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Tsai, Y. H.*; 小畠 雅明; 福田 竜生; 谷田 肇; 小林 徹; 山下 良之*
Applied Physics Letters, 124(11), p.112105_1 - 112105_5, 2024/03
被引用回数:1 パーセンタイル:0.00(Physics, Applied)Recently, gallium oxide (GaO
) has attracted much attention as an ultra-wide bandgap semiconductor with a bandgap of about 5 eV. In order to control device properties, it is important to clarify the chemical state of dopants and doping sites. X-ray absorption near edge structure (XANES) and hard X-ray photoemission spectroscopy were used to investigate the dopant sites and chemical states of Sn in Sn-doped
-Ga
O
(001) samples. The results show that the chemical state of the Sn dopant is the Sn
oxidation state and that the bond lengths around the Sn dopant atoms are longer due to the relaxation effect after Sn dopant insertion. Comparison of experimental and simulated XANES spectra indicates that the octahedral Ga substitution site in
-Ga
O
(001) is the active site of the Sn dopant.
Van der Beek, C. J.*; Rizza, G.*; Konczykowski, M.*; Fertey, P.*; Monnet, I.*; 岡崎 竜二*; 加藤 智成*; 橋本 顕一郎*; 下澤 雅明*; 宍戸 寛明*; et al.
Physica C, 470(Suppl.1), p.S385 - S386, 2010/12
被引用回数:1 パーセンタイル:6.02(Physics, Applied)ニクタイド超伝導体PrFeAsO中の結晶の乱れが、磁束の新入の磁気光学可視化,透過型電子顕微鏡,放射光X線回折を用いて調べられた。磁束分布の臨界状態,臨界電流の大きさと温度依存性が、すべての温度で酸素欠陥によるバルクの磁束ピン止めを示す。
岡崎 竜二*; Konczykowski, M.*; Van der Beek, C. J.*; 加藤 智成*; 橋本 顕一郎*; 下澤 雅明*; 宍戸 寛明*; 山下 穣*; 石角 元志; 鬼頭 聖*; et al.
Physica C, 470(Suppl.1), p.S485 - S486, 2010/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Applied)鉄系オキシニクタイドPrFeAsO単結晶における
と
-planesのより下部臨界磁場
を報告する。磁束ピン止めによって
決定の困難さを回避することで、センサーの位置ごとの局所の磁気誘導を評価できる小型のホールセンサーアレイを使った新方式を開発した。結晶の縁に置かれたホールセンサーは、マイスナーの状態から最初の磁束侵入を明瞭に解明した。
による
の温度依存性は、面内侵入の深さによって計測され、完全ギャップの超伝導状態と一致する。低温での
の異方性は
3であると評価され、それは
よりさらに小さいものである。これは、マルチバンド超伝導性を意味し、超伝導性のアクティヴバンドはより二次元的である。
金盛 正至; 白川 裕介; 山下 利之; 奥野 浩; 照沼 弘; 池田 武司; 佐藤 宗平; 寺門 直也; 長倉 智啓; 福本 雅弘; et al.
