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口頭

水素化アモルファスシリコンの放射線誘起光伝導

佐藤 真一郎; 齋 均*; 今泉 充*; 島崎 一紀*; 近藤 道雄*; 大島 武

no journal, , 

水素化アモルファスシリコン(a-Si:H)は、宇宙用太陽電池といった放射線環境下での光デバイスとしての応用が期待されているものの、その放射線照射効果についてはあまり研究されていない。そこで、本研究では放射線照射によるa-Si:H薄膜の光伝導度変化について調べた。プラズマ化学気相成長(PECVD)法によりガラス基板上に製膜したa-Si:H薄膜に、0.10又は10MeVの陽子線を最大10$$^{15}$$/cm$$^2$$程度まで室温照射し、そのときの光伝導度の変化を照射チャンバー内でその場測定したところ、いずれの条件においても光伝導度は陽子線照射量の増大とともにいったん上昇し、その後減少した。この異常な変化は試料に対する光安定化処理の有無とは無関係に現れた。また、光安定化処理を施した試料の場合、10$$^{13}$$/cm$$^2$$付近での光伝導度の値が光安定化処理前の値を明らかに超えていることから、この異常変化は光生成欠陥が熱回復したことによるものではないと推測される。

口頭

3ターン内部アンテナRFプラズマのTe及びne特性

山内 俊彦; 竹本 亮*; 薮野 正裕*; 管野 善則*; 小林 清二*; 白水 美帆*; 竹井 透*; 加藤 初弘*; 中垣 圭太*

no journal, , 

これまでRF加熱CVDプラズマに関してハードの面から開発を進めた。実験データも集まってきた。そこでは1自己発生型ICPパルス(self-generated ICP pulse)の発生(プラズマの遷移パワー閾値に関係した受動的ICP繰返しパルス)、及び2CCPからICP遷移トリガーは、温度Teであること等実験的に煮詰めてきた。その中でTe及びneは、アンテナ近傍でICP/CCPを比べると、それぞれ2から3、及び2桁超であった。これらの空間的分布をダブルプローブで測定したところ(3ターンアンテナの軸をz方向の縦方向に採る)対照的な分布特性、すなわちICPの急勾配分布に対してCCPでは、Teは平坦及びneは15mmから平坦という独特の分布特性が観測された。次にアンテナからの距離z=5mmで水平方向にr分布を計測した。r分布も全く同様の特徴的な特性を示した。学会では、このようなTe及びne特性をメインに発表する。

口頭

プラズマ窒化SiC表面の熱酸化により形成したSiO$$_{2}$$/SiC界面の放射光XPS評価

景井 悠介*; 小園 幸平*; 朽木 克博*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 細井 卓治*; 志村 考功*; 渡部 平司*

no journal, , 

高密度プラズマ窒化処理を行った4H-SiC(0001)基板について、熱酸化の進行とともにSiO$$_{2}$$/SiC界面構造がどのように変化するのかを光電子分光法により調べた。Si2pスペクトルに注目し、Siの中間窒化状態及び中間酸化状態について評価を行った結果、通常の熱酸化膜界面に対して、プラズマ窒化処理後に酸化を行うことでSiO$$_{2}$$/SiC界面の中間酸化状態の生成を大幅に抑制できることがわかった。MOSキャパシタの電気特性評価を行ったところ、プラズマ窒化後の熱酸化で形成したSiO$$_{2}$$/SiC界面で欠陥密度が半減していたことから、Siの中間酸化状態成分が電気的欠陥の生成に関与していることが明らかとなった。

