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論文

J-PARC 3GeVシンクロトロンにおける純炭素フォイルによる荷電変換への挑戦

仲野谷 孝充; 吉本 政弘; Saha, P. K.; 竹田 修*; 佐伯 理生二*; 武藤 正義*

Proceedings of 20th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.937 - 941, 2023/11

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS: Rapid Cycling Synchrotron)では、前段加速器であるリニアックから入射した400MeVのH$$^{-}$$ビームを荷電変換フォイルによりH$$^{+}$$ビームに変換して、3GeVまで加速している。これまでRCSでは、HBCフォイル(Hybrid Boron mixed Carbon stripper foil)とカネカ社製のグラフェン薄膜(GTF: Graphene Thin Film)の2種類を荷電変換フォイルとして使用してきた。HBCフォイルとは100$$mu$$g/cm$$^{2}$$以上の厚い炭素フォイルを安定的に作製するために高エネルギー加速器研究機構(KEK)で開発された手法である。当初はKEKで作製されたフォイルを使用してきたが、2017年からは原子力機構でHBCフォイルの作製を開始し、以来これを使用している。近年、アーク蒸着法では作製が困難と言われてきた厚い純炭素フォイルの成膜に成功した。新たな試みとして、この純炭素フォイルを2023年3月からの利用運転で使用した。結果、HBCフォイルとGTFでは使用時間の経過とともに、荷電変換されずにビームダンプに廃棄されるビーム量の増加傾向が観察されたが、純炭素フォイルではこの傾向がなく、安定的に荷電変換が可能であった。本発表ではこれら3種類の荷電変換フォイルの使用状況について報告する。

論文

Measurement of H$$^{0}$$ particles generated by residual gas stripping in the Japan Proton Accelerator Research Complex linac

田村 潤; 二ツ川 健太*; 近藤 恭弘; Liu, Y.*; 宮尾 智章*; 森下 卓俊; 根本 康雄*; 岡部 晃大; 吉本 政弘

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1049, p.168033_1 - 168033_7, 2023/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:72.91(Instruments & Instrumentation)

J-PARCリニアックは、ビーム損失が重要な課題となる大強度加速器である。J-PARCリニアックでは、H$$^{-}$$ビームが機能分離型ドリフトチューブリニアック(SDTL)で191MeVまで加速され、その後、環結合構造型加速管(ACS)で400MeVまで加速される。H$$^{-}$$リニアックでは陽子リニアックよりもビーム損失の要因事象が多いため、ビーム損失低減のためにはビーム損失の原因を詳しく調べることが必須である。制御不能なH$$^{0}$$粒子を生成する電子ストリッピング現象は、H$$^{-}$$リニアックに特有なビーム損失要因である。J-PARCリニアックにおけるビーム損失の原因を明らかにするため、SDTLとACSの間のビーム輸送部に新しいビーム診断系を設置した。ここでは、H$$^{0}$$粒子をH$$^{-}$$ビームから分離し、H$$^{0}$$粒子が分布する範囲にグラファイト板を挿入してH$$^{0}$$粒子の強度プロファイルを測定することに成功した。ビームライン真空圧力の違いによるH$$^{0}$$粒子の強度変化を調べることで、SDTLセクションのH$$^{0}$$粒子の半分は、J-PARCリニアックの残留ガスストリッピングによって生成されていることを明らかにした。

論文

Recent results of beam loss mitigation and extremely low beam loss operation of J-PARC RCS

Saha, P. K.; 岡部 晃大; 仲野谷 孝充; 菖蒲田 義博; 原田 寛之; 田村 文彦; 沖田 英史; 吉本 政弘; 發知 英明*

Journal of Physics; Conference Series, 2420, p.012040_1 - 012040_7, 2023/01

To reduce high residual radiation at the RCS injection are caused by the foil scattering uncontrolled beam loss during injection period, a smaller size foil by minimizing the injection beam size has been successfully implemented at 700 kW operation. The new scheme also gives a significant beam loss mitigation at the collimator and 1st arc sections by reducing the beam halos. A beam loss mitigation of 30% has been achieved at the injection and 1st arc sections, while it is more than 50% at the collimator section. The residual radiation at 700 kW operation was thus measured to be significantly reduced, which at the injection and 1st arc sections are especially important due frequent access to these areas for regular maintenance works. The new scheme has also been successfully in service for 800 KW operation at present. It gives a very stable operation of the RCS and will also be tested for 1 MW operation in June 2022.