JAEA-Review 2010-037, 60 Pages, 2010/09
日本原子力研究開発機構は、災害対策基本法及び武力攻撃事態対処法に基づき、「指定公共機関」に指定されており、国及び地方公共団体その他の機関に対し、災害対策又は武力攻撃事態等への対処に関して、日本原子力研究開発機構防災業務計画及び国民保護業務計画に則り、技術支援をする責務を有している。原子力緊急時支援・研修センターは、緊急時には、全国を視野に入れた専門家の派遣,防災資機材の提供,防護対策のための技術的助言等の支援活動を行う。また、平常時には、我が国の防災対応体制強化・充実のために、自らの訓練・研修のほか、国,地方公共団体,警察,消防,自衛隊等の原子力防災関係者のための実践的な訓練・研修並びに原子力防災に関する調査研究を実施する。平成21年度においては、日本原子力研究開発機構年度計画に基づき、おもに下記の業務を推進した。(1)国,地方公共団体等との連携を図った指定公共機関としての技術支援活動,(2)国,地方公共団体等の原子力防災関係者に対する研修・訓練,(3)原子力防災にかかわる調査・研究の実施及び情報発信,(4)国際機関と連携を図ったアジア諸国への原子力防災にかかわる国際貢献。
藤本 望; 山下 清信*; 野尻 直喜; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 中野 正明*
Nuclear Science and Engineering, 150(3), p.310 - 321, 2005/07
被引用回数:6 パーセンタイル:39.85(Nuclear Science & Technology)HTTRの臨界試験において、解析コードの検証を目的として環状炉心の試験が行われた。この試験では、初臨界炉心,臨界制御棒位置,中性子束分布,過剰反応度等の測定が行われた。これらのデータを被覆粒子の燃料コンパクト中での配置を考慮できるモンテカルロコードMVPで評価した。その結果、環状炉心における反応度に対する被覆粒子燃料の非均質効果は、中実炉心での効果より小さいことが明らかになった。実効増倍率の解析値は測定値と1%k以下の誤差で一致した。中性子束分布の解析値は測定値とよく一致した。過剰反応度評価においては、制御棒の干渉効果を排除するための修正法を用いた。修正した過剰反応度と解析値は 1%
k/k以下の差で一致した。
白数 訓子; 山下 利之; 金澤 浩之; 木村 康彦; 須藤 健次; 間柄 正明; 伊奈川 潤; 河野 信昭; 中原 嘉則
JAERI-Research 2001-018, 23 Pages, 2001/03
JRR-3Mにおいて照射された岩石型プルトニウム燃料の燃焼率を測定することを目的に、当該燃料試料の溶解並びに破壊分析を行った。模擬岩石型燃料試料を用いた溶解方法の検討を行い、ホットセル作業に適した燃料の溶解方法を確立した。本方法により照射済岩石型燃料試料の溶解を行い、試料の破壊分析に供した。分析では、同位体希釈、質量分析法でネオジムとプルトニウムの定量及び同位体組成を測定した。得られた結果よりNd法を用いて燃焼率を算出した。また、トリア系燃料については、
Uを同様に定量した。
藤本 望; 中野 正明*; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 山下 清信
日本原子力学会誌, 42(5), p.458 - 464, 2000/05
被引用回数:6 パーセンタイル:42.08(Nuclear Science & Technology)HTTRは1998年11月10日の初臨界を達成した。臨界試験においては、環状炉心の核特性を取得するため、炉心外周部から燃料を装荷した。燃料装荷に先立ち、モンテカルロ計算により161カラムで臨界と予測していたが19カラムで臨界となった。これは炉心外周から燃料を装荷したため臨界付近で実効増倍率の増加が緩やかでありわずかな評価誤差で臨界量が変わることによるものであった。そこで、解析により不純物等のパラメータを調整して臨界量を変化させた炉心の1/M曲線を複数求め、測定値として比較して最小臨界カラム数を求める1/Mはさみうち法を考案した。この方法により初臨界カラム数を精度良く求めることができた。また、モンテカルロ計算についても見直しを行い、全燃料も装荷した炉心で1%
k/k以下の誤差で評価できることを確認した。
山下 清信; 藤本 望; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 中野 正明*; 梅田 政幸; 竹田 武司; 茂木 春義; 田中 利幸
日本原子力学会誌, 42(1), p.30 - 42, 2000/01
