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論文

Fundamental evaluation of hydrogen behavior in sodium for sodium-water reaction detection of sodium-cooled fast reactor

山本 智彦; 加藤 篤志; 早川 雅人; 下山 一仁; 荒 邦章; 畠山 望*; 山内 和*; 江田 優平*; 由井 正弘*

Nuclear Engineering and Technology, 56(3), p.893 - 899, 2024/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:37.73(Nuclear Science & Technology)

In a secondary cooling system of a sodium-cooled fast reactor (SFR), rapid detection of hydrogen due to sodium-water reaction (SWR) caused by water leakage from a heat exchanger tube of a steam generator (SG) is important in terms of safety and property protection of the SFR. For hydrogen detection, the hydrogen detectors using atomic transmission phenomenon of hydrogen within Ni-membrane were used in Japanese proto-type SFR "Monju." However, during the plant operation, detection signals of water leakage were observed even in the situation without SWR concerning temperature up and down in the cooling system. For this reason, the study of a new hydrogen detector has been carried out to improve stability, accuracy and reliability. In this research, the authors focus on the difference in composition of hydrogen and the difference between the background hydrogen under normal plant operation and the one generated by SWR and theoretically estimate the hydrogen behavior in liquid sodium by using ultra-accelerated quantum chemical molecular dynamics (UA-QCMD). Based on the estimation, dissolved H or NaH, rather than molecular hydrogen (H$$_{2}$$), is the predominant form of the background hydrogen in liquid sodium in terms of energetical stability. On the other hand, it was found that hydrogen molecules produced by the sodium-water reaction can exist stably as a form of a fine bubble concerning some confinement mechanism such as a NaH layer on their surface. In parallel, we observed experimentally that the fine bubbles of H$$_{2}$$ stably existed in the liquid sodium than expected before. This paper describes the comparison between the theoretical estimation and experimental results based on hydrogen form in sodium in the development of the new hydrogen detector in Japan.

論文

Evaluation of hydrogen behavior in sodium for sodium-water reaction detection of sodium-cooled fast reactor

山本 智彦; 加藤 篤志; 早川 雅人; 下山 一仁; 荒 邦章; 畠山 望*; 山内 和*; 江田 優平*; 由井 正弘*

Proceedings of 2023 International Congress on Advanced in Nuclear Power Plants (ICAPP 2023) (Internet), 6 Pages, 2023/04

In the secondary cooling system of sodium-cooled fast reactor (SFR), a rapid detection of hydrogen explosion due to sodium-water reaction by water leakage from heat exchanger tube is steam generator (SG) is important in terms of safety and property protection. For the hydrogen detection, Ni-membrane hydrogen detectors using atomic transmission phenomenon were used in Japanese proto-type sodium-cooled fast reactor "Monju". However, during the plant operation, many alarms of water leakage were occurred without sodium-water reaction in relation to temperature up and down. The authors focus on the difference in composition of hydrogen and the difference between the background hydrogen under normal operation and the hydrogen generated by the sodium-water reaction and theoretically estimate the hydrogen behavior in liquid sodium by using ultra-accelerated quantum chemical molecular dynamics (UA-QCMD). As the results of theoretical estimation, dissolved H or NaH, rather than H$$_{2}$$, is the predominant form of the background hydrogen in liquid sodium, and hydrogen produced in large amounts by sodium-water reaction can exist stably as fine bubbles with a NaH layer on their surface. Currently, the authors study the new hydrogen detector system focusing on the difference between the background hydrogen (dissolved H) and the hydrogen by sodium-water reaction (fine bubbles H$$_{2}$$). This paper describes the comparison between the theoretical estimation and experimental results based on hydrogen form in sodium.

論文

Development of under sodium viewer for next generation sodium-cooled Fast reactor; Imaging test in sodium

相澤 康介; 近澤 佳隆; 荒 邦章; 由井 正弘*; 神納 健太郎*; 平松 貴志*

Proceedings of 2019 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2019) (Internet), 7 Pages, 2019/05

ナトリウム冷却炉において、不透明な液体金属中の可視化技術は重要な課題である。障害物を検知する水平型ナトリウム中可視化装置及び画像化を可能とするナトリウム中可視化装置が各機関で研究開発が進められてきた。既往の研究開発では、受信センサとして圧電素子を用いていた。本研究では、高解像度が期待できる光受信方式を採用したナトリウム中可視化装置の実用化を目指す。光受信方式は、薄膜の振動変位をレーザにより検知するものである。今回は、受信センサの性能向上に着目した開発を行う。受信センサの性能向上の課題は、受信センサ内部での音響伝播が課題である。この課題を解決するため、水中及びナトリウム中での試作試験を実施した。また、改良した受信センサを用いて水中及びナトリウム中を実施した。画像化試験結果より、受信波形と再生画像の関係を確認した。

