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枝尾 裕希*; 深田 智*; 山口 翔*; Wu, Y.*; 中村 博雄
Fusion Engineering and Design, 85(1), p.53 - 57, 2010/01
被引用回数:16 パーセンタイル:73.77(Nuclear Science & Technology)In the International Fusion Materials Irradiation Facility (IFMIF), tritium of a by-product is removed by a Y hot trap placed in a by-path position of the flowing Li target. Since the T equilibrium pressure is extremely low, the removal rate of H isotopes is affected by coexisting other impurities such as N, C and O dissolved in Li. In the present study, the removal process of H isotopes is experimentally investigated under the three different conditions: (1) measuring gravimetrically in a static Li + Y system with the supply of low concentration hydrogen in Ar purge, (2) counting the change of T radioactivity in a static Li + Y system after neutron irradiation and (3) measuring the change of the hydrogen concentration in a stirred Li + Y system with the supply of low concentration hydrogen in Ar purge. There was no corrosive action in the Y-Li interface after 100 hr contact at 500C. The present results are extended to design a Y hot trap for the EVEDA Li loop.
小泉 徳潔; 辺見 努; 松井 邦浩; 中嶋 秀夫; 奥野 清; 久野 和雄*; 野元 一宏*
Fusion Engineering and Design, 84(2-6), p.210 - 214, 2009/09
被引用回数:16 パーセンタイル:72.31(Nuclear Science & Technology)ITER-TFコイルは高さ14m,幅9mのD型コイルであり、ITER工学設計で開発,試験されたTFモデル・コイルの約3倍の大きさとなっている。このため、その製作では新たな技術的課題が生じている。特に、導体長を0.05%の高精度で管理しながら巻線を実施する自動巻線技術、高さ14mのラジアル・プレート(RP)に導体を固定するカバー・プレート(CP)を約750mの長さにわたって溶接し、かつ、溶接による面外変形及び面内変形をそれぞれ2mm及び5mmに抑える技術では、これまでに経験したことがない高い技術が必要とされる。そこで、高精度自動巻線ヘッドを開発し、導体長を0.01%の高精度で測定しながら、1/3規模のD型巻線を試作して、高精度自動巻線が可能なことを示した。また、長さ1mのRP部分モデルを用いて、CP溶接試験を実施し、面外変形を0.8mmに抑えることができた。この結果から、固有歪法を用いて、実機RPのCP溶接による変形量を評価すると、面外変形が1mm、面内変形が5mmと評価され、要求値を満足できると期待できる。また、TFコイルの製作工程全般についても検討し、技術的にはその製作性に目処を立てることができた。
中道 勝; 石塚 悦男; 島川 聡司; 菅 智史*
