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加治 芳行; 青木 聡; 近藤 啓悦; 山本 正弘
no journal, ,
低炭素ステンレス鋼の応力腐食割れ(SCC)発生感受性に及ぼす長時間熱時効の影響をすき間付曲げ(CBB)試験を用いて検討した。用いた材料は、溶体化及び冷間加工した304Lと316L対炭素ステンレス鋼を288度で4000時間熱時効したものを用いた。SCC発生感受性は、288C、BWR模擬高温水中における1000時間のCBB試験により評価した。CBB試験結果により、冷間加工し長時間熱時効した316Lステンレス鋼のみで高いSCC発生感受性が見られた。その原因を材料の機械的特性、冷間加工材料特性、ミクロ組織及び塑性変化等の観点から検討した。その結果、粒界近傍での偏析が認められなかったことから、低温鋭敏化が原因ではないことが分かった。本発表では、その他に考えられる要因の検討結果について述べる。
知見 康弘; 笠原 茂樹; 西山 裕孝; 瀬戸 仁史*; 橘内 裕寿*; 越石 正人*
no journal, ,
照射誘起応力腐食割れ(IASCC)進展挙動を理解するため、中性子照射した316Lステンレス鋼コンパクトテンション試験片を用いて、BWR模擬水質環境(約288C)中でき裂進展試験を実施した。さらに、中性子照射した316Lステンレス鋼引張試験片にひずみを付加した後、変形組織について透過型電子顕微鏡(TEM)により観察した。その結果、低照射量領域(
1.9dpa)では、き裂進展速度に環境緩和効果が見られ、変形組織は転位が絡み合ったものであった。一方、高照射量領域(
2.7dpa)では、き裂進展速度の環境緩和効果が小さく、変形組織は主に転位チャンネルからなるものであった。き裂進展挙動と変形組織の関係から、IASCC進展機構に関して議論する。