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神谷 朋宏; 永武 拓; 小野 綾子; 多田 健一; 近藤 諒一; 長家 康展; 吉田 啓之
Proceedings of 31st International Conference on Nuclear Engineering (ICONE31) (Internet), 7 Pages, 2024/11
忠実な核熱連成シミュレーションを実現するためにJAEA Advances Multi-Physics Analysis platform for Nuclear systems (JAMPAN)の開発を行ってきた。今回は、JAMPANを用いたMVP/JUPITER連成シミュレーションの実現可能性を確認するため、BWR条件下での単一燃料集合体に対する核熱連成シミュレーションを実施する。発表では、MVP/JUPITER間のデータの授受方法およびシミュレーション結果について説明する。
吉田 尚生; 大野 卓也; 天野 祐希; 吉田 涼一朗; 阿部 仁; 山根 祐一
Nuclear Technology, 210(10), p.1999 - 2007, 2024/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)高レベル廃液(HLLW)の冷却システムの不具合とその対策の失敗は、HLLWの「蒸発乾固事故」につながる可能性がある。蒸発乾固事故では、ルテニウム(Ru)は気体状Ruを形成することにより、HLLW中の他の元素よりも初期量に対して大きな割合で放出される可能性がある。放出されうる気体状Ruの化学形態を特定することは、粒子形成、液相へのガス吸収、移行経路上への沈着など、本事故におけるRuのソースターム評価に影響を及ぼす事象を包括的に理解する上で重要である。本研究では、HLLW模擬物質の加熱中に発生したオフガスをUV/Vis分光分析し、スペクトル内の既知成分(四酸化ルテニウムRuO)、二酸化窒素、硝酸)の分離と、定量化を可能にするプログラムを用いて、発生したオフガス内の気体状Ruの組成分析を試みた。放出Ruの総量と分光分析で得たRuO
放出量を比較した結果、RuO
がオフガス中の気体状Ruの主成分であることが分かった。
多田 健一; 近藤 諒一; 神谷 朋宏; 永武 拓; 小野 綾子; 長家 康展; 吉田 啓之
Proceedings of International Conference on Physics of Reactors (PHYSOR 2024) (Internet), p.1488 - 1497, 2024/04
原子力機構は核計算コードや熱流動計算コードなどのシングルフィジクスコードを結合するため、高忠実なマルチフィジクスプラットフォームJAMPANを開発している。JAMPANは、HDF5形式のデータコンテナとシングルフィジクスコードの入力作成及び出力読み取りのためのモジュールから構成されている。ユーザーは結合する計算コードに適合した入出力取り扱いモジュールを実装することで、簡単に計算コードを追加・変更することができる。JAMPANの最初の目標は、炉心解析コードの参照解を提供するための核熱結合計算である。現行のJAMPANでは、核計算コードMVPと熱流動計算コードJUPITER、ACE-3D、NASCAに対応した取り扱いモジュールを実装し、結合を可能としている。ユーザーは計算規模や計算性能などに応じて熱流動計算コードを選択することが可能である。本発表では、JAMPANの概要と核計算と熱流動計算の結合計算の結果を示す。
佐野 成人; 山下 直輝; 渡邊 勝哉; 塚田 学*; 星野 一豊*; 平井 功希; 池上 雄太*; 田代 信介; 吉田 涼一朗; 畠山 祐一; et al.