被引用回数:3 パーセンタイル:26.20(Nuclear Science & Technology)高温工学試験研究炉(HTTR)の燃料は、炉心外周部から装荷し、1999年11月10日に19カラムの環状の炉心状態で初臨界に達した。HTTRの臨界試験項目は、おもに、使用前検査及び高温ガス炉技術の基盤の確立のための試験から構成した。前者の試験では、過剰反応度が制限値以下であることを確認した。後者の試験では、将来型炉として提案されている環状炉心の試験データを取得した。また、制御棒挿入時間が約10秒と長くとも原子炉停止余裕の測定に、逆動特性及び遅れ積分計数法を適用できることを確認した。そのほか、炉心性能を把握するため、制御棒反応度価値曲線、軸方向中性子束分布等を測定した。臨界試験で計画したすべての試験は、成功裏に行われ1999年1月21日に完了した。これらの試験結果から、HTTRは出力上昇試験段階に移行できる状態にあることを確認した。
藤本 望; 中野 正明*; 野尻 直喜; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 山下 清信
JAERI-Conf 99-006, p.328 - 333, 1999/08
HTTRの燃料装荷は炉心の外側から時計回りに装荷し環状炉心を構成した後、内側に装荷する方法で行った。この方法では、炉心の周りに設けた3系統の仮設中性子検出器の燃料装荷途中の応答が各系統毎に異なる。燃料が検出器の近くに装荷されると、その系統の1/Mは大きく変化するが、離れた位置に装荷されたときの変化は小さい。このため、これまでに用いられてきた1/Mの外挿で初臨界のカラム数を予測することが困難であった。よって、新たな方法としてあるカラム数で臨界となる状態での1/Mの変化を解析で求めておき、これと測定値を比較することにより初臨界のカラム数を予測する1/Mはさみうち法を考案した。この方法により、HTTRの初臨界カラム数を精度良く予測することができた。
山下 清信; 竹内 光男; 藤本 望; 藤崎 伸吾; 中野 正明*; 野尻 直喜; 田村 誠司*
日本原子力学会誌, 41(1), p.35 - 38, 1999/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)軽水炉等では制御棒を瞬時に挿入できることから、落下法による反応度測定で制御棒の全挿入が瞬時に完了しなければならない前提条件は満たされていた。反応度事故時でも燃料温度の上昇が緩慢であり安全上、制御棒を急速に挿入する必要がない高温工学試験研究炉では、制御棒駆動機構への負荷を軽減するため挿入時間は12秒以下としている。このような原子炉に従来の落下法を適用すると制御棒の反応度価値は大幅に過小評価され測定誤差が大きくなる。そこで、反応度を連続的に測定できるIKRD法を用いて落下時間が長い制御棒の反応度価値を測定できると考え、高温ガス炉臨界実験装置(VHTRC)で確認実験を行った。実験及び解析結果の比較から、IKRD法を用いても反応度価値は、10%以下の誤差で測定できることを確認した。
藤本 望; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 中野 正明*; 山下 清信; 茂木 春義
UTNL-R-0378, p.5.1 - 5.10, 1999/00
HTTRは1998年7月に燃料装荷を開始し、同年11月に初臨界を達成した。臨界近接では炉心外周部から燃料を装荷し、環状炉心で臨界とした。従来行われてきた1/Mの直線外挿では臨界予測が難しかったため、臨界量も調整した計算により評価した1/Mで測定値をはさみ込むことにより臨界量を予測することができた。臨界試験では、過剰反応度、炉停止余裕、中性子束分布、制御棒反応度価値、熱出力及び動特性パラメータ等の測定を行った。過剰反応度の測定では、制御棒の干渉効果により測定値は実際の値より小さくなる。そのため、解析により補正係数を求め、これを測定値にかけることにより補正を行った。炉停止余裕や中性子束分布測定では、解析値は測定値もよく模擬できていることがわかった。今後、試験結果の検討を進め、解析の高度化を図ることとしたい。
野尻 直喜; 中野 正明; 安藤 弘栄; 藤本 望; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 山下 清信
JAERI-Tech 98-032, 59 Pages, 1998/08