口頭

イオン照射とアルカリ処理によるMm系水素吸蔵合金の表面改質効果

阿部 浩之; 青根 茂雄*; 内田 裕久*; 大島 武

no journal, , 

水素吸蔵合金のさらなる向上を目指し、実用材料として使用されているMmNi$$_{3.48}$$Co$$_{0.73}$$Mn$$_{0.45}$$Al$$_{0.34}$$(Mm=La$$_{0.35}$$Ce$$_{0.65}$$)合金へのイオン照射とアルカリ処理が水素吸収反応速度に及ぼす影響について調べた。MeV級プロトン照射を実施し、その後6M-KOH溶液にて373K, 30分間のアルカリ処理を行った。電気化学的水素化反応実験にて初期水素吸収反応速度(反応速度)を測定した。アルカリ処理有無とイオン照射有無によるMm合金の反応速度を評価した結果、アルカリ処理+イオン照射を施すことで、反応速度が数倍速くなることが明らかになった。イオン照射によりサンプル表面近傍に欠陥が生成され、表面活性となり、未照射に比べ高い水素化速度を示すことに加え、アルカリ処理により表層付着した酸化物や不純物層がエッチングされ表面活性が戻り、その結果H$$_{2}$$Oの解離反応が促進されたと推測される。以上より、イオン照射による表面改質とアルカリエッチングによる表面活性の効果は水素吸蔵能の高機能化へ寄与することが明らかとなった。

口頭

第一原理分子動力学シミュレーションで生成されたアモルファスSiO$$_{2}$$/SiC界面原子構造における界面接続モデル

宮下 敦巳; 大沼 敏治*; 岩沢 美佐子*; 土田 秀一*; 吉川 正人

no journal, , 

SiCを用いた半導体デバイスは、従来のSiやGaAsでは動作が困難な環境下でも使用可能なデバイスとして期待されているが、SiC MOS-FETでは、SiCと酸化膜の界面にデバイス特性を劣化させる界面欠陥が多く存在しているため、その欠陥構造とデバイス特性との関連性を追求することが重要な課題となっている。本研究では実際の界面を模擬した原子構造モデルを計算機上に生成し、その電子状態が界面電気特性に与える影響を理論的側面から追求している。4H-SiC(0001)上に$$beta$$水晶を接続した界面原子構造モデルに対して加熱・急冷計算を行い、アモルファスSiO$$_{2}$$/SiC界面原子構造を生成した。なお、加熱・急冷計算には第一原理分子動力学計算コードであるVASPを用いた。生成された界面構造モデルでは、従来モデルにおいて想定されていた、Si原子が界面にある2つないしは3つのSi-O結合をまとめる界面接続モデル以外にも、Si原子が一つのSi-O結合にのみ接続する構造ができていた。加えて従来モデルでは想定されていなかった、Siダングリングボンド,Si-Si結合,5配位Si等の欠陥構造が観察された。

口頭

第一分子動力学法によるSiO$$_{2}$$/4H-SiC C面酸化過程シミュレーション; 温度の効果

大沼 敏治*; 宮下 敦巳; 岩沢 美佐子*; 吉川 正人; 土田 秀一*

no journal, , 

ワイドギャップ半導体であるSiCは、Si同様熱酸化により絶縁膜を作製できるため次世代のMOS型パワーデバイスとして有望であるが、同時にSiC/SiO$$_{2}$$界面ではトラップ密度が高いことや、デバイスのチャンネル移動度が低いことも知られている。SiC/SiO$$_{2}$$界面には界面遷移層が存在しており、これが界面トラップ密度を増大させチャンネル移動度を低下させる原因とも考えられている。この界面遷移層の形成過程を解明するには、SiC/SiO$$_{2}$$界面の熱酸化過程のメカニズムを明らかにすることが重要である。そこで、急峻かつダングリングボンドのないSiC/SiO$$_{2}$$界面モデル中のSiO$$_{2}$$層に対し、O分子を一つずつ追加することで、熱酸化過程の動的シミュレーションを行った。界面のSiC層側にはC面を、酸化温度には実験温度である1500Kを用い、O分子は15psごとに追加した。その結果、O分子はSiO$$_{2}$$層中のSi原子及びSiC界面のC原子と反応し解離した。解離したO原子はSiC界面のC原子を酸化するだけではなく、SiC層の2層目のSi原子も酸化した。酸化温度2500Kにおいては一層ずつ酸化される単層酸化が起こったが、1500KにおいてはC層とSi層の二層酸化により酸化が進むことがわかった。