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロンにおける荷電変換フォイルの最近の使用状況

仲野谷 孝充; 吉本 政弘; Saha, P. K.; 竹田 修*; 佐伯 理生二*; 武藤 正義*

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.629 - 633, 2023/01

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS: Rapid Cycling Synchrotron)では、前段加速器であるリニアックから入射した400MeVのH$$^{-}$$ビームを荷電変換フォイルによりH$$^{+}$$ビームに変換して、3GeVまで加速させている。RCSで主に使用している荷電変換フォイルは、少量のホウ素を炭素棒に添加し、これを電極としてアーク蒸着法により作製したHBCフォイル(Hybrid Boron mixed Carbon stripper foil)である。2017年から原子力機構でフォイルの内作を開始し、2018年以降これを利用運転で使用している。これまでのところフォイルを起因とする大きな問題は生じていない。一方でこの間、RCSのビームパワーは500kWから830kWへと段階的に上昇してきた。出力上昇に伴い、フォイルを支えているSiCファイバーの破断が顕著になってきた。SiCファイバーの破断はビームロスを増やしたり、フォイル回収時の汚染源となる可能性がある。この課題の対策としてより高強度な特性を持つSiCファイバーの使用やSiCファイバーパターンの変更などの対策を検討した。本発表では近年のJ-PARC利用運転でのフォイルの使用状況と課題とその対策ついて報告する。

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロン1MW運転状況,2

山本 風海; 山本 昌亘; 山崎 良雄; 野村 昌弘; 菅沼 和明; 藤来 洸裕; 神谷 潤一郎; 仲野谷 孝充; 畠山 衆一郎; 吉本 政弘; et al.

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.277 - 281, 2023/01

J-PARC 3GeVシンクロトロン(3 GeV Rapid Cycling Synchrotron, RCS)は物質生命科学実験施設(Materials and Life science experimental Facility: MLF)および主リング(Main Ring: MR)に最大1MW相当のビームを供給している。RCSは改良を重ねつつ徐々にビーム出力を上げていき、2015年に1MW相当の試験運転に成功した。その後、供用運転としても段階的にビーム出力を増加しながら、1MWの連続運転試験を断続的に行ってきたが、2020年6月に二日間の連続運転試験を実施した際には、最終的に冷却水温度が上昇し、機器の温度を下げることが出来なくなりインターロックが発報する事態となった。その後冷却水設備の熱交換器の洗浄を実施し、2022年6月に再度1MWビーム連続運転試験を行った。2022年6月の試験時は猛暑日となり、熱交換器の性能は改善されていたにも関わらず、1MWでは運転を継続できなかった。一方、600kWであれば猛暑日であっても運転できることを確認した。

論文

Achievement of low beam loss at high-intensity operation of J-PARC 3 GeV RCS

Saha, P. K.; 岡部 晃大; 仲野谷 孝充; 吉本 政弘; 菖蒲田 義博; 原田 寛之; 田村 文彦; 沖田 英史; 畠山 衆一郎; 守屋 克洋; et al.

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1 - 5, 2023/01

The RCS beam power for operation to the MLF has been increased to 800 kW recently. The total beam loss even at the designed 1 MW beam power has been well controlled, but the uncontrolled beam losses, especially those caused by the foil scattering of the circulating beam during multi-turn injection are still high and causes extremely high residual radiation at the injection area. To further minimizing such a beam loss, we have implemented a new approach by minimizing the injection beam size and using a smaller size stripper foil. A smaller foil reduces foil hitting of the circulating beam and the corresponding foil scattering uncontrolled beam losses. In addition, an optimized transverse painting area matching with a smaller injection beam also gives a smaller circulating beam emittance to reduce beam loss at the collimator section and its downstream. The corresponding residual radiation for operation at 700 kW beam power was measured to be significantly reduced at the injection area, collimator section and it's downstream. A smaller injection beam size was also tested at 1MW beam power and the residual beam loss is minimized to 0.01%, which is nearly 1/4 reduction from the previous 1 MW test operation in 2020.