高温工学試験研究炉(HTTR)の臨界試験の事前評価として、連続エネルギー法に基づくモンテカルロ計算コードMVPにより核特性解析を行った。拡散理論による炉心計算では直接モデル化が困難であった、燃料コンパクト、燃料棒、燃料棒挿入孔、反応度調整材等の燃料体内の非均質構造、制御棒及び制御棒挿入孔、後備停止系ほう素ペレット落下孔、炉心構成要素間の間隙等を詳細にモデル化した。解析により、初回臨界は16カラム前後燃料を装荷した状態で到達する見込みであること、その際第1,2,3リング制御棒を全引き抜きし中心制御棒だけを操作することで臨界調節が可能であることを確認した。また、臨界時の制御棒位置、過剰反応度、炉停止余裕等を求めた。これらの解析結果を臨界試験の計画策定に用いた。
藤本 望; 野尻 直喜; 中野 正明*; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 山下 清信
JAERI-Tech 98-021, 66 Pages, 1998/06
本報は、HTTR核特性解析コードシステムの炉心解析モデルの改良と、このモデルを用いて行った臨界試験の予備解析結果について報告するものである。解析モデルは、BPの軸方向装荷パターンがゼブラ状であること並びに燃料体内での径方向位置をモデル化できるよう及び制御棒挿入孔等からのストリーミングを考慮できるよう改良した。予備解析では、燃料装荷に伴う実効増倍率の変化、中性子検出器の応答確認、逆増倍係数、制御棒反応度価値、炉停止余裕、動特性パラメータ、中性子束分布及び出力換算係数に関する解析を行った。本報に示した結果は、既に試験計画及び使用前検査に用いている。今後は、この結果と臨界試験結果を比較し、モデル及び試験結果の妥当性の確認を行う計画である。
中野 正明; 山下 清信; 藤本 望; 野尻 直喜; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 徳原 一実*; 中田 哲夫*
JAERI-Tech 98-017, 61 Pages, 1998/05
高温工学試験研究炉(HTTR)の過剰反応度を燃料追加法によって測定する場合について、制御棒の干渉効果が過剰反応度に与える影響を評価した。制御棒が全引き抜き状態の実効増倍率から求める過剰反応度に比べて、制御棒操作を考慮することによって、-10%~+50%程度の測定値が変化することがわかった。また、干渉効果の影響を小さくするためには、被測定制御棒、補償制御棒とも複数の制御棒を用いればよく、(1)被測定制御棒として第3リング制御棒を除く13対を用い、そのうちの1対の反応度測定の際にその他の12対を補償制御棒として用いる組合わせ、(2)第1リング制御棒6対を(1)と同様に用いる組み合わせ、が過剰反応度測定に適していることが明らかになった。
山下 清信; 野尻 直喜; 藤本 望; 中野 正明*; 安藤 弘栄; 長尾 美春; 長家 康展; 秋濃 藤義; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; et al.
Proc. of IAEA TCM on High Temperature Gas Cooled Reactor Applications and Future Prospects, p.185 - 197, 1998/00
本報は、核設計コードの解析精度の向上を目的とした高温工学試験研究炉(HTTR)の臨界特性試験に関するベンチマーク問題を高温ガス炉に関するIAEA-TCM会議参加国に提供するものである。HTTRの有効炉心直径及び炉心高さは、それぞれ230及び290cmであるので、設計検討された実用高温ガス炉の寸法の約1/2の大きさに相当する。過剰反応度は、実用炉のものとほぼ同じ高い値である。実用炉で計画されている環状炉心の特性を臨界近接時に取得する。これら3点から、HTTRを用いたベンチマーク問題は、実用高温ガス炉設計用核設計コードの解析精度の向上に役立つものと考える。本報告では、棒状の反応度調整材の取り扱いの難しさを含め、これまで原研で行った解析結果についても発表する。
野尻 直喜; 山下 清信; 藤本 望; 中野 正明*; 山根 剛; 秋濃 藤義
JAERI-Tech 97-060, 34 Pages, 1997/11
本報は、高温ガス炉臨界実験装置(VHTRC)の臨界時の実効増倍率、反応度調整材反応度、ボイド反応度の実験結果を汎用中性子・光子輸送計算モンテカルロコード(MVP)により評価し、MVPを高温ガス炉の核特性評価使用する場合の解析精度の評価を行ったものである。解析の結果、臨界時の実効増倍率、反応度調整材反応度、ボイド反応度の解析誤差は最大で、それぞれ0.8%k,7%,25%以下であった。臨界時の実効増倍率を十分な精度で予測できることを明らかにした。よって、HTTRの炉心特性評価にMVPを適用することが可能であることがわかった。
山下 清信; 中野 正明*; 野尻 直喜; 藤本 望; 沢 和弘; 中田 哲夫*; 渡部 隆*
