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浅野 芳裕; 岸 紀行*; 森谷 隆広*; 三浦 雄太*; 井上 勝昌*
AIP Conference Proceedings 705, p.568 - 571, 2004/04
SPring-8のBL40XU高フラックスビームラインでは、実験ハッチにおける光子強度が10E15photons/s程度と非常に大きい。そのため、光子強度絶対測定によく用いられる自由空気電離箱等では高精度の絶対測定は非常に難しい。これまでは、蓄積リングの蓄積電流を最大時の1%程度にまで下げた状態で測定を行い、そのデータを蓄積電流値で外挿することによって光子強度を求めていた。しかし、BL40XUのように光学素子を通して放射光を取り出す場合には、光学素子に対する熱付加の影響等のために必ずしも蓄積電流値に放射光強度が比例するとは限らない。そのため、この方法では高精度の絶対測定は難しい。そこで、電離現象の替わりに発熱現象を検出原理とする熱量計を用いて、大強度放射光の光子強度絶対測定を行った。また、いままで行ってきた長時間照射方法に加えて、ms-数sオーダーの短時間照射による光子強度絶対測定が可能になれば測定レンジを飛躍的に広げることができ、BL40XUで得られる大強度ビームも直接絶対測定が可能になる。
中谷 健; 安居院 あかね; 吉越 章隆; 松下 智裕*; 高雄 勝*; 青柳 秀樹*; 竹内 政雄*; 田中 均*
AIP Conference Proceedings 705, p.290 - 293, 2004/00
挿入光源(ID)が持つ誤差磁場による軌道変動のみを抽出する方法を開発した。これは、誤差磁場を変調させながら蓄積電子ビームの位置を測定して、得られた軌道変動をWavelet変換を用いた処理を行って、IDの誤差磁場変動に伴う軌道変動のみを抽出する方法である。この方法を用いて、原研軟X線ビームライン用挿入光源(ID23)の駆動によって引き起こされる静的な軌道変動と動的な軌道変動それぞれを定量的に測定した。
小池 雅人; 波岡 武*
AIP Conference Proceedings 705, p.865 - 868, 2004/00
先端科学,ハイテク技術研究において、高輝度軟X線光源の利用がますます盛んとなってきている。そのような研究の多くでは、単一の分光機器の使用により1-10keVのエネルギー領域で高分解能の分光測定をすることがしばしば要求される。しかしながら、回折格子,結晶の両分光器とも、効率,分解能,走査波長領域の制約から要求に答えるに至っていない。これらの問題を克服する第一歩として、私たちは、1-4keV地域で使用される円錐回折を用いた回折格子分光計を開発した。この分光計では、結像と分散機能を分離するためにトロイダル鏡と平面ホログラフィック回折格子を使用する。円錐回析に起因する収差を補正するために、回折格子はオフプレイン露光システムで記録される。この分光計は単色計,分光写真器の双方で使用できる。単色計モードにおいて、波長走査は単純な回折格子の回転によってなされる。分光写真器モードにおいて、焦点面は平面になる。この論文では、設計の詳細について記述し、軟X線シンクロトロン放射光及び実験室光源への適用を想定した場合での分光計の性能のシミュレーション予測について述べる。
塩飽 秀啓; 三井 隆也; 戸澤 一清*; 桐山 幸治*; 原見 太幹; 望月 哲郎*
AIP Conference Proceedings 705, p.659 - 662, 2004/00
SPring-8の原研専用アンジュレータビームラインBL11XUにおいて、マルチ結晶切り替えシステムを備えた液体窒素循環冷却分光器を開発した。原研が推進する研究を網羅するためには6keV-70keVのX線を利用する必要があり、Si(111)結晶面とSi(311)結晶面を切り替えながら使用しなければならない。そのために、複数の結晶及び結晶面を切り替えることができ、かつ液体窒素循環冷却装置を備えた分光器を開発した。最初に、Si(111)結晶面とSi(311)結晶面に応用した。結晶切り替えの原理は、二組の結晶を並列に配置し、二組の結晶を並進させることで結晶を切り替える。結晶間及び結晶とホルダー間の熱伝達を向上させるために、インジウムシートを挿入した。また出射X線の安定性を向上させるために、調整軸数を減らした。さらに液体窒素による過冷却を防止する装置を設置した。現在は装置の立ち上げと調整を終え、今回の開発により、今まで使用したダイヤモンド(111)結晶と対比して、およそ7倍の強度が向上した。特に、結晶交換に通常3日-5日間を必要とするところを、このシステムではわずか5分間で交換と調整を終えることができた。このシステムは非対称反射結晶にも応用でき、非常に有効であることがわかった。
