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山下 直輝; 入澤 恵理子; 加藤 千明; 佐野 成人; 田上 進
JAEA-Technology 2022-035, 29 Pages, 2023/03
現行の商用再処理プラント(六ヶ所再処理工場)の処理工程で、最も腐食が厳しいステンレス鋼製機器が高レベル廃液濃縮缶である。高レベル廃液濃縮缶では、ウランやプルトニウムを分離した後の抽出廃液を加熱、濃縮して減容する。そのため、硝酸濃度やネプツニウム-237(Np)等の腐食性金属イオン種の濃度が再処理工程の中で最も高くなり、腐食量が大きいと予想される。本研究では、腐食反応に与えるガンマ線の影響を電気化学的観点から明らかにするため、原子力科学研究所廃棄物安全試験施設の気密コンクリートセル内にある伝熱面腐食試験装置を、ガンマ線照射下で
Npを含む硝酸水溶液を使った電気化学測定が行えるように改良した。そして、ステンレス鋼表面で起こっている腐食反応に与えるガンマ線の影響を電気化学試験結果から考察した。その結果、ガンマ線の放射線分解により生成したと考えられる化学種に起因するステンレス鋼の自然浸漬電位の変化や、分極曲線の変化を確認した。
佐野 成人; 山下 直輝; 星野 一豊*; 塚田 学*; 澤口 迪弥*; 大竹 良徳*; 市瀬 健一; 田上 進
JAEA-Technology 2022-034, 47 Pages, 2023/03
廃棄物安全試験施設(WASTEF)は、使用済軽水炉燃料等の再処理で発生する高レベル放射性廃棄物固化体の長期貯蔵とその後の地層処分に関する安全性評価のための実験施設として、昭和57年12月に運転を開始した歴史ある施設である。本施設は、コンクリートセル5基、鉛セル1基、グローブボックス6基、フード7基から構成され、ウラン、プルトニウムを含む核燃料物質、TRUを含む放射性同位元素を使用できる大型施設である。本施設では、研究部門から依頼された研究開発をホット材料試験課において実施している。また保安規定に基づく保守管理として、巡視・点検、自主検査等を併せて実施している。本報告書は、WASTEFの設備概要、令和3年度における運転、保守及び管理業務の結果及び今後の展望についてまとめたものである。
杉原 健太; 小野寺 直幸; 井戸村 泰宏; 山下 晋
第36回数値流体力学シンポジウム講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2022/12
本報告ではConservative Allen-Cahn型のMulti-Phase Field(MPF)法をベースに、個別の相の保存性も保証する保存型MPF法を提案し、2次元の界面移流計算による保存性検証テストを実施し保存できていることを確認した。保存型MPF法を水平に配置された2つの気泡上昇計算に適用し、Duineveldらの実験における気泡の反発現象をZhangらの計算の1/50の解像度で再現可能であることが分かった。
上澤 伸一郎; 山下 晋; 柴田 光彦; 吉田 啓之
Proceedings of 12th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS12) (Internet), 8 Pages, 2022/10
Various types of cooling of fuel debris such as reduction in the amount of water injection, intermittent injection water and air cooling are considered for contaminated water management in the decommissioning of Fukushima Daiichi Nuclear Power Station (NPS). As a method for estimating the thermal behavior of fuel debris in the preliminary containment vessel (PCV) of Fukushima Daiichi NPS, JAEA develops a method for estimating the thermal behavior in the air cooling, including the influence of the position, heat generation, and the porosity of fuel debris by JUPITER added a porous model. In order to validate the natural convective heat transfer analysis with porous bodies by the JUPITER added the porous model, the heat transfer and the flow visualization experiments of air natural convection with a porous body was performed in this study. The temperature distributions of the heat transfer surface, the natural convection area and the porous body were measured with thermocouples. In addition, the flow visualization was performed by a particle image velocimetry (PIV). We compared the temperature and flow results between the experiment and the numerical analysis. The temperature distributions at the central axis were generally agreed on the condition without the porous body. As for with the porous body, the tendency to increase the temperature inside the porous body was reproduced as in the analysis, but quantitative differences were observed. For the flow distribution of the test vessel, flow along the experimental vessel wall to form a vortex was observed in the experiment. On the other hand, an upward flow occurred from the center of the heating surface, and the flow was separated by the ceiling to form two vortices in the numerical analysis. The difference between the analysis and the experiment indicates that discussions for various thermal conductivity models to porous bodies is necessary.