論文

Development of under sodium viewer for next generation sodium-cooled fast reactors

相澤 康介; 近澤 佳隆; 荒 邦章; 由井 正弘*; 植本 洋平*; 黒川 正秋*; 平松 貴志*

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles; Next Generation Nuclear Systems for Sustainable Development (FR-17) (USB Flash Drive), 9 Pages, 2017/06

ナトリウム冷却高速炉では、不透明なナトリウム中の検査が重要な課題の一つである。世界各国の機関において、長距離から障害物の有無を検出する目的とした水平USV(ナトリウム中可視化す装置)、短距離または中距離から可視化を目的とした画像化USVが開発されてきた。本研究では、約1mの距離から画像化を目的としたUSVを開発した。本研究では、受信センサとして、ダイアフラムの振動を光学的に検知するシステムを採用した。本研究では、主に受信センサ及び送信センサの感度向上を目指し、かつ改良した受信センサ及び送信センサを用いた水中画像化試験を実施した。試験の結果、改良センサを用いることで従来より高解像度の画像を得られることを明らかになった。

論文

Studies on maintainability and repairability for Japan Sodium-cooled Fast Reactor (JSFR)

磯野 健一; 久保 重信; 近澤 佳隆; 堂崎 浩二*; 大矢 武明*; 由井 正弘*

Proceedings of 22nd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-22) (DVD-ROM), 7 Pages, 2014/07

JSFR実証炉について、軽水炉並みにほぼ全ての構成要要素の保守補修を可能にすることを目標とし、主要機器である原子炉構造及び1次・2次主冷却システムを対象に保守・補修が困難な部位を抽出した。抽出した保守・補修困難部位について、改善策検討の原則を設定し、改善案を提案した。更に、改善した主要機器を統合してプラント概念を再構築し、それが実際の発電所として実現可能であるかを確認するため、系統成立性及び安全性確認等一連の評価を実施した。その結果、再構築した概念は750MWeの実証炉だけでなく1500MWeの実用炉にも採用できる見通しを得た。

報告書

Horonobe Underground Research Laboratory Project; Synthesis of phase I investigation 2001 - 2005, Volume "Geological disposal research"

藤田 朝雄; 谷口 直樹; 松井 裕哉; 棚井 憲治; 前川 恵輔; 澤田 淳; 牧野 仁史; 笹本 広; 吉川 英樹; 柴田 雅博; et al.

JAEA-Research 2011-001, 193 Pages, 2011/03

JAEA-Research-2011-001.pdf:5.23MB

本報告書では、堆積岩で塩水系地下水を対象とした幌延深地層研究計画において段階的に得られる地質環境条件を一つの適用例として、第1段階である地上からの調査で得られた情報をもとに処分場の設計技術や性能評価技術それぞれの適用性について論じるとともに、必要に応じて実施した技術の改良や代替技術の開発状況を取りまとめた。

報告書

Information basis for developing comprehensive waste management system; US-Japan Joint Nuclear Energy Action Plan Waste Management Working Group Phase I report (Joint research)

油井 三和; 石川 博久; 渡邊 厚夫*; 吉野 恭司*; 梅木 博之; 日置 一雅; 内藤 守正; 瀬尾 俊弘; 牧野 仁史; 小田 治恵; et al.

JAEA-Research 2010-015, 106 Pages, 2010/05

JAEA-Research-2010-015.pdf:13.58MB

本報告書は日米原子力エネルギー共同行動計画廃棄物管理ワーキンググループのフェーズIの活動をまとめたものである。このワーキンググループでは、日米両国間の既存の技術基盤を集約するとともに、今後の協力内容を共同で策定することに主眼を置いている。第一に、両国における核燃料サイクルに関する政策的及び規制の枠組みを概観するとともに、さまざまな先進燃料サイクルシナリオの調査を行い、これらを取りまとめた。第二に、廃棄物管理及び処分システムの最適化について議論を行った。さまざまな区分の廃棄物を対象とした処分システム概念のレビューを行うとともに、最適化において検討すべき要因について議論を行った。これらの作業を通じ、最適化に関する潜在的な協力可能分野と活動の抽出を行った。