口頭

Au/Cuナノ拡散対における原子拡散への超重力場の影響

Hao, T.; 小野 正雄; 岡安 悟; 境 誠司; 鳴海 一雅; 笹瀬 雅人*; 楢本 洋*

no journal, , 

超重力場(以下、MG)下では、固体金属中において原子レベルの沈降現象が生じることが報告されている。この原子拡散へのMGの影響を調べるため、本研究では、Au/Cuナノ拡散対に着目し、MG印加後及び、同一温度条件で焼鈍後の試料のCuとAu原子の深さ分布変化をRBS法で評価した。真空蒸着法で二層膜: Au(60nm)/Cu(500nm)/$$alpha$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$(0001)を作製し、0.61$$times$$10$$^{6}$$g, 220$$^{circ}$$Cにて時間条件のみを変えてMG実験を行った。RBS測定からは、MG実験後及び焼鈍のみの試料のいずれもAuがCuへの拡散はほぼ観察されず、CuがAu膜中を拡散してAuの表面側に新たにCu層が形成されたことがわかった。新しいCuの膜厚は処理時間とともにおおよそ増加しており、310minまでに、焼鈍のみの場合では約35nmまで、MG実験後の場合では約60nmまで成長したことがわかった。Au膜の格子定数の変化を調べると、焼鈍のみの場合では処理時間にほぼ依存せず、MG実験後では処理時間とともに減少することが明らかとなっており、MGがAu膜へのCu原子の固溶過程に影響を与えることを示唆している。

口頭

レーザー駆動MeV級陽子線の実用化に向けた伝送; 四重極磁石による空間収束とエネルギースペクトルの準単色化

西内 満美子; 大東 出; 森 道昭; 織茂 聡; 小倉 浩一; 匂坂 明人; 榊 泰直; 堀 利彦; 余語 覚文; Pirozhkov, A. S.; et al.

no journal, , 

われわれのこれまでの研究から、フェムト秒テラワットレーザーと固体ターゲットとの相互作用により、エネルギーMeV級の陽子線を安定に繰り返し1Hzで生成することに成功してきた。生成される陽子線は、既存加速器からのビームと比べて低エミッタンスで、個数が10$$^{13}$$個以上である。しかしながら、約10度もの非常に大きな発散性を持ち、エネルギースペクトルがブロードであるという、実用上問題となる特徴もある。本研究では、レーザー駆動陽子線の実用化に向けて、永久四重極磁石を用いたレーザー駆動陽子線の伝送を行い、空間的な収束・エネルギースペクトルの準単色化に成功した。陽子線の収束点における空間分布、及びスペクトルの準単色化の様子は、空間電荷効果を無視したモンテカルロシミュレーションにより十分再現することがわかった。

口頭

レーザー駆動高エネルギープロトンによるLiの放射化

小倉 浩一; 静間 俊行; 早川 岳人; 織茂 聡; 匂坂 明人; 西内 満美子; 森 道昭; 余語 覚文; Pirozhkov, A. S.; 杉山 博則*; et al.

no journal, , 

レーザー駆動プロトンビームを利用する場合、プロトン照射量を知るためにショットごとのプロトンの発生量を把握する必要がある。ここでは、ショットごとのプロトンエネルギーのスペクトルをモニターしながら放射化を試みたので報告する。厚さ7.5$$mu$$mのポリイミド膜にチタンサファイアレーザーで生成した超短パルス高強度レーザー光を軸外し放物面鏡を用いて集光した。集光サイズは、約9$$mu$$m$$times$$6$$mu$$mであり、レーザーエネルギーは約670mJであった。薄膜ターゲットの裏面方向に生成されたプロトンビームをフッ化リチウム板に照射した。7Li(p,n)7Be反応により放射化された。フッ化リチウム板の中央にあけた直径1mmの穴を通してプロトンビームの一部を取り出し、飛行時間法を用いてショットごとのエネルギースペクトルを測定しながら放射化を行った。