小野 綾子; 山下 晋; 坂下 弘人*; 鈴木 貴行*; 吉田 啓之
Proceedings of 13th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-13) (Internet), 12 Pages, 2022/09
原子力機構ではVOF法に基づいた詳細熱流動解析手法を開発している。詳細解析において壁面からの沸騰を再現するには、ミクロスケールの気液挙動を考慮するがあり、膨大計算コストを必要とする。そこで、本研究では、計算コストを削減した簡易的な沸騰モデルを開発し、開発したモデルを用いてJUPITERで沸騰の再現解析を行い、実験から取得した気液挙動のデータと比較した結果を示す。
小野 綾子; 山下 晋; 坂下 弘人*; 鈴木 貴行*; 吉田 啓之
第26回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(インターネット), 4 Pages, 2022/07
原子力機構では、原子炉心部の二相流挙動に対して界面追跡法に基づく機構論的熱流動解析手法であるJUPITERやTPFITを適用する試みを行っている。より詳細な炉内熱流動を把握する計算手法を得ることで、安全評価の適正化や新型燃料の最適設計に資するため、開発が望まれている。しかしながら、界面追跡を用いた解析手法において、伝熱面から沸騰させるためには極めて微小な解析格子を設定する必要があり、原子炉燃料集合体などの大規模な計算体系への適用は不可能であることが大きな課題であった。そこで本研究では、大規模計算体系に対して計算コストを削減した、新しい簡易的な沸騰モデルを開発して、強制流動沸騰について熱流束および流速を変えた再現解析を実施した結果について報告する。
杉原 健太; 小野寺 直幸; 井戸村 泰宏; 山下 晋
計算工学講演会論文集(CD-ROM), 27, 5 Pages, 2022/06
フェーズ・フィールド法は気液界面の追跡手法として様々な多相流問題に適用され、成功を収めている。しかしながら、フェーズ・フィールド法の精度は、問題に応じて経験的に調整されたハイパーパラメータに依存する。フェーズ・フィールド法は移流項の数値粘性と拡散・逆拡散項による界面修正のバランスによってシャープな界面を維持する。この点に着目し、界面移流の基本的な誤差解析を行うことによって非経験的に最適なハイパーパラメータを決定する手法を提案する。
小野 綾子; 山下 晋; 鈴木 貴行*; 吉田 啓之
Proceedings of 19th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-19) (Internet), 16 Pages, 2022/03
原子力機構では、軽水炉燃料の安全性評価において必須である限界熱流束の評価において、新型燃料設計にかかわる大型モックアップ試験によるコストの削減や、想定外事象に対応するためにモックアップ試験の試験範囲よりも幅広い範囲において、限界熱流束を機構論に基づき評価する研究に着手している。本研究では、機構論的流動解析手法であるJUPITERを用いて、スワールベーンおよびスプリットベーン付きの燃料集合体内の国際ベンチマーク問題を対象とした単相流解析および同体系における二相流解析を実施し、各種ベーンによる流動場および気泡挙動に与える効果、解析における課題の抽出を行った結果を報告する。
伊藤 あゆみ*; 山下 晋; 田崎 雄大; 垣内 一雄; 小林 能直*
Journal of Nuclear Science and Technology, 10 Pages, 2022/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)The rapid dissolution of UO in molten Zr that could occur during fuel-cladding liquefaction at high temperatures and its kinetics were reformulated considering the convective mass transfer and the chemical effect at the UO
/Zr interface. The mass transfer coefficient of U was obtained as a correlation including the aspect ratio term by CFD analysis. To explain the gap between the rapid dissolution rate observed in the experiments and the density-driven convective mass transfer, we introduced an idea in which the eutectic melting at the UO
/Zr interface promotes the grain detachment owing to infiltration of the U-Zr-O liquid into the UO
grain boundaries. The developed model was validated with UO
-Zr crucible experiments at 2273 and 2373 K. The calculated mass percentage ratios of U/Zr agreed with the measurements and the transition times from rapid saturation to precipitation were consistent with the metallographic observations.
伊奈 拓也*; 井戸村 泰宏; 今村 俊幸*; 山下 晋; 小野寺 直幸
Proceedings of 12th Workshop on Latest Advances in Scalable Algorithms for Large-Scale Systems ScalA21) (Internet) , 8 Pages, 2021/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02多相熱流動解析コードJUPITERにおける前処理付き共役勾配法(P-CG)ソルバおよびマルチグリッド前処理付き共役勾配法(MGCG)ソルバに対して反復改良(IR)法に基づく新しい混合精度前処理を開発した。このIR前処理では全てのデータを半精度で格納してメモリアクセスを削減するが、全ての演算処理を単精度で行う。このハイブリッド半精度/単精度実装は単精度処理と同様の収束特性を維持しつつ、計算性能は半精度処理に近くなる。開発ソルバを富岳(A64FX)で最適化し、JUPITERの悪条件行列に適用した。新しいIR前処理を用いたP-CGソルバとMGCGソルバは8,000ノードまで良好な強スケーリングを示し、8,000ノードにおいて、これらのソルバはOakforest-PACS(KNL)における従来ソルバに比べてそれぞれ4.86倍および2.39倍に高速化された。
小山 真一; 中桐 俊男; 逢坂 正彦; 吉田 啓之; 倉田 正輝; 池内 宏知; 前田 宏治; 佐々木 新治; 大西 貴士; 高野 公秀; et al.
