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論文

Design and assessment approach on advanced SFR safety with emphasis on the core disruptive accident issue

中井 良大

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009), p.207 - 220, 2012/00

先進ナトリウム冷却高速炉の安全設計には深層防護の概念が適用されなければならない。事故の防止,検出,制御により炉心損傷事故は設計基準事象から除外されなければならない。ナトリウム冷却高速炉の炉心は軽水炉と異なり、反応度が最大の構成にはなっていないため、設計基準を超える事象の対策として炉心損傷の防止及び影響緩和の設計対策が考慮される。将来の原子力システムの安全性目標に効果的に適合するには、先進ナトリウム冷却高速炉は安全マージンを高め、信頼性を向上させる受動的な安全特性を利用すべきである。特に、厳しい再臨界を回避する安全アプローチは、シビアアクシデントが軽水炉と同等と見なせるようになることから、非常に望ましい考え方である。

論文

Availability of research and test facilities for fast reactor development

D'hondt, P. J.*; 山岸 功; Weaver, D. R.*; Nordborg, C.*

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 15 Pages, 2012/00

経済協力開発機構原子力機関OECD/NEAは、原子力の科学技術で必要とされる試験研究施設に関する専門家グループの報告書を発刊した。関連する施設のデータベースはNEAウェブサイト(http://www.nea.fr/rtfdb/)において公開されている。本発表では、高速炉技術開発の現状と中期的課題についての専門家グループの勧告に焦点をあて、基盤技術構築のためゼロ及び低出力炉,特定の原子炉設計に関連する研究炉及び未臨界集合体等の施設の必要性について述べる。専門家グループは、利用可能な施設資源を最適化するための財政や科学面でのOECD加盟国の連携、それを促進する国際機関の役割、並びに有能な人材の確保と技術レベル維持の重要性についても勧告している。施設数が減少傾向にある中で、これまでに蓄積した豊富な情報の知識管理が重要性を増しており、その一例として過去の積分実験のデータベース化を進めているNEAのIRPhEプロジェクトについて述べる。

論文

U-Pu-Zr metallic fuel core and fuel concept for SFR with a 550$$^{circ}$$C core outlet temperature

永沼 正行; 尾形 孝成*; 水野 朋保

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 12 Pages, 2012/00

FaCTプロジェクトでは、金属燃料を用いたナトリウム冷却高速炉を副概念に選定し、その設計研究を実施している。FaCT炉心では、経済性の観点から炉心出口温度550$$^{circ}$$Cを達成することが重要であるが、金属燃料では、被覆管との共存性による液相形成回避のため運転時の被覆管内面最高温度が650$$^{circ}$$Cに制限されるという問題がある。この高温化に向けた問題の対策として、原子力機構では、Pu富化度1領域・重金属密度2領域を採用し炉心出力分布の時間変化を安定化した炉心概念を開発し検討を進めている。本報告では、この炉心概念を採用した中型高速炉の炉心・燃料設計の検討を実施し成立の見通しを得た。また、金属燃料を高出口温度のナトリウム冷却高速炉に実際に適用するには、高被覆管温度条件での照射試験データの拡充が必要であり、そのため、電力中央研究所と原子力機構の共同研究として「常陽」にて金属燃料の照射試験を計画している。本報告では、上記FaCT炉心の燃料設計に関連し、この照射試験の概要・状況等に関する説明も行った。

論文

Fast reactor core design considerations from proliferation resistance aspects

川島 克之; 小川 隆; 大木 繁夫; 大久保 努; 水野 朋保

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 12 Pages, 2012/00

FaCTプロジェクトでは、将来的なFBR実用時期を見据え、核不拡散性をより高めた高速炉サイクルの追求を設計目標の一つとしている。高速炉のブランケットにはPu-239の組成割合が比較的高いPuが生成される。炉心設計においては、ブランケットあるいはブランケット生成Puの取扱いを工夫することにより、内在的な核拡散要因を低減できる可能性がある。本検討では、1500MWe MOX燃料炉心において、径方向ブランケット削除炉心,低富化度MOX燃料付炉心、及びMA添加ブランケット炉心のそれぞれの核特性及び核不拡散性向上への影響について検討した。