JAERI-Tech 97-055, 62 Pages, 1997/10
高温工学試験研究炉(HTTR)の照射性能の向上及び炉心性能を実規模高温ガス炉のもと同等にすることを目的とし、核熱設計の観点から炉心の高性能化の検討を行った。本検討より、ダルマ落とし燃料交換方式を採用することにより、90GWd/tという高い燃料燃焼度を達成できる見通しを得た。また、一体型燃料コンパクトを用いることにより燃料の徐熱性能を向上でき、炉心平均出力密度を7.1W/cmまで大きくしても、原子炉出口冷却材温度950
Cを達成できる見通しを得た。高速中性子束及び熱中性子束の最大値は、HTTRの約2.2倍及び約1.5倍まで増大できる見込みを得た。炉心有効流量の低下を防止するため、炭素複合材を被覆管に用いた制御棒の使用及び上部遮蔽体ブロックの側面にはめあい構造を設けカラム間の漏れ流れを低減することが、有効であることが分かった。
山下 清信; 安藤 弘栄; 野尻 直喜; 藤本 望; 中田 哲夫*; 渡部 隆*; 山根 剛; 中野 正明*
Proc. of SARATOGA 1997, 2, p.1557 - 1566, 1997/00
将来型の高温ガス炉として、固有の安全性が高い環状炉心が提案されている。このため、高温工学試験研究炉(HTTR)の臨界近傍では、炉心外周から燃料体を装荷し環状炉心の炉物理特性を取得する計画である。そこで、環状炉心を介して初期炉心を構成するまでの実効増倍率kの変化を求め、臨界近傍の方法を検討した。解析には、燃料棒、反応度調整材、制御棒挿入孔、模擬燃料体等の位置及び形状を正確にモデル化できるモンテカルロコード(MVP)を用いた。MVPの評価精度は、高温ガス炉臨界実験装置の実験データを用いて評価した。本検討より、炉心の中心から燃料を装荷する従来の方法に比べ、外周から燃料を装荷する本方法では、環状炉心達成後、炉心中心部に燃料装荷する時に反応度が急激に増加するため、反応測定に注意を払う必要があることが明らかとなった。
高橋 優也*; 大森 孝*; 山下 雄生*; 金子 昌章*; 浅野 和仁*; 森田 圭介; 鈴木 英哉*; 松村 達郎
no journal, ,
核変換による高レベル廃棄物の大幅な低減・資源化を目指すためには、高レベル廃液中のLLFPを回収し、同位体分離や核変換等による効率的な処分や産業利用が必要となる。回収対象のLLFP元素(Pd, Se, Cs, Zr)はそれぞれ化学的性質が異なるため、それぞれに適した分離回収方法を選定する必要がある。Pd, Seの回収は、前処理が不要で標準電極電位が貴なため直接金属形態で回収可能な電解法を選択した。電解回収が困難なCs, Zrについては、Csはゼオライトによる吸着・溶離を、Zrは溶媒抽出・逆抽出を選択した。電極反応、再利用可能な吸着材、焼却可能な抽出剤の利用を基本とし、二次廃棄物発生量を低減し、後段の核変換で必要とされる金属形態で回収可能なプロセスを組んだ。模擬高レベル廃液(29元素含有の2M硝酸溶液)から電解法、ゼオライトによる吸着・溶離、溶媒抽出・逆抽出試験を実施し、それぞれの分離回収率や平衡到達時間などを評価した。その結果、有効な分離回収性能を確認した。また800t/年のPUREX再処理からの高レベル廃液処理を想定し、LLFP分離回収施設の概念構築を実施した。
福田 竜生; 深田 幸正; 小畠 雅明; 吉井 賢資; 菖蒲 敬久; 冨永 亜希; 山下 良之*; 谷田 肇; 矢板 毅
no journal, ,
これまで、放射性廃棄物を資源化する試みとして、放射線耐性を有するNi/SiCショットキー接合での線直接エネルギー変換発電を試み、さらに接合界面の電子状態をHAXPESにて測定し、報告した。単色放射光をガンマ線に見たてた測定から、放射性廃棄物中の代表的長寿命核種である
Npおよび
Amからの
線(およそ30および60keV)を入射した場合、エネルギー変換効率は最高1.6%程度であった。今回は、Siより重い元素を含むことで効率的に
線を吸収することを期待し、さらに耐放射線性が報告されているGa
O
を用いたPt/Ga
O
ショットキー接合による発電実験を試みるため、簡便な自動測定システムを構築するとともに、放射光を用いたHAXPESによる接合界面の分析を行った。廃棄物の資源化の観点から、深宇宙探査などでの利用が期待されている
Amの利用を意識した60keVの実験に重点を置いた。接合の状態は、光未照射条件下での電圧-電流(I-V)測定により整流特性を確認し(Keithley社ソースメータ2450)、エネルギー変換測定は、SPring-8のJAEA専用ビームラインBL22XUにおける単色放射光X線を用いて行う。詳しい結果は当日報告する。