Fusion Engineering and Design, 84(7-11), p.1399 - 1403, 2009/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)材料試験炉(JMTR)を用いた核融合炉ブランケット炉内機能試験に使用するために耐放射線性の小型モータを開発し、JMTRで照射試験を行った。本開発研究の結果、線量,高速及び熱中性子照射量が市販品の約700倍まで耐える小型モータの開発に成功した。本研究では開発した耐放射線性小型モータの主要構成部品を中性子照射し、それぞれの部品に対する中性子照射の影響を調べた。この結果、Nd-Fe-B磁石をSm-Co系磁石に変更することによって、さらに1桁程度の耐放射線性の向上が期待できることを明らかにした。
中平 昌隆; 松本 泰弘; 角舘 聡; 武田 信和; 柴沼 清; Tesini, A.*
Fusion Engineering and Design, 84(7-11), p.1394 - 1398, 2009/06
被引用回数:20 パーセンタイル:78.74(Nuclear Science & Technology)ITERの炉内機器の保守作業は、D-D運転後に真空容器内が高線環境になるため、遠隔操作装置によって行われる必要がある。ブランケットの保守作業は、マニピュレータを搭載した台車が真空容器内に展開した軌道上を走行して行う。ITER建設に向け、ブランケット遠隔操作装置の改良と詳細設計を実施している。今回は、設計結果の概要を紹介する。ブランケット遠隔操作装置のレール展開システムは、占有スペースを最小にするため搬送キャスク内で軌道を連結する方式へと変更した。この目的のために、真空容器内におけるブランケット交換とキャスク接続を含め遠隔装置のレール展開の概念設計、手順の検討及び典型的なシミュレーションを行った。キャスク内における軌道接続の技術的な課題は、(1)ヒンジの回転軸に許容される誤差が小さい、(2)キャスク内の限られたスペースでの軌道接続の実施、(3)高い位置決め精度の確保である。本論文は、これらの課題に対する対策と設計結果について述べる。新しいケーブルハンドリング装置、軌道支持装置、及びブランケット/ツール搬送装置についても述べる。
武田 信和; 角舘 聡; 中平 昌隆; 松本 泰弘; 田口 浩; 小坂 広; 柴沼 清; Tesini, A.*
Fusion Engineering and Design, 84(7-11), p.1813 - 1817, 2009/06
被引用回数:11 パーセンタイル:60.84(Nuclear Science & Technology)ブランケットやダイバータなどのITERの真空容器内機器の保守作業は、高線環境のため、遠隔機器によって行われる必要がある。工学設計活動(EDA)において、原子力機構はブランケット遠隔保守に用いるビークルマニピュレータシステムのプロトタイプを製作し、ブランケットの自動位置決めや多関節レールの展開動作等、このシステムの成立性を確認した。ITERに対する本システムの調達を円滑に行うため、その後も原子力機構は数々の研究開発を継続している。EDA後に残された課題としては、レール接続,ケーブルハンドリング,第一壁のその場交換が挙げられる。三番目の課題は最近提起され、現在まだ議論中である。本報告では、前二者の課題についての試験結果を中心に報告を行う。
小林 貴之; 森山 伸一; 藤井 常幸; 高橋 幸司; 梶原 健; 坂本 慶司
Fusion Engineering and Design, 84(2-6), p.1063 - 1067, 2009/06
被引用回数:10 パーセンタイル:57.98(Nuclear Science & Technology)JT-60SA電子サイクロトロンアンテナの設計検討が進行中である。直線駆動平面鏡と固定曲面鏡を持つアンテナ概念について、計算コードにより評価を行った。このアンテナは平面鏡の直線的な動作のみによりミリ波の入射角度を広く駆動可能であり、真空容器内にフレキシブルな冷却水配管や駆動のためのリンク機構を必要としない特徴を持つ。本研究により、アンテナから放射されたミリ波ビーム径が、ガウス光学により求めたビーム径と比較して広がることが明らかになった。そこで、共鳴層におけるビーム径を狭くするため、直線駆動鏡と固定曲面鏡の面形状の改良を行った。その結果、固定曲面鏡の曲率を大きくする、又は、直線駆動鏡を平面鏡から発散鏡とすることで、共鳴層でのビーム径を効果的に小さくする設計が可能であることを明らかにした。
星野 毅; 加藤 剣一*; 名取 ゆり*; 中村 和*; 佐々木 一哉*; 林 君夫; 寺井 隆幸*; 蓼沼 克嘉*
Fusion Engineering and Design, 84(2-6), p.956 - 959, 2009/06
被引用回数:45 パーセンタイル:94.48(Nuclear Science & Technology)高温・長時間使用の条件においても安定に使用可能な核融合炉固体ブランケット用先進トリチウム増殖材料の開発を目指し、LiTiO
