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論文

Quantitative analysis of ionization quenching in CaF$$_2$$:Ce using PHITS track-structure simulations

平田 悠歩; 甲斐 健師; 小川 達彦; 松谷 悠佑; 佐藤 達彦; 渡辺 賢一*; 加藤 匠*; 河口 範明*; 柳田 健之*

Radiation Measurements, 193, p.107651_1 - 107651_8, 2026/04

 被引用回数:0

CaF$$_2$$:Ceは高い光刺激蛍光(OSL)強度を示すため線量計として有用であると期待されている。しかし、CaF$$_2$$:Ceなどの蛍光体に粒子線を照射すると、消光効果により蛍光体の線量当たりの発光強度が低下する。従来、蛍光体の消光効果は線エネルギー付与(LET)などを指標としたエネルギー付与密度に基づいて評価されてきた。しかし、粒子線の種類によりCaF$$_2$$:Ceにおける消光現象とLETの関係性が異なり、LETから正確に消光現象を予測することは困難であったが、放射線輸送計算コードPHITSのTrack structure機能は、放射線による相互作用を個別に追跡することが可能である。そこで、PHITSを用いて粒子線により蛍光体が発光する過程を精密に計算し、予測したCaF$$_2$$:Ceの応答を実験データと比較したところ、CaF$$_2$$:Ceの消光現象にはOSLの量子収率が重要なパラメータであることが示唆された。この成果は、蛍光体検出器のさらなる開発に貢献するものと期待される。

論文

Influence of linear energy transfer on the scintillation decay behavior in a lithium glass scintillator

越水 正典*; 岩松 和宏*; 田口 光正; 倉島 俊; 木村 敦; 柳田 健之*; 藤本 裕*; 渡辺 賢一*; 浅井 圭介*

Journal of Luminescence, 169(Part B), p.678 - 681, 2016/01

 被引用回数:31 パーセンタイル:80.39(Optics)

TIARAのAVFサイクロトロンを用いてパルスイオンビームを発生し、Liガラスシンチレータ(GS20)の発光を計測した。20MeV H$$^{+}$$, 50MeV He$$^{2+}$$,および220MeV C$$^{5+}$$を照射した結果、400nm付近に、発光中心としてドープされているCe$$^{3+}$$イオンの5d-4f遷移に帰属されるバンドが観測された。発光のタイムプロファイル計測では、20MeV H$$^{+}$$では顕著に立ち上がりが遅く、高LETほど立ち上がりが速くなった。一方、減衰挙動には顕著な相違はなかった。これは、高密度エネルギー付与によって誘起された励起状態間相互作用によって、ホストガラスからCe$$^{3+}$$へのエネルギー移動過程が促進されたことが原因と考えられる。

論文

Linear energy transfer effects on time profiles of scintillation of Ce-doped LiCaAlF$$_{6}$$ crystals

柳田 健之*; 越水 正典*; 倉島 俊; 岩松 和宏*; 木村 敦; 田口 光正; 藤本 裕*; 浅井 圭介*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 365(Part B), p.529 - 532, 2015/12

 被引用回数:13 パーセンタイル:67.83(Instruments & Instrumentation)

CeをドープしたLiCaAlF$$_{6}$$結晶にX線及び20MeV H$$^{+}$$, 50MeV He$$^{2+}$$, 220MeV C$$^{5+}$$イオン照射を行い、発光のその場観察を行った。X線照射では数nsの早い発光成分と数10nsの遅い成分が観測された。一方、イオン照射では、早い発光は観測されなかった。早い発光の消滅は、イオン照射で形成された高密度励起による励起状態間の相互作用が原因と考えられる。また、遅い発光では、その立ちあがりと減衰にLET依存性が観測された。これは、LiCaAlF$$_{6}$$の励起状態からCe$$^{3+}$$へのエネルギー移動及び励起状態間相互作用による消光過程が競争的に起きていることが原因と考えられる。

口頭

$$alpha$$線エネルギー弁別用ZnO単結晶の成長とそのシンチレーション特性

関和 秀幸*; 宮本 美幸*; 徳竹 大地*; 吉川 彰*; 柳田 健之*; 井崎 賢二

no journal, , 

$$alpha$$線のエネルギー弁別を目的とした新しいシンチレータとしてZnO単結晶に着目。同単結晶の成長とシンチレーション特性評価を実施した結果、$$alpha$$線のエネルギー分解能においてはZnS(Ag)シンチレータを凌ぎ、PuとRn子孫核種を弁別するのに十分なレベルであることを確認したので、その内容について報告する。

口頭

CeドープCa$$_{3}$$B$$_{2}$$O$$_{6}$$のシンチレーションにおけるLET効果

越水 正典*; 藤本 裕*; 柳田 健之*; 岩松 和宏; 木村 敦; 倉島 俊; 田口 光正; 浅井 圭介*

no journal, , 

原子炉内の核反応やホウ素中性子捕捉療法等で用いられる熱中性子の検出には、検出器内部材料の(n,$$alpha$$)反応により生じた$$alpha$$線によるシンチレーション現象が利用されている。バックグラウンドとして$$gamma$$線が存在する環境において中性子を検出するためには、$$gamma$$線照射時とは異なるシンチレーション減衰を示す材料を開発することが重要である。そこで、TIARA施設AVFサイクロトロンからのシングルパルスを、CeをドープしたCa$$_{3}$$B$$_{2}$$O$$_{6}$$に照射し、そのシンチレーション現象のLET依存性を観測した。20MeV H照射と比較し、高いLET値を有する50MeV Heや220MeV Cでは、シンチレーションの立ち上がりが早くなった。この結果は、LET値の増加に伴う高密度励起により媒体からCeへのエネルギー移動前に励起状態間相互作用が起きやすくなり、遅い立ち上がり成分が消光されるためであると推察される。

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