報告書

熱力学データベース整備のための熱力学データ系統性に関する調査及び活量係数モデルの差異による溶解度計算結果の比較

北村 暁; 柴田 雅博; 山口 徹治; 飯田 芳久; 油井 三和

JAEA-Technology 2009-074, 48 Pages, 2010/03

JAEA-Technology-2009-074.pdf:7.33MB

高レベル放射性廃棄物及び地層処分対象のTRU廃棄物の地層処分の性能評価に用いるための熱力学データベースの整備に資することを目的として、熱力学データの系統性に関する調査を実施した。幾つかの元素について、標準生成自由エネルギーと標準生成エンタルピーとの相関関係を調査し、標準生成自由エネルギーから標準生成エンタルピーの推定が可能であることを示した。また、アクチニド元素の錯生成定数の系統性に関する3つのモデルについて、その適用性を比較検討し、最適なモデルを提案するとともに、未報告のアクチニド錯体の生成定数の推定が可能であることを示した。さらに、溶解度計算時に必要な活量係数について、2つのモデルの比較検討を行い、推定される溶解度の差異を調査した。以上の結果は、熱力学データベース整備及び地層処分の性能評価を行ううえで有益なものであると考えられた。

報告書

Evaluating and categorizing the reliability of distribution coefficient values in the sorption database

Ochs, M.*; 齋藤 好彦; 北村 暁; 柴田 雅博; 笹本 広; 油井 三和

JAEA-Technology 2007-011, 342 Pages, 2007/03

JAEA-Technology-2007-011.pdf:24.24MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)は、高レベル放射性廃棄物地層処分研究開発の第2次取りまとめにおいて、人工バリア及び天然バリアでの遅延能力を評価するうえで重要な放射性核種のベントナイトや岩石への分配係数(Kd)を収着データベース(SDB)として整備した。SDBに登録されているKdは、約20,000件に及んでいる。このような膨大なデータを有するSDBには、さまざまな試験条件で得られたKd及びそれに付随する重要なデータが含まれている。そこで、Th, Pa, U, Np, Pu, Am, Cm, Cs, Ra, Se, Tcのベントナイト固相に対してのK$$_{d}$$について、信頼度のレベル付けを実施した。合計すると、3740件のK$$_{d}$$値について、信頼性評価を実施した。

報告書

幌延深地層研究計画における地上からの調査研究段階(第1段階)研究成果報告書; 分冊「地層処分研究開発」

藤田 朝雄; 谷口 直樹; 松井 裕哉; 棚井 憲治; 西村 繭果; 小林 保之; 平本 正行; 前川 恵輔; 澤田 淳; 牧野 仁史; et al.

JAEA-Research 2007-045, 140 Pages, 2007/03

JAEA-Research-2007-045-1.pdf:38.33MB
JAEA-Research-2007-045-2.pdf:44.62MB

本報告書では、堆積岩で塩水系地下水を対象とした幌延深地層研究計画において段階的に得られる地質環境条件を一つの適用例として、第1段階である地上からの調査で得られた情報をもとに処分場の設計技術や性能評価技術それぞれの適用性について論じるとともに、必要に応じて実施した技術の改良や代替技術の開発状況を取りまとめた。処分技術の信頼性向上では、最新の知見を踏まえ第2次取りまとめにおいて示された処分場全体設計フローの更新や人工バリアなどの設計手法の詳細化、並びに設計における地質環境条件の一般的な留意点や設計入力データ項目について整理を行った。また、これらを踏まえ、幌延の地質環境条件を一例とした場合の施設設計,人工バリア設計及び閉鎖設計を通じて第2次取りまとめで採用された設計手法が適用可能であることがわかった。安全評価手法の高度化については、第2次取りまとめにおいて示された安全評価手法を実際の地質環境に適用するために必要な具体的な作業をフローとして構築した。これに基づき、幌延の地質環境条件を一例として物質移行解析を行い、これらの検討を通じて第2次取りまとめの手法を堆積岩地域に適用した場合の調査から解析・評価に至る一連の方法論及び、その過程で得られるノウハウや知見,調査や解析上の留意点を整理した。

