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高藤 清人
no journal, ,
プルトニウム燃料第三開発室でのMOX燃料製造工程のペレット外観検査は、目視によりモニタ上に映したペレットの全数検査を行っており、検査員への負担、検査時間等に課題がある。このため、MOX燃料ペレットの自動外観検査技術のニーズは高かったが、いまだ実用化には至っていない。一方、近年開発された高速・高精度の2次元レーザー変位計により、ペレット表面の詳細な凹凸状態を測定し、この情報から欠陥部を識別できる可能性がある。本研究では、最新の2次元レーザー変位計を用いて、模擬ペレット円筒面の表面形状を測定し、得られた測定データから、表面の凹凸展開イメージを作成し、それを解析することでペレットの外観不良を判別するアルゴリズムを検討した。その結果、2次元レーザー変位計によりペレットの外観不良部位を識別可能なこと、及び検討した解析手順により外観不良判定が可能なことを確認し、実用化に向けた基礎的データが得られた。
筒井 菜緒; 袴塚 保之; 伴 康俊
no journal, ,
,
-ジアルキルアミド(モノアミド)は湿式再処理プロセスの開発において、PUREX法で用いられているリン酸-n-トリブチル(TBP)の代替抽出剤として提案されているが、これまで、硝酸とモノアミドとの二相分離の定量評価は行われていない。本研究では、濁度分析を用いてドデカンで希釈されたモノアミド(
,
-ジ(2-エチルヘキシル)ブタンアミド(DEHBA)及び
,
-ジ(2-エチルヘキシル)2,2-ジメチルプロパンアミド(DEHDMPA))と硝酸との二相分離特性を調べた。また、TBP-硝酸系の濁度も比較のため測定した。TBPの場合、硝酸濃度にかかわらず二相は速やかに分離した。DEHBAの場合、硝酸濃度が高いほど二相の分離は時間がかかった。DEHDMPA-硝酸系は、TBP-硝酸系やDEHBA-硝酸系に比べて相の分離に比較的長時間かかったが、分離時間は硝酸濃度によらなかった。
佐々木 悠; 青山 佳男; 曽根 智之; 原口 正博; 中澤 修
no journal, ,
動電学的浄化技術は、媒体(土壌等)に挿入した電極間に直流電流を流すことにより、水溶性又はイオンとなった有害物を回収・除去する技術である。これまでに、重金属や有機化合物、放射性元素等に対して除去試験が実施され、90%以上の除去率が得られた事例がある。しかし、この技術は土壌の種類や対象元素によって特性が異なるため、高い除去効率を得るためには個々の元素や環境に応じた基礎データの収集が必要となる。本件では、福島のセシウムで汚染された土壌の除染に貢献するため動電学的浄化技術を用いた土壌からのセシウム除去法の試験を行った。試験は、対象元素をセシウムとし、土壌中セシウム濃度及び印可電圧のセシウムの除去にかかわる影響を把握するとともに、土壌を模擬した試料(ゼオライト及びバーミキュライト)にセシウムを吸着させ、除去試験を行うことで土壌に吸着したセシウムの除去性能を確認した。試験は、セシウムを添加した土壌試料に対して100時間に渡って定電圧条件で通電を行い、セシウム移行率の時間変化を測定した。試験の結果、土壌中セシウム濃度及び印加電圧は、セシウム移行率に影響しないことがわかった。また、ゼオライトに吸着したセシウムのうち7%が移行していることから、吸着したセシウムの除去の可能性が示された。
中山 卓也; 川戸 喜実; 目黒 義弘
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故により環境中に放出された放射性物質のうち、焼却により排出された焼却灰に含まれる放射性セシウムの抑制対策として、8000Bq/kgから100000Bq/kg以下の焼却灰は、焼却灰にセメントを混ぜて0.98MPa以上の強度を有する固化物とするなどの処分方法が環境省の方針に示されている。一方、焼却灰は種々の成分を含んでいることに加え、焼却対象物により成分が異なることがわかっている。そこで、除染作業等で発生すると思われる農作物や樹木等を焼却した焼却灰の成分を分析し、セメント固化の硬化性に影響を与える成分の調査を行うとともに、セメント固化の条件等について検討を行った。
