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前川 雅樹; Yu, R.; 河裾 厚男
Physica Status Solidi (C), 4(10), p.3680 - 3683, 2007/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)陽電子消滅法を用い、イオン注入法によって作成した埋め込み酸化膜層を有する炭化ケイ素(SiC)基板の評価を行った。試料は200keVの酸素イオンをSiCに打ち込み作成した。注入量は110
cm
とした。注入時の照射損傷の残留を避け酸素イオンの反応を促すために、照射温度を変化させて注入した。注入後、1400
Cまでの熱アニールを行った。室温注入時には現れなかった酸素打ち込み領域におけるSパラメータ変化は、600
C, 800
Cと高温になるにつれ明瞭になった。これは注入酸素が反応し、SiO
が形成していることを示していると思われる。しかしながら陽電子寿命は石英から期待されるSiO
の値よりも短くなった。また運動量分布を詳細に測定したところ、この領域の結晶構造はSiO
に至る前の不完全酸化状態にあることがわかり、十分な品質を保持していないことが示唆された。表層SiC層に関してはマイクロボイドのような欠陥が生成し、熱アニールによっても除去できないことがわかった。高品質な埋め込み酸化膜を有するSiC基板の作成のためには、従来法よりもより効果的な処理手法が必要であると思われる。