廃炉・汚染水対策事業事務局ホームページ(インターネット), 144 Pages, 2021/08
令和2年度に原子力機構が補助事業者となって実施した「廃炉・汚染水対策事業費補助金(燃料デブリの性状把握のための分析・推定技術の開発(燃料デブリの分析精度の向上及び熱挙動の推定のための技術開発))」の成果概要を、最終報告として取りまとめた。本報告資料は、廃炉・汚染水対策事業事務局ウェブサイトにて公開される。
小野寺 直幸; 井戸村 泰宏; 長谷川 雄太; 山下 晋; 下川辺 隆史*; 青木 尊之*
Proceedings of International Conference on High Performance Computing in Asia-Pacific Region (HPC Asia 2021) (Internet), p.120 - 128, 2021/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01本研究では、二相流体解析コードJUPITERに対して、マルチグリッド前処理付き共役勾配(MG-CG)法を開発した。MG法は、3段のVサイクルMG法に基づいて構築し、各段に対して、RB-SOR法およびGPUのキャッシュを再利用したCR-SORを開発・適用した。性能測定として、バンドル体系に対する気液二相流体解析を行った。RB-SOR法およびCR-SOR法を適用したMG-CG法では、MG法を適用しないPCG法と比較して、収束までの反復回数を15%と9%以下に削減するとともに、3.1倍, 5.9倍の計算速度が達成された。以上の結果から、本研究で開発したMG-CG法は、GPUを用いたスーパーコンピュータ上にて、効率的に大規模な二相流体解析が可能であることが示された。
小野寺 直幸; 井戸村 泰宏; Ali, Y.*; 山下 晋; 下川辺 隆史*; 青木 尊之*
Proceedings of Joint International Conference on Supercomputing in Nuclear Applications + Monte Carlo 2020 (SNA + MC 2020), p.210 - 215, 2020/10
本研究では、ブロック型局所細分化(AMR)法に基づくPoisson解法のGPU高速化を実施した。ブロック型AMR法はGPUに適したデータ構造であり、複雑な構造物で構成された原子炉等の解析に必須な解析手法である。これに、最新の前処理手法であるマルチグリッド(MG)法を共役勾配(CG)法へと組み合わせることで、計算の高速化を実現した。MG-CG法を構成する計算カーネルをGPUスーパーコンピュータであるTSUBAME3.0上にて測定した結果、ベクトル-ベクトル和、行列-ベクトル積、およびドット積の帯域幅は、ピークパフォーマンスの約60%となり、良好なパフォーマンスを実現した。更に、MG法の前処理手法として、3段のVサイクル法および各段に対してRed-Black SOR法を適用した手法を用いて、格子点の大規模問題の解析を実施した結果、元の前処理付きCG法と比較して、反復回数を30%未満に削減すると共に、2.5倍の計算の高速化を達成した。
Chai, P.; 山下 晋; 吉田 啓之
Annals of Nuclear Energy, 145, p.107606_1 - 107606_13, 2020/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)JUPITERコードの共晶反応モデルを改良し、一連の検証の研究が行われた。ジルカロイとステンレス鋼の間のバイナリ共晶反応も、BWRの制御棒ブレードとチャネルボックス間のマルチコンポーネントも、それぞれの分析解は以前の実験とよく一致している。偏差を完全になくすことはできなかったが、実験における反応性能は合理的に再現された。JUPITERコードは、シビアアクシデントにおける共晶反応の挙動を予測することが可能であると結論付けることができた。
井戸村 泰宏; 小野寺 直幸; 山田 進; 山下 晋; 伊奈 拓也*; 今村 俊幸*
スーパーコンピューティングニュース, 22(5), p.18 - 29, 2020/09
多相多成分熱流動解析コードJUPITERの圧力ポアソン方程式に省通信型マルチグリッド前処理付き共役勾配(CAMGCG)法を適用し、従来のクリロフ部分空間法と計算性能と収束特性を比較した。CAMGCGソルバは問題サイズによらずロバーストな収束特性を示し、通信削減と収束特性向上を両立することから、通信削減のみを実現する省通信クリロフ部分空間法に対する優位性が高い。CAMGCGソルバを900億自由度の大規模多相流体解析に適用し、前処理付共役勾配法ソルバと処理性能を比較した。このベンチマークにおいて、反復回数は約1/800に削減され、Oakforest-PACS上で8,000ノードに至る良好な強スケーリングを維持しつつ約11.6倍の性能向上を達成した。
山下 晋; 木野 千晶*; 吉田 啓之
Proceedings of 2020 International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 2020) (Internet), 7 Pages, 2020/08