報告書

花崗岩質岩石のマトリクスにおける拡散深さに関する研究

栃木 善克; 甲川 憲隆*; 向井 悟*; 神徳 敬*; 笹本 広; 柴田 雅博; 油井 三和

JAEA-Research 2007-024, 27 Pages, 2007/03

JAEA-Research-2007-024.pdf:1.83MB

高レベル放射性廃棄物地層処分の安全評価において、母岩中の放射性核種の拡散挙動を理解することは、核種の遅延効果を評価するうえで重要である。本研究では、複数種類の拡散深さを想定した花崗岩質岩石のサンプルを用いて非収着性イオンの非定常拡散試験を行い、マトリクス拡散深さを実験的に評価した。試験の結果、花崗岩質岩石中の未変質部において非収着性イオンが少なくとも200mm程度の深さまで拡散し得ることを確認するとともに、試料の長さに依存しない、ほぼ一定の拡散係数が得られることがわかった。このことから、核種は花崗岩質岩石のマトリクス部を数100mmの深さまで拡散する可能性があることが示唆された。

報告書

幌延深地層研究計画第2段階(平成17$$sim$$21年度)を対象とした工学技術の適用性検討に関する計画案

青柳 茂男; 油井 三和; 棚井 憲治; 川上 進; 藤田 朝雄; 谷口 直樹; 柴田 雅博; 小西 一寛; 西村 繭果; 菊池 広人*; et al.

JAEA-Review 2006-014, 61 Pages, 2006/03

JAEA-Review-2006-014.pdf:5.03MB

日本原子力研究開発機構(以下、「原子力機構」という)では、北海道の天塩郡幌延町にて、堆積岩を対象とした幌延深地層研究計画を進めている。幌延深地層研究計画は、平成17年度より、地下研究施設の建設に伴い、地上からの調査段階(第1段階)から坑道掘削時の調査研究段階(第2段階)へと移行していく。一方、原子力機構では、これまで工学技術の基盤技術開発として、「わが国における高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性; 地層処分研究開発第2次取りまとめ」で示した一連の工学技術をベースとしつつ、幌延地区の地上からの調査段階で得られた地質環境条件を対象として工学技術の具体的な地質環境への適用性検討を行ってきた。今後は、工学技術の基盤技術開発として、幌延深地層研究計画の進捗に併せて、第2段階を通じた工学技術の具体的な地質環境への適用性検討を進め、それらの成果を体系的に整理し提示していく必要があると考える。よって、本報告書では、現時点の幌延の地下施設の建設工程及び「幌延深地層研究計画; 地下施設を利用した第2,第3段階における調査試験計画案」に基づき、幌延深地層研究計画の第2段階のうち、平成17年度から平成21年度までの5年間に焦点をあてた工学技術の適用性検討に関する研究計画を、個別研究課題ごとに整理し立案した。なお、本計画は、今後、幌延の地下施設の施工状況や最新の動向を踏まえ随時変更する可能性があるとともに、今後より詳細化していく必要がある。

報告書

主要岩石中の核種の拡散係数データベースシステム; 2006年版/仕様・CD-ROM

栃木 善克; 笹本 広; 柴田 雅博; 佐藤 治夫; 油井 三和

JAEA-Data/Code 2006-008, 16 Pages, 2006/03

JAEA-Data-Code-2006-008.pdf:1.15MB

地層処分研究開発第2次取りまとめにおける活用を目的として整備された、岩石マトリックス中における核種の実効拡散係数のデータシートをもとに、一般的な運用を前提としたデータベースシステムの開発を開始した。本資料では、その第1段階としてデータシート構造の見直し・拡張とデータベースシステムの構築及び既存データシートの全データ移行の過程に関して記す。本データベースシステムは、今後データの充実を図るとともに、データ処理用のインターフェースを見直して利用性を向上していく予定である。構築したデータベースシステムは、Microsoft-Access上で動作するファイルとして、本資料に添付のCD-ROM上に記録した。

論文

核種移行データベースの利用環境整備の現状

笹本 広; 吉田 泰*; 磯貝 武司*; 陶山 忠宏*; 神徳 敬*; 柴田 雅博; 油井 三和

サイクル機構技報, (28), p.27 - 33, 2005/09

サイクル機構では,高レベル放射性廃棄物地層処分の安全評価に必要となる核種移行データベースを開発し,わが国における高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性を示す第2次取りまとめに反映した。本データベースの技術レベルや有用性は国内だけでなく,海外からも高く評価された。そこで,サイクル機構が開発した核種移行データベースを国内外に幅広く普及し,その利用促進を図るため,1)地球化学コードPHREEQEからPHREEQC,GWBおよびEQ3/6用にデータベースフォーマットを変換させるためのツール開発,2)核種移行データベースに関わる外部公開ホームページ(http://migrationdb.jnc.go.jp)の作成・運用を行った。これにより,核種移行データベースの利用者層が拡大され,国内外の幅広い方々に利用して頂く環境が整備されると共に,ユーザーからの有益なコメントを適宜反映できる体制も整った。