JAEA-Technology 2023-029, 36 Pages, 2024/03
廃棄物安全試験施設(WASTEF)においては、令和元年度に原子力科学研究所内の第4研究棟よりガンマ線照射装置「ガンマセル220」を移設し、ガンマ線照射利用が開始された。当初は本装置の所有者である安全研究センター燃料サイクル安全研究ディビジョン サイクル安全研究グループがメインユーザーとして試験を実施していたが、令和4年度以降、日本原子力研究開発機構外部も含む他のユーザーの利用も開始された。ガンマ線照射装置「ガンマセル220」は、カナダNordion International Inc.製であり、平成元年度に購入してから、内蔵されるCo線源の線源更新を1回実施し、核燃料サイクル等に係る安全研究の目的で、今日まで利用されている。本報告書は、ガンマ線照射装置「ガンマセル220」設備概要、WASTEFにおける許認可、利用状況、保守点検及び今後の展望についてまとめたものである。
森本 恭一; 大野 貴裕; 角谷 聡洋; 吉田 萌夏; 鈴木 壮一郎
Journal of Robotics and Mechatronics, 36(1), p.125 - 133, 2024/02
福島第一原子力発電所の廃炉推進のための遠隔操作機器の開発実証施設として楢葉遠隔技術開発センターは設立され、2016年より運用が開始された。本センターのミッションは「福島第一原子力発電所の廃炉への支援」と「福島県の復興への貢献」であり、この論文では当センターでの実規模モックアップ試験に関連する設備、遠隔操作機器の開発用の要素試験設備、バーチャルリアリティーシステム等の説明およびその利用事例について紹介する。
田代 信介; 内山 軍蔵; 大野 卓也; 天野 祐希; 吉田 涼一朗; 渡邉 浩二*; 阿部 仁; 山根 祐一
Nuclear Technology, 10 Pages, 2024/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)火災事故の下での放射性物質を閉じ込めるHEPAフィルターと関係付けたグローブボックス(GB)における閉じ込め安全性の評価に寄与するために、工学規模の装置を用いて代表的なGBパネル樹脂として可燃性のポリマーであるポリメチルメタクリレート(PMMA)や難燃性のポリマーであるポリカーボネートの燃焼試験を行った。燃焼試験ではPMMAやPCの質量減少速度(MLR)ならびに放熱速度(HRR)のような燃焼特性を調べた。同一寸法の平板形状のPMMAやPCの燃焼では、燃焼させるセルへの給気流量条件を変えた場合のMLRやHRRはPMMAよりPCの方が大きくかつ給気流量に対して一定であり、さらに直径を変えて断面積(S)条件も変えた場合のPMMAの燃焼におけるMLRやHRRはSに対して比例する特性が得られた。これらの結果を用いて、平板形状のPMMAやPCの断面積に対するMLRならびにHRRの関係式を導出した。
秋山 陽一; 柴沼 蒼; 柳澤 憲一*; 山田 大地; 鈴木 健太; 吉田 萌夏; 大野 貴裕; 川端 邦明; 渡辺 夏帆; 森本 恭一; et al.
JAEA-Review 2023-015, 60 Pages, 2023/09
楢葉遠隔技術開発センターは、東京電力ホールディングス株式会社が実施する福島第一原子力発電所の廃炉作業に資するため、遠隔操作機器・装置による廃炉作業の実証試験・要素試験が実施できる施設・設備を有している。2021年度は84件の施設利用を支援し、福島第一原子力発電所廃炉作業等に貢献した。また、福島第一原子力発電所の廃炉・除染に携わる事業者、災害対応分野においてロボット技術等を必要としている事業者との技術マッチングの機会として開催された廃炉・災害対応ロボット関連技術展示実演会に出展し、地域活性化・福島県の産業復興に協力した。さらに、第6回廃炉創造ロボコンや国際原子力人材育成イニシアチブ事業等の支援を通じて、長期にわたる福島第一原子力発電所の廃炉関連業務を担う次世代の人材育成に貢献した。新たな取組みとして、楢葉町教育委員会が実施している「ならはっ子こども教室」への協力として、楢葉町小学生を対象とした遠隔ロボット操作及びVRの体験会を実施し、地域教育活動に貢献した。本報告書は、2021年度における楢葉遠隔技術開発センターの施設・設備の整備・利用状況およびそれに係る取組み、遠隔基盤技術の開発状況、緊急時対応遠隔操作資機材の整備・訓練等の活動状況について取りまとめたものである。
田代 信介; 大野 卓也; 天野 祐希; 吉田 涼一朗; 渡邉 浩二*; 阿部 仁
Nuclear Technology, 208(10), p.1553 - 1561, 2022/10
被引用回数:1 パーセンタイル:17.57(Nuclear Science & Technology)グローブボックス(GB)火災における放射性物質の閉じ込め安全性の評価に寄与するために、代表的なGBパネル材料であるポリメチルメタクリエート(PMMA)およびポリカーボネート(PC)の燃焼試験を比較的大型の試験装置を用いて行った。閉じ込め安全性を評価するための重要なデータとして、燃焼物質から発生した煤煙の放出割合と粒径分布を得た。さらに、煤煙負荷による高性能エア(HEPA)フィルタの差圧(P)の上昇も検討した。その結果、PCからの煤煙の放出割合はPMMAの場合よりも約7倍大きかった。さらに煤煙粒子の体積負荷の効果を考慮することにより、煤煙負荷体積量が低い領域における差圧の上昇挙動は、燃焼物質の種類によらず統一的に表現できる可能性を見出した。
田代 信介; 内山 軍蔵; 大野 卓也; 天野 祐希; 吉田 涼一朗; 阿部 仁
Nuclear Technology, 208(7), p.1205 - 1213, 2022/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)再処理施設の溶媒火災事故時の高効率粒子除去エア(HEPA)フィルタの目詰り挙動を調べた。本研究では、30%リン酸トリブチル(TBP)/ドデカン混合溶媒ならびにドデカンの燃焼速度と国内の実施設の換気系で用いられている多風量型HEPAフィルタの差圧変化を測定した。この混合溶媒の燃焼の初期段階では主にドデカンが、後期段階では主にTBPが燃焼することを確認した。また、混合溶媒燃焼の後期ではHEPAフィルタの差圧の急激な増加が生じることが分かった。浮遊粒子の経時的な放出割合において、未燃の粒子成分(TBP, TBPの分解による劣化溶媒ならびに無機リン化合物(PO
