり4molと評価できた。