よりLi/Ti比の大きいLi
TiO
を添加したLi
TiO
合成法の探索を行った。始発粉末としてLiOH・H
OとTiO
を使用した場合は、合成反応中にLiの蒸発が生じ、合成前後のLi/Tiの比率が少なくなり、合成後の試料にはLi
TiO
相が確認されなかった。しかしながら、LiOH・H
OとH
TiO
を始発粉末として使用した際は、合成前後のLi/Tiの比率が一致する結果となり、Li
TiO
相も確認できた。以上、本研究により先進トリチウム増殖材料として期待されるLi
TiO
添加型Li
TiO
を安価で大量に合成する方法を確立した。
Gaio, E.*; Novello, L.*; Piovan, R.*; 島田 勝弘; 寺門 恒久; 栗原 研一; 松川 誠
Fusion Engineering and Design, 84(2-6), p.804 - 809, 2009/06
被引用回数:19 パーセンタイル:77.47(Nuclear Science & Technology)コイルクエンチ時に超電導コイルの蓄積エネルギーを高速に取り除かなければならないJT-60SAのクエンチ保護回路の概念設計について発表を行う。クエンチ保護回路の主要部は、高速にコイル消磁を行うためにコイル電流を抵抗に転流させる直流電流スイッチで構成される。本発表では、機械スイッチと半導体スイッチの一つであるIGCT(Integrated Gate Commutated Thyristor)の並列接続で構成されたハイブリッド型電流スイッチを提案し、検討した結果について述べる。また、クエンチ保護回路の主要部のほかに、電流スイッチで電流遮断失敗した場合のバックアップ回路として直列にパイロブレーカーを接続する。提案するハイブリッド型クエンチ保護回路は、半導体スイッチの特徴である高速遮断性能とメンテナンスフリーの利点と機械スイッチの特徴である低損失の利点の両方を併せ持つ回路構成となる。
木津 要; 土屋 勝彦; 尾花 哲浩*; 高畑 一也*; 星 亮; 濱口 真司*; 布谷 嘉彦; 吉田 清; 松川 誠; 柳 長門*; et al.
Fusion Engineering and Design, 84(2-6), p.1058 - 1062, 2009/06
被引用回数:12 パーセンタイル:63.47(Nuclear Science & Technology)JT-60SA装置のEFコイルの最大運転電流と最大経験磁場は、20kA, 6.2Tである。EFコイル導体はSS316LジャケットのNbTiケーブル・イン・コンジット型導体である。導体の性能を確認するために、サンプル導体を製作し、コイルの運転条件における分流開始温度()の測定を行った。その結果、20kAにおける、導体の
の劣化は0.01
0.08K程度であり、導体構造と製作方法による性能の大きな劣化は観測されず、実機導体設計の妥当性を確認できた。また、標準運転シナリオにおける運転電流・運転温度と試験結果との比較を行い、1K以上の温度マージンがあることを確認した。
Molla, J.*; 中村 和幸
Fusion Engineering and Design, 84(2-6), p.247 - 251, 2009/06
被引用回数:6 パーセンタイル:41.85(Nuclear Science & Technology)IFMIFは、ITER後の核融合炉開発の主要装置と考えられており、IFMIFでは核融合炉の照射環境下における材料挙動に関する実験が実施される。本事業は、IFMIF建設の前段階である「工学実証工学設計活動」と呼ばれ、2007年7月に開始、2013年6月に設計が完了する。試験設備系は、IFMIFの主要三施設の一つであり、照射試験片技術,遠隔操作技術,照射後試験技術,運転に必要となるさまざまな技術などが主要課題となっている。この設備系で想定されている強力な中性子束,線による発熱,トリチウムとの共存性などは、本施設の設計を複雑かつ困難にしているが、ここではそれらの困難を解決するために要求されている新しい技術の実証や設計の主要課題を報告する。
辺見 努; 小泉 徳潔; 松井 邦浩; 奥野 清; 西村 新*; 酒井 正弘*; 浅野 史朗*
Fusion Engineering and Design, 84(2-6), p.923 - 927, 2009/06
被引用回数:14 パーセンタイル:68.27(Nuclear Science & Technology)ITER-TFコイルでは運転期間中に中性子照射量10n/m