論文

Design and actual performance of J-PARC 3 GeV rapid cycling synchrotron for high-intensity operation

山本 風海; 金正 倫計; 林 直樹; Saha, P. K.; 田村 文彦; 山本 昌亘; 谷 教夫; 高柳 智弘; 神谷 潤一郎; 菖蒲田 義博; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 59(9), p.1174 - 1205, 2022/09

 被引用回数:6 パーセンタイル:84.97(Nuclear Science & Technology)

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、最大1MWの大強度ビームを25Hzという早い繰り返しで中性子実験及び下流の主リングシンクロトロンに供給することを目的に設計された。2007年の加速器調整運転開始以降、RCSではビーム試験を通じて加速器の設計性能が満たされているかの確認を進め、必要に応じてより安定に運転するための改善を行ってきた。その結果として、近年RCSは1MWのビーム出力で連続運転を行うことが可能となり、共用運転に向けた最後の課題の抽出と対策の検討が進められている。本論文ではRCSの設計方針と実際の性能、および改善点について議論する。

論文

Measurements of radiation fields from a ceramic break

菖蒲田 義博; 外山 毅*; 吉本 政弘; 畠山 衆一郎

Proceedings of 13th International Particle Accelerator Conference (IPAC 22) (Internet), p.1663 - 1666, 2022/07

シンクロトロンでは、様々な目的でセラミックブレークが使用されている。例えば、J-PARCの3GeVシンクロトロンでは、入射ラインのマルチワイヤープロファイルモニター(MWPM)の間に挿入し、ビームに伴う壁電流がMWPMに影響するのを完全に防いでいる。一方、ビームインピーダンスやセラミックブレークからの放射場を抑制する観点からは、セラミックブレークの内面を窒化チタンでコーティングしたり、コンデンサで覆ったりすることが望ましいと考えられる。本報告では、コンデンサの有無によるセラミックブレークからの放射場とビームプロファイルを測定し、セラミックブレークが測定に与える影響について検討した。

報告書

3GeVシンクロトロンビーム入射部における放射線遮蔽体の検討及び設置作業報告

仲野谷 孝充; 神谷 潤一郎; 吉本 政弘; 高柳 智弘; 谷 教夫; 古徳 博文*; 堀野 光喜*; 柳橋 享*; 竹田 修*; 山本 風海

JAEA-Technology 2021-019, 105 Pages, 2021/11

JAEA-Technology-2021-019.pdf:10.25MB

J-PARC 3GeVシンクロトロン加速器ではビーム出力の増強に伴い、ビーム入射部付近では放射化による機器の表面線量と空間線量率が年々増加している。一方でビーム入射部には人の手によるメンテナンスが欠かせない機器が多数存在しており、作業者の被ばく低減が重要な課題であった。そのため、本加速器施設を管理するJ-PARCセンター加速器ディビジョン加速器第二セクションにおいて、作業者の被ばく低減のための遮蔽体設置を目的としたワーキンググループ「入射部タスクフォース」を設立し、遮蔽体の構造や設置方法等について検討を重ねてきた。結果、ビーム入射部の構造を一部更新し、必要な際に容易に取付けが可能な非常設型の遮蔽体を設置することとした。そして、2020年夏期メンテナンス期間に遮蔽体の設置に必要な更新作業を実施し、遮蔽体の設置を行った。更新作業は高線量下で長期間に渡るため、作業員の被ばく量を抑えることが重要な課題であった。このため、事前に入念に作業計画と作業手順を作成し、作業期間中も様々な被ばく低減対策と個々の被ばく管理を行った。これにより、作業者の被ばく線量を管理目標値以下に抑えることができた。本作業の実施により、ビーム入射部に取付け取外し可能な遮蔽体を設置できるようになった。この遮蔽体により入射部近傍での作業時の被ばく線量の低減に寄与できることが確認できた。夏期メンテナンス期間中のほぼすべてで入射部を占有する大規模な作業となったが、今後の保守作業における被ばく抑制のためには非常に有意義な作業であったと考えられる。

