Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
関 泰; 青木 功; 植田 脩三; 西尾 敏; 栗原 良一; 田原 隆志*
Fusion Technology, 34(3), p.353 - 357, 1998/11
核融合炉に使用される低放射化材料であるフェライト鋼、バナジウム合金、SiC複合材料の不純物を含めた構成元素の濃度が、どの程度以下であれば、照射後に浅地埋設できるかを明らかにする。その結果に基づいて、浅地埋設できる割合を増やすための元素組織を明らかにする。
池田 裕二郎; 春日井 好己; 前川 藤夫; 宇野 喜智; R.Johnson*; E.T.Cheng*
Fusion Technology, 34(3), p.714 - 718, 1998/11
低放射核融合構造材候補として開発されているバナジウム合金の14MeV中性子による放射化特性を実験的に調べた。米国GAで開発した組成の異なる3種類のバナジウム合金を原研FNSの14MeV中性子で照射して照射試料から放出される線を検出し主要な誘導放射能の生成量とともに、特に、合金製造過程で混入する不純物を定量的に求めた。気送管を用いた短時間照射(1分)では
Ti,
V,
Sc,
Sc等の主要放射能に加えて、シリコン不純物による
Alが検出された。放射能量から求めたシリコンの量は410から1710ppmの範囲であったが、ほぼ予想された値であった。一方、長寿命放射能を対象として180時間の連続照射(中性子束は約3
10
n/cm
)の結果、
Sc,
Cr等の放射能の他に
Nb(n,2n)
Nb反応生成物の
Nbが観測された。その結果、30~50ppmのニオブが含まれていることがわかった。低放射化を目指すには、ニオブの量をさらに一桁低減する必要性が明かとなった。
Kokooo*; 村田 勲*; 中野 大介*; 高橋 亮人*; 前川 藤夫; 池田 裕二郎
Fusion Technology, 34(3), p.980 - 984, 1998/11
原研FNSにおいて、バナジウム及びバナジウム合金に関するベンチマーク実験を行った。厚さ5~25cmの実験体系にパルス状D-T中性子を入射し、体系から漏洩してくる中性子のエネルギースペクトルを0度及び25度の2つの角度点において飛行時間法により測定した。中性子の検出効率は、ベリリウム及び黒煙からの漏洩中性子スペクトル、Cf-252の核分裂スペクトル、水素の弾性散乱を利用して実験的に、そしてSCINFULコードによる計算も併用して決定した。測定した中性子スペクトルは、MCNP輸送計算コード及びJENDL-3.2,JENDL Fusion File,EFF-3,FENDL/E-1.0の4種の評価済み核データファイルによる計算値と比較した。その結果、すべての計算値は実験値とおおむね一致した。
前川 藤夫; 春日井 好己; 今野 力; 和田 政行*; 大山 幸夫; 池田 裕二郎; R.Johnson*; E.T.Cheng*; M.Pillon*; 村田 勲*; et al.