に耐える絶縁材料が要求されている。そのため、従来の広く用いられているエポキシ系樹脂ではなく、耐放射性が高いシアネートエステル(CE)樹脂の適用が検討されている。原子力機構では、ITER-TFコイルに対する適用性を検証するため、CE樹脂を用いた含浸技術の開発を実施している。本報告では、TFコイルの絶縁構成を模擬して実施した含浸試験の結果について述べる。
近藤 恵太郎; 村田 勲*; Klix, A.*; Seidel, K.*; Freiesleben, H.*
Fusion Engineering and Design, 84(7-11), p.1076 - 1086, 2009/06
被引用回数:3 パーセンタイル:25(Nuclear Science & Technology)EUなど幾つかのITER参加極は液体のトリチウム増殖材であるリチウム鉛を用いたテストブランケットモジュールを提案している。昨年、LiAl合金とPbからなるブランケット模擬体系の14MeV中性子照射実験をドイツのドレスデン工科大学で行った。NE213検出器を用いて測定した体系内中性子スペクトルとMCNPによる計算値の比較を行ったところ、評価済み核データライブラリJENDL-3.3を用いた計算値は10MeV以上の中性子束を30%程度、0.55MeVの中性子束を15%程度過小評価することが明らかとなった。一方、JEFF-3.1を用いた計算値はこれらのエネルギー領域での実験値との一致は良いが、5
10MeVの中性子束を20%程度過大評価した。今回、これらの不一致の原因を明らかにするため、鉛の評価済み核データの問題点について、詳細な検討を行った。その結果、JENDL-3.3では弾性散乱断面積が過小評価されており、本実験の解析で見られたような、高エネルギー中性子束の著しい過小評価をもたらすことがわかった。また、
Pbの非弾性散乱については、JENDL-3.3が過去の二重微分断面積の測定値を最もよく再現したが、ほかの鉛同位体については、JENDL-3.3の非弾性散乱の評価値には何らかの問題があり、0.5
5MeVの中性子束の大きな過小評価の原因となることがわかった。JEFF-3.1が5
10MeVの中性子束を過大評価する原因は依然として明らかになっていない。
村田 勲*; 四間 公章*; 近藤 恵太郎; 松中 允亨*; 太田 雅之*; 宮丸 広幸*; 落合 謙太郎; 今野 力; 西谷 健夫
Fusion Engineering and Design, 84(7-11), p.1376 - 1379, 2009/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)ジルコニウムは核融合炉ブランケットのトリチウム増殖材の候補の一つであるリチウムジルコネートLiZrO
の構成元素である。過去に日本原子力研究所,京都大学,大阪大学において個々に行われたジルコニウムの核データベンチマーク実験の結果は、いずれも中性子スペクトルの計算値が大きな過大評価を示すことを指摘していた。本研究では、核データの問題点を明らかにするために、天然ジルコニウムの(n,2n)反応によって放出される2個の中性子を直接測定して断面積を導出した。測定によって放出中性子のエネルギーが1MeV以上の断面積が得られたが、得られた値はJENDL-3.3の評価値より少し大きく、これはベンチマーク実験の結果と逆の傾向であった。しかし、測定されていない放出中性子のエネルギー1MeV以下のスペクトル部分を核温度1MeVの蒸発スペクトルで外挿すると、得られた(n,2n)反応断面積はJENDL-3.3よりもやや小さく、ENDF/B-VIの評価値とほぼ一致した。この結果は過去に京都大学のグループによって指摘された、JENDLの(n,2n)反応断面積が10%程度過大評価、(n,2n)反応による1MeV以下のスペクトル成分が20%程度過大評価という指摘とも整合性のある結果であった。これらの結果は過去に報告されたベンチマーク実験における不一致の原因が、核データ評価の際の不適切な核温度の採用によるものであることを示唆している。
太田 雅之*; 近藤 恵太郎; 松中 允亨*; 宮丸 広幸*; 村田 勲*; 飯田 敏行*; 落合 謙太郎; 今野 力
Fusion Engineering and Design, 84(7-11), p.1446 - 1449, 2009/06