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロン加速器トンネル内の中性子測定

山本 風海; 畠山 衆一郎; 大津 聡*; 松本 哲郎*; 吉本 政弘

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.494 - 498, 2021/10

J-PARC 3GeVシンクロトロン(3GeV Rapid Cycling Synchrotron, RCS)では、2021年5月現在、およそ740kWで中性子ターゲットに向けた連続運転を行っている。機器の放射線損傷の検討のために、加速器運転中のビームロスによる中性子やガンマ線などの二次粒子のスペクトルの評価方法を検討しているが、ビームロス量が過多であった場合は、ビームロスによって発生する中性子やガンマ線を識別することは困難となる。しかしRCSでは、入射直線部を除きほとんどロスが発生していないことが、ロスモニタの出力および残留線量の測定よりわかっている。そこで、今回は運転後の線量が現在の運転状況において数十マイクロSv/h程度である出射分岐ダクトの近傍において、液体シンチレータを用いて中性子-ガンマ線の弁別が可能か予備試験を行った。試験の結果、検出器に入ってくる二次粒子のレートは弁別可能なレベルであることが判った。

論文

3GeVシンクロトロンビーム入射部への遮蔽体設置作業

仲野谷 孝充; 神谷 潤一郎; 吉本 政弘; 高柳 智弘; 谷 教夫; 古徳 博文*; 堀野 光喜*; 柳橋 享*; 竹田 修*; 山本 風海

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.238 - 242, 2021/10

J-PARC 3GeVシンクロトロン加速器ではビーム出力の増強に伴い、ビーム入射部付近では放射化による機器の表面線量と空間線量率が年々増加している。一方でビーム入射部には人の手によるメンテナンスが欠かせない機器が多数存在しており、作業者の被ばく低減が重要な課題であった。特に今後、本加速器の設計値である1MWで定常的な運転をしていくとさらなる機器の放射化が予想されるため、作業者の被ばくを低減するには遮蔽体の設置が必須である。遮蔽体の形状、設置方法等について検討を重ねた結果、ビームライン架台に対して取り外し可能な遮蔽体を設置することとした。そして、2020年夏季メンテナンス期間に遮蔽体の設置作業を実施した。遮蔽体の設置作業は高線量下で行われるため、作業員の被ばく量を抑えることが重要な課題であった。被ばく低減を図るため、入念に作業計画と作業手順を作成し、また、作業期間中も様々な被ばく低減対策と個々の被ばく管理を行った。これにより、作業者の最大の被ばく線量を管理目標値以下に抑えて作業を完遂することができた。遮蔽体設置後に遮蔽効果を検証した結果、この遮蔽体によって入射部近傍での被ばく線量が大幅に低減することが確認できた。本発表では設置した遮蔽体の概要、設置作業に係る作業管理・放射線管理及び遮蔽効果について報告する。