報告書

JNC収着データベースを用いた収着分配係数の信頼度評価手法の開発

齋藤 好彦; Ochs, M.*; 神徳 敬*; 陶山 忠宏*; 柴田 雅博; 笹本 広; 油井 三和

JNC TN8410 2005-011, 59 Pages, 2005/08

JNC-TN8410-2005-011.pdf:2.04MB

核燃料サイクル開発機構(JNC)は、高レベル放射性廃棄物地層処分研究開発の第2次取りまとめにおいて、人工バリアおよび天然バリアでの遅延能力を評価する上で重要な放射性核種のベントナイトや岩石への分配係数(Kd)をJNC収着データベース(JNC-SDB)として整備した。JNC-SDBに登録されているKdは、約20,000件に及んでいる。この様な膨大なデータを有するJNC-SDBには、様々な試験条件で得られたKdおよびそれに付随する重要なデータが含まれている。そこで、個々のKdに対し、信頼度をレベル付けするために下記のクライテリアとクラス分けシステムを開発した。・クライテリアI: 文献情報の網羅性とKdの情報タイプについて・クライテリアII: 登録Kdデータの技術的および科学的観点からの信頼度について・クライテリアIII: Kdと他の関連する信頼できる文献のKdとの整合性について・Kdの信頼度を総合評価するためのクラス分けシステムクライテリアIIのチェックポイントでは、固相、pHの調整と制御、酸化還元状態、最終の溶液組成、温度、固液比と粒子サイズ、収着率、核種の初期濃度、固液分離、反応時間、攪拌方法、核種の添加量、反応容器、不確実性の評価、パラメータ変化について信頼度レベルを評価する。

報告書

Development of Thermodynamic Databases for Hyperalkaline, Argillaceous Systems

Arthur, R. C,*; 笹本 広; 小田 治恵; 本田 明; 柴田 雅博; 吉田 泰*; 油井 三和

JNC TN8400 2005-010, 234 Pages, 2005/07

JNC-TN8400-2005-010.pdf:11.24MB

本報告書では,超ウラン(TRU)元素を含む廃棄物や他の放射性廃棄物の地層処分におけるベントナイトとセメントとの反応に関連する鉱物,ガス,水溶液化学種についての3種類の熱力学データベースについて報告する。これらデータベースは,地球化学コードであるSUPCRT, PHREEQCおよびGWBで用いることができる。各データベースの名称は,SPRONS.TRU(SUPCRT),JNC-TDB.TRU(PHREEQC)およびTHERMO_JNCTRU(GWB)である。これらデータベースの信頼性については,高アルカリ-粘土系における現状の知見の限界を踏まえ検討する。高アルカリ-粘土系で重要な鉱物は複雑で,非常に多様な組成を持つ準安定固相の傾向がある。このような準安定固相は,実験的にも熱力学的にも明確にされていない。また高アルカリ-粘土系において重要な水溶液化学種についても,現状では関連する実験データが不足しており,データの不確実性が大きい。このように利用できるデータが限られているという現状を考慮すると,本研究で開発したデータベースは,高アルカリ-粘土系で重要あるいは代表的であると認識されている鉱物を含んでおり,また計算値と実験値の比較が行われているデータについては概ね妥当であることが示されている点で信頼できるものと言える。今回開発したデータベースは,理想的な内部整合性のとれたものではない。むしろ,内部整合性よりもデータの精度や完全性を重視し,開発されたデータベースである。本報告書の中で報告したデータベースの将来的な改良・改訂に向けて推薦するアプローチとしては,信頼性のある実験データが不足している場合,熱力学的特性を慣例的に評価できる一貫した経験的手法を開発することである。またこのような手法開発にあたっては,ベントナイト-セメント間での長期挙動モデルにおける概念やパラメータの不確実性の重要度を評価する不確実性解析と連携して行なうことが必要である。

報告書

緩衝材の長期安定性評価技術の現状

柴田 雅博; 笹本 広; 神徳 敬; 油井 三和

JNC TN8400 2004-010, 46 Pages, 2004/03

JNC-TN8400-2004-010.pdf:14.26MB

第2次取りまとめ以降に報じられた緩衝材の変質に関する最新の研究事例等も踏まえ、処分環境下で発生する可能性のある変質シナリオを作成し、緩衝材の長期安定性に関わる評価を行った。評価にあたっては、性能評価上の重要性を考慮し、1)温度による影響、2)人工バリア材であるオーバーパックとの相互作用による影響、3)軟岩系岩盤の支保工材料であるセメントとの相互作用による影響の3つに着目した。また、緩衝材の長期安定性を検討するにあたり、緩衝材が曝される温度条件やニアフィールド構成要素との相互作用について、地質環境である岩盤の種類と組み合わせ、本報告書では4つのケースについて評価を試みた。