林 長宏; 佐々木 新治; 益子 真一*; 山県 一郎; 小川 竜一郎; 井上 賢紀; 山下 真一郎
no journal, ,
福島第一原子力発電所(以下、1F)では、東日本大震災に伴い、冷却機能の低下した使用済燃料プール(以下、SFP)を含む原子炉建屋に海水が注入された。本試験は海水を注入したSFPに保管されている燃料集合体の長期健全性評価に資するため、SFPの水質を模擬した溶液(以下、模擬SFP水)を調製し、使用済ジルカロイ-2燃料被覆管による浸漬試験を実施した。模擬SFP水浸漬前後における表面近傍の組織観察の結果、浸漬試験による腐食の進行は認められず、浸漬試験による強度特性への有意な影響は確認されなかった。
小田 靖久; 渥美 幸平*; 山口 智輝*; 長嶋 浩司*; 三枝 幹雄*; 福成 雅史*; 坂本 慶司
no journal, ,
核融合プラズマの閉じ込め改善において、NTM制御のため磁気島中心に局所的な電子サイクロトロン電流駆動が求められる。リング共振器型ダイプレクサーは、高速での出力方向の切り替えを実現するものであり、効率的な電流駆動によるNTMの抑制を実現することができると考えられる。本研究では、導波管リングで構成される共振器構造をもったダイプレクサーの出力ビームに含まれる不要高次モード成分の影響についての評価を行った。実験では、サファイアディスクをハーフミラーに用いたダイプレクサーについて、出力ビームに含まれる基本伝播モード(HE)純度と高次モード成分を算出した。その結果、共振周波数での運転時、共振時出力ポート(P4)において、HE
成分が98
程度まで向上したことが確認、本ダイプレクサーがモードフィルタとして動作することを確認した。次に、170GHz大電力ジャイロトロンを用いて、非周期スロットミラーを使用したダイプレクサーの大電力実験では、入力ビームのHE
成分が86
だったのに対してP4出力は90
以上が得られ、低電力試験と同様にモードフィルタの効果が確認できた。
成田 あゆみ; 神長 輝一; 野口 実穂; 横谷 明徳; 小林 克己*; 宇佐美 徳子*; 藤井 健太郎
no journal, ,
細胞周期に依存した放射線照射影響を観察及び解析するためには、任意の細胞周期にある細胞を選択し、その細胞のみを狙い撃ちすることが必要である。この課題を解決するために、われわれは顕微鏡下で観察するだけで細胞周期が判別できるFUCCI(Fluorescent Ubiquitination-based Cell Cycle Indicator)発現HeLa細胞(ヒトがん細胞)と、細胞一つ分まで大きさが調整できる放射光X線マイクロビームに着目した。さらに照射した細胞を長時間観察するために、細胞を培養しながら観察可能なタイムラプス顕微鏡を立ち上げ、照射した個々の細胞の分裂の様子を追跡した。その結果、G1期で照射した細胞では周期の遅延が認められなかった。それに対してS/G2期にある細胞に照射を行ったところ、明確な周期遅延が観察された。以上から、顕微鏡下での長時間観察によって、放射線照射された細胞への影響をリアルタイムで観察することができた。
大畠 史一; 高畠 容子; 中村 雅弘; 駒 義和; 柴田 淳広; 中島 靖雄
no journal, ,
将来の原子力事故対応技術のひとつとして、福島第一原子力発電所で発生した放射性汚染水の組成や処理方法を参考に新しい汚染水の除染システムを構築することは重要である。汚染水には、核分裂生成物、施設や機器の腐食生成物を多く含むことが予想され、沈殿分離等を用いた除染により多種類の廃棄物が発生する。フェロシアン化遷移金属はセシウムを吸着することが報告されており、また、チタン酸化合物はストロンチウムや遷移金属を吸着することが報告されているため、これらを組合せた新しい除染方法を考案して二次廃棄物発生量の低減を目指した。