))の割合の経時的な増加がフィルタの急激な差圧増加に影響したものと考えられる。混合溶媒燃焼時にHEPAフィルタの急激な差圧増加に至る前までの、差圧とHEPAフィルタへの浮遊粒子の負荷重量の関係を表す実験式の導出を行った。
吉田 尚生; 大野 卓也; 吉田 涼一朗; 天野 祐希; 阿部 仁
JAEA-Research 2021-011, 12 Pages, 2022/01
再処理施設における高レベル濃縮廃液の蒸発乾固事故について、ルテニウム(Ru)の挙動が着目されている。Ruは四酸化ルテニウム(RuO)のような揮発性の化学種を形成し、硝酸、水または窒素酸化物を含む共存ガスと共に施設外へ放出される可能性があるためである。本研究では、蒸発乾固事故に対する安全性評価に資することを目的として、事故時の蒸気凝縮を模擬した、水溶液に対する気体状RuO
の液相への移行挙動を実験的に測定した。その結果、RuO
のガス吸収は液相中の亜硝酸(HNO
)濃度の増加により促進されたことから、化学吸収を伴う物質移動であることが示唆された。HNO
を用いない対照実験では、温度が低いほど液相中のRu吸収率は大であったのに対し、HNO
を用いた実験では、温度が高いほどRu吸収率が高かった。これは化学吸収に関与する化学反応が高温で活性化されたためであると考察される。
草野 完也*; 一本 潔*; 石井 守*; 三好 由純*; 余田 成男*; 秋吉 英治*; 浅井 歩*; 海老原 祐輔*; 藤原 均*; 後藤 忠徳*; et al.
Earth, Planets and Space (Internet), 73(1), p.159_1 - 159_29, 2021/12
被引用回数:7 パーセンタイル:43.49(Geosciences, Multidisciplinary)PSTEPとは、2015年4月から2020年3月まで日本国内の太陽・地球惑星圏に携わる研究者が協力して実施した科研費新学術領域研究である。この研究枠組みから500以上の査読付き論文が発表され、様々なセミナーやサマースクールが実施された。本論文では、その成果をまとめて報告する。
吉田 涼一朗; 天野 祐希; 吉田 尚生; 阿部 仁
Journal of Nuclear Science and Technology, 58(2), p.145 - 150, 2021/02
被引用回数:2 パーセンタイル:19.27(Nuclear Science & Technology)日本の再処理施設における重大事故の一つである「冷却機能喪失による蒸発乾固」においては、他の元素に比べて多量の揮発性ルテニウムが環境中に放出されうる。これは飛沫同伴での放出に加え、ガス状の物質として揮発性ルテニウム化合物が高レベル濃縮廃液から放出されるためと考えられる。この揮発性ルテニウム化合物の放出は共存する亜硝酸イオンの還元力により抑制される可能性が予想される。揮発性ルテニウム化合物の放出挙動に対する亜硝酸イオンの効果を確認するため、亜硝酸イオン濃度をパラメータとした模擬廃液を加熱する4試験を実施した。亜硝酸イオン源として亜硝酸ナトリウムを添加することにより、揮発性ルテニウム化合物の放出が抑制される結果がみられた。本成果は冷却機能喪失による蒸発乾固におけるソースターム解析の進展に貢献することが期待される。
山添 誠司*; 山本 旭*; 細川 三郎*; 福田 良一*; 原 賢二*; 中村 充孝; 蒲沢 和也*; 佃 達哉*; 吉田 寿雄*; 田中 庸裕*
Catalysis Science & Technology, 11(1), p.116 - 123, 2021/01
被引用回数:6 パーセンタイル:24.97(Chemistry, Physical)Hydrogen (H) species adsorbed on catalyst surfaces are key intermediates in catalytic hydrogenation reactions over supported metal catalysts. However, individual identification of H species on the metal catalysts has not been established to date. Here, we elucidated the H species on Pt/AlO
by the combination of
inelastic neutron scattering (INS) and density functional theory (DFT). Several H species in the presence of H
were successfully identified at different sites on the Pt surface and Al
O
support. The
INS and FT-IR measurements revealed that the hydride/atop Pt-H, bridged perimeter/terrace Pt-H-Pt, and threefold Pt
-H are active intermediates in the C
H
hydrogenation reaction, whereas the edge Pt-H-Pt is a rather inert species. In addition, the
measurements indicate that the Al
O
itself acts as hydrogen storage material by mediating AlO-H and Al-H-Al species, which serve H species in the C
H
hydrogenation reaction.