口頭

400MeV/u炭素線に対する壁なし組織等価比例計数管の線エネルギー分布測定

津田 修一; 佐藤 達彦; 高橋 史明; 佐藤 大樹; 遠藤 章; 佐々木 慎一*; 波戸 芳仁*; 岩瀬 広*; 伴 秀一*; 高田 真志*

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重粒子線に対する生物効果を実験的に評価するうえで、重粒子線の飛跡及びその近傍における詳細なエネルギー付与分布データは重要である。本研究では重イオンの飛跡沿いに生成される$$delta$$線の線エネルギー分布(y分布)を精密に測定するために、壁なし型の組織等価比例計数管を製作し、放射線医学総合研究所重粒子線がん治療装置(HIMAC)の重粒子線を利用した照射実験を行っている。直径0.72$$mu$$mの細胞サイズを模擬した測定条件において核子あたり400MeVの炭素線を照射した結果、入射炭素線と生成された$$delta$$線による寄与を含むy分布データを取得した。講演では測定の詳細を述べるとともに、エネルギー校正方法,構造材から生成される$$delta$$線評価等について発表する。

口頭

150MeV電子加速器を用いたパラメトリックX線生成

林 由紀雄; 神門 正城; 小瀧 秀行; 川瀬 啓悟; 本間 隆之; Bulanov, S. V.

no journal, , 

エネルギー連続可変単色X線はイメージングや結晶構造解析など幅広く利用されている。このようなエネルギー連続可変単色X線の生成方法として、電子線などをターゲット材に照射した際に生成される制動放射X線を結晶分光により単色化する手法が一般的である。ただしこの方法では大部分の制動放射X線は利用されていないという問題がある。上記と異なる生成方法のエネルギー連続可変X線としてS.A.Vorobievらが発見したパラメトリックX線が知られている。この単色X線はブラッグ条件に従うので、電子の入射角を変えることで任意のエネルギーのX線を取得することができる。極短パルスのパラメトリックX線を発生レーザープラズマ電子線により生成できれば、非常にユニークな線源になると考えている。現在は手始めとしてレーザープラズマ電子ではなく、150MeV電子加速器を利用してパラメトリックX線の生成を試みており、その結果について報告する。

口頭

p-T反応を利用した1.2及び2.5MeV単色中性子校正場の開発

谷村 嘉彦; 三枝 純; 志風 義明; 堤 正博; 吉澤 道夫

no journal, , 

原子力機構では、中性子測定器のエネルギー特性試験を専門に行うための単色中性子校正場を整備している。今回、トリチウムの(p,n)反応を新たに利用して、ISO 8529-1に基づく1.2及び2.5MeVの単色中性子校正場を開発した。校正場の開発には、校正位置における中性子フルエンスを精度良く評価する必要がある。そこで、検出効率を向上させたポリエチレンコンバータ付半導体検出器(CH$$_2$$-SSD検出器)を作成してフルエンスを測定した。そして、中性子発生量モニタ用検出器の計数との関係を導出した。これにより、1.2及び2.5MeV単色中性子を用いた測定器のエネルギー特性試験が可能となった。

口頭

表面粗さの異なる4H-SiC基板上に作製したMOSFETの電気特性分布

大島 武; 小野田 忍; 堀田 和利*; 鎌田 透*; 河田 研治*; 江龍 修*

no journal, , 

炭化ケイ素(SiC)デバイス作製プロセスの最適化を目的に、デバイス作製プロセスの出発点といえる基板研磨技術がデバイス特性に与える影響に着目し、異なる表面粗さを持つ六方晶(4H)SiC基板上に作製したMOSFETの電気特性について調べた。2インチ4H-SiC基板を用い、3$$mu$$mのダイヤモンドスラリーにより機械研磨(3MP)、さらに1/4$$mu$$mで機械研磨(1/4MP),コロイダルシリカによる化学機械研磨を行った試料(CMP)を作製した。原子間力顕微鏡(AFM)観察により、3MP, 1/4MP, CMPのRmsを求めたところ、それぞれ、6.83, 1.43及び0.077nmであった。次に、化学気相成長法を用いて同一条件でp型エピ膜を堆積したところ、エピ膜成長後の表面のRmsは、3MP, 1/4MP及びCMPで、それぞれ8.47, 0.906及び0.260nmであった。これらエピ基板1/4部分に150個程度のMOSFETを同一条件で作製し、しきい値電圧(V$$_{T}$$)を測定した。V$$_{T}$$の理想値は2.8Vであり、いずれのMOSFETも理想値より大きい値であったが、表面平坦度がよくなるに従い6.73Vから5.19Vと理想値に近づく結果となった。また、分布は3MPでは$$pm$$0.77Vであるが、CMPでは$$pm$$0.51Vと表面平坦度がよくなるに従い分布幅も小さくなった。以上より、基板の表面平坦度の向上はMOSFET特性の向上につながることが判明した。