被引用回数:3 パーセンタイル:25(Nuclear Science & Technology)原子力機構のFNS施設では、核融合炉の核設計に必要な評価済み核データライブラリの精度検証のため、核融合炉の構造材や先進ブランケット材に対してこれまで多くのDT中性子による積分ベンチマーク実験が実施されてきた。本研究では、数MeV領域の中性子誘起の核データのベンチマークを効率よく行うため、ベンチマーク実験の試料と中性子源との間に「スペクトルシフター」となる散乱体を挿入して、試料に入射するDT中性子を減速させることを検討した。スペクトルシフターの効果を見積もるため、FNSでの実験条件において漏洩中性子と線に占める14MeV中性子の寄与の割合を、改造したMCNP-4Cコードを用いて計算した。計算ではLi
TiO
を試料とし、スペクトルシフターにBe, LiD, D
Oを用いた。計算の結果、スペクトルシフターとしてはBeが優れており、14MeV中性子の寄与は試料やスペクトルシフターの大きさや種類に依存することがわかった。特に、Beのスペクトルシフターは漏洩2次
線ベンチマーク実験に効果的であることがわかった。
坂田 信也; 清野 公広; 佐藤 稔; 小湊 俊治; 末岡 通治; 細山 博己; 川俣 陽一
Fusion Engineering and Design, 84(7-11), p.1680 - 1683, 2009/06
被引用回数:1 パーセンタイル:10.41(Nuclear Science & Technology)JT-60データ処理設備実時間処理計算機(RTP)は、JT-60における実時間帰還制御系ループの一部であり、1997年のシステム運用開始移行、JT-60実験放電で生成されるプラズマの高性能化に対応するため、実時間帰還制御時のパラメータとなる計測データ収集項目の追加や演算処理の高速化等、システム改良,機能拡張を継続的に実施してきた。しかし、現システムでは、CPUの処理能力、及びシステムの老朽化等の問題から、さらなる改良が困難な状況になりつつある。本報告では、これまでのシステム開発,改良,機能拡張に得られた知見、及び現システムにおける課題から得られたシステム要件を基盤とした次期システム設計案、及びプロトタイプシステムの開発による現システムの改良について報告する。
Garin, P.*; 杉本 昌義
Fusion Engineering and Design, 84(2-6), p.259 - 264, 2009/06
被引用回数:61 パーセンタイル:96.95(Nuclear Science & Technology)国際核融合材料照射施設(IFMIF)工学実証工学設計活動(EVEDA)プロジェクトは幅広いアプローチ協定の下で2007年6月公式に開始され2013年6月までに施設の工学設計を完成させる予定である。工学実証では主要システムである加速器,リチウムターゲット,高中性子束照射モジュールそれぞれについて、9MeVまでのプロトタイプ加速器の製作・運転実証,1/3規模のリチウム・純化ループの製作・運転実証,実寸大照射リグによる熱水力性能及び原子炉による照射性能の実証等を中心に進める予定である。この1年間、概念設計を基本にして実証試験のための予備設計検討を進めた結果、加速器では主加速部の超伝導化,リチウムターゲットではターゲット背面部の曲率の最適化,照射モジュールでは温度制御のためのヘリウム冷却経路の見直しなどの設計改良がなされている。
梅田 尚孝; 谷口 正樹; 柏木 美恵子; 大楽 正幸; 花田 磨砂也; 戸張 博之; 渡邊 和弘; 坂本 慶司; 井上 多加志
Fusion Engineering and Design, 84(7-11), p.1875 - 1880, 2009/06
被引用回数:12 パーセンタイル:63.47(Nuclear Science & Technology)原子力機構ではITER中性粒子入射装置の機器調達に向けて、1MeV加速器及び高電圧ブッシングの設計開発を進めている。1MeVの負イオンビーム加速を実証するために、MeV級加速器の開発をMeV級イオン源試験装置で行っているが、大電流ビーム加速後に電流が急減する課題に悩まされていた。正イオンが加速器を逆に加速され、イオン源に局所的に熱負荷をあたえ、空気リークが生じていたことが原因と判明した。イオン源への正イオンビームによる熱負荷を抑制することで、320mA (電流密度140mA/m)の負イオンビームを796keVまで加速することに成功した。高電圧ブッシングの開発に関して、
800の1段分のハーフサイズのモックアップブッシングを製作し、耐電圧試験を実施したところ、定格200kVを越える220kVの保持に成功した。また、フルサイズのブッシングの電界解析や設計を実施しており、セラミック絶縁体表面の電界強度を下げる改善設計を提案している。
東島 智; 櫻井 真治; 鈴木 哲; 横山 堅二; 柏 好敏; 正木 圭; 芝間 祐介; 武智 学; 柴沼 清; 逆井 章; et al.