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロン用荷電変換フォイルの長寿命化に向けたとりくみ

吉本 政弘; 仲野谷 孝充; 山崎 良雄; Saha, P. K.; 金正 倫計; 山本 春也*; 岡崎 宏之*; 田口 富嗣*; 山田 尚人*; 山縣 諒平*

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.850 - 854, 2021/10

J-PARC 3GeVシンクロトロン加速器(RCS: Rapid Cycling Synchrotron)では、大強度陽子ビームを実現するために荷電変換フォイルを用いた荷電変換ビーム多重入射方式を採用している。この入射方式では、リニアックから入射される負水素ビームが荷電変換フォイルを通過する際に陽子に変換され、周回ビームに重ねることができる。そのため、ビームサイズを広げずに大強度ビームを蓄積することができる。一方で、ビーム入射期間中は、リニアックからの負水素ビームとRCSで周回する陽子ビームの双方がフォイルを通過するため、荷電変換フォイルのビーム照射に対する耐久性能の向上は大きな課題となっている。RCSでは、ホウ素を添加した炭素電極によるアーク放電法で製膜した薄膜(Hybrid type thick Boron-doped Carbon: HBC)を荷電変換フォイルとして用いている。HBCフォイルは、ホウ素を添加することで従来の純炭素薄膜と比較してビーム照射に対する寿命の向上に成功し、RCSにおいてもビーム強度700kWでの長期間利用運転及び1MWでの2日間連続運転試験で壊れることなく使用できることを示した。我々は、ホウ素添加によりビーム照射耐久性能が向上するメカニズムを明らかにし、さらなる長寿命化に向けたフォイルの実現を目的とし、量子科学技術研究開発機構(QST)高崎・イオン照射施設(TIARA: Takasaki Ion Accelerators for Advanced Radiation Application)のイオンビームを用いた照射試験を行ってきた。これまで、ホウ素の添加量やカソード・アノード電極に使用するホウ素添加炭素電極と純炭素電極の組み合わせにより、イオンビーム照射による寿命が異なることが分かってきた。本報告では、ビーム照射試験の結果からHBCフォイル内のホウ素の役割に関する考察について報告する。

論文

Foil hits reduction by minimizing injection beam size at the foil in J-PARC RCS

Saha, P. K.; 吉本 政弘; 岡部 晃大; 原田 寛之; 田村 文彦; 發知 英明*

Proceedings of 12th International Particle Accelerator Conference (IPAC 21) (Internet), p.590 - 593, 2021/08

Uncontrolled beam loss caused by foil scattering of the circulating beam causes high residual radiation at the injection area of J-PARC 3-GeV RCS. It is thus one big issue towards beam intensity ramp up and operation at the designed 1 MW beam power. We studied to reduce foil hits by minimizing the vertical injection beam size at the foil and using a smaller vertical foil size. We obtained 30% reduction of the foil hits, consistent with numerical simulation and it has already been implemented for 700-KW operation at present. The present result thus plays an important role to realize and maintain a stable operation at 1-MW beam power in the RCS.

論文

Dependence of charge-exchange efficiency on cooling water temperature of a beam transport line

山本 風海; 畠山 衆一郎; Saha, P. K.; 守屋 克洋; 岡部 晃大; 吉本 政弘; 仲野谷 孝充; 藤来 洸裕; 山崎 良雄; 菅沼 和明

EPJ Techniques and Instrumentation (Internet), 8(1), p.9_1 - 9_9, 2021/07

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は最大1MWの高出力陽子ビームを中性子ターゲットに供給している。稼働率を向上し実験成果の最大化を図るために、RCSではさまざま運転パラメータの履歴を記録しているが、そのデータのうち入射効率と入射ビームラインの磁石を冷却している冷却水温度が同期していることを発見した。RCS入射時に、入射負水素(H$$^{-}$$)ビームは炭素薄膜を通過し陽子に変換されるので、入射効率が変動しているという事は陽子への変換効率が冷却水温度に依存していることを示している。ビーム形状,薄膜の条件等から、入射ビームのフォイルへの入射位置が0.072mm程度振動していて、それが磁石磁場の変動に換算して1.63$$times$$10$$^{-5}$$となることを求めた。この値は、単純に磁石が冷却水の温度変動に従って伸び縮みするとして評価した結果とファクタ程度で一致し、変換効率の変動の主要因は磁場変動であることが確認できた。

論文

First observation of a nuclear $$s$$-state of a $$Xi$$ hypernucleus, $$^{15}_{Xi}{rm C}$$

吉本 雅浩*; 藤田 真奈美; 橋本 直; 早川 修平; 市川 裕大; 市川 真也; 今井 憲一*; 七村 拓野; 成木 恵; 佐甲 博之; et al.