Fusion Technology, 34(3), p.1018 - 1022, 1998/11
核融合炉の低放射化構造材であるバナジウム合金(V-4Cr-4Ti)について、原研FNSにおいてベンチマーク実験を行った。一辺が約15cmの立方体形状のバナジウム合金を純バナジウム、黒鉛で取り囲み、一辺が約35cmの立方体形状の実験体系とした。D-T中性子を入射した体系中において、中性子スペクトル、各種反応率、線スペクトル及び
線核発熱率を測定した。つぎに、輸送計算コードMCNPによりベンチマーク解析を行った。核データにはJENDL Fusion File,EFF-3,FENDL/E-1.0,FENDL/E-2.0の4種を使用した。今回のバナジウム合金に関する結果は以前に行った純バナジウムに関する結果とほぼ同一であり、使用したすべての核データファイルについて修正すべき有意な問題点のあることが判明した。
今野 力; 前川 藤夫; 和田 政行*; 小迫 和明*
Fusion Technology, 34(3), p.1013 - 1017, 1998/11
原研FNSで実施した鉄ベンチマーク実験の解析をJENDL Fusion File,FENDL/E-1.1,EFF-3.0ライブラリーを用いてDORTコードで行い、10MeV以上の中性子束の体系深部での大きな過小評価の原因を検討した。その結果、FENDL/E-1.1,JENDL Fusion Fileの鉄のデータのうち15MeV付近の弾性散乱の角度分布を最も前方の強いEFF-3.0のFeのデータと置き換えたライブラリーを用いると、10MeV以上の中性子束の体系深部での過小評価が大幅に改善されることがわかった。また、FENDL/E-1.1の鉄のデータと比べ、15MeV付近でJENDL Fusion fileの(n,2n),(n,np)反応断面積はそれぞれ9%、28%過大、EFF-3.0の非弾性散乱断面積では5%過小で、これらも10MeV以上の中性子束の体系深部での過小評価の要因であることを明らかにした。
松川 誠; 三浦 友史; 木村 豊秋; 渡辺 憲治*; 久保田 敏春*; 川島 秀一*
Fusion Technology, 34(3), p.684 - 688, 1998/11
本論文は、超伝導コイルのクエンチ保護回路などに使用する水冷式真空遮断機の開発に関するものである。開発の目標として性能は、連続通電容量25kA、遮断電流50kAである。熱的に最も厳しいのは電極の接触面であるが、最高温度を150C以下にする必要があるため、次のような構造上の工夫を行った。(1)アーク安定化のための縦磁界発生用コイルを固定電極側のみの真空領域外に設けた。(2)可動電極側については先端部近傍まで水冷としたが、ロー付け部は真空領域外に設けた。有限要素法による熱解析の結果では、電極を含む導体部の最高温度は110
C程度と計算されたが、電極間の熱伝達、温度上昇による変化などを確認する必要があるため、モデル器を製作して設計の妥当性を検証した。その結果、20kA程度の連続通電が可能となることがわかった。論文では、設計の概要とモデル試験の結果について述べる。
佐藤 聡; 高津 英幸; 関 泰; 内海 稔尚*; 山田 光文*; 飯田 浩正; Plenteda, R.*; Santoro, R. T.*; Valenza, D.*; 小原 祥裕; et al.
Fusion Technology, 34(3), p.1002 - 1007, 1998/11
3次元モンテカルロ及び2次元S解析により、ITER/NBIポート周辺の遮蔽解析を行った。ITERトーラス全体の1/4(90
分)を詳細にモデル化し、MCNP及びDOTを用いて解析を行った。NBIポート周辺の超電導コイルの核的応答を評価すると共に、2次元解析においては、運転中の中性子及び
線輸送解析に加えて、放射化解析及び停止後の
線輸送解析も併せて行い、停止後生体線量率の評価も行った。これらの核的応答の評価に加えて、詳細な3次元モンテカルロ解析により、2次元S
解析に対する誤差評価も行った。モデル化の詳細な概要及び解析結果等を、本発表において報告する。
佐藤 聡; 高津 英幸; 榎枝 幹男; 古谷 一幸; 秦野 歳久; 黒田 敏公*; 大崎 敏雄*; 山田 弘一*; 佐藤 真一*; 小原 祥裕
Fusion Technology, 34(3), p.892 - 897, 1998/11
熱間静水圧加圧(HIP)接合等の先進的製作手法を用いて、ITER遮蔽ブランケットプロトタイプモデル(幅約1.6m、高さ約1m、厚さ約0.4m)の製作に成功した。複雑な冷却流路を有する湾曲したステンレス鋼の遮蔽ブロックを長尺ドリル孔加工及び10,000トンプレスを用いた曲げ加工により製作、ステンレス鋼の円管を有するアルミナ分散強化銅の第一壁と遮蔽ブロックをHIP接合により製作することにより、目標とする精度で遮蔽ブランケットを製作できることを実規模レベルで初めて実証した。本発表において、詳細な製作過程、及び本製作において得られた製作に関る工学的データを報告する。
秦野 歳久; 鈴木 哲; 大森 順次*; 黒田 敏公*; 横山 堅二; 高津 英幸; 秋場 真人
Fusion Technology, 34, p.908 - 913, 1998/11
ITERバッフルモジュールは一般ブランケットモジュールと同様の構造で、冷却管を内蔵する第一壁と遮蔽体部が一体化した設計となっている。本研究ではアーマタイルを精度よく接合するため二段ロウ付け接合と曲面ロウ付けの適用、銀ロウ以外のロウ付けの選定を目的とした。二段ロウ付け接合では、一段目にマンガン銅のロウ材で無酸素銅の基盤に数個のタイルを接合し、二段目でアルミロウを用いて無酸素銅と銅合金を接合する。試作後の外観検査より接合部は健全であった。パネルの熱機械特性を評価するため熱サイクル試験を行った。
山西 敏彦; 小西 哲之; 林 巧; 河村 繕範; 岩井 保則; 丸山 智義*; 角田 俊也*; 大平 茂; 中村 博文; 小林 和容; et al.