大野 卓也; 田代 信介; 天野 祐希; 吉田 尚生; 吉田 涼一朗; 阿部 仁
PLOS ONE (Internet), 16(1), p.e0245303_1 - e0245303_16, 2021/01
被引用回数:3 パーセンタイル:12.70(Multidisciplinary Sciences)火災時に原子力施設から漏れる放射性物質の量を評価する際には、グローブボックスの閉じ込め機能がどのように失われるかを考慮する必要がある。その一環として、この研究では、炎からの入熱によるグローブボックス材料の重量減少とそれに伴う熱分解ガスの放出を一貫して評価するモデルの構築を試みた。材料の重量減少はグローブボックスの壁材の減肉を示唆しており、熱分解ガスの放出は延焼が発生する可能性を示唆する。本研究では研究対象をグローブボックスパネルとして使用されるポリメチルメタクリレート(PMMA)とした。PMMAの熱重量分析では、熱分解による重量減少を予測するアレニウス式に代入するパラメーターを決定した。ここでは、PMMAの熱分解挙動が3つのステージに区分され、それぞれ62kJ/mol, 250kJ/mol、および265kJ/molの活性化エネルギーが導出された。また、ガス組成の定量分析により、PMMAから放出される熱分解ガスの組成は100%メタクリル酸メチルとして近似できることが明らかになった。この結果は、メタクリル酸メチルの放出量を上述のアレニウス式により推定できることを示唆する。このようなガス放出量の推定モデルの妥当性を確認するために、密封容器試験を実施した。この試験では、封入した材料が熱分解していくに従い容器内のガス分子の数が増加していく様を、内圧の変化を測定することで観察した。観察されたガス分子の増加挙動はアレニウスの式から推定されたものと同様であり、我々のモデルの有効性を示した。さらに、比較のためにビスフェノールAポリカーボネート(PC)についても同様の試験を実行した。PCの場合、密封容器試験で観察されるガス分子の数はモデルによる推定値よりも多くなる傾向が見られた。
吉田 尚生; 天野 祐希; 大野 卓也; 吉田 涼一朗; 阿部 仁
JAEA-Research 2020-014, 33 Pages, 2020/12
使用済核燃料の再処理施設における高レベル濃縮廃液の蒸発乾固事故を考慮した場合、ルテニウムは揮発性の化合物を形成し、廃液中の放射性元素の中で比較的高い放出割合となりうる重要な元素である。本研究では、蒸発乾固事故に対する安全性評価に資することを目的として、気体状四酸化ルテニウム(RuO(g))の化学形変化挙動に与える窒素酸化物(NOx)の影響を実験的に評価した。その結果、RuO
(g)の分解速度は一酸化窒素や二酸化窒素を添加しない場合よりも添加した場合の方が遅く、これらのNOxはRuO
(g)を安定化することが明らかになった。また、安定化効果は二酸化窒素の方が高かった。
吉田 尚生; 大野 卓也; 吉田 涼一朗; 天野 祐希; 阿部 仁
Journal of Nuclear Science and Technology, 57(11), p.1256 - 1264, 2020/11
被引用回数:9 パーセンタイル:67.98(Nuclear Science & Technology)再処理施設における高レベル濃縮廃液の蒸発乾固事故では、ルテニウム(Ru)の挙動が重要視されている。これはRuが四酸化ルテニウム(RuO)等の揮発性化合物を生成し、硝酸(HNO
),水(H
O)等の共存ガスとともに環境中に放出される可能性があるためである。この事故事象の安全評価に資するため、気体状RuO
(RuO
(g))の分解・化学形変化挙動を、温度や共存ガスの組成をパラメータとした様々な条件下で実験的に評価した。結果として、RuO
(g)は気相条件によって多様な挙動を示した。乾燥空気や水蒸気を用いた実験ではRuO
(g)の分解が観察された。一方、HNO
を含む混合ガスを用いた実験では、RuO
(g)の分解はほとんど観測されず、化学形を保持した。
飯田 一樹*; 古府 麻衣子; 鈴木 雄大*; 村井 直樹; 河村 聖子; 梶本 亮一; 稲村 泰弘; 石角 元志*; 長谷川 舜介*; 益田 隆嗣*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 89(5), p.053702_1 - 053702_5, 2020/05
被引用回数:21 パーセンタイル:77.45(Physics, Multidisciplinary)We investigated the low-energy incommensurate (IC) magnetic fluctuations in SrRuO
by the high-resolution inelastic neutron scattering measurements and random phase approximation (RPA) calculations. We observed a spin resonance with energy of
meV centered at a characteristic wavevector
. The resonance energy corresponds well to the superconducting gap 2
= 0.56 meV estimated by the tunneling spectroscopy. The spin resonance shows the
modulation with a maximum at around
. The
modulated intensity of the spin resonance and our RPA calculations indicate that the superconducting gaps regarding the quasi-one-dimensional
and
sheets at the Fermi surfaces have the horizontal line nodes. These results may set a strong constraint on the pairing symmetry of Sr
RuO
. We also discuss the implications on possible superconducting order parameters.