戸澤 一清*; 桐山 幸治*; 三井 隆也; 塩飽 秀啓; 原見 太幹
AIP Conference Proceedings 705, p.671 - 674, 2004/00
大型放射光施設SPring-8において原研ビームラインBL11XUの分光結晶として、水冷ダイヤモンド結晶に代わり液体窒素冷却Si結晶を導入した。6keVから70keVまでの利用エネルギー全範囲でX線性能を向上させるために、Si(111)及びSi(311)の2個の結晶面を入射X線に垂直な水平軸(X軸)駆動ステージにより切り替えることのできるシステムを採用した。まず、結晶ホルダの組立などにより結晶に発生する歪みを見積もるために、結晶ホルダに結晶を組み込んだ状態における結晶性の評価をオフラインで行った。MoK線を用い二結晶平行配置で両結晶面の第二結晶についてX線の入射位置を変化させてロッキングカーブ測定を行った。得られたロッキングカーブの半値幅はいずれもX線の入射位置に依存せず一様で、理論値とほぼ同等であり、結晶性が良いことがわかった。BL11XUにおいてアンジュレータ光を用いて強度測定及びロッキングカーブ測定を行った。結果的に、いずれの結晶面も十分な出力強度の増加が得られ、高熱負荷によるロッキングカーブの半値幅の増幅もなく、X線性能の飛躍的な向上が実現した。
松下 智裕*; 安居院 あかね; 吉越 章隆; 高雄 勝*; 青柳 秀樹*; 竹内 政雄*; 中谷 健; 田中 均*
AIP Conference Proceedings 705, p.21 - 24, 2004/00
通常、挿入光源(Insertion device: ID)のGapを変化させると、ID内部の磁場が変化し、ID内部の電子軌道が変化する。これによって実験者が望む波長の放射光を発生できる。しかしIDの誤差磁場の影響があるため、電子軌道の補正を行わないと、電子軌道はID内部の変化のみにとどまらず、蓄積リング全体に及んでしまう。この軌道変動は、蓄積リング上の全てのビームラインの光源の位置や角度に変動等を引き起こす。SPring-8ではこのような影響を排除するため、各挿入光源の前後に補正電磁石(Steering magnet)を設置し、電子軌道の変動をID内部に閉じこめ、外側には影響を及ぼさないようにするシステムが構築されている。われわれは、軌道測定の際に高周波と低周波の「雑音」を除去しFFTの位相問題を解決するために、wavelet変換を利用した軌道変動解析を試みた。
浅野 芳裕; 岸 紀行*; 森谷 隆広*
AIP Conference Proceedings 705, p.564 - 567, 2004/00
放射光ビームの光子数絶対値を知ることができれば、放射光実験の精度を格段に向上させるだけでなく、ビーム強度を定量的に議論できることにより照射実験等への応用範囲を広げることができる可能性がある。従来、放射光ビーム強度の絶対測定には熱量計(1)や自由空気電離箱が用いられてきた。これらは数10keV以下の光子を対象としており、SPring-8で得られる100keV以上の高エネルギー光子に対して誤差が大きく、正確な値が得られていなかった。そこで200keV近辺の高エネルギー光子も正確に計測できるように金製の放射光ビーム吸収体を装備した熱量計を整備した。装着された金製放射光ビーム吸収体は200keVの光子エネルギーを98%以上吸収することができる。この熱量計を用いて174keV光子ビームの絶対強度を測定した。併せて、自由空気電離箱及びSi-PINフォトダイオードと比較測定を実施した。
米田 安宏; 松本 徳真; 古川 行人*; 石川 哲也*
AIP Conference Proceedings 705 (CD-ROM), 4 Pages, 2003/00
フラットシリコン(311)結晶を使ったベンダーの性能を報告する。フラット結晶のアンチクラスティックなゆがみを最小限に押さえるための結晶加工を施した。加工は結晶の縦横比を1.42とするのが理想であるが、最終的な結晶の形状は98mm90mm
2mmとなった。縦横比は1.435である。この結晶を用いることによって、30-60keVという高エネルギーX線領域においてもサブミリ集光が可能となった。