Fusion Technology, 34(3), p.536 - 540, 1998/11
原研トリチウムプロセス研究棟において核融合炉燃料循環模擬ループを組み上げ、ITER条件での試験を行った。模擬ループは、電解反応器及びパラジウム拡散器を用いた燃料精製システム,深冷蒸留塔を用いた同位体分離システムから成る。模擬プラズマ排ガスとして、水素同位体混合ガス(トリチウム量1g)にメタン等不純物を添加してループに供給し、実証試験を行った。その結果、燃料精製システムから純粋な水素同位体のみを同位体分離システムに送ること,同位体分離システムからトリチウムを含まないHを抜き出すことを実証した。今回新たに得られた実証試験結果としては、電解反応器によりメタンを分解して水素として回収すること,同位体分離システムに設置したレーザーラマンにより、遠隔実時間分析が可能であることを示したことが挙げられる。
山西 敏彦; 岩井 保則; 西 正孝; 吉田 浩
Fusion Technology, 34(3), p.531 - 535, 1998/11
ITERの同位体分離システムは、5本の深冷蒸留塔より構成される。この5本の塔により、プラズマからの排ガス,NBIからの排ガス,水処理系からの軽水素ガスを処理するが、組成・流量がかなり変動することが予測されているプラズマ排ガスを受け入れる第1塔の制御手法を、シミュレーションにより検討した。第1塔は、プラズマ排ガスを受け入れ、塔中央部よりD-T50%の流れを、塔底からトリチウム90%の流れを製品として抜き出す。塔に供給されるトリチウム量を測定し、塔中央部からの抜き出し量をフィードフォワード制御する。また塔底温度を測定し、塔底からの抜き出し量をフィードバック制御する。この制御手法は、プラズマ排ガスの流量・組成の大きな変化に対しても、塔中央部及び塔底からの製品流組成を一定に保つことができる。
E.T.Cheng*; P.Rocco*; M.Zucchetti*; 関 泰; 田原 隆志*
Fusion Technology, 34(3), p.721 - 727, 1998/11
低放射化材料は、核融合プラントの環境・安全性を向上させる。有力な低放射化材料の候補であるフェライト鋼とバナジウム合金を使用した2つの核融合プラントから出る放射性廃棄物管理についてレビューした。このレビューの目的は米国、EU、日本において形成されつつある放射性廃棄物管理の考え方の傾向を理解し、これらの考え方の一致点と相違点を明らかにするとともに、将来的に合意できる方向性を見いだすための協力の方法を提案することにある。
高瀬 和之; 功刀 資彰*; 山崎 誠一郎*; 藤井 貞夫*
Fusion Technology, 34(3), p.640 - 644, 1998/11
核融合炉の真空容器内冷却材侵入事象(ICE)時には、水の沸騰・蒸発に伴って圧力が急上昇するため、条件によっては真空容器破損を引き起こすことが考えられる。ITERの設計では、真空容器内で圧力が上昇した場合にはプラズマチャンバー部とぼぼ同じ大容積を持つサプレッションタンクを接続することによって系統内の減圧を図る計画である。しかし、サプレッションタンクの構造は複雑であり、核融合炉の合理化のためには縮小簡略化が期待されている。本研究ではICE事象時の圧力上昇緩和を目的として、サプレッションタンクに代わる方法の性能を実験的に調べた。水の飽和温度と飽和圧力の関係から、ICE事象が起きた場合には真空容器内に設けた低温部で水蒸気を凝縮させて、低温部の温度で定まる飽和圧力にまで容器内圧力を低下させることが理論上可能である。そこで、既設のICE予備実験装置に水冷ジャッケット付き小型タンクを配管を介して接続して、ICE時の圧力上昇を強制的に抑制する手法を考案した。現在のところ、真空容器の約10%の容積タンクでも冷却温度を変えることによってICE事象後の圧力上昇を任意の圧力以下で抑制できることがわかった。
小泉 興一; 中平 昌隆; 岡 潔; 伊藤 裕*; 高橋 弘行*; 多田 栄介; 伊尾木 公裕*; Johnson, G.*; 小野塚 正紀*; Y.Utin*; et al.
Fusion Technology, 34(3), p.586 - 590, 1998/11
原研は、ITERの7大工学R&Dの1つとして95年から進めてきたITER実規模真空容器セクタモデルの製作を97年9月に完了した。実機の18度分に相当する9度ずつの実寸大モデル2つを異なる製作法を用いて製作し、溶接歪みを最小に抑える溶接方式と組立方式の採用によって3mm以下の高い製作精度を達成した。製作完了後、原研内の試験架台にモデルを据え付け、現地溶接にてポート中央面で分割された2つのモデルと接続する組立作業を進めてきたが、本作業も本年5月末に完了した。組立試験は実機の初期組立を模擬した手順で行われたが、ガイドレール上に設置した複数台の自動溶接機で対称にD型断面を溶接するなどの方法により断面内及び溶接部の変形の均一化を図り、D型断面の変形量を3mm以内に抑えた。本件では、実規模セクタモデルの製作と組立試験によって得られた技術成果について報告を行う。
林 巧; 小林 和容; 岩井 保則; 山西 敏彦; 西 正孝; 奥野 健二; Carlson, R. V.*; Willms, R. S.*; Hyatt, D. R.*; Roybal, B.*
Fusion Technology, 34(3), p.521 - 525, 1998/11
大空間内のトリチウム挙動の実データを蓄積することを目的として、日米協力プログラムに基き、米国ロスアラモス研究所のTSTAにおいて、3000mの容積をもつ放射線管理室内にて、37GBのトリチウム計画放出実験を実施した。放出トリチウムは室内の空気の挙動により拡散し、30分から40分で均一濃度となった。室内の換気(1時間あたり5度,室内空気が換気される速度で換気)開始後、室内のトリチウム濃度は下がっていき、開始後1時間でバックグランドのレベルとなった。残存表面汚染レベルを測定した結果、最大で1Bq/cm
となり、材質の違いでは表面汚染レベルの大きい順にリノリウム,エポキシ材,アクリル樹脂,ブチルゴム,ステンレスの順となった。また、これらの表面汚染は換気開始後、数日で消えた。
林 巧; 鈴木 卓美; 山田 正行; 西 正孝
Fusion Technology, 34(3), p.510 - 514, 1998/11
トリチウム工学研究室では数年にわたり、ベット内流通ガスの熱量変化法による、25グラムの最大貯蔵量を有するジルコニウムコバルト貯蔵ベットのトリチウム計量を実施してきた。熱量測定法としては具体的にはジルコニウムコバルト(トリチウムを吸蔵している)内に埋め込まれているコイル状配管内を循環するヘリウムガスの温度の上昇を利用したものである。トリチウムの吸蔵と放出,長期間貯蔵とその結果起こるHeの蓄積,重水素-トリチウム混合物の貯蔵といった実際の貯蔵条件下において22gのトリチウムを用い、ITERの要求条件である1%以内の誤差精度にこの測定法による計量は十分適合することがわかった。また、実験結果に基づき、ITERの要求する100gのトリチウム貯蔵ベットを設計、その性能について議論した。