石川 貴嗣*; 藤村 寿子*; 深澤 宏司*; 橋本 亮*; He, Q.*; 本多 佑記*; 保坂 淳; 岩田 高広*; 甲斐田 俊*; 笠木 治郎太*; et al.
Physical Review C, 101(5), p.052201_1 - 052201_6, 2020/05
被引用回数:4 パーセンタイル:39.26(Physics, Nuclear)Photoproduction of the omega meson on the proton has been experimentally studied near the threshold. The total cross sections are determined at incident energies ranging from 1.09 to 1.15 GeV. The 1/2 and 3/2 spin-averaged scattering length and effective range
between the CO meson and proton are estimated from the shape of the total cross section as a function of the incident photon energy:
= (-0.97
+
(0.07
) fm and
= (+2.78
) +
(-0.01
) fm, resulting in a repulsive force. The real and imaginary parts for
and
are determined separately for the first time. A small
-wave contribution does not affect the obtained values.
大野 卓也; 田代 信介; 天野 祐希; 吉田 涼一朗; 阿部 仁
Nuclear Technology, 206(1), p.40 - 47, 2020/01
被引用回数:2 パーセンタイル:19.27(Nuclear Science & Technology)再処理施設におけるセル内溶媒火災事故は、近年の日本の規制基準において注目されている事象である。本研究では、再処理施設の換気系を模した試験系でリン酸トリブチル/ドデカン混合溶媒を燃焼させ、発生したエアロゾルをHEPAフィルタに負荷させた。その結果、ドデカンが混合溶媒中から焼失した後にフィルタ差圧が急激に上昇する現象が確認された。我々は、この現象を急速目詰まりと呼び、ドデカン焼失に起因する現象であると考えている。急速目詰まりとドデカン焼失の関係を把握することは、再処理施設における規制基準の構築にとって有用であると思われる。また、エアロゾルの分析結果からは、急速目詰まりが生じている間に生成されたエアロゾルは、粒径が大きく、未燃溶媒成分に富んでいることが明らかになった。これらの結果より、急速目詰まりの原因は、未燃溶媒の放出又は未燃溶媒蒸気と煤煙の相互作用によるものであると考えられる。総じて、この研究が示唆するところによると、火災事故時においてはこれまで予想されてきたよりも急速に換気系フィルタの目詰まりが進行する可能性があるといえる。
吉田 涼一朗; 山根 祐一; 阿部 仁
Proceedings of International Nuclear Fuel Cycle Conference / Light Water Reactor Fuel Performance Conference (Global/Top Fuel 2019) (USB Flash Drive), p.408 - 414, 2019/09
臨界事故では、核分裂生成物の運動エネルギーにより放射線分解ガスが発生することが知られている。水素ガスはそのうちの一つであり、爆発を引き起こす可能性がある。水素のG値が既知であれば核分裂数から水素ガスの発生速度や発生量の合計を評価することができる。本研究では、原子力機構がTRACYを用いて測定した水素濃度の経時変化データからG値を評価することを試みた。水素の発生から水素ガス濃度が測定されるまでタイムラグが見られ、この問題を解決するため、仮想モデルによって測定した水素濃度を再現し、その量を推定した。そこから得られた水素のG値は1.2であった。