Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
板倉 充洋; 宮代 聡*; 沖田 泰良*; 山口 正剛; 奥田 洋司*
no journal, ,
本研究テーマの最終目的は、主要な原子炉構造材料の一つである鉄・クロム・ニッケル合金について、原子スケールでの経年劣化シミュレーションのために必須となる原子間ポテンシャルを開発することである。そのためにはさまざまな原子配置について第一原理計算を行い、その結果をよく再現するポテンシャル関数を作成することが必要となるが、合金の場合は原子配置の数が組合せ論的に膨大となる困難が存在する。この課題を解決するため、まずは小規模な系において60ケースのランダムな原子配置を作成して第一原理計算を行い、配置の違いによってどの程度エネルギーなどの物理量が変化するかを調べた。その結果、鉄・クロム・ニッケル合金の場合は元素の違いによる原子間相互作用の変化が小さく、比較的少数のケース数に基づいた計算でも十分信頼できるデータを得られることがわかった。この結果により、現在の計算機の能力でこの合金のポテンシャル開発に必要な第一原理計算を行うことは十分可能であることがわかり、実用原子炉材料の経年劣化シミュレーション実現へ向けて大きく前進することができた。