中村 誠俊; 櫻井 真治; 尾崎 豪嗣; 逆井 章; 関 洋治; 横山 堅二
no journal, ,
JT-60SAのCFC(Carbon Fiber Composite)モノブロックダイバータターゲットは、1015MW/m
の熱負荷を除熱する性能が要求される。製作時の熱処理で生じるCFCと冷却管の接合欠陥が除熱性能を低下するため、受入検査では、除熱性能の低いモノブロックターゲットをスクリーニングする必要がある。効率的に検査できる赤外画像検査の適用を検討した。赤外画像検査では、冷却管に95
Cの温水を通水し、定常状態となってから、5
Cの冷水を通水して生じるモノブロック表面の温度過渡応答を赤外線カメラで計測する。基準モノブロックと検査モノブロックの90
Cから60
Cの冷却時間の比較から、除熱性能を評価する。赤外画像検査及び、電子ビームによる熱負荷検査の結果と有限要素法解析からスクリーニング基準を作成した。具体的には、人工的な接合欠陥を加工したターゲットの検査結果をもとに、大きさと位置が異なる多種の接合欠陥をモデル化した解析結果からスクリーニング基準を作成した。その結果を報告する。
大塚 紀彰; 武内 伴照; 柴田 晃; 永田 寛; 土谷 邦彦; 三浦 邦明*
no journal, ,
事故後の福島第一原子力発電所内の炉内環境を把握するために、低線量の測定が可能かつ狭隘部に装荷できる検出器の開発が要求されている。本研究では炉内環境の把握に資する、エミッタに鉛を用いた自己出力型
線検出器(SPGD)の開発を行い、
線量率に対するSPGDの出力電流の特性を調べた。その結果、SPGDの出力電流は
線量率に対して良好な線形性を持つこと、エミッタ直径に対する出力電流の効果よりもエミッタ長さに対する出力電流の効果のほうが大きいことがわかった。
小川 剛; 高畠 容子; 渡部 創; 中村 雅弘; 駒 義和; 中島 靖雄
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故では、海水等冷却材の原子炉注入に伴い、放射性物質を大量に含んだ十数万トン規模の滞留水が発生しており、滞留水処理に伴い二次廃棄物(濃縮塩水)が発生している。この濃縮塩水中には核種であるストロンチウムが高濃度で含まれるため、濃縮塩水中のストロンチウム除染は急務とされる。本研究は機構の技術であるREAD-Srについて、濃縮塩水からのストロンチウム除染試薬としての適用可能性を調べた。海水にはマグネシウム,カルシウム,カリウムが主要陽イオンとして存在しており、READ-Srがこれらの元素を吸着することによるSr吸着性能の低下が懸念される。そこで、READ-Srのストロンチウム吸着性への海水の影響を調べるとともにREAD-SrのSr選択性を確認するためマグネシウム,カルシウム,カリウム,ストロンチウムの吸着分配係数を取得した。これら試験データより、滞留水中のストロンチウム除染としてREAD-Srの有用性が示された。
土井 玲祐
no journal, ,
Se(VI/IV)の標準電極電位(E)の温度依存性を求めることを目的として、サイクリックボルタンメトリーを実施した。活量係数補正に特異イオン相互作用モデル(SIT)を用いつつ、15, 25, 35, 50
Cの各温度においてHSeO
/H
SeO
のE
を取得した。本研究で得られた25
CのE
は、これまでに求めた他のSe(VI/IV)反応の25
CのE
とよく一致した。横軸を温度、縦軸をE
としてプロットすると直線が得られ、この直線の傾きから、
E
/
T=
S
/2F=-5.1
0.2mV/
Cを得た。本研究の結果は、25
C以外の温度における酸化性地下水中Se溶存化学種分配評価の信頼性向上に資するものである。