Progress of Theoretical and Experimental Physics (Internet), 2021(7), p.073D02_1 - 073D02_19, 2021/07

 被引用回数:13 パーセンタイル:81.3(Physics, Multidisciplinary)

Bound-systems of $$Xi^-$$-$$^{14}_{}{rm N}$$ are studied via $$Xi^-$$ capture at rest followed by emission of a twin single-$$Lambda$$ hypernucleus in the emulsion detectors. Two events forming extremely deep $$Xi^-$$ bound states were obtained by analysis of a hybrid method in the E07 experiment at J-PARC and reanalysis of the E373 experiment at KEK-PS. The decay mode of one event was assigned as $$Xi^-+^{14}_{}{rm N}to^{5}_{Lambda}{rm He}$$+$$^{5}_{Lambda}{rm He}$$+$$^{4}_{}{rm He}$$+$$n$$. Since there are no excited states for daughter particles, the binding energy of the $$Xi^-$$ hyperon, $$B_{Xi^-}$$, in $$^{14}_{}{rm N}$$ nucleus was uniquely determined to be 6.27 $$pm$$ 0.27 MeV. Another $$Xi^-$$-$$^{14}_{}{rm N}$$ system via the decay $$^{9}_{Lambda}{rm Be}$$ + $$^{5}_{Lambda}{rm He}$$ + $$n$$ brings a $$B_{Xi^-}$$ value, 8.00 $$pm$$ 0.77 MeV or 4.96 $$pm$$ 0.77 MeV, where the two possible values of $$B_{Xi^-}$$ correspond to the ground and the excited states of the daughter $$^{9}_{Lambda}{rm Be}$$ nucleus, respectively. Because the $$B_{Xi^-}$$ values are larger than those of the previously reported events (KISO and IBUKI), which are both interpreted as the nuclear $$1p$$ state of the $$Xi^-$$-$$^{14}_{}{rm N}$$ system, these new events give the first indication of the nuclear $$1s$$ state of the $$Xi$$ hypernucleus, $$^{15}_{Xi}{rm C}$$.

論文

1.2-MW-equivalent high-intensity beam tests in J-PARC RCS

發知 英明; 原田 寛之; 林 直樹; 金正 倫計; 岡部 晃大; Saha, P. K.; 菖蒲田 義博; 田村 文彦; 山本 風海; 山本 昌亘; et al.

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011018_1 - 011018_6, 2021/03

J-PARC RCSは、2019年7月に、1MWの連続(10.5時間)運転に成功したところである。高出力かつ安定な利用運転を実現するためには、1.2$$sim$$1.5MW相当の更に高いビーム強度でのビームの振る舞いを精査することが必要になるため、RCSでは、2018年の10月と12月に1.2MW相当の大強度試験を実施した。当初は、1$$%$$程度の有意なビーム損失が出現したが、チューンや横方向ペイント範囲を最適化することで、そのビーム損失を10$$^{-3}$$レベルにまで低減することに成功した。また、数値シミュレーションでその実験結果を精度良く再現することにも成功している。本発表では、実験結果と計算結果の詳細比較からビーム損失の発生や低減のメカニズムを議論する。また、近い将来実施予定の1.5MW相当の大強度ビーム加速の実現に向けた取り組みも紹介する。

論文

High intensity measurement issues at the J-PARC RCS

林 直樹; 吉本 政弘; 畠山 衆一郎*

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011017_1 - 011017_6, 2021/03

J-PARC Rapid-Cycling Synchrotron (RCS)は、設計定格1MWの大強度加速器である。ビーム強度を測定するモニタは、加速器の性能を確認する上で重要なものであり、RCSでは2つの異なる原理で動作するモニタDirect-current Current Transformer (DCCT)、Slow-CT (SCT)を備えている。1ショット、1-MW相当運転ではどちらにも問題はなかったが、1-MW連続運転時に、SCTで問題が生じた。この問題は、高周波領域での帯域限度と非対称な周回ビーム電流波形に起因すると思われる。一方、DCCTは、1.2MW相当の運転で、信号の飽和が見られた。ただ、SCTは、この条件下で、正常に動作していた。これらビーム強度モニタの問題は、今後の1-MW連続運転、更にそれ以上の運転に向けて問題解決の必要がある。本論文では、どのように問題解決するかについて述べる。

論文

Flexible chopper gate pulse generation for the J-PARC RCS

田村 文彦; 山本 昌亘; 吉井 正人*; 杉山 泰之*; 發知 英明; Saha, P. K.; 吉本 政弘; 原田 寛之

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011021_1 - 011021_6, 2021/03