報告書

ENTRY 2003 - The International Workshop on Reliable Performance Assessment through Laboratory Experiments and Ground Surface Investigations - 10th Anniversary of ENTRY

石川 博久; 油井 三和; 内田 雅大; 亀井 玄人

JNC TN8200 2003-004, 151 Pages, 2004/03

JNC-TN8200-2003-004.pdf:1.89MB

サイクル機構東海事業所における、地層処分のための研究開発施設であるエントリーの創立10年を記念して、2003年9月22から24日にかけて国際ワークショップを開催した。また、このワークショップでの議論の背景について前もって理解を深めておくために、9月20から21日にかけて、幌延深地層研究センターへのテクニカルツアーを実施した。このワークショップは主に2つのセッションから構成され、それぞれのトピックは、1. ニアフィールドの長期変遷 2. 性能評価、原位置試験、室内試験の間の協力であった。セッション1では、ニアフィールドの性能評価のための熱-水-応力-化学連成プロセスについて、特に、セメント材料による化学的な劣化と核種移行のメカニズム理解の現状に焦点を当てて議論した。高アルカリ性溶液中でのスメクタイトの溶解を含めて、珪酸塩の溶解速度モデルも議論された。また、室内試験、モデル(シミュレーション)実験、データベース開発、原位置試験とナチュラルアナログ研究の間の適切な連係についても議論した。セッション2では、(1)地表調査及びボアホール調査に基づくサイト理解のための方法論、(2)地表調査及びボアホール調査後に残った不確実性の同定、(3)地表調査及びボアホール調査での不可欠な測定、4)性能評価からサイト特性へのフィードバック項目、さらに(5)サイト調査以外から求められるデータについて議論した。この報告書は主に本ワークショップの議事録を取りまとめたものである。また、ワークショップにて発表された資料については発表者の許可を得て添付した。

論文

Thermodynamic modeling and sensitivity analysis of porewater chemistry in compacted bentonite

Ochs, M.*; Lothenbach, B.*; 柴田 雅博; 油井 三和

Physics and Chemistry of the Earth, 29(1), p.129 - 136, 2004/01

 被引用回数:23 パーセンタイル:49.37(Geosciences, Multidisciplinary)

地層処分システムの人工バリアの一つである緩衝材として、圧縮ベントナイトの利用が検討されている。緩衝材への放射性核種の収着分配係数や、緩衝材中でのそれら拡散係数を導出するためには、圧縮ベントナイトの間隙水化学を適切に推定することが重要となる。本論文では間隙水化学に寄与する重要なパラメータについての感度解析について論じる。本論文の間隙水モデルでは、共存鉱物等の溶解、粘土鉱物のイオン交換、および表面錯体モデルによる粘土鉱物結晶端(SOHサイト)でのH$$^{+}$$の着脱を取り扱う。感度解析でのパラメータは、ベントナイトに共存する方解石、石膏、可溶性塩(NaCl)の溶解量、および二酸化炭素分圧とした。なお、いくつかの計算は空隙での電気二重層を考慮した。解析の結果、SOHサイトと炭酸の2つのpH緩衝システムが効果的に働いていることが示された。炭酸分圧が一定の場合には、間隙水のpHは主として炭酸バッファーで支配され、閉じた系として取り扱う場合にはSOHサイトの寄与がより重要となる。また、いずれのケースでも、共存鉱物/不純物の溶解は、イオン強度や炭酸濃度を介して、上記の反応に影響を及ぼす。なお、ベントナイト空隙に電気二重層を考慮すると、1200kg/m$$^{3}$$以上の乾燥密度では、すべての間隙の空間は拡散層で占められることとなり、自由な間隙水の空間はないことになる。

論文

エントリー国際ワークショップ「ENTRY2003」-2003年10月22$$sim$$24日開催-

亀井 玄人; 石川 博久; 油井 三和; 内田 雅大; 青木 和弘

サイクル機構技報, (21), p.95 - 98, 2003/12

処分研究部主催で標記国際ワークショップを開催した。本資料はその主旨、概要を示したものである。概要には全体講演、招待講演及び及び個別セッションの内容を含む。

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