西方 香緒里; 木村 明博; 加藤 佳明; 黒澤 誠; 石田 卓也; 土谷 邦彦; 掛井 貞紀*; 吉永 英雄*; 新関 智丈*; 長谷川 良雄*
no journal, ,
材料試験炉(JMTR)再稼働における「産業利用の拡大」の一環として、診断用医薬品テクネチウム-99m(Tc)の原料であるモリブデン-99(
Mo)の放射化法((n,
)法)による製造技術開発を行っている。この方法は、核分裂法((n,f)法)による
Mo製造に比べ、
Moの比放射能が低く、得られる
Tc溶液の放射能濃度が低いため、照射ターゲットであるMoO
試料について、
Moを濃縮したMoO
粉末の使用及びペレットの高密度化を行う必要がある。本研究は、天然のMoO
粉末を用いた粉末のリサイクル方法を検討するとともに、始発粉末の違いによるMoO
ペレットの焼結性への影響及び製作した各MoO
ペレットの特性の評価を行った。
宮内 厚志; 中島 正義
no journal, ,
高レベル放射性廃液のガラス固化処理に関して、ガラス中に溶解せずに懸濁する白金族元素の堆積挙動を取り入れた計算機シミュレーション技術を開発している。本研究では、計算機シミュレーションで対象とする高白金族元素濃度ガラスの斜面流動挙動に対する影響因子の有無・程度の確認及び挙動計算への既存の密度流モデルの適用性を確認した。接液部レンガと溶融ガラスの境界では、レンガ成分のAlO
がガラスに移行するが、模擬ガラスの粘性係数測定から斜面流動挙動に及ぼす影響は無視できることを確認した。また、高白金族元素濃度ガラスの斜面流動試験を行い、斜面表面状態は流動速度に、白金族元素濃度は流動速度に加えて流動形状に影響することを確認した。本件の斜面流動試験を対象にした密度流モデルを適用した計算機シミュレーションでは、高粒子濃度ガラスの流動形状をほぼ再現できており、モデル適用性の見通しを得た。しかし、進展時間が試験よりも遅く、要因としては、両者で流動開始時の条件が異なること又は計算に用いた溶融ガラスの粘性係数が低ずり速度域で実際と一致していなかったことが考えられる。
内藤 裕之; 板垣 亘; 伊藤 主税; 今泉 和幸; 長井 秋則; 飛田 公一
no journal, ,
高速炉の炉容器内観察のため高温高放射線環境下で使用できることを目的として、耐放射線性に優れたファイバスコープを開発した。さらに、この技術を用いて福島第一原子力発電所格納容器/圧力容器内の燃料デブリの位置や状況を把握するため、光ファイバによる炉内遠隔検知技術を開発している。本研究開発では、光ファイバのコアにOH基を1000ppm含有させた純粋石英を用いることにより、200Cの高温環境下で従来より1桁高い5
10
Gyまで、また常温環境下
1
10
Gy/hで1日以上使用できる耐放射線性を有することを目標とする。耐放射線性を確認するため
線照射試験を実施した結果、200
C, 5
10
Gyで可視光域の照射による損失増が1dB/m以下にできる見込みを得た。また近赤外線画像を取得した結果、近赤外線のイメージング性能に照射による変化はなく、観察の有効性を示した。今後は、高速炉の炉内観察に使用するとともに、レーザー分光システムと合わせた炉内検査システムを試作し、燃料デブリの探索が可能な遠隔観察・分析技術の開発へ適用する。
森田 圭介
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故の汚染水処理では、ゼオライトなどの無機イオン交換体を充填した吸着塔により放射性セシウムを取り除いている。高放射線量の使用済吸着塔を安定に保管するために、放射能量等の廃ゼオライトの性状を調査し、発熱,水の放射線分解,容器腐食などを適切に評価する必要がある。性状調査の一環として、バッチ試験及びカラム試験によりゼオライトへのCsの吸着挙動を調べ、開発したゼオライトカラムへのCs吸着シミュレーションコード(Zeolite-Adsorption Column Code: ZAC code)により解析し、コードの妥当性を評価した。