口頭

ラッピング工程が及ぼすSBDリーク特性評価

田中 弥生*; 堀田 和利*; 鎌田 透*; 河田 研治*; 大島 武; 江龍 修*

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炭化ケイ素(SiC)基板を形状加工しながら最表面まで単結晶状態とし、かつ、均質な原子ステップで構成される面を形成し、ショットキーダイオード(SBD)によりその特性を評価した。部分的に耐圧が低い箇所が見いだされたが、それが基板起因であるのか、形状加工過程にあるのかを調べるため、ラッピング工程における基板のSBD特性を調べた。特にダイヤモンド加工工程で生じるスクラッチが基板潜傷となり、リーク原因となる可能性に着目し実験を行った。半絶縁性六方晶(4H)SiC表面を粒径3$$mu$$mとそれに続く1/4$$mu$$mのダイヤモンドスラリーで加工し、その面上に直径4mmのショットキー電極を作製し、耐圧評価を行った。SBDの逆方向特性を測定した結果、1/4$$mu$$mダイヤモンド仕上げ面は以前調べた化学機械研磨(CMP)仕上げ面に比べて一桁多いリーク電流が観測されたが、1.2KVの範囲ではブレークしないことが明らかとなった。しかし、3$$mu$$mダイヤモンド仕上げ面では、大きくリークした箇所が観測された。このことより、表面に残存する深いスクラッチがSBDのブレーク起因となる可能性があり、かつ、CMP面と比較することにより、1/4$$mu$$m研磨での浅いスクラッチであってもリーク電流を増大させることが判明した。

口頭

SiC基板両面同時メカノケミカルポリシング技術の開発

堀田 和利*; 鎌田 透*; 河田 研治*; 江龍 修*; 大島 武

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市販されている炭化ケイ素(SiC)基板は、デバイスを作製する(0001)Si面がメカノケミカルポリシング(CMP)面、裏面の(000-1)C面がメカニカルポリシング(MP)面となっている。この表裏の加工状態の差は、基板表面に応力差を生じさせ、基板形状を悪化させる原因となる。今後のSiC基板大口径化や量産化においては、基板形状の高精度化は必須となると考えられ、基板表裏をCMP面とする必要があるが、現在は(0001)Si面及び(000-1)C面の性質の違いから、片面ごとにCMPすることしかできず、加工に長時間を必要とする問題がある。そこで本研究では、加工時間の短縮並びに基板形状の高精度化を目的に、(0001)Si面及び(000-1)C面を同時にCMPできる技術の開発を試みた。実験には両面研磨機(浜井産業製6BN)を用い、加工圧及び定盤回転数を346g/cm$$^{2}$$及び40rpmとした。研磨後、表面粗さを原子間力顕微鏡にて評価したところ、表面にスクラッチやピットがないことが観察され、表面粗さRaは0.1nm以下であり、良好な平坦度を有する面であることが確認された。

口頭

電子線照射により窒素空孔を導入したGaNの電気的評価

加藤 正史*; 福島 圭亮*; 春日 将宣*; 鬼頭 孝輔*; 市村 正也*; 兼近 将一*; 石黒 修*; 加地 徹*; 大島 武

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窒化ガリウム(GaN)は電子デバイス用材料として有望であるが、デバイス作製プロセスにおいて窒素空孔が生成され電気的特性に悪影響を与えると言われている。本研究ではGaNに電子線照射を行い、ガリウムに比して軽元素である窒素のみを弾き飛ばし意図的に窒素空孔を生成させ、電気的評価を行うことで窒素空孔が生成する深い準位についての知見を得た。サファイア基板上に有機金属化学気相法により成長させたアンドープGaNウェハーをカットし、一部の試料に電子線(200keV)照射を行った。それら試料へNi蒸着を行いショットキーダイオードを作製し、電流-電圧測定を行うことで特性を評価した。その結果、電子線照射後のGaNは未照射に比べ直列抵抗が増加することが確認された。さらに、容量-電圧測定から、正味のドナー濃度が減少することが判明した。これより、電子線照射により窒素空孔が生成され、それが欠陥準位を形成することでキャリア濃度を減少させ、抵抗を増大させることが示唆された。