論文

U-Pu-Zr metal fuel fabrication for irradiation test at JOYO

中村 勤也*; 加藤 徹也*; 尾形 孝成*; 中島 邦久; 岩井 孝; 荒井 康夫

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 12 Pages, 2012/00

国内で初となるU-Pu-Zr金属燃料の照射試験が高速実験炉「常陽」で計画されている。U-Pu-Zr金属燃料の製造では、まずU及びPu酸化物を原料として2つの方法でU-Pu合金を調製した。一方は酸化物の電解還元であり、もう一方は電解精製と還元抽出である。照射試験用燃料仕様に合致するように調製したU-Pu合金にU金属及びZr金属を加え、射出鋳造法でU-Pu-Zr合金スラグを製造した。さらに、模擬燃料ピンを用いた試験により、Naボンディング工程の条件を確立した。現在、「常陽」照射試験用U-Pu-Zr燃料ピン6本が製作中である。

論文

Role of safeguards in proliferation resistance for the future nuclear fuel cycle systems

久野 祐輔; 千崎 雅生; 瀬谷 道夫; 井上 尚子

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 11 Pages, 2012/00

近年、次世代核燃料サイクルなど原子力技術の開発にあたって核拡散抵抗性や保障措置への考慮が不可欠とされており、関連技術の開発,設計・建設を担当する実施主体が、有効かつ効率的に業務を進めるためには、設計初期段階から保障措置や核拡散抵抗性について十分な配慮をすることが重要である。次世代の原子力システム、特に再処理等核燃料サイクルの設計が本格化するに際し核不拡散対策としての保障措置や核拡散抵抗性技術を取り込んでいくためには、まずこれらの考え方の整理が重要である。本稿では、核拡散抵抗性の基本的な考え方、すなわち核拡散抵抗性の必要性について、それがどのように効をなすのか、そこにおける保障措置の位置づけや効果,設計において考慮すべき抵抗性対策の要点について議論する。

論文

Future R&D programs using Monju

此村 守; 一宮 正和; 向 和夫

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 9 Pages, 2012/00

もんじゅにおける研究開発及びこれに関連する研究開発について、2025年ごろまでの長期研究開発計画と、今後5年程度の具体的な研究開発内容とをまとめ、もんじゅを利用した研究開発計画の概要を広く国内外に公表する。本研究開発計画は、もんじゅの安全・安定運転による運転経験の蓄積,もんじゅのデータによる解析コードの検証、及び将来の照射施設に向けた準備を行うことを目的としている。これらの成果は実証炉の設計・運転に活用される。

論文

Seismic isolation design for JSFR

岡村 茂樹*; 衛藤 将生*; 神島 吉郎*; 根岸 和生; 阪本 善彦; 北村 誠司; 小竹 庄司*

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 10 Pages, 2012/00

本論文は、地震条件,免震システム及び主要機器の耐震性評価を含む、JSFRの免震設計について記載したものである。JSFRでは地震力を緩和するために免震システムを採用しているが、設計地震荷重は、2007年の新潟県中越沖地震以降、より厳しくなっており、既往の免震システムより主要機器に負荷される地震荷重を緩和する必要がある。このため、主要機器の固有振動数を考慮しつつ、既往の免震システムの性能を最適化することによって、より優れた免震性能を持つ免震システムを検討した。このナトリウム冷却炉向けに性能を最適化した新型免震システムには、既往のものより厚肉の積層ゴムとオイルダンパを採用した。また、この新型免震システムを適用した条件で原子炉構造の耐震性評価を行い、新型免震システムの性能を確認した。

論文

Steam generator with straight double-walled tube; Development of fabrication technologies of main structures made of high chrome steel-made

黒目 和也*; 河村 雅也*; 江沼 康弘*; 辻田 芳宏*; 佐藤 充*; 二神 敏; 早船 浩樹

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 11 Pages, 2012/00

Steam generator (SG) with straight double-walled tube is adopted for the Japan Sodium cooled Fast Reactor (JSFR). This paper describes the research and development of the SG with straight double-walled tube. To improve reliability of the SG against sodium-water reaction, the Double-walled tube is adopted. Double-walled tubes consist of inner and outer tubes, and they are mechanically contacted each other. It is important to keep high reliability without incurring a performance penalty. Therefore we put a cap on the amount of clearance less than a few micro meters, and design to keep contact in operating conditions. In this report, manufacturing technologies of the Double-walled tube and fabrication technologies such as welder for narrow space are reported.