Fusion Engineering and Design, 84(2-6), p.949 - 952, 2009/06
被引用回数:9 パーセンタイル:54.57(Nuclear Science & Technology)JT-60Uは、幅広いアプローチ(BA)及び我が国の国内プロジェクトとして、超伝導装置JT-60SAへと改修される。JT-60SAダイバータ板の最大定常熱負荷は15MW/mに達すると評価され、強制水冷却のモノブロック型CFCダイバータアーマが有力候補である。JT-60SAダイバータアーマは、CFCブロック,CuCrZrスクリュウ管,無酸素銅の緩衝層から構成され、ロウ付け接合部がアーマにとって鍵となる。ロウ付け接合部の改善を目指してCFC内面をメタライズした結果、試験体がITER要求仕様を超える性能を有することを確認できた。製作方法の改善及び製作歩留りの把握を目的として、一度に製作する量に匹敵する試験体を試作したところ、約半数の試験体が15MW/m
の除熱性能を有することがわかった。講演では、JT-60SAダイバータアーマの設計・試作の進展をまとめる。
佐藤 和義; 大森 順次; 近藤 貴; 波多江 仰紀; 梶田 信*; 石川 正男; 閨谷 譲; 海老沢 克之*; 草間 義紀
Fusion Engineering and Design, 84(7-11), p.1713 - 1715, 2009/06
被引用回数:1 パーセンタイル:10.41(Nuclear Science & Technology)ITERの計測装置は、中性子遮蔽構造を兼ね備えたポートプラグと呼ばれる構造体に組み込まれる。日本が調達を予定している上部ポートプラグは長さ約6m,重量約22tの片持ち構造であるため、構造健全性を評価することは必須である。このため、ディスラプション時における電磁力解析結果をもとに三次元モデルを用いて変位及び応力を評価した。ポートプラグ先端に荷重を与え静/動解析により変位量を求めたところ、最大変位約9mm,動的拡大係数1.45が得られた。これはポートとの隙間20mmに対して製作・組立誤差を考慮すると設計裕度はほとんど見込めない。このため、ブランケット遮蔽モジュール先端にスリットを3本設け電磁力の低減を図ったところ、変位量は5mm以下に低減できることがわかった。一方応力については、局所的に高応力箇所は認められたものの、補強等で低減できる範囲であることがわかった。以上の結果から、ポートプラグは応力上の問題はなく、変位抑制対策を取ることで健全性を確保できる見通しを得た。また、ポートプラグの保守・組立時のシナリオについて検討し、内部フレーム及び把持機構を設けることにより、シナリオが成立する見通しを得た。
Bigi, M.*; De Lorenzi, A.*; Grando, L.*; 渡邊 和弘; 山本 昌則
Fusion Engineering and Design, 84(2-6), p.446 - 450, 2009/06
被引用回数:15 パーセンタイル:70.3(Nuclear Science & Technology)ITER NBIでは、ビーム加速のために-1MVの超高圧加速電源が必要であり、その電源は負荷である加速器での放電破壊の際に負荷を保護する機能が重要である。本論文では、これらの短絡サージの回路解析を行うための等価回路について、複雑なインダクタンス成分や静電容量成分を有限要素法を用いた解析で求め、実体に即した等価回路を構築した。これによってサージ抑制等に関する回路定数の最適化が可能になった。