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)ではビームのエネルギー広がりに由来するビームロスを避けるために、リニアック上流のビームチョッパーでビームの時間構造をRCSでの加速に適した幅に成形して入射している。チョッパーの動作のためのゲートパルスはRCSの加速高周波(RF)制御システムにより生成される。ディレイと幅を制御することで、RCSのRF電圧の適切な位相でビームを入射することができる。またJ-PARC独自の機能として、ビームの間引きがある。RCSではリニアックのビームをおよそ300周回連続で入射するが、連続ではなく間引いて入射することで、ビーム入射期間を変更することなく、強度を変更することができる。この機能を応用すると、1パルスだけ入射するようにパラメータを設定することで、非常に低いビーム強度で運転することもできる。この発表では、チョッパーゲートパルス生成の概要を示すとともに、自由度の高いゲートパルス生成を生かしたビーム調整結果について報告する。また、今後の機能向上についても議論する。

論文

Analysis of J-HBC stripper foil for the J-PARC RCS

吉本 政弘; 仲野谷 孝充; 山崎 良雄; Saha, P. K.; 金正 倫計; 山本 春也*; 岡崎 宏之*; 田口 富嗣*; 山田 尚人*; 山縣 諒平*

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011019_1 - 011019_7, 2021/03

BB2019-1209.pdf:0.86MB

荷電変換フォイルを用いたH$$^{-}$$ビーム多重入射方式はMW級の大強度陽子ビームを実現するための重要な技術である。大強度陽子加速器施設(Japan Proton Accelerator Research Complex: J-PARC)3GeVシンクロトロン加速器(Rapid Cycling Synchrotron: RCS)では、高エネルギー加速器研究機構(KEK)で開発され耐ビーム寿命が大幅に更新した、ホウ素添付炭素薄(Hybrid type Boron-doped Carbon: HBC)フォイルを採用している。これまで、RCSの利用運転時に使用しており、大強度ビーム照射に対して優れた長寿命性能を有することを確認した。HBCフォイルの性能評価のために、RCSにおいて長期間照射に対する形状観察や荷電変換効率測定を実施してきた。また量子科学技術研究機構(Quantum and Radiological Science and Technology: QST)高崎量子応用研究所(高崎研)のイオン加速器(Takasaki Ion Accelerators for Advanced Radiation Application: TIARA)においてイオンビーム照射試験を実施し、組成分析や不純物同定などの物性解析や電子顕微鏡によるミクロ観察を行ってきた。その結果、フォイル破損に至るメカニズムとして、照射欠陥による密度変化とピンホールの成長、温度上昇にともなうガス化などが重要な鍵ではないかとの兆候を得た。近年、HBCフォイルの蒸着装置をJAEA東海サイトに移設し、フォイル製作を開始した。(以降のフォイルをJ-HBCフォイルと称する。)J-HBCフォイルの性能評価をこれまで同様にQST高崎研のTIARAで実施してきた。さらに、蒸着パラメータを変えてHBCフォイルの耐ビーム性能について試験を行った。その結果、これまで重要なパラメータと考えられていたカソード・アノード電極の消費比率よりも、ボロンの混入率がより重要なパラメータであることが分かった。

論文

J-PARC RCSビームロスモニタの高圧依存性の測定

畠山 衆一郎; 吉本 政弘; 山本 風海

Proceedings of 17th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.475 - 477, 2020/09

J-PARCの加速器は、線形加速器(LINAC),3GeVシンクロトロン(RCS),主リングシンクロトロン(MR)で構成されている。RCSは、物質生命科学実験施設(MLF)にビームを供給するとともに、MRにもビームを輸送している重要な施設である。RCSでは87台の比例計数管型のロスモニタ(PBLM)が加速リング及びビーム輸送ライン上に設置されており、加速サイクル中のビームロスの積分値が閾値を超えると機器保護システム(MPS)が発報し、ビーム運転を停止することでビームラインの放射化を防いでいる。本発表ではPBLMに-1000Vから-2000Vの高電圧を印加し出力応答をビームを用いて測定した。結果としてビームロスの大きい場所では、-1400から-2000V付近でピーク値が飽和しているが積分値は飽和していいないことが分かった。また現在のPBLMの高電圧システムの問題点を解決するための新しいシステムの検討を述べる。

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