西野 将平; 石山 道; 川崎 一男
no journal, ,
再処理施設の液移送等で使用する蒸気を製造している水管ボイラ内の堆積物の除去技術を開発し、水管の硫酸腐食防止を図ることを目的とする。水管ボイラは、燃焼過程中においてA重油に由来する硫黄及び材料に由来する酸化鉄等を含む燃焼灰が沈降し、対流蒸発管群下部に堆積する。この堆積物が何らかの原因で吸水した場合は、高濃度の硫酸イオンを含有する強酸性となる。平成23年12月には、この堆積物が誘発要因として、ボイラ水管の腐食孔による漏えいが発生した。堆積物は非常に強固で、高圧洗浄等では容易に除去することが難しく、また対流蒸発管群は約30mm間隔で千数百本に及ぶため、この堆積物を容易に除去する技術の開発に向け、技術調査及び浸漬試験等による材料への影響評価等を実施する。
小山 勇人; 青山 佳男; 曽根 智之; 原口 正博; 中澤 修
no journal, ,
未燃セルロースを含む焼却灰をセメント固化法により廃棄体化する場合、セルロースが放射性核種の環境への移行を促進させるイソサッカリン酸へと変化する可能性がある。したがって、廃棄体の品質保証上、焼却灰中のセルロース含有量をあらかじめ確認する必要がある。しかし、焼却灰には一般的な有機物分析法において妨害物質となる種々の成分が含まれており焼却灰中のセルロースの分析は困難であるため、標準的な分析法は確立されていない。そこで、焼却灰中のセルロースを抽出し、抽出したセルロースをフーリエ変換-赤外分光法(FT-IR)で定量することで、焼却灰中のセルロース量を求める方法について検討を行った。本件では、焼却灰からセルロースを抽出するため、セルロースを含まない実際の焼却灰(炉底灰)に対して約0.5%相当のセルロースを添加した試料を調製してセルロースの抽出を行い、回収率を確認した。そして、高い極性のイオン結合をもちながら常温で液体であるイオン液体をセルロース抽出の溶媒として用い、FT-IRにて抽出物のセルロース量を定量したところ添加したセルロースの約80%が回収され、本手法によって焼却灰中のセルロースの定量分析が可能であることを確認した。
山本 昌彦; 田口 茂郎; 駿河谷 直樹; 佐藤 宗一
no journal, ,
マイクロ化学チップとはガラス基板に微細流路を作製したものであり、この流路に試料を通液することでさまざまな化学操作をフロー系で行うことができる。マイクロ化学チップの利用法の一つとしては溶媒抽出があり、Puの分析等へ適用することができれば廃液発生量の低減、被ばくの低減、操作の簡便化などを期待できるが、現在までPuの抽出に関する報告はなく、その基礎データは不足している。そこで本研究では、Puの代表的な抽出剤としてリン酸トリブチル(TBP)を用いて、溶媒抽出に必要となるデータの取得を目的に試験を実施した。さらに抽出モデルを仮定して速度論的考察を試みた。本発表会では、これらの試験結果について報告する。
丹野 敬嗣; 大塚 智史; 矢野 康英; 田中 健哉; 大場 洋次郎*; 大沼 正人*
no journal, ,
9Cr-ODSマルテンサイト鋼は、高温強度や耐照射性、加工性に優れることから、高速炉の長寿命燃料被覆管の第一候補材料である、さらに優れた耐食性を付与する観点から、高Cr化を図った11Cr-ODSマルテンサイト鋼の開発、及びその燃料被覆管としての適用性評価を進めている。本研究では11Cr-ODS鋼の組成や製造方法の最適化を図ることを目的として、試作試験と高温引張試験,クリープ試験、及びナノ/メゾ組織評価を行った。試作した11Cr-ODS鋼の単軸クリープ強度は9Cr-ODS鋼と同等以上であった。残留フェライト割合も9Cr-ODS鋼と同等に制御できた。クリープ強度は酸化物分散粒子のサイズと数密度で定義した分散状態と直線的な関係があった。