シビアアクシデントコードの予測精度向上に資するために、制御棒でのSUS-BCにおける共晶反応、チャンネルボックス及び燃料棒被覆管における水蒸気酸化反応モデルを開発し、JUPITERに導入した。改良されたJUPITERを用いて、既存SA解析コードでは解析できない微小スケール解析の不確かさ低減のためのSA解析コードとの連成解析フレームワークを開発した。SAMPSONの出力データを用いた燃料棒挙動の予備解析結果より、開発したモデルは安定かつ妥当な結果を得ることを確認した。
小野寺 直幸; 井戸村 泰宏; 上澤 伸一郎; 山下 晋; 吉田 啓之
Mechanical Engineering Journal (Internet), 7(3), p.19-00531_1 - 19-00531_10, 2020/06
福島第一原子力発電所の廃炉の方法の一つとして、空気のみで冷却する乾式法が挙げられる。日本原子力研究開発機構(JAEA)では、空冷性能のCFD評価手法としてJUPITERコードを開発している。しかしながら、JUPITERコードにおいて、複雑な原子炉内構造物を捉えた解析を実施するためには、非常の多くの計算資源が必要となる。このような問題に対して、本研究ではGPUスーパーコンピュータおよび適合格子細分化(AMR)法を適用した格子ボルツマン法に基づくCityLBMコードを開発している。CityLBMにて乾式法を模擬したJAEAの実験に対して検証計算を行なった結果、AMR格子の一様格子への収束性、および、実験値の再現を確認した。同じ解像度および同数の並列数にて計算速度の比較を行った結果、4台のGPU(NVIDIA Tesla V100)を用いたCityLBM法は、36台のCPU(Intel Xeon E5-2680v3)を用いたJUPITERの6.7倍の速度にて解析が可能であることが示された。
小野 綾子; 山下 晋; 鈴木 貴行*; 吉田 啓之
Mechanical Engineering Journal (Internet), 7(3), p.19-00583_1 - 19-00583_12, 2020/06
原子力機構では、過渡事象における詳細な炉内出力分布の予測を行うことにより燃料設計最適化や安全性向上を図ることを目的とし、3次元詳細核熱カップリングコードの開発に着手している。その中で、熱流動評価を行うコードの候補の一つとしてVOF法に基づいた詳細熱流動解析コードJUPITERを炉内二相流挙動解析のために適用することを検討している。本研究では、軽水炉燃料集合体を模した44バンドル体系において、機構論的流動解析手法であるJUPITERを用いて二相流動の解析を実施し、既存に報告されているバンドル内気液二相流の可視化研究やボイド率計測結果をもとに、解析手法の妥当性の検討、および課題の抽出を行った。
小野 綾子; 山下 晋; 鈴木 貴行*; 吉田 啓之
Proceedings of 18th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-18) (USB Flash Drive), p.666 - 677, 2019/08
機構論に基づいた限界熱流束(CHF)予測手法は、軽水炉燃料の最適設計や安全評価に必要である。CHFを予測するためにはバンドル内を流れる気泡の大きさや速度が必要となるが、既存の気泡運動に関する方程式を用いて、複雑な形状の燃料集合体内の気泡の大きさや速度を求めることは不可能である。そこで、本研究では、界面追跡法を用いた数値解析により、直接的に燃料集合体内の二相流データを得る。解析コードは原子力機構で開発しているJUPITERを用い、44バンドル体系において断熱条件で解析した。解析結果と既存の二相流研究データと比較することで解析コードの妥当性を検証し、CHF評価のための数値シミュレーション利用についてその可能性を確認した。
小野寺 直幸; 井戸村 泰宏; 河村 拓馬; 上澤 伸一郎; 山下 晋; 吉田 啓之
Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 6 Pages, 2019/05
福島第一原子力発電所の廃炉の方法の一つとして、乾式法が挙げられる。日本原子力研究開発機構(JAEA)では、空冷性能のCFD評価手法としてJUPITERコードを開発している。しかしながら、JUPITERコードにおいて、複雑な原子炉内構造物を捉えた解析を実施するためには、非常の多くの計算資源と計算時間が必要となる。このような問題に対して、本研究ではGPUスーパーコンピュータに適した格子ボルツマン法に基づくCityLBMコードを開発している。CityLBMにてDry methodを模擬したJAEAの実験に対して検証計算を行なった結果、JUPITERコードと同様の結果が得られることが示された。また、同じ解像度および同数の並列数にて計算速度の比較を行った結果、GPUを用いたCityLBM法は、CPUを用いたJUPITERの1/6の計算時間にて解析が行えることが示された。以上の結果より、CityLBMは熱流動解析コードの有効な手法の一つであることが示された。