口頭

超熱酸素分子線によるTiNi表面の酸化物生成過程のX線光電子分光研究

宗和 誠*; 岡田 美智雄*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 笠井 俊夫*

no journal, , 

TiNi合金の酸化反応を放射光光電子分光と超音速酸素分子線を用いて大型放射光施設SPring-8の原子力機構専用ビームラインBL23SUで行った。Arイオンスパッタリングで表面を清浄化したTiNiを酸素ガスに曝すとおもにTiO$$_{2}$$が生成する。他にTi$$^{3+}$$も生成することがわかった。これは酸化膜中に欠陥が多いことを示唆している。一方、2eVの並進運動エネルギーを持つ超音速酸素分子線を照射した場合は、TiO$$_{2}$$のみが生成することを見いだした。膜厚は2nm程度であった。さらに、基板を673Kに加熱しながら2eVの酸素分子線を照射すると80nm程度のTiO$$_{2}$$膜を形成させることができた。

口頭

埋もれた水素ヘテロ界面構造の解析

朝岡 秀人

no journal, , 

埋もれた微小領域の水素界面層を実測する目的で、水素界面層を重水素に置換し中性子に対するコントラストを変化させ、解析精度を上げた中性子反射率測定を行うとともに、多重内部反射赤外分光(MIR-FTIR)法を用いて、基板直上の埋もれた水素界面での原子振動・結合状態の精密評価を行った。これら複合的な手法による埋もれた界面解析の試みを紹介する。

口頭

Si(111)-7$$times$$7への室温での酸素吸着過程に及ぼす酸素分子の並進運動エネルギーの役割

吉越 章隆; 寺岡 有殿

no journal, , 

並進運動エネルギー(E$$_{k}$$)が0.07eV付近を越えると、Si(111)-7$$times$$7表面へのO$$_{2}$$吸着は、前駆的吸着状態を経由した吸着過程から直接吸着過程が主となる。E$$_{k}$$が0.14eVを越える条件でリアルタイム光電子分光観察を行い、各酸素吸着構造及びSi酸化状態の生成に対する並進運動エネルギーの役割を調べたので報告する。${it ad}$ oxygenの生成促進等とともにSi$$^{3+}$$とSi$$^{4+}$$酸化状態が照射直後から観測されるなど、E$$_{k}$$=0.14eV以下と大きく異なる結果を得た。

口頭

SPring-8 BL23SUの表面化学反応分析実験ステーションにおける走査型プローブ顕微

吉越 章隆; 寺岡 有殿

no journal, , 

高輝度・高分解能軟X線放射光を用いた「その場」光電子分光と超音速分子線を組合せて、おもに吸着反応ダイナミクスに注目して固体表面と気体分子の表面化学反応を明らかにしてきた。光電子分光は、表面の平均情報を調べるため、反応前後の実空間での局所的な吸着位置や表面形状に関する知見を得ることは難しい。例えば、Si(111)-7$$times$$7への酸素分子の暴露では、faulted halfのcorner adatomが初期の優先吸着サイトと考えられているが、われわれは、酸素分子の並進運動エネルギーによって吸着量の増加など反応選択性を示唆する結果を光電子分光実験から既に得ている。したがって、走査型プローブ顕微鏡を組合せれば、このような反応選択性を多角的に検討できる。そこで、SPring-8軟X線ビームライン(BL23SU)の表面化学反応分析装置(SUREAC2000)に超高真空走査型プローブ顕微鏡(OMICRON Nanotechnology, UHV-STM/AFM)を導入した。分析室は、5$$times$$10$$^{9}$$Paを達成している。Si(111)基板を通電加熱後、STM観察した結果、正負バイアス条件で広範囲の7$$times$$7構造、そして高分解能条件ではSi adatomの欠陥等が確認でき、放射光ビームラインで原子レベルの実空間観察が実現された。

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