論文

Advanced light water reactor with hard neutron spectrum for realizing flexible plutonium utilization (FLWR)

内川 貞夫; 大久保 努; 中野 佳洋

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 8 Pages, 2012/00

FLWRは、発電炉としての経験・実績が豊富な軽水炉技術に立脚して増殖による持続的なプルトニウムの多重リサイクル利用を目指した水冷却高速炉であり、同一炉心構成のもとで燃料集合体の仕様を変更することにより、将来の核燃料サイクル環境の進展に対応した柔軟かつ高度な資源の利用を実現するものである。これまでの設計研究により、1.0を越える転換比と負のボイド反応度係数を維持してプルトニウムの多重リサイクル利用が可能であることを確認している。本論文では、FLWRの全体概念と炉心設計に関する最新成果を紹介する。

論文

Human development in Japan and abroad using prototype FBR Monju towards the next-generation age

澤田 誠; 佐々木 和一; 西田 優顕

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 12 Pages, 2012/00

我が国はFaCTプロジェクトにおいて2025年頃の実証炉の運転開始を目指している。こうした次世代FBR時代に向けて、国際原子力情報・研修センターは、もんじゅ事故から得た教訓をもとにFBR運転技術、ナトリウム取扱技術、保守技術及びFBRプラントシステム技術にかかわる計27の職員教育研修コースを整備するとともに小中高及び大学生を対象としたエネルギー教育を実施している。また、文部科学省の人材育成事業としてアジアを中心とした国際技術研修の展開を通してアジア地区における教育研修施設の拠点となることを目指している。もんじゅを使用したこれらの教育研修は、次世代に向けた国内外の原子力人材育成に貢献している。

論文

Experimental and analytical study of failed fuel detection and location system in JSFR

相澤 康介; 大嶋 淳*; 上出 英樹; 笠原 直人

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 11 Pages, 2012/00

本検討では、スリット付き炉心上部機構を有するナトリウム冷却大型炉に適合する破損燃料位置検出器を開発するため、炉心上部機構を模擬した水流動試験及び濃度評価解析を実施し、スリット部に位置する燃料集合体に対するサンプリング手法の成立性を評価した。

論文

Development of FR construction cost estimation method in FaCT project

加藤 篤志; 小竹 庄司; 吉氏 崇浩*

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 11 Pages, 2012/00

FaCTプロジェクトでは、革新技術の導入により、JSFRの建設物量の削減を図っている。その経済性を評価するために、SCALLE(Sum of Cost Account Leading to future Logistics Economy)コードという評価手法を開発した。SCALLEコードでは、物量とそれに関連する単価を積み上げるボトムアップ手法を採用した。

論文

Thermal analysis on shipping cask for JSFR fresh fuel

加藤 篤志; 近澤 佳隆; 宇都 成昭; 平田 慎吾; 小幡 宏幸*

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 12 Pages, 2012/00

熱解析によりヘリウム冷却の新燃料輸送キャスクの実現性を評価した。評価は、全体解析及び燃料集合体内の詳細解析を実施した。詳細解析の結果、集合体内の熱分布は、おもに熱伝導及びヘリウムの自然対流により支配されており、2.2kW/体の発熱量を対象とした5体輸送キャスクの熱解析の結果、燃料集合体中心部の最高温度は361$$^{circ}$$Cとなり、制限値である395$$^{circ}$$C以下となることを確認した。これにより、ヘリウムキャスクの基本的成立性を見通せた。

論文

R&D on maintenance technologies for FBR plants in JAEA; The Status quo and the future plan

月森 和之; 上田 雅司; 宮原 信哉; 山下 卓哉

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 10 Pages, 2012/00

The new inspection system have been applied to nuclear power plants in Japan since 2008 in order to improve their safety and reliability during operation. The performance of maintenance activities are evaluated through PDCA (Plan-Do-Check-Action) cycle and the utilization of the risk information, condition monitoring techniques, etc. is recommended in this system. Also, elongation of plant lives and high performance demands need the rationalization and sophistication of the maintenance program and technologies. Electric power companies owing LWRs already began to adopt advanced monitoring techniques, such as thermography, sampling of lubricants to check bearing integrity, etc. FBRs are under development but situation is as same as LWRs. However, unvisible and high temperature environments are added as the conditions that should be considered in developing advanced maintenance technologies, since the liquid metal coolant systems are adopted in many FBR plant designs. In this paper, the maintenance techniques now proceeding such as MONJU ISI equipments, and new promising monitoring systems, inspection techniques and repairing methods for the demonstration FBR are presented.

論文

Development of transfer pot for JSFR ex-vessel fuel handling

平田 慎吾; 近澤 佳隆; 加藤 篤志; 宇都 成昭; 小幡 宏幸*; 小竹 庄司*

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 10 Pages, 2012/00

高速増殖炉サイクル実用化研究開発(FaCTプロジェクト)では、システム簡素化のための燃料取扱系の開発を進めている。炉外燃料取扱については、燃料交換時間を短縮し稼働率を向上するために、コンパクト化原子炉容器に適合した燃料集合体を2体同時に移送できる2集合体移送ポットを開発している。燃料集合体2体同時移送において、移送系の故障等に対しても収納した燃料を制限温度内に抑え除熱成立性を確認するための試験及び解析研究について示す。

論文

Thermal-hydraulic calculation for simplified fuel assembly of super fast reactor using two-fluid model analysis code ACE-3D

中塚 亨; 三澤 丈治; 吉田 啓之; 高瀬 和之

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 5 Pages, 2012/00

本研究では、三次元二流体モデル解析コードACE-3Dを用いて超臨界圧軽水冷却高速炉(スーパー高速炉)の燃料集合体を簡易模擬した体系で熱流動特性の解析を行った。解析対象は、19本バンドル集合体であり、(1):チャンネルボックスに接するサブチャンネル、(2):(1)に接するサブチャンネル、(3):(1),(2)の内側に位置するサブチャンネルの3種を含む。本解析によって得られた最高被覆管温度は、設計基準を満たすことが確認された。

論文

Safety design requirements for safety systems and components of JSFR

久保 重信*; 島川 佳郎*; 山野 秀将; 小竹 庄司

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 12 Pages, 2012/00

安全設計を具体化するため、上位レベルの安全原則から、各安全系のシステム,構造,機器(SSC)に対して設計要求を展開した。本報では、JSFRの安全系のSSCに対する設計要求を示す。

論文

Development of computational method for predicting vortex cavitation in the reactor vessel of JSFR

浜田 紀昭*; 椎名 孝次*; 藤又 和博*; 早川 教*; 渡辺 収*; 山野 秀将

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 10 Pages, 2012/00

Na冷却高速炉において、加速流れ中の液中渦により発生する可能性があるキャビテーションを予測するため、伸長渦理論に基づく液中渦予測手法を開発した。本手法をFBR実用炉の縮小モデル試験に適用し、キャビテーションの発生を予測できる見通しを得た。

論文

Unsteady elbow pipe flow to develop a flow-induced vibration evaluation methodology for JSFR

山野 秀将; 田中 正暁; 小野 綾子; 村上 貴裕*; 岩本 幸治*; 結城 和久*; 佐郷 ひろみ*; 早川 教*

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 12 Pages, 2012/00

JSFRにおける1次冷却系配管のための流力振動評価手法開発の現状を報告する。特に、配管内非定常流れに着目した研究開発の現況を記述する。1/3縮尺試験体を用いた試験では入口での旋回流の影響を調べた。その結果、エルボ下流における剥離領域が歪められた。しかしながら、配管壁にかかる圧力変動に対する旋回流の影響は有意でないことが明らかとなった。シミューションについても実施され、流況や流速分布にはレイノルズ数の影響